男子欠银行199元8年后滚到15000元行长:程序正当,2019年10月28日,家住吉林长春的王伟辛辛苦苦奋斗多年,终于有了购房首付的钱,可当他想去银行申请房贷时,却被银行工作人员告知:“您的征信不符合房贷标准。”
王伟思来想去,也不清楚自己的征信究竟出了什么问题,当他向银行查证时,一件令人错愕的事情发生了。吉林省长春市德惠市夏家店农村商业银行的工作人员查询了王伟的征信记录,发现他还有一笔15801.43元的贷款没有结清。而王伟看到这笔贷款的第一时间却是满脸错愕,他确实曾在2007年2月6日时在夏家店农村商业银行贷了一笔16000元的款项,并且于2011年11月将这笔贷款全部还清,那么银行工作人员口中所说的欠15801.43元贷款又是怎么一回事呢?2007年2月6日,因为家中资金周转困难,家住吉林长春市的王伟和家人商量后,决定到银行贷款解决资金问题。
经过多家银行贷款利息的对比,王伟和姐姐一起来到了夏家店的农村商业银行贷款,共计16000元整。
王伟在贷款时与银行商定于2008年10月30日结清,可没想到王伟刚贷过款,却发现根本用不上16000元周转,只需要6000元即可。
为了少支付银行利息,所以在2007年2月9日,王伟便再次前往夏家店农村商业银行,偿还了10000块钱的本金,并结清了11.3元的利息。还给银行10000块钱的本金后,剩下的6000元本金加利息也只剩下小数,所以王伟并未放在心上,而是一直忙碌于自己的工作。
到了2011年11月时,王伟猛然想起自己在银行贷款还有6000元的本金没有还清,所以赶紧拿了一万块钱到夏家店农村商业银行还清贷款。
当王伟赶到银行后,向工作人员表明了来意,打算一次性将本金连同利息归还银行。只是让王伟没想到的是,仅仅过去4年多的时间,6000元的本金居然产生了3803.96元的利息。看到这笔高昂的利息,王伟只能是认栽倒霉,他也没想到自己遗忘的6000元贷款居然能够产生如此高昂的利息。不过这笔利息的产生,主要原因在于王伟,他其实很早就能将早年的贷款还清,可生活上的忙碌,让他忘记了这笔贷款,所以只能由王伟自己承担。
王伟来银行就是抱着还清贷款和利息的目的,并且身上带的钱也足够还清贷款和利息,所以王伟强忍心疼,把6000元本金和3803.96元的利息交给了银行工作人员。
原本王伟以为还清银行贷款的本金和利息就没事了,可接下来事情的发展却完全出乎了王伟的意料,甚至因此影响了他的征信问题。2019年10月28日,打拼多年的王伟终于攒够了买房首付的钱,不过首付剩下的钱则需要通过银行进行购房贷款。
王伟拥有稳定的工作和薪资,所以决定到银行贷款买房。不过当他到银行进行购房贷款时,却被告知征信出了问题,不能进行购房贷款。
无法进行购房贷款的王伟将自己征信出问题的事情告诉了姐姐,他的姐姐立刻帮王伟调查究竟是哪一个环节出现问题,才会影响王伟的征信。王伟的姐姐在调查后发现,让王伟出现征信问题的正是农村商业银行,夏家店分行。为了弄清事情的来龙去脉,王女士代表弟弟到银行询问相关问题。到了夏家店银行后,王女士却被工作人员告知,她的弟弟欠银行15801.43元没有还清,所以才会影响个人征信。
让王女士不理解的是,王伟早在2011年时便将所有贷款还清,并且期间从未再向银行申请贷款,那么他所欠的15801.43元又是从何而来?
银行工作人员解释道:“根据系统显示,王先生确实在2011年11月18日将6000元本金连带3803.96元利息还清,不过当时他已经属于逾期还款,需要收取199.24元的罚息复利。不过当时王先生并未还清199.24元的罚息,截止到2019年10月28日,欠下利息15801.43元。”听到银行工作人员的解释后,王女士当时就懵了,199元的罚息复利在8年后居然变成了15801.43元,这简直比高利贷还可怕。
要知道个人存进银行199元,根据利息计算,8年后顶多变成200多块钱,没想到银行的罚息复利这么恐怖,让199元一下子变成了15801.43元。
面对如此高昂的利息,王女士当然不会任由银行的一言堂,直接将一万多块钱的罚息缴纳,于是她便找到了夏家店支行的行长进行询问。支行行长解释道:“银行并没有进行任何违规操作,虽然王女士的弟弟已经将本金和利息还清,可毕竟那属于逾期归还,需要承担部分的罚息。”听到支行行长的解释,王女士当即气不打一处来说道:“逾期还清贷款,我弟弟确实应该缴纳罚息,可是8年前他还钱的时候,银行工作人员为什么没有提醒?我们是差那199块钱吗?”
面对王女士的质问,支行行长则表示:“原则上,贷款人逾期还钱的时候,这笔逾期罚息确实会被要求还清,可能是当时王先生还钱的时候钱没带够,所以没有还上。”
支行行长的话让王女士难以接受,她当即联系了弟弟王伟,从王伟口中得知,他当年还钱的时候银行工作人员根本没有提到任何逾期的事情,所以他才没有偿还逾期的罚息。而且199元并不是多大的数字,王伟还钱时带的钱完全能够轻易还清,不存在钱没带够的事实。王女士再次质问支行行长:“你说的我弟弟当年还钱的时候钱没带够,就算真的如你所言,那么我弟弟欠银行钱,银行为什么从来没有打过一通电话,从来没有发过一条短信?”
王女士的解释也很正常,毕竟正常欠下银行贷款的人,一般每个月都会收到银行的催缴短信,在即将逾期时也会有专门的客服向贷款人打电话通知。https://t.cn/A66yoRbx
王伟思来想去,也不清楚自己的征信究竟出了什么问题,当他向银行查证时,一件令人错愕的事情发生了。吉林省长春市德惠市夏家店农村商业银行的工作人员查询了王伟的征信记录,发现他还有一笔15801.43元的贷款没有结清。而王伟看到这笔贷款的第一时间却是满脸错愕,他确实曾在2007年2月6日时在夏家店农村商业银行贷了一笔16000元的款项,并且于2011年11月将这笔贷款全部还清,那么银行工作人员口中所说的欠15801.43元贷款又是怎么一回事呢?2007年2月6日,因为家中资金周转困难,家住吉林长春市的王伟和家人商量后,决定到银行贷款解决资金问题。
经过多家银行贷款利息的对比,王伟和姐姐一起来到了夏家店的农村商业银行贷款,共计16000元整。
王伟在贷款时与银行商定于2008年10月30日结清,可没想到王伟刚贷过款,却发现根本用不上16000元周转,只需要6000元即可。
为了少支付银行利息,所以在2007年2月9日,王伟便再次前往夏家店农村商业银行,偿还了10000块钱的本金,并结清了11.3元的利息。还给银行10000块钱的本金后,剩下的6000元本金加利息也只剩下小数,所以王伟并未放在心上,而是一直忙碌于自己的工作。
到了2011年11月时,王伟猛然想起自己在银行贷款还有6000元的本金没有还清,所以赶紧拿了一万块钱到夏家店农村商业银行还清贷款。
当王伟赶到银行后,向工作人员表明了来意,打算一次性将本金连同利息归还银行。只是让王伟没想到的是,仅仅过去4年多的时间,6000元的本金居然产生了3803.96元的利息。看到这笔高昂的利息,王伟只能是认栽倒霉,他也没想到自己遗忘的6000元贷款居然能够产生如此高昂的利息。不过这笔利息的产生,主要原因在于王伟,他其实很早就能将早年的贷款还清,可生活上的忙碌,让他忘记了这笔贷款,所以只能由王伟自己承担。
王伟来银行就是抱着还清贷款和利息的目的,并且身上带的钱也足够还清贷款和利息,所以王伟强忍心疼,把6000元本金和3803.96元的利息交给了银行工作人员。
原本王伟以为还清银行贷款的本金和利息就没事了,可接下来事情的发展却完全出乎了王伟的意料,甚至因此影响了他的征信问题。2019年10月28日,打拼多年的王伟终于攒够了买房首付的钱,不过首付剩下的钱则需要通过银行进行购房贷款。
王伟拥有稳定的工作和薪资,所以决定到银行贷款买房。不过当他到银行进行购房贷款时,却被告知征信出了问题,不能进行购房贷款。
无法进行购房贷款的王伟将自己征信出问题的事情告诉了姐姐,他的姐姐立刻帮王伟调查究竟是哪一个环节出现问题,才会影响王伟的征信。王伟的姐姐在调查后发现,让王伟出现征信问题的正是农村商业银行,夏家店分行。为了弄清事情的来龙去脉,王女士代表弟弟到银行询问相关问题。到了夏家店银行后,王女士却被工作人员告知,她的弟弟欠银行15801.43元没有还清,所以才会影响个人征信。
让王女士不理解的是,王伟早在2011年时便将所有贷款还清,并且期间从未再向银行申请贷款,那么他所欠的15801.43元又是从何而来?
银行工作人员解释道:“根据系统显示,王先生确实在2011年11月18日将6000元本金连带3803.96元利息还清,不过当时他已经属于逾期还款,需要收取199.24元的罚息复利。不过当时王先生并未还清199.24元的罚息,截止到2019年10月28日,欠下利息15801.43元。”听到银行工作人员的解释后,王女士当时就懵了,199元的罚息复利在8年后居然变成了15801.43元,这简直比高利贷还可怕。
要知道个人存进银行199元,根据利息计算,8年后顶多变成200多块钱,没想到银行的罚息复利这么恐怖,让199元一下子变成了15801.43元。
面对如此高昂的利息,王女士当然不会任由银行的一言堂,直接将一万多块钱的罚息缴纳,于是她便找到了夏家店支行的行长进行询问。支行行长解释道:“银行并没有进行任何违规操作,虽然王女士的弟弟已经将本金和利息还清,可毕竟那属于逾期归还,需要承担部分的罚息。”听到支行行长的解释,王女士当即气不打一处来说道:“逾期还清贷款,我弟弟确实应该缴纳罚息,可是8年前他还钱的时候,银行工作人员为什么没有提醒?我们是差那199块钱吗?”
面对王女士的质问,支行行长则表示:“原则上,贷款人逾期还钱的时候,这笔逾期罚息确实会被要求还清,可能是当时王先生还钱的时候钱没带够,所以没有还上。”
支行行长的话让王女士难以接受,她当即联系了弟弟王伟,从王伟口中得知,他当年还钱的时候银行工作人员根本没有提到任何逾期的事情,所以他才没有偿还逾期的罚息。而且199元并不是多大的数字,王伟还钱时带的钱完全能够轻易还清,不存在钱没带够的事实。王女士再次质问支行行长:“你说的我弟弟当年还钱的时候钱没带够,就算真的如你所言,那么我弟弟欠银行钱,银行为什么从来没有打过一通电话,从来没有发过一条短信?”
王女士的解释也很正常,毕竟正常欠下银行贷款的人,一般每个月都会收到银行的催缴短信,在即将逾期时也会有专门的客服向贷款人打电话通知。https://t.cn/A66yoRbx
这微博没法看了!没登录,都会有,刷新一下,又是……
刚才我还在回忆以前遭遇的人和事,简直是打劫!那不是……
今年可能我不付有线电视费了。前不久有线台来电称我家去年下半年的有线费没付。于是我赶紧找到微信付费通道付了。本以为是诈骗电话。再问,的确是去年没有付清。
当客服听说我家一年只看一次春晚电视节目,其余时间不看电视时,他说,只要每月开电视不超过十五天,那么当月可以不付费……
唉!只因防疫期前夕多看了电视一眼![污][思考][拜拜][汗][汗][汗][汗][下雨][下雨][下雨][下雨][下雨][下雨][微风]雨一直下!
刚才我还在回忆以前遭遇的人和事,简直是打劫!那不是……
今年可能我不付有线电视费了。前不久有线台来电称我家去年下半年的有线费没付。于是我赶紧找到微信付费通道付了。本以为是诈骗电话。再问,的确是去年没有付清。
当客服听说我家一年只看一次春晚电视节目,其余时间不看电视时,他说,只要每月开电视不超过十五天,那么当月可以不付费……
唉!只因防疫期前夕多看了电视一眼![污][思考][拜拜][汗][汗][汗][汗][下雨][下雨][下雨][下雨][下雨][下雨][微风]雨一直下!
【中村屋酒店の兄弟】
たった1行のセリフに隠された感情 藤原季節が23歳新人監督から気付かされたこと
昨年、「くれなずめ」「明日の食卓」「空白」「のさりの島」など映画に出演、ドラマでも活躍する藤原季節(29)。本作の映画「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)は第30回東京学生映画祭でグランプリなどを受賞し、撮影から3年たっての劇場公開が決まった。監督からオファーを受けた当初、「出演をお断りした」と明かす。そのワケは?
映画「中村屋酒店の兄弟」、オファー当初は「出演をお断りした」
昨年、「くれなずめ」「明日の食卓」「空白」「のさりの島」など映画に出演、ドラマでも活躍する藤原季節(29)。本作の映画「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)は第30回東京学生映画祭でグランプリなどを受賞し、撮影から3年たっての劇場公開が決まった。監督からオファーを受けた当初、「出演をお断りした」と明かす。そのワケは?(取材・文=平辻哲也)
同作は昨今、なくなりつつある酒店を舞台に、親からの店を継いだ兄・弘文(長尾卓磨)と東京からワケあって帰ってきた弟・和馬(藤原)を描く45分の中編。兄弟の近くて遠い距離感を絶妙に描き、第13回田辺・弁慶映画祭TBSラジオ賞、第30回東京学生映画祭グランプリ、第11回下北沢映画祭観客賞などを受賞。この快挙に、W主演の長尾が劇場公開へと動き、3月4日、東京・シネクイントでのレイトショー先行公開、同18日からの全国17館での順次公開が決まった。
「長尾さんをはじめとしたみなさんの努力の積み重ねですね。今だからこそ、誰かの心に届くかもしれない。その可能性を感じてくれた人が積み重なって全国まで行けたんだと思います」
しかし、3年前は劇場公開など思いもよらないことだった。監督は17歳から俳優活動し、独学で脚本を学んだという当時23歳の白磯大知。スタッフも映画未経験という自主映画だった。
「共通の知人を介してオファーを頂きました。最初は『この作品の面白さを理解することができません』とお断りしました。この脚本は、何も激しいことは起こらない。当時は何を撮りたいかつかめなかったんですよ。今思えば、安易な考えだったし、監督の白磯君に敬意をちゃんと払っていなかったんですよね。自分の未熟さですけども」
その後、一度も会わずに断ったことが脳裏に引っかかり、改めて渋谷のカフェで監督との時間を作ってもらった。「そこで白磯君がどういうことを描きたいかっていうことを丁寧に教えてくれたんですが、人となりがとても魅力的だった。『兄弟の距離感を描きたい』という言葉を聞いて、その場でもう一度読み直しました。そうしたら、たった1行のセリフにたくさんの語られてない感情が隠れているんだと気づき、僕にとってチャレンジになるのでやらせてください、とお願いしたんです」。
北海道札幌市出身、19歳で上京「最初から俳優をやるつもりで東京に出てきた」
劇中では、微妙なすれ違いの感情が描かれる。「トークイベントのゲストに来てくれた村上虹郎君が『褒めてばかりでもつまらないので、思ったことを言います。兄弟が楽しすぎる気がした』と言ってくれたんですね。その事をずっと考えました。それで分かったのは、楽しんでいるんじゃなくて、楽しんでいるふりをしているんだな、ということ。その裏にはきっと語られてない感情がたくさんあって、家族や兄弟としゃべっている時の自分も、何かを演じているんだなってことです。そんなことがちょっとずつ見えてきました」。
妹と姉がいるそうで、和馬の気持ちには「自分にも思い当たる節がありますね。気恥ずかしさだったり、東京で好き勝手やっていることの後ろめたさ、それをカモフラージュするためにちょっと明るく話してみたり……」。
自身は北海道札幌市出身。実家を飛び出したことも共通点。19歳の時に大学進学を機に上京したのだ。「最初から俳優をやるつもりで東京に出てきたんです。正確には大学には入学しているんですけど、3か月も通っていませんね……。なので、親には入学金の無駄遣いをさせてしまいました。泣いてましたね。だから、東京と実家で安息の地を探している和馬の気持ちは分かる部分もありました。実家に帰っても、どこかで何かを演じなきゃならない。自分の居場所を彼も探していたんだと思います」。
2013年に本格的に俳優活動をスタートし、以降、映画、ドラマ、舞台でキャリアを積み上げてきた。20年に第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を、21年には、第13回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を授賞した。
今は、居場所を見つけられたのではないか。「確かに、カメラの前での居場所はできたように思えます。でも、僕ら俳優は、現実に帰ってこなきゃいけないですから。現実の世の中で生活をして生きていかなきゃいけないわけで、その居場所は自分自身でもう1回見つけないといけないと思っています」。
「中村屋酒店の兄弟」はいろんな気付きを与えてくれた作品になった。特に教えてくれたのは兄役の長尾だ。「スタッフは映画が初めての人が多く、不慣れな部分もあったんですけども、長尾さんは最後まで一つも文句を言わなかったんです。だから、僕も何も言わないようにしたんです。そうしたら、3日目から、スタッフが“段取りファースト”から“お芝居ファースト”に変わっていった。それは、僕たちの意識が伝わったんだと思います。はっきり伝えるっていうのは、自分の気持ちを伝えたいだけで、コミュニケーションって、そういうことだけではないんだと思いました」。
出演後は新たな関係性も生まれている。「長尾さんとは全然似ていないんですけど、映画を見ていると、兄弟に見えてくるから不思議ですね。日常生活でも、長男・長尾さん、次男・僕、三男・白磯君の三兄弟みたいな感じなんです。頻繁に連絡を取ったり、お酒を飲んだりするわけじゃないけど、久々に会うことができたら、みんなで近況報告を恥じらいながらする。そんな関係ができあがりました」。
コロナ禍となり自宅で映画鑑賞「インディーズ、メジャーに関わらず必要なもの」
映画は自身の原点だ。「(コロナ禍で)自宅での時間が増えると、大作ばかり観ていました。大好きなアル・パチーノの出演作とかを見ていましたが、先日は、インディーズ映画を見て、衝撃を受けました。『フタリノセカイ』(公開中)というトランスジェンダーの男性とシスジェンダーの女性カップルの話で、2人には子供が作れない。そこである決断をするシーンがあるんですけども、幸せにはあらゆるカタチがあっていいんだという希望の描き方に感動しました。そんな体験をすると、インディーズ、メジャーに関わらず、映画体験は必要なものだと改めて実感しました」。
藤原もそんな体験を与えられるような新しい映画との出会いを求めている。「新しい何かに出会うときって、自分を解体しないと出会えないんじゃないかな、と思っています。常に自分を疑ってみたり、自分は間違っているかもしれないと考え続けて、誰かが書いたセリフを言ってみた時に出会えるような気がします。そんな破壊と再生の旅を続けたいと思っています」。
「中村屋酒店の兄弟」は佳作というべき小作だが、藤原にとってはターニングポイントになったようだ。
たった1行のセリフに隠された感情 藤原季節が23歳新人監督から気付かされたこと
昨年、「くれなずめ」「明日の食卓」「空白」「のさりの島」など映画に出演、ドラマでも活躍する藤原季節(29)。本作の映画「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)は第30回東京学生映画祭でグランプリなどを受賞し、撮影から3年たっての劇場公開が決まった。監督からオファーを受けた当初、「出演をお断りした」と明かす。そのワケは?
映画「中村屋酒店の兄弟」、オファー当初は「出演をお断りした」
昨年、「くれなずめ」「明日の食卓」「空白」「のさりの島」など映画に出演、ドラマでも活躍する藤原季節(29)。本作の映画「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)は第30回東京学生映画祭でグランプリなどを受賞し、撮影から3年たっての劇場公開が決まった。監督からオファーを受けた当初、「出演をお断りした」と明かす。そのワケは?(取材・文=平辻哲也)
同作は昨今、なくなりつつある酒店を舞台に、親からの店を継いだ兄・弘文(長尾卓磨)と東京からワケあって帰ってきた弟・和馬(藤原)を描く45分の中編。兄弟の近くて遠い距離感を絶妙に描き、第13回田辺・弁慶映画祭TBSラジオ賞、第30回東京学生映画祭グランプリ、第11回下北沢映画祭観客賞などを受賞。この快挙に、W主演の長尾が劇場公開へと動き、3月4日、東京・シネクイントでのレイトショー先行公開、同18日からの全国17館での順次公開が決まった。
「長尾さんをはじめとしたみなさんの努力の積み重ねですね。今だからこそ、誰かの心に届くかもしれない。その可能性を感じてくれた人が積み重なって全国まで行けたんだと思います」
しかし、3年前は劇場公開など思いもよらないことだった。監督は17歳から俳優活動し、独学で脚本を学んだという当時23歳の白磯大知。スタッフも映画未経験という自主映画だった。
「共通の知人を介してオファーを頂きました。最初は『この作品の面白さを理解することができません』とお断りしました。この脚本は、何も激しいことは起こらない。当時は何を撮りたいかつかめなかったんですよ。今思えば、安易な考えだったし、監督の白磯君に敬意をちゃんと払っていなかったんですよね。自分の未熟さですけども」
その後、一度も会わずに断ったことが脳裏に引っかかり、改めて渋谷のカフェで監督との時間を作ってもらった。「そこで白磯君がどういうことを描きたいかっていうことを丁寧に教えてくれたんですが、人となりがとても魅力的だった。『兄弟の距離感を描きたい』という言葉を聞いて、その場でもう一度読み直しました。そうしたら、たった1行のセリフにたくさんの語られてない感情が隠れているんだと気づき、僕にとってチャレンジになるのでやらせてください、とお願いしたんです」。
北海道札幌市出身、19歳で上京「最初から俳優をやるつもりで東京に出てきた」
劇中では、微妙なすれ違いの感情が描かれる。「トークイベントのゲストに来てくれた村上虹郎君が『褒めてばかりでもつまらないので、思ったことを言います。兄弟が楽しすぎる気がした』と言ってくれたんですね。その事をずっと考えました。それで分かったのは、楽しんでいるんじゃなくて、楽しんでいるふりをしているんだな、ということ。その裏にはきっと語られてない感情がたくさんあって、家族や兄弟としゃべっている時の自分も、何かを演じているんだなってことです。そんなことがちょっとずつ見えてきました」。
妹と姉がいるそうで、和馬の気持ちには「自分にも思い当たる節がありますね。気恥ずかしさだったり、東京で好き勝手やっていることの後ろめたさ、それをカモフラージュするためにちょっと明るく話してみたり……」。
自身は北海道札幌市出身。実家を飛び出したことも共通点。19歳の時に大学進学を機に上京したのだ。「最初から俳優をやるつもりで東京に出てきたんです。正確には大学には入学しているんですけど、3か月も通っていませんね……。なので、親には入学金の無駄遣いをさせてしまいました。泣いてましたね。だから、東京と実家で安息の地を探している和馬の気持ちは分かる部分もありました。実家に帰っても、どこかで何かを演じなきゃならない。自分の居場所を彼も探していたんだと思います」。
2013年に本格的に俳優活動をスタートし、以降、映画、ドラマ、舞台でキャリアを積み上げてきた。20年に第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を、21年には、第13回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を授賞した。
今は、居場所を見つけられたのではないか。「確かに、カメラの前での居場所はできたように思えます。でも、僕ら俳優は、現実に帰ってこなきゃいけないですから。現実の世の中で生活をして生きていかなきゃいけないわけで、その居場所は自分自身でもう1回見つけないといけないと思っています」。
「中村屋酒店の兄弟」はいろんな気付きを与えてくれた作品になった。特に教えてくれたのは兄役の長尾だ。「スタッフは映画が初めての人が多く、不慣れな部分もあったんですけども、長尾さんは最後まで一つも文句を言わなかったんです。だから、僕も何も言わないようにしたんです。そうしたら、3日目から、スタッフが“段取りファースト”から“お芝居ファースト”に変わっていった。それは、僕たちの意識が伝わったんだと思います。はっきり伝えるっていうのは、自分の気持ちを伝えたいだけで、コミュニケーションって、そういうことだけではないんだと思いました」。
出演後は新たな関係性も生まれている。「長尾さんとは全然似ていないんですけど、映画を見ていると、兄弟に見えてくるから不思議ですね。日常生活でも、長男・長尾さん、次男・僕、三男・白磯君の三兄弟みたいな感じなんです。頻繁に連絡を取ったり、お酒を飲んだりするわけじゃないけど、久々に会うことができたら、みんなで近況報告を恥じらいながらする。そんな関係ができあがりました」。
コロナ禍となり自宅で映画鑑賞「インディーズ、メジャーに関わらず必要なもの」
映画は自身の原点だ。「(コロナ禍で)自宅での時間が増えると、大作ばかり観ていました。大好きなアル・パチーノの出演作とかを見ていましたが、先日は、インディーズ映画を見て、衝撃を受けました。『フタリノセカイ』(公開中)というトランスジェンダーの男性とシスジェンダーの女性カップルの話で、2人には子供が作れない。そこである決断をするシーンがあるんですけども、幸せにはあらゆるカタチがあっていいんだという希望の描き方に感動しました。そんな体験をすると、インディーズ、メジャーに関わらず、映画体験は必要なものだと改めて実感しました」。
藤原もそんな体験を与えられるような新しい映画との出会いを求めている。「新しい何かに出会うときって、自分を解体しないと出会えないんじゃないかな、と思っています。常に自分を疑ってみたり、自分は間違っているかもしれないと考え続けて、誰かが書いたセリフを言ってみた時に出会えるような気がします。そんな破壊と再生の旅を続けたいと思っています」。
「中村屋酒店の兄弟」は佳作というべき小作だが、藤原にとってはターニングポイントになったようだ。
✋热门推荐