///かちかち山///

昔、あるところに、お爺さんとお婆さんが、仲良く暮らしていたんだと。

ある日おばあさんは庭をはいて、豆粒三つ拾ったから、大事に手のひらに乗せて「おじいさん、おじいさん。これできな粉こしらえて、食べねえか。」と言った。

するとおじいさんが、「みんなきな粉にしたんでは惜しいから、半粒だけきな粉にして、残りの豆は種にしたらええ。」というので、おばあさんは一粒を半分にして、鍋でカランカラン煎ってから、手ぎねでスットントン、スットントンとついた。するとたまげたことに、つけばつくほどきな粉は増えてきて、たちまち一升ぐらいになったから、おじいさんとおばあさんは喜んで、うまい、うまいとしめてしまった。

次の日、二人は残りの豆を持って、山の畑にまきに行った。

おばさんが「半粒の豆こは一粒になーれ。」といえば、おじいさんが、「一粒の豆こは千粒になーれ。」と言って、二人で豆まきしていると、山からたぬきがガサゴソとやってきて、近くの切り株にちょこんと腰掛けた。そして、

「半粒の豆こはくーされろ

一粒の豆こは一粒のまーま」

とはやしたてから、おじいさんは怒って、こんちくしょうと追いかけた。たぬきはすぐにまたやってきて、はやしたて、しまいには赤んべをして、しっぽをふりふり山の中へにげていった。

おじいさんとおばあさんは仕方なく、家に帰った。それからおじいさんは、なんとかして狸をつかまえてやろうと、今度は鳥もちをどっさり持ってきて、切り株にべったりぬりつけた。そして、「一粒まいたら千粒になれー

二粒まいたら、二千粒になーれ」

と言いながら、種をまくふりをした。するとまた、狸がのこの子やってきて、切り株にちょこんと腰かけて、

「一粒まいたら、一粒のまーま

二粒まいても、二粒のまーま」

と歌った。

おじいさんは縄を持って、それっとたぬきにとびかかった。タヌキはさっと逃げようとのはたけれども、尻に鳥もちがねばりついて、どうにも逃げられない。とうとう捕まってしまった。

おじいさんは、タヌキをギリギリしばりあげると、どっこいしょとかついで、家に帰った。「おばあさんや、やっとタヌキを捕まえてきた。晩にはタヌキ汁が食いたいな。久しぶりに白い飯炊け。」と言って、たぬきを軒下につるすと、また畑に引き返した。

さておばあさんが一人でトントン、トントン米をついていると、タヌキが、「おばあさん、一人で着くのは大変だ。おらが手伝うから、この縄、ほどいてけろ。」と言った。「だめだ、そんなこと言って、お前にげるきだな。おじいさんに叱られるから、おら、いやだ。」「ええから、おら、逃げねえで、米つき手伝うから、ほどいてけろ。」と、タヌキがあまりやいやいせがむので、おばあさんは根負けして、とうとう縄を解いてやった。

タヌキはきぬを持つと、力任せについたから、米が臼からとび出した。おばあさんは、もったいないことだと、しゃがんで溢れた米を拾い始めた。タヌキはすかさず、きねでおばあさんを殴り殺してしまった。

タヌキは急いで、おばあさんの着物をはいで自分が着ると、すっかりおばあさんになりすまし、ばば汁をこしらえて、おじいさんの帰りを待っていた。そこへ、おじいさんが、寒い、寒いと帰ってきた。

おばあさんに化けたタヌキは、「さあさあ、おじいさん、あったかいタヌキ汁でも食べてけろ。」と勧めた。おじいさんが、「おばあさんや、お前、声が悪いなあ、」というと、タヌキは、「風、引いたんだ。」と返事した。「おばあさん、この肉はどうも硬いなあ。」とお爺さんがいうと、「古ダヌキだもの。」と、上手く誤魔化したから、おじいさんは、ばば汁を腹一杯食べて寝てしまった。

さて朝になると、タヌキは早くから起き出して、

「ばば汁食って美味かった。

まーだ奥歯に はさまってる

庭のすみこの 着物みろ

流しの下の 骨こみろ。」

とはやして、逃げていった。

おじいさんが飛び起きて、庭のすみと流しの下を見たら、おばあさんの着物と骨が出てきたから、おじいさんはぶったまげて、「オーん、オーん。」と泣いていた。

すると、いつぞや助けてやったうさぎが飛んできて、「おじいさん、なしてそんなに泣くんだ。」と聞いた。おじいさんは、これこれこういうわけで、タヌキの奴におばあさんを殺された上に、ばば汁まで食わされた、と泣き泣き話した。うさぎは、「よし、おじいさん、俺が是非とも仇をとってやるから。」と約束して、山へ帰っていった。

さて、うさぎが、かや山でかやを刈っていると、そこへタヌキがやってきた。うさぎは、しめたとばかり、「やあ、たぬき丼、いいところで出会った。冬が来たら寒くなったから、かやで囲いして、暖かくしねえか。」と誘った。するとタヌキは、「そうか、ええこと聞いた。おれもかや刈って、囲い作りてえ。」とうまく乗ってきた。二匹は一緒にかやを刈り、天でに背負うと、うさぎはタヌキのあとから、一足遅れて山を下った。

山の途中まで来ると、うさぎは火打ち石をカチッカチッと打って、タヌキのかやに火をつけた。すると、タヌキが、「うさぎどん、カチカチというのはなんの音だや。」と聞いた。「ああ、かちかち山で、カチカチ鳥が泣いているんだ。」と、うさぎは知らん顔で答えた。そのうちに、かやがボウボウも得てきたから、タヌキは、「うさぎどん、ボウボウというのは、なんの音だや。」と聞いた。「ああ、ぼうぼう山で、ぼうぼう鳥が鳴いているんだ。」いうが早いか、うさぎはピョーンとどこかへにげてしまった。そのうちにかやがバヤバヤ、バリバリともえあがり、タヌキは背中に大やけどをした。

それからしばらくして、タヌキはやっと歩けるようになると、なんとかしてうさぎをやっつけてやろうと、山をあちこち探し回った。

タヌキがとうがらし山に来てみると、うさぎがカラカラと、味噌をすっていた。タヌキはウサギの尻尾をふみけて、「やい、うさぎ。よくもお前、かや山で、俺の背中さ、やけどさせたな。もとの体にして返せ。」とわめいた。うさぎはとぼけて、「何、かや山のうさぎは、かや山のうさぎ。俺はとうがらし山のうさぎだから、そんなにこと知らねえな。さあ、しっぽをはなせ。」といった。タヌキは、「それもそうだな。」とあきらめて、「ところで、うさぎどんは、何してる。」と聞いた。「俺、ちょうど今、やけどの薬薬こしらえたところだ。」と、うさぎが言うと、タヌキは喜んで、「そしゃあ、ありがてえ。俺の背中さ、すぐ塗ってけろ。」と頼んだ。

うさぎは、とうがらしをしっかりすりこんだみそを、大きなヘラにたっぶりのせて、タヌキの背中に塗りつけると、さっと逃げていった。タヌキは、やけどであか向けになったところへ、とうがらしみそをつけられたので、いたくていたくて、転がりながら帰っていった。

しばらくしてきずの痛みが少しよくなると、タヌキは、今度こそ仇をとってやろうと、血まなこになってうさぎを探し回った。

タヌキが杉山に来て見ると、うさぎがカーンカーンと杉の木をきりたおしていた。タヌキはウサギのしっぽをふみつけて、「やい、うさぎ。よくもお前、とうがらし山で俺の背中さ、とうがらしみそを塗ったな。火傷の薬だなんて嘘ついて、ひどいめにあったぞ。」とわめいた。うさぎはとぼけて、「とうがらし山のうさぎは、とうがらし山のうさぎ。俺は杉山のうさぎだから、そんなこと知らねえな。さあ、しっぽをはなせ。」といった。タヌキは、「それもそうだな。」とあきらめて、「ところで、うさぎどんは、何してる。」と聞いた。「俺は杉の木けずって、舟作ってるんだ。今年の冬は、雪が多くって、山のものが取れねえっていうから、海のものでもとって食おうと思ってな。」と、うさぎがいうと、タヌキは、「なら、俺も舟にしらえてえ。」と言い出した。「ああ、ええとも。おらが手伝ってやるから、タヌキどんは、泥、運んでけろ。」

うさぎに言われて、タヌキが泥をいっぱい掘ってくると、うさぎは一緒になって泥の舟をこしらえた。それから二人は、めいめい自分の舟を運んでいって、海に浮かべてこぎ出した。

「木の舟こは すうっと走れ

ハア、エンヤ コラサノ エー

泥の舟こは ざっくりさけろ

ハア、エンヤ コラサノ エー」

うさぎが歌うと、タヌキが、「なしてそんな歌、歌うんだ。」と聞いた。

「だって、これ舟歌だもの。」というと、うさぎは今度は舟ばたをたたきながら、

「木の舟こは パッカパカ

泥の舟こは パッカパカ。」

と歌った。

「うさぎどん、なして舟ばた、たたくんだ。」

「こうしてたたくとな、魚がいっぺえ、よってくるんだ」

タヌキはそれもそうだと、思いっきり舟ばたを叩いたから、泥舟はざっくりさけて、とうとうブクブクっとしずんでしまった。タヌキも一緒に、沈んでしまったと。

こんで、一期さけえた。

#拼命努力的意义是什么##上海租房##创意广告#

心身の疲弊で先日から休養に入って 久々にゲームやろうぜと思って麻枝准さん新作のヘブバンをプレイ

まぁこんな展開だろうなと思いつつ 久しぶりに人工涙液なしで目を潤わせる
神。尊い。恐るべし。

つくる側の人間にだんだんなりつつある自分も
いつかこんな素晴らしいコンテンツを贈りたい

今なら 良いもの書けそう
よしっ 仕事復帰だ
#麻枝准#

きょうだい、友達
たかがコピー
短い間に色々呼び名がついてるものだ
だが何と呼ばれようと
自分の役割は、
自分のなすべきことは、
みうしなうことはいけない。
たま様 申し訳ありません。
俺の役目は生きることではない。
あなたを守ることなんです。
誰かのために生きる。
俺にはそんなことできないけれど
せめて、しぬ時は友がため、きょうだいがために
散らせてください。

ーー白血球


发布     👍 0 举报 写留言 🖊   
✋热门推荐
  • 狮子座认为,在喜欢的人面前认怂,并不是因为害怕,而是因为尊重!天秤座天秤座给人的印象总是很绅士,言行举止非常稳重,对于天秤座的人来说,只要是自己可以解决的问题,
  • “Ese impulso interior, el deseo de dar todo lo que tenemos a cambio de algo que
  • 活动三:开诊当日上午有多位专家进行健康讲座,有精美礼品相送,并举行健康知识抽奖活动,奖品为健康体检卡、中医适宜技术体验卡和健康礼包。(6)神经内科专业:1.头晕
  • 2016年的时候我拿紫水的号自己单排了把魔航船虚无方舟,在打那个一棵树栓着条狗的boss的时候,所有队友和其他两个团队队员全部拉胯导致团灭了三次,甚至dps第二
  • 然后插上电源,带上护目镜,按脱毛机机侧的电源键开机就可以开始啦,调档也是按电源键噢,建议第一次先从第一档开始,慢慢适应~  总结产品体验感好,基本满足了我的日常
  • 同人嗑棘境,主银博的all博,离达,枭羽(懂得自己避雷)婉拒一些三次明星(懂得都懂)各位刀客塔也可以把qq留在评论俺来加!德狗推王一起带,推王的先锋buff加给
  • 肖战我喜欢你[心] 肖战我爱你[好爱哦]温柔以待万物,万物亦报之以歌,哪怕世人给予你伤痛,你却依然坚守善良。你向阳而生,我就不会看到黑暗,只愿未来的日子,一路繁
  • 自由式滑雪也有类似情况,过低的气温对于运动员的体能和技术动作都会产生较大影响,增加运动员受伤的风险。目前在医学界,植入人体细胞的猪的心脏瓣膜已经用于患者治疗,猪
  • 花都港是广州北地区重要的物流枢纽,与南沙港区同处广州海关关区及广州市,近年来两港不断深化战略合作,持续激发区域港口协同效能,推动增强湾区港口群国际竞争力和影响力
  • 最近值得一看的 9 部作品[美剧] 了不起的麦瑟尔夫人 第四季[电影] 花束般的恋爱[电影] 电影之神[动画] 茶杯头大冒险[国产] 嫣语赋[美剧] 婚情咨文
  • #元宇宙##NFT##一级市场[超话]##币圈##区块链超话##ETH#总理亲自上前线督战确实有效果:在过去的几天中,埃塞俄比亚政府军联合地方民兵在阿姆哈拉州发
  • 反正人生已经进入了后半段的倒计时,不如从此刻开始,对自己好一点,让自己过更好一点的生活,以最饱满的姿态迎接未来的每一天,让人生后来的那些日子都充满了阳光和喜
  • 也愿你的音符涤去过往的苦难,以后的每一天收到满满的幸福和温暖。#阿云嘎[超话]#㊗️#阿云嘎1023生日快乐# 喜欢你284天 每天都充满意义尝试了很多 拥有了
  • 陆源在河南开封杞县度过了无忧无虑的童年岁月,那时候就有很多小伙伴对她提起“你是捡来的”但她那时并未相信,只当是玩伴的恶作剧。在认亲仪式上,除了和陆源阔别33年的
  • #阳光信用[超话]#[兔子]#日行一善# 与人为善,是一种品德,是一种修养。 像春日阳光温暖谦和,像夏日细雨滋心润情,像秋日余辉铺金照彩,像冬日晶莹的雪花悦
  • 来自是书瑶呀哔哩哔哩动态: ​互动抽奖宝贝们久等啦!一共61份礼物其中20份是b站专属名额,都给大家备好啦~~【转发】加【关注我】就可以上车参与!谢谢宝贝们陪我
  • 【最高21℃!但是这些时间有雨......】 在经历了很多个被雨雪占据的周末之后,这个周末总算被阳光抢回了主导权。不仅阳光管够,温暖也管够。今天白天的最高气温1
  • #读书##第216天##古典小说漫稿##红楼梦# 一部书是否杰作,不在于它是否全璧。对于《红楼梦》的后四十回,作者也持否定态度,认为高续部分内容貌似忠实前作,
  • 【中国移动研究院发布多项6G协同创新成果】为落实国家“十四五”规划关于前瞻布局6G网络技术储备的要求,加快推动6G应用基础研究和原创技术攻关,引导产业推进6G发
  • 【瞭望丨在“中国”发现中国】 ◇“双槐树遗址的重要考古发现,实证了河洛地区在5300年前后这一中华文明起源的黄金阶段的代表性和影响力,填补了中华文明起源关键时