【谈话日(6) 青山问答 PartC】
Q.KIDのマジック以外で得意なことと苦手なことは何ですか?あと、KIDは歌は上手いですか?
青山:歌はあんま上手くないんじゃないかなぁ。苦手なのは、魚が苦手ですね、アイツ。
質問者:食べ物以外で…
青山:ん~?白馬が苦手かな(笑)
質問者:得意なことは…
青山:マジック以外、なんだろ~、盗み(笑)あと、実は車も運転出来るよ。
Q.私は和葉が大好きなんですが、平次は和葉のどんな姿に一番ときめいているのでしょうか?
青山:なんでしょうねぇ。あなた、和葉好きなんでしょう?
質問者:はい。大好きです!
青山:そこですよ(笑)そんなところが好きなんですよ。
質問者:わかりました。
青山:わかった!?(笑)ありがとうございます。
Q.ジンとベルモットは、恋人関係をにおわせるような描写が過去にあったかと思いますが、今後、そういった描写は出てきたりとかするのでしょうか?
青山:いやあ、そうですねえ、わかりませんけど(笑)
Q.降谷さんが、次に活躍する話はいつ頃来ますか?
青山:あぁ、来るんじゃないですかね。いつ来るんでしょうねえ。
まぁ、そのうち来ますよ(笑)
Q.新一が優作さんを踏襲していると思うのですが、新一が大人になった時に、優作さんみたいにヒゲを生やす可能性はありますか?
青山:あるかもしれないね(笑)
Q.降谷さんは、大学は東都大学(名探偵コナンの作中に出てくる大学)ですか?
青山:どうなんでしょうねぇ。イマイチまだ決めてません。東都大学が良いの?
質問者:東都大学だったらなんかかっこいいな、と
青山:あ~、コウメイ(諸伏高明)も東都大学だよね
質問者:ああ~
青山:まぁまぁ、考えときます
Q.青山先生が理想とする女性像はどんな方でしょうか?
青山:昔は、菊池桃子が好きだったんですけど(笑)
今はいないですねぇ。ガッキーとか好きですよ。普通に。
Q.ゼロの日常の作者、新井先生とは会って打ち合わせ等するのでしょうか。また、頻度はどのくらいですか?
青山:会って打ち合わせしますね。頻度は最初に会ってやるくらいかな。
けど、ゼロティーはでもあんま打ち合わせしてないですね。
持ってきたネームを直すっていうぐらいですね。
質問者:それは全部デジタルで…とか
青山:いや、紙で。作画はプリントアウトしたやつを直す。
そのかわり、警察学校編は、ちゃんと来てもらって打ち合わせします。
ちなみに、警察学校編の松田編のネームは全ページ、オレが描いた(笑)
風見の事件とかは、オレがこういう事件が良いんじゃないの?っていう話を、
口頭で編集さんに伝えて、それを新井くんが描いてきてくれるっていう感じ。
Q.快斗と青子ちゃんの関係は今後進展しますか?
青山:進展することはあるでしょうねぇ。お楽しみに
(質問者が聴覚障がい者のため手話通訳を交えながら質問)
Q.テニスの女王のお母さんを助けてみたいな話をコナンくんが気付いて、コナンくんは点字がわかってすごいなと思ったんですが、(名探偵コナンコミックス71・72巻)コナンくんは、手話も分かるのでしょうか?
青山:コナン君は一応分かりますね。点字も全部、分かります。
あいつは頭いいんで。オレより(笑)
質問者:出来ればマンガに耳が聞こえない人、手話の事も描いてもらえると嬉しい
青山:ああ、そうですね、善処します。ありがとうございます。
司会:力強い善処でしたね。さぁ、以上で質問コーナーを終了いたします。
Q.単行本がもうすぐ100巻になりますが、何かイベント等をやる予定はありますか?
青山:(編集を見ながら)あんの?ないよね(笑)
まぁ、サンデーが頑張るでしょう。ふふふ(笑)
【预览8问】
「抽選で選ばれた方による質問コーナー」
Q.2019年の映画(紺青の拳)の監督のインタビューで、映画が終わった後に、青山先生が「ブルーサファイアだったので、青子ちゃんを匂わせればよかったかな」っていう話をされていたということだったんですけど、もし匂わせるとしたら、どんな感じにするつもりでしたか?
青山:あー、ほら、最後、ブルーサファイア返すじゃん。あいつに。返すときに、要らないよって「オレはもっと良いサファイアを持ってるから」なんてね~。
(会場から拍手)
青山:え、やって欲しかった?(笑)
質問者:はい!
青山:まじでー?(笑)まーじーか。いや、みんな知らねえだろうなと思ってたから(笑)なんだ、やって欲しかったんか。じゃあ、あなたの脳内だけで(笑)
Q.(中国からの参加者)最近日本では、タピオカが流行っていますけど、先生はタピオカは好きですか?
(会場参加者から笑い)
青山:タピオカ(笑)さほど…(笑)アレ、実は太るとか言われてね。流行る前はターリー屋っていうカレー屋さんにあったんですよ、タピオカ。流行る前は飲んでましたけど。流行ってからは飲んでないです。
質問者:今後、タピオカ殺人事件なんていうのは…
青山:あははは(笑)誰かのタピオカ一個に毒が入ってたり!?(笑)善処します(笑)
Q.安室がマツダのRX-7を買ったきっかけの話を描く予定はありますか?
青山:あぁ~、あるね(笑)萩原編で。(※「警察学校編 原作:青山剛昌/作画:新井隆広」)
(会場から拍手)
ええ?(笑)萩原は実は、ドライブテクがめっちゃ上手くて、安室より上手い(笑)お楽しみに。多分、伊達編のあとが萩原編かな。
Q.由美と秀吉がカップルというのは、どのくらいの段階から考えていたのですか?
青山:何だっけ。あのほら。由美の元カレがどうのこうのって話あったじゃないですか、なんか猫がどうのこうのっていう。(名探偵コナンコミックス49巻)そのころから、決めてましたよ。
質問者:もうその時には、赤井家の次男を元カレにしようと?
青山:そうそうそう。チュウ吉も映画にいっぱい出てくるんで、お楽しみに(笑)
Q.赤井さんが、ジークンドー以外で得意なスポーツはありますか?
青山:クリケットとか多分得意だと思います。アイツ、イギリス人なんで(笑)
Q.赤井さんの死を、楠田陸道の死体を使って偽装することを考えたのは赤井さんですか?コナンくんですか?(名探偵コナンコミックス58・59巻)
青山:コナンくん。
質問者:あっ、そうなんですね。
青山:なんで?
質問者:悪人でも、死体を使うという発想がコナン君にあったのかなと思っていたので。
青山:ありましたね。あったんですねぇ。(笑)コナン君が「僕の作戦に乗ってみる気ある?」って言ってたじゃん。
質問者:ちょっとびっくりしました。
青山:あれは随分、前から考えてましたから。
「中学生以下」の部
Q.私は大人になったら、青山先生のアシスタントになりたいです。子どものうちにしておくと良いことや、準備ってありますか?
青山先生(以下青山):あはは、アシスタント?まぁ、一生懸命絵を上手く描けるように。アシスタントはちゃんと、背景とかも描けなきゃいけないので。それより、漫画家になった方が早いと思いますけど(笑)頑張ってください。
「北栄町在住」の部
Q.もし、10日間のお休みがあるとしたら、どこか行ってみたいところがありますか?
青山:え~!?10日間でしょ?寝てたいです。(笑)もう大体行きたいとこ行ったんで。大丈夫です。
司会:なるほど、最近、睡眠時間はちょっと増えました?
青山:あぁ、だいぶ増えました。
司会:それでも、寝たいですよね。10日あればね。
青山:いやぁ、もうねぇ、歳なんでねぇ。
司会:いや、それぐらいお忙しいということですけれども。
Q.KIDのマジック以外で得意なことと苦手なことは何ですか?あと、KIDは歌は上手いですか?
青山:歌はあんま上手くないんじゃないかなぁ。苦手なのは、魚が苦手ですね、アイツ。
質問者:食べ物以外で…
青山:ん~?白馬が苦手かな(笑)
質問者:得意なことは…
青山:マジック以外、なんだろ~、盗み(笑)あと、実は車も運転出来るよ。
Q.私は和葉が大好きなんですが、平次は和葉のどんな姿に一番ときめいているのでしょうか?
青山:なんでしょうねぇ。あなた、和葉好きなんでしょう?
質問者:はい。大好きです!
青山:そこですよ(笑)そんなところが好きなんですよ。
質問者:わかりました。
青山:わかった!?(笑)ありがとうございます。
Q.ジンとベルモットは、恋人関係をにおわせるような描写が過去にあったかと思いますが、今後、そういった描写は出てきたりとかするのでしょうか?
青山:いやあ、そうですねえ、わかりませんけど(笑)
Q.降谷さんが、次に活躍する話はいつ頃来ますか?
青山:あぁ、来るんじゃないですかね。いつ来るんでしょうねえ。
まぁ、そのうち来ますよ(笑)
Q.新一が優作さんを踏襲していると思うのですが、新一が大人になった時に、優作さんみたいにヒゲを生やす可能性はありますか?
青山:あるかもしれないね(笑)
Q.降谷さんは、大学は東都大学(名探偵コナンの作中に出てくる大学)ですか?
青山:どうなんでしょうねぇ。イマイチまだ決めてません。東都大学が良いの?
質問者:東都大学だったらなんかかっこいいな、と
青山:あ~、コウメイ(諸伏高明)も東都大学だよね
質問者:ああ~
青山:まぁまぁ、考えときます
Q.青山先生が理想とする女性像はどんな方でしょうか?
青山:昔は、菊池桃子が好きだったんですけど(笑)
今はいないですねぇ。ガッキーとか好きですよ。普通に。
Q.ゼロの日常の作者、新井先生とは会って打ち合わせ等するのでしょうか。また、頻度はどのくらいですか?
青山:会って打ち合わせしますね。頻度は最初に会ってやるくらいかな。
けど、ゼロティーはでもあんま打ち合わせしてないですね。
持ってきたネームを直すっていうぐらいですね。
質問者:それは全部デジタルで…とか
青山:いや、紙で。作画はプリントアウトしたやつを直す。
そのかわり、警察学校編は、ちゃんと来てもらって打ち合わせします。
ちなみに、警察学校編の松田編のネームは全ページ、オレが描いた(笑)
風見の事件とかは、オレがこういう事件が良いんじゃないの?っていう話を、
口頭で編集さんに伝えて、それを新井くんが描いてきてくれるっていう感じ。
Q.快斗と青子ちゃんの関係は今後進展しますか?
青山:進展することはあるでしょうねぇ。お楽しみに
(質問者が聴覚障がい者のため手話通訳を交えながら質問)
Q.テニスの女王のお母さんを助けてみたいな話をコナンくんが気付いて、コナンくんは点字がわかってすごいなと思ったんですが、(名探偵コナンコミックス71・72巻)コナンくんは、手話も分かるのでしょうか?
青山:コナン君は一応分かりますね。点字も全部、分かります。
あいつは頭いいんで。オレより(笑)
質問者:出来ればマンガに耳が聞こえない人、手話の事も描いてもらえると嬉しい
青山:ああ、そうですね、善処します。ありがとうございます。
司会:力強い善処でしたね。さぁ、以上で質問コーナーを終了いたします。
Q.単行本がもうすぐ100巻になりますが、何かイベント等をやる予定はありますか?
青山:(編集を見ながら)あんの?ないよね(笑)
まぁ、サンデーが頑張るでしょう。ふふふ(笑)
【预览8问】
「抽選で選ばれた方による質問コーナー」
Q.2019年の映画(紺青の拳)の監督のインタビューで、映画が終わった後に、青山先生が「ブルーサファイアだったので、青子ちゃんを匂わせればよかったかな」っていう話をされていたということだったんですけど、もし匂わせるとしたら、どんな感じにするつもりでしたか?
青山:あー、ほら、最後、ブルーサファイア返すじゃん。あいつに。返すときに、要らないよって「オレはもっと良いサファイアを持ってるから」なんてね~。
(会場から拍手)
青山:え、やって欲しかった?(笑)
質問者:はい!
青山:まじでー?(笑)まーじーか。いや、みんな知らねえだろうなと思ってたから(笑)なんだ、やって欲しかったんか。じゃあ、あなたの脳内だけで(笑)
Q.(中国からの参加者)最近日本では、タピオカが流行っていますけど、先生はタピオカは好きですか?
(会場参加者から笑い)
青山:タピオカ(笑)さほど…(笑)アレ、実は太るとか言われてね。流行る前はターリー屋っていうカレー屋さんにあったんですよ、タピオカ。流行る前は飲んでましたけど。流行ってからは飲んでないです。
質問者:今後、タピオカ殺人事件なんていうのは…
青山:あははは(笑)誰かのタピオカ一個に毒が入ってたり!?(笑)善処します(笑)
Q.安室がマツダのRX-7を買ったきっかけの話を描く予定はありますか?
青山:あぁ~、あるね(笑)萩原編で。(※「警察学校編 原作:青山剛昌/作画:新井隆広」)
(会場から拍手)
ええ?(笑)萩原は実は、ドライブテクがめっちゃ上手くて、安室より上手い(笑)お楽しみに。多分、伊達編のあとが萩原編かな。
Q.由美と秀吉がカップルというのは、どのくらいの段階から考えていたのですか?
青山:何だっけ。あのほら。由美の元カレがどうのこうのって話あったじゃないですか、なんか猫がどうのこうのっていう。(名探偵コナンコミックス49巻)そのころから、決めてましたよ。
質問者:もうその時には、赤井家の次男を元カレにしようと?
青山:そうそうそう。チュウ吉も映画にいっぱい出てくるんで、お楽しみに(笑)
Q.赤井さんが、ジークンドー以外で得意なスポーツはありますか?
青山:クリケットとか多分得意だと思います。アイツ、イギリス人なんで(笑)
Q.赤井さんの死を、楠田陸道の死体を使って偽装することを考えたのは赤井さんですか?コナンくんですか?(名探偵コナンコミックス58・59巻)
青山:コナンくん。
質問者:あっ、そうなんですね。
青山:なんで?
質問者:悪人でも、死体を使うという発想がコナン君にあったのかなと思っていたので。
青山:ありましたね。あったんですねぇ。(笑)コナン君が「僕の作戦に乗ってみる気ある?」って言ってたじゃん。
質問者:ちょっとびっくりしました。
青山:あれは随分、前から考えてましたから。
「中学生以下」の部
Q.私は大人になったら、青山先生のアシスタントになりたいです。子どものうちにしておくと良いことや、準備ってありますか?
青山先生(以下青山):あはは、アシスタント?まぁ、一生懸命絵を上手く描けるように。アシスタントはちゃんと、背景とかも描けなきゃいけないので。それより、漫画家になった方が早いと思いますけど(笑)頑張ってください。
「北栄町在住」の部
Q.もし、10日間のお休みがあるとしたら、どこか行ってみたいところがありますか?
青山:え~!?10日間でしょ?寝てたいです。(笑)もう大体行きたいとこ行ったんで。大丈夫です。
司会:なるほど、最近、睡眠時間はちょっと増えました?
青山:あぁ、だいぶ増えました。
司会:それでも、寝たいですよね。10日あればね。
青山:いやぁ、もうねぇ、歳なんでねぇ。
司会:いや、それぐらいお忙しいということですけれども。
『にっかり青江 篝火講談~夏虫の戯れ~』
「交わりは軽薄な者と結ぶ事なかれ。」
そんな戒めで終わる物語がかつてあった。軽薄なモノには価値がない。それは同意するけど、羨ましくもあるね。だって僕は、君に強く握られたり、撫でられたりはしても、結果、切ることしかできない。鍔迫りの痛み、押し込む圧、刃こぼれさせる興奮はあっても、交わりとはどういう感触なのか、知ることができないからね。
(トントン)おやおや、お出ましだね。
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、フフフフ…うん、良い子だ。綺麗な景色だよ。
「丑三つ」時というのかい?死人が騒ぐそうだ。なぜその刻に集うのか、昼、日向の陽光の中で恨みがましく現れたらいいじゃないか。太陽と月光、僕の刀身(からだ)に反射し、その魂を照らされることに違いはないのにね。
ところで、「人魂(ヒトダマ)」と「幽霊」の違いを知ってるかい?姿があるものと、魂のままの炎…フフ。成仏できずに、彷徨えば彷徨うほどに形を無くしてゆく、と思うだろう?逆なんだ。この世にしがみつき、念が深く、ドス黒くなればなるほど、かつての姿、こうでありたかった輪郭がはっきりとしてくるらしい。つまりね、人魂はまだ純粋な存在ってことさ。女性に触れたことのない青年のようにね。欲望が単純で、幼く、愚かで!
(唄)
ひ、ふ、み、よ!
さて、何を語ろうか。
さてさて何を聞きたいかな?
綺麗な景色に魅せられて、
うっかり口走るかもしれないね。
うっかり!うっかり!
うっかり!うっかり!
にっかり…
播磨国に学者がいたんだ。名前は左門と言ってね。ある日、左門は行き倒れの旅人を助けたんだ。看病の甲斐あってね、旅人は回復し、自らの身の上を語ったのさ。
「私は、出雲国の出身で、宗右衛門と申す者。主の命で近江国へ向かっていた最中に、主家は攻め滅ぼされ、路頭に迷い、病を経て、もはやこれまでと覚悟を決めていたところで、こうして貴方に命を救われた。この御恩には一生をかけて報いたい。」
二人は意気投合してね。ついには義兄弟の契りを結んだんだ。宗右衛門が兄で、左門が弟。しばらくの間、二人は一緒に暮らしたのさ。
花が散り、季節は夏に流れたある日、宗右衛門は言った。
「主家が滅びたとはいえ、出雲の様子が気になる。一度様子を見に行きたい。」
「分かりました、兄上。ではお戻りはいつになりましょう。」
宗右衛門は不安そうに見つめる左門に向かって、「心配するな。秋を過ぎることはないよ」と微笑んだんだ。
左門は食い下がり、「秋はいつになりましょう。約束をして頂きたい!」
宗右衛門は答えた。「重陽の節句。九月九日に必ず帰る」、とね。
そうして宗右衛門は出雲に帰っていたのさ。
日々は過ぎ、野菊が咲き、九月になった。約束の九日。左門はいつもより早く起きて掃除をし、白菊を生けて、宗右衛門の帰りを待った。その日は雲ひとつない青空が広がっていた。太陽が中天にかかる。が、待ち人は来ない。やがて日は落ち、気がつけば月だけが左門を照らしていた。そのうち月までもが山の端に隠れ、諦めかけて家の中へ入ろうとしたその時…
(トントン)
黒い影が立っていた。(暗転)よ~く見ると、それは宗右衛門だったのさ。左門は踊りそうになる心を抑え、宗右衛門を家の中へ招き入れた。宗右衛門は頷くばかりで何も言わない。左門は酒や料理で宗右衛門をもてなそうとしたが、宗右衛門はそれらの物にも手をつけず、ただただ黙っていた。長い沈黙の後に、ようやく宗右衛門が語り出した。
「左門よ。私はもうこの世の者ではないのだ。出雲の地で、私は囚われの身となった。逃れる術はない。約束の日は刻一刻と迫ってくる。左門との約束を違えるわけにはいけない。悩み苦しんだ末に、はたと気がついた!魂ならば、千里の道をも超えられる!約束を果たしに来たんだ。菊の節句の約束。自害をして、風に乗ってね…」
二人の目から涙が溢れた。宗右衛門が「今が永訣の時」と呟き、姿が見えなくなった。左門は声を立てずに泣き続けたってわけさ。
(唄)
渦を巻くように 輪を描けば
さながら一輪の菊
咲き乱れよ 散り乱れよ
菊花輪舞クルクル回る
菊花輪舞チリチリ散り
咲き乱れよ 散り乱れよ
咲き誇れよ 散るその時まで
(トントン)
お名残惜しゅうはございますが、丁度時間と相成りました。
(唄)
綺麗な景色に魅せられて、
うっかり喋り過ぎたようだね。
うっかり!うっかり!
うっかり!うっかり!
にっかり…
僕はにっかり青江。触れられぬものを恐るよりも、この身に障るものの毒をゆっくり味わいながら、惜別の喜びに身を任せるよ。
「夏虫の 身をいたづらに なすことも ひとつ思ひに よりてなりけり」
うん、僕はそう思うよ。
「交わりは軽薄な者と結ぶ事なかれ。」
そんな戒めで終わる物語がかつてあった。軽薄なモノには価値がない。それは同意するけど、羨ましくもあるね。だって僕は、君に強く握られたり、撫でられたりはしても、結果、切ることしかできない。鍔迫りの痛み、押し込む圧、刃こぼれさせる興奮はあっても、交わりとはどういう感触なのか、知ることができないからね。
(トントン)おやおや、お出ましだね。
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、フフフフ…うん、良い子だ。綺麗な景色だよ。
「丑三つ」時というのかい?死人が騒ぐそうだ。なぜその刻に集うのか、昼、日向の陽光の中で恨みがましく現れたらいいじゃないか。太陽と月光、僕の刀身(からだ)に反射し、その魂を照らされることに違いはないのにね。
ところで、「人魂(ヒトダマ)」と「幽霊」の違いを知ってるかい?姿があるものと、魂のままの炎…フフ。成仏できずに、彷徨えば彷徨うほどに形を無くしてゆく、と思うだろう?逆なんだ。この世にしがみつき、念が深く、ドス黒くなればなるほど、かつての姿、こうでありたかった輪郭がはっきりとしてくるらしい。つまりね、人魂はまだ純粋な存在ってことさ。女性に触れたことのない青年のようにね。欲望が単純で、幼く、愚かで!
(唄)
ひ、ふ、み、よ!
さて、何を語ろうか。
さてさて何を聞きたいかな?
綺麗な景色に魅せられて、
うっかり口走るかもしれないね。
うっかり!うっかり!
うっかり!うっかり!
にっかり…
播磨国に学者がいたんだ。名前は左門と言ってね。ある日、左門は行き倒れの旅人を助けたんだ。看病の甲斐あってね、旅人は回復し、自らの身の上を語ったのさ。
「私は、出雲国の出身で、宗右衛門と申す者。主の命で近江国へ向かっていた最中に、主家は攻め滅ぼされ、路頭に迷い、病を経て、もはやこれまでと覚悟を決めていたところで、こうして貴方に命を救われた。この御恩には一生をかけて報いたい。」
二人は意気投合してね。ついには義兄弟の契りを結んだんだ。宗右衛門が兄で、左門が弟。しばらくの間、二人は一緒に暮らしたのさ。
花が散り、季節は夏に流れたある日、宗右衛門は言った。
「主家が滅びたとはいえ、出雲の様子が気になる。一度様子を見に行きたい。」
「分かりました、兄上。ではお戻りはいつになりましょう。」
宗右衛門は不安そうに見つめる左門に向かって、「心配するな。秋を過ぎることはないよ」と微笑んだんだ。
左門は食い下がり、「秋はいつになりましょう。約束をして頂きたい!」
宗右衛門は答えた。「重陽の節句。九月九日に必ず帰る」、とね。
そうして宗右衛門は出雲に帰っていたのさ。
日々は過ぎ、野菊が咲き、九月になった。約束の九日。左門はいつもより早く起きて掃除をし、白菊を生けて、宗右衛門の帰りを待った。その日は雲ひとつない青空が広がっていた。太陽が中天にかかる。が、待ち人は来ない。やがて日は落ち、気がつけば月だけが左門を照らしていた。そのうち月までもが山の端に隠れ、諦めかけて家の中へ入ろうとしたその時…
(トントン)
黒い影が立っていた。(暗転)よ~く見ると、それは宗右衛門だったのさ。左門は踊りそうになる心を抑え、宗右衛門を家の中へ招き入れた。宗右衛門は頷くばかりで何も言わない。左門は酒や料理で宗右衛門をもてなそうとしたが、宗右衛門はそれらの物にも手をつけず、ただただ黙っていた。長い沈黙の後に、ようやく宗右衛門が語り出した。
「左門よ。私はもうこの世の者ではないのだ。出雲の地で、私は囚われの身となった。逃れる術はない。約束の日は刻一刻と迫ってくる。左門との約束を違えるわけにはいけない。悩み苦しんだ末に、はたと気がついた!魂ならば、千里の道をも超えられる!約束を果たしに来たんだ。菊の節句の約束。自害をして、風に乗ってね…」
二人の目から涙が溢れた。宗右衛門が「今が永訣の時」と呟き、姿が見えなくなった。左門は声を立てずに泣き続けたってわけさ。
(唄)
渦を巻くように 輪を描けば
さながら一輪の菊
咲き乱れよ 散り乱れよ
菊花輪舞クルクル回る
菊花輪舞チリチリ散り
咲き乱れよ 散り乱れよ
咲き誇れよ 散るその時まで
(トントン)
お名残惜しゅうはございますが、丁度時間と相成りました。
(唄)
綺麗な景色に魅せられて、
うっかり喋り過ぎたようだね。
うっかり!うっかり!
うっかり!うっかり!
にっかり…
僕はにっかり青江。触れられぬものを恐るよりも、この身に障るものの毒をゆっくり味わいながら、惜別の喜びに身を任せるよ。
「夏虫の 身をいたづらに なすことも ひとつ思ひに よりてなりけり」
うん、僕はそう思うよ。
【倉木麻衣谈20周年「出道时鼻音好重啊,和『名侦探柯南』一起成长」】
■全国ツアーでは“音楽をやってきて良かった”と実感できた
8月から10月にかけて全国ツアー『20th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2019 “Let’s GOAL!~薔薇色の人生~”』を開催。ファイナルの東京国際フォーラム ホールA(10月26日)では、往年のヒット曲から最新アルバム『Let’s GOAL!~薔薇色の人生~』収録曲まで、20年を網羅する楽曲を披露。サックス、ギター、ストリングスなどをフィーチャーした“楽器とのコラボコーナー”も実現し、幅広い表現を見せつけた。
「“夢を持ってがんばっているみなさんに元気をお届けしたい”という思いを持って全国を回らせていただきました。初挑戦の楽器とのセッションでは新しい世界観をお見せすることができたと思いますし、みなさんの笑顔を見て、“音楽をやってきて良かった”と実感できる瞬間がたくさんあって。まさに“薔薇色”の時間を過ごさせていただきました。オープニングの映像では、20年前、16歳のときに撮影した「Love, Day After Tomorrow」のMVを再現。20年の軌跡を感じていただきながら、いまの倉木麻衣をお届けできたんじゃないかなと思いますね」
■「デビュー当時は“すごい鼻声。何とかして解消したい”と思っていた」
12月25日には、初のシングルコレクション『Mai Kuraki Single Collection ~Chance for you~』をリリース。既存のシングルを集めただけではなく、気鋭のエンジニアの手によってアップデートされたサウンドを堪能できる。
「4人のエンジニアの方にリマスタリングしていただくのは初めての挑戦だったんですが、それぞれに個性的な音になっているし、オリジナルとは違ったサウンドを楽しんでいただけると思います。デビュー当初の曲は、10代の頃の自分の声が鮮明に聴こえてくるんですよ。初めて自分の歌声を聴いたとき、“すごい鼻声。何とかして解消したい”と思ったことを思い出しました(笑)。幅広いジャンルの楽曲にトライすることで、少しずつボーカルの幅が広がってきたことも改めて感じましたね」
■「『名探偵コナン』とのコラボだからこそ生まれた曲がたくさんある」
本作にはもちろん、「Secret of my heart」(TVアニメ『名探偵コナン』エンディングテーマ)、「渡月橋 ~君 想ふ~」(映画『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』主題歌)など、「名探偵コナン」関連の楽曲も収録。“倉木麻衣×名探偵コナン”のコラボレーションについて彼女は、「『コナン』の楽曲を担当させていただくことで、私自身も成長させてもらっています」と語る。
「『名探偵コナン』の曲を最初に歌わせてもらったのは、「Secret~」。デビュー前からお小遣いをためて単行本を集めていたので、主題歌を歌えることがすごく嬉しかったし、“これで運を使い果たしたかも”と思いました(笑)。「Secret~」は、コナン君と蘭ちゃんのことをイメージしながら、私なりに“こういうメッセージが合うんじゃないか”と思うことを歌詞に書かせてもらって。コナン君は(作品のなかで)どんどん成長しているし、私自身もそれを楽しみながら制作させてもらってます。『名探偵コナン』とのコラボだからこそ生まれた曲がたくさんあるし、この作品を通して、海外に向けて日本の文化の良さを発信できているのも嬉しいですね」
■いまやアジアでもっとも知られている日本人アーティストに
倉木麻衣が初めて海外(台湾)でライブを行ったのは2007年。2010年代に入ってからも、ほぼ毎年のようにアジア各国での公演を継続し、昨年、中国最大の音楽アワード「第25回CHINESE TOP10 MUSIC AWARDS」で「アジア風雲歌手賞」を受賞するなど、いまやアジアでもっとも知られている日本人アーティストとなった。海外のファンに対する思いも年々大きくなっているようだ。
「デビュー当初からアジアの方からファンレターをいただいて、“ぜひこちらでライブをやってください”という声も届いていて。日本での活動だけで精一杯だったし、なかなかタイミングが合わなかったんですけど、2007年に念願が叶い、初めて台湾でライブを開催しました。毎回、すごく熱い気持ちで応援してくれるし、ライブでも一緒に日本語で歌ってくれて。中国ではライブ中に座席から立つことができないことが多いんですが、前のめりになって声援を送ってくれるんですよ。ペンライトで“Mai-K”の文字を描いてくれたり、海外に行くたびに感動をもらっています」
■これからやってみたいことは、“場所とのコラボ”
「音楽の聴かれ方、楽しみ方は広がってきていますが、私にとって大事なのはやっぱりライブ。そのときの気持ちを乗せて歌を届けることで、聴いてくれる方の心にダイレクトに響くと思うんですよね。ボランティアの現場でも、みなさんの笑顔を見て、お話をさせてもらうことで、気持ちを共有することできて。根本はつながっているんだなと思いますね。これからやってみたいことは、“場所とのコラボ”。テーマパークや水族館などでライブが実現できれば、また新しい世界観をお見せできると思っています」
#仓木麻衣[超话]#
■全国ツアーでは“音楽をやってきて良かった”と実感できた
8月から10月にかけて全国ツアー『20th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2019 “Let’s GOAL!~薔薇色の人生~”』を開催。ファイナルの東京国際フォーラム ホールA(10月26日)では、往年のヒット曲から最新アルバム『Let’s GOAL!~薔薇色の人生~』収録曲まで、20年を網羅する楽曲を披露。サックス、ギター、ストリングスなどをフィーチャーした“楽器とのコラボコーナー”も実現し、幅広い表現を見せつけた。
「“夢を持ってがんばっているみなさんに元気をお届けしたい”という思いを持って全国を回らせていただきました。初挑戦の楽器とのセッションでは新しい世界観をお見せすることができたと思いますし、みなさんの笑顔を見て、“音楽をやってきて良かった”と実感できる瞬間がたくさんあって。まさに“薔薇色”の時間を過ごさせていただきました。オープニングの映像では、20年前、16歳のときに撮影した「Love, Day After Tomorrow」のMVを再現。20年の軌跡を感じていただきながら、いまの倉木麻衣をお届けできたんじゃないかなと思いますね」
■「デビュー当時は“すごい鼻声。何とかして解消したい”と思っていた」
12月25日には、初のシングルコレクション『Mai Kuraki Single Collection ~Chance for you~』をリリース。既存のシングルを集めただけではなく、気鋭のエンジニアの手によってアップデートされたサウンドを堪能できる。
「4人のエンジニアの方にリマスタリングしていただくのは初めての挑戦だったんですが、それぞれに個性的な音になっているし、オリジナルとは違ったサウンドを楽しんでいただけると思います。デビュー当初の曲は、10代の頃の自分の声が鮮明に聴こえてくるんですよ。初めて自分の歌声を聴いたとき、“すごい鼻声。何とかして解消したい”と思ったことを思い出しました(笑)。幅広いジャンルの楽曲にトライすることで、少しずつボーカルの幅が広がってきたことも改めて感じましたね」
■「『名探偵コナン』とのコラボだからこそ生まれた曲がたくさんある」
本作にはもちろん、「Secret of my heart」(TVアニメ『名探偵コナン』エンディングテーマ)、「渡月橋 ~君 想ふ~」(映画『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』主題歌)など、「名探偵コナン」関連の楽曲も収録。“倉木麻衣×名探偵コナン”のコラボレーションについて彼女は、「『コナン』の楽曲を担当させていただくことで、私自身も成長させてもらっています」と語る。
「『名探偵コナン』の曲を最初に歌わせてもらったのは、「Secret~」。デビュー前からお小遣いをためて単行本を集めていたので、主題歌を歌えることがすごく嬉しかったし、“これで運を使い果たしたかも”と思いました(笑)。「Secret~」は、コナン君と蘭ちゃんのことをイメージしながら、私なりに“こういうメッセージが合うんじゃないか”と思うことを歌詞に書かせてもらって。コナン君は(作品のなかで)どんどん成長しているし、私自身もそれを楽しみながら制作させてもらってます。『名探偵コナン』とのコラボだからこそ生まれた曲がたくさんあるし、この作品を通して、海外に向けて日本の文化の良さを発信できているのも嬉しいですね」
■いまやアジアでもっとも知られている日本人アーティストに
倉木麻衣が初めて海外(台湾)でライブを行ったのは2007年。2010年代に入ってからも、ほぼ毎年のようにアジア各国での公演を継続し、昨年、中国最大の音楽アワード「第25回CHINESE TOP10 MUSIC AWARDS」で「アジア風雲歌手賞」を受賞するなど、いまやアジアでもっとも知られている日本人アーティストとなった。海外のファンに対する思いも年々大きくなっているようだ。
「デビュー当初からアジアの方からファンレターをいただいて、“ぜひこちらでライブをやってください”という声も届いていて。日本での活動だけで精一杯だったし、なかなかタイミングが合わなかったんですけど、2007年に念願が叶い、初めて台湾でライブを開催しました。毎回、すごく熱い気持ちで応援してくれるし、ライブでも一緒に日本語で歌ってくれて。中国ではライブ中に座席から立つことができないことが多いんですが、前のめりになって声援を送ってくれるんですよ。ペンライトで“Mai-K”の文字を描いてくれたり、海外に行くたびに感動をもらっています」
■これからやってみたいことは、“場所とのコラボ”
「音楽の聴かれ方、楽しみ方は広がってきていますが、私にとって大事なのはやっぱりライブ。そのときの気持ちを乗せて歌を届けることで、聴いてくれる方の心にダイレクトに響くと思うんですよね。ボランティアの現場でも、みなさんの笑顔を見て、お話をさせてもらうことで、気持ちを共有することできて。根本はつながっているんだなと思いますね。これからやってみたいことは、“場所とのコラボ”。テーマパークや水族館などでライブが実現できれば、また新しい世界観をお見せできると思っています」
#仓木麻衣[超话]#
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