堂本剛の新プロジェクト「堂本剛プロデュース」が始動
■堂本剛プロデュースによるコンテンツが続々登場!
堂本剛による新プロジェクト、「堂本剛プロデュース」が始動する。
2002年のシンガーソングライターとしてのシングル発売以降、音楽、俳優、ファッション、デザインなど多岐にわたる分野で活躍を続けている堂本剛。シンガーソングライターデビュー20周年を迎える2022年、これまでの活動を総括し、あらたなチャレンジへと向かう。
「堂本剛プロデュース」は、3月25日よりスタート。動画プラットフォーム「LINE VOOM」で毎月10本程度のオリジナル動画を投稿する他、ZOZOの協力のもとオリジナルのファッションアイテムをプロデュース、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」で販売する予定だ。
また、プロジェクト期間中、撮影やプロデュース作業にスタッフが密着。その模様やオフショットを無料動画配信サービス「GYAO!」オリジナル番組『つよしP(仮)』として配信する。
このほかにも、堂本剛のプロデュースによるコンテンツがさまざまなメディアに登場する予定だ。
【プロデュース詳細】
・「堂本剛 × ZOZO」オリジナルファッションアイテムプロデュース
概要:シーズンレスに着用できるユニセックスアイテムを、堂本剛プロデュースのもと、ZOZOが開発、販売。
アイテム型数:7点(予定)
販売時期:2022年夏より予約販売開始(予定)
※商品に関する詳細は後日発表。
・「堂本剛」LINE公式アカウントを開設
・「LINE VOOM」堂本剛オリジナル動画
概要:コミュケーションアプリ「LINE」内の「LINE VOOM」にて堂本剛本人が出演するショート動画を投稿。スゴ技挑戦や音楽などさまざまな動画投稿を予定している。
投稿期間:3月26日(土)〜9月
投稿アカウント:「堂本剛」LINE公式アカウント
・「GYAO!」オリジナル番組『つよしP(仮)』
概要:プロジェクトの様子に加え、“P”が付く何かを堂本剛が体験、プロデュースしていく過程を追うドキュメンタリー番組を無料配信。
配信日:毎週土曜日21時更新
配信期間:3月26日(土)21時より配信開始。毎週土曜日更新、全26回。
【初回プロデュースエピソード】
お気に入りだという衣装で撮影に臨んだ堂本剛。カメラマンからの「目線なしも撮りますか?」との声に「いいですね!」とふたつ返事でOKも、「(プロデュースを)任せるのが不安になる写真にしましょう」と堂本剛らしいジョークをまじえながら、空気椅子の状態でポーズを決めるなど、個性あふれる撮影になった。
写真撮影後、早速ファッションアイテムの打ち合わせを開始。堂本剛が手がけているファンクミュージックのように、様々な方向からのアプローチにより、手に取る一人ひとりがサステナブルなものに関する関心や、何かを感じてもらえるようなアイテム作りに取り組みたいとコメント。用意されたサンプルを手に取りながら、生地の選択やデザインの方針など、完成にむけたイメージを膨らませた。
続いて「LINE VOOM」に投稿する動画を撮影。人気のチャレンジ動画に挑戦するもなかなかうまくいかず、「しょぼいなあ」と一言。失敗も楽しむ、おおらかな一面を見せた。
さらには、なかなか見られない音楽制作の現場にもスタッフが密着。ベースやギターを手に取り、音作りの様子やリフのアイデアを形にしていく作業、浮かんだメロディーをマイクに吹き込むところなど、ひとつの楽曲を形にしていく方法を紹介した。録音した音源をチェックする目は真剣そのもの。シンガーソングライターデビュー20周年を経て一層精力的に音楽に取り組む様子を見せた。
(C)堂本剛プロデュース
堂本 剛 OFFICIAL LINE
https://t.cn/A66oyDKP
『つよしP(仮)』番組視聴ページ
https://t.cn/A66oyDKh
『つよしP(仮)』番組 OFFICIAL LINE
https://t.cn/A66oyDK7
■堂本剛プロデュースによるコンテンツが続々登場!
堂本剛による新プロジェクト、「堂本剛プロデュース」が始動する。
2002年のシンガーソングライターとしてのシングル発売以降、音楽、俳優、ファッション、デザインなど多岐にわたる分野で活躍を続けている堂本剛。シンガーソングライターデビュー20周年を迎える2022年、これまでの活動を総括し、あらたなチャレンジへと向かう。
「堂本剛プロデュース」は、3月25日よりスタート。動画プラットフォーム「LINE VOOM」で毎月10本程度のオリジナル動画を投稿する他、ZOZOの協力のもとオリジナルのファッションアイテムをプロデュース、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」で販売する予定だ。
また、プロジェクト期間中、撮影やプロデュース作業にスタッフが密着。その模様やオフショットを無料動画配信サービス「GYAO!」オリジナル番組『つよしP(仮)』として配信する。
このほかにも、堂本剛のプロデュースによるコンテンツがさまざまなメディアに登場する予定だ。
【プロデュース詳細】
・「堂本剛 × ZOZO」オリジナルファッションアイテムプロデュース
概要:シーズンレスに着用できるユニセックスアイテムを、堂本剛プロデュースのもと、ZOZOが開発、販売。
アイテム型数:7点(予定)
販売時期:2022年夏より予約販売開始(予定)
※商品に関する詳細は後日発表。
・「堂本剛」LINE公式アカウントを開設
・「LINE VOOM」堂本剛オリジナル動画
概要:コミュケーションアプリ「LINE」内の「LINE VOOM」にて堂本剛本人が出演するショート動画を投稿。スゴ技挑戦や音楽などさまざまな動画投稿を予定している。
投稿期間:3月26日(土)〜9月
投稿アカウント:「堂本剛」LINE公式アカウント
・「GYAO!」オリジナル番組『つよしP(仮)』
概要:プロジェクトの様子に加え、“P”が付く何かを堂本剛が体験、プロデュースしていく過程を追うドキュメンタリー番組を無料配信。
配信日:毎週土曜日21時更新
配信期間:3月26日(土)21時より配信開始。毎週土曜日更新、全26回。
【初回プロデュースエピソード】
お気に入りだという衣装で撮影に臨んだ堂本剛。カメラマンからの「目線なしも撮りますか?」との声に「いいですね!」とふたつ返事でOKも、「(プロデュースを)任せるのが不安になる写真にしましょう」と堂本剛らしいジョークをまじえながら、空気椅子の状態でポーズを決めるなど、個性あふれる撮影になった。
写真撮影後、早速ファッションアイテムの打ち合わせを開始。堂本剛が手がけているファンクミュージックのように、様々な方向からのアプローチにより、手に取る一人ひとりがサステナブルなものに関する関心や、何かを感じてもらえるようなアイテム作りに取り組みたいとコメント。用意されたサンプルを手に取りながら、生地の選択やデザインの方針など、完成にむけたイメージを膨らませた。
続いて「LINE VOOM」に投稿する動画を撮影。人気のチャレンジ動画に挑戦するもなかなかうまくいかず、「しょぼいなあ」と一言。失敗も楽しむ、おおらかな一面を見せた。
さらには、なかなか見られない音楽制作の現場にもスタッフが密着。ベースやギターを手に取り、音作りの様子やリフのアイデアを形にしていく作業、浮かんだメロディーをマイクに吹き込むところなど、ひとつの楽曲を形にしていく方法を紹介した。録音した音源をチェックする目は真剣そのもの。シンガーソングライターデビュー20周年を経て一層精力的に音楽に取り組む様子を見せた。
(C)堂本剛プロデュース
堂本 剛 OFFICIAL LINE
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#甲斐翔真[超话]##甲斐翔真#
小野田龍之介・甲斐翔真・三浦宏規出演で、海外ミュージカル最新情報を紹介するオリジナル番組が配信
放一些采访!其他人的话可以在spice看到[送花花]
――番組出演を聞いた時の感想は?
甲斐:作品以外でミュージカルの曲、しかも海外の作品の曲を歌わせていただける場所があるのが嬉しくて!オファーをいただいた段階から、『早くいろんな曲を歌いたい!』と収録が楽しみでした。番組では、自分がミュージカルを好きになったきっかけでもある作品の曲を韓国語で歌わせていただきました。ミュージカルを愛している方々に向けた番組ではありますが、出演している僕らもミュージカルを愛しているので、winwin のような番組ですね(笑)。
――『I'll Cover You』(「RENT」より)をデュエットされた感想は?
甲斐:めちゃくちゃ楽しかったです! 正直、あまり稽古もできていなくて“土壇場で合わせた”という感じだったんですけど、そうは思えないくらいの“息の合い方”だったなと(笑)。
甲斐:そうですね。だから、共演がしたくなりました!
――ミュージカル好きがハマる“沼”にも、ジャンル・作品・俳優などさまざまな種類がありますが、お二人はどんな“沼”にハマっていますか?お二人が思うミュージカルの魅力とは?
甲斐:“鳥肌が立つ瞬間”です!どの作品にも“鳥肌が立つ瞬間”というのがあって、それは絶対に逃したくないんです!歌、演出、芝居など作品によってその瞬間は様々なのですが、絶対に 1 回はあるし、あるべきだと思ってます。それが多いのが韓国のミュージカルで、僕が(韓国ミュージカルを)好きな理由なんですけど(笑)。日本のミュージカルは芝居が繊細に描かれていて、物語があって歌が合わさっていて“総合的な芸術”という感じ。一方、韓国は演出や照明などで力強く訴えてくる。そこが個人的に“鳥肌が立つ瞬間”なんです。ミュージカルのみならずエンターテインメントでは、そんな“鳥肌が立つ瞬間”を一番重視しています。
――なかなか海外ミュージカルを観に行けない状況ですが、今“どこでも観に行ける!”となったら、どの国でどの作品を観ますか?
甲斐:ウエストエンドとかブロードウェイに観に行きたいと思っていたらコロナ禍になってしまったので、そちらも行きたいのですが…、『今、観たいもの』ってなるとやっぱり大好きな韓国だなぁ。観たい作品がたくさんやってるんですよ! 3 日あれば 5 本は観られる(笑)。その中で 1 つ挙げるなら、やっぱり『ジキル&ハイド』。これは僕の中で外せないんです。僕が『ミュージカルをやろう!』って思ったきっかけの作品なので。5 月までロングラン公演をやっているから、なんとか行きたいんですけどねぇ。ただ、僕が本番をやっているので、そもそも行けないんですけど…(泣)。
――視聴者へメッセージをお願いします!
甲斐:この番組はミュージカルを愛する方々に向けた番組となっています。ミュージカルの入り口に立って『もっとミュージカルを好きになりたい、詳しくなりたい』という人にとっては、より愛を深められる内容になっていると思いますし、めちゃくちゃ詳しい人にとってもテレビではあまり触れられないようなところまで踏み込んでいるので、きっと楽しんでいただけると思います!
小野田龍之介・甲斐翔真・三浦宏規出演で、海外ミュージカル最新情報を紹介するオリジナル番組が配信
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――番組出演を聞いた時の感想は?
甲斐:作品以外でミュージカルの曲、しかも海外の作品の曲を歌わせていただける場所があるのが嬉しくて!オファーをいただいた段階から、『早くいろんな曲を歌いたい!』と収録が楽しみでした。番組では、自分がミュージカルを好きになったきっかけでもある作品の曲を韓国語で歌わせていただきました。ミュージカルを愛している方々に向けた番組ではありますが、出演している僕らもミュージカルを愛しているので、winwin のような番組ですね(笑)。
――『I'll Cover You』(「RENT」より)をデュエットされた感想は?
甲斐:めちゃくちゃ楽しかったです! 正直、あまり稽古もできていなくて“土壇場で合わせた”という感じだったんですけど、そうは思えないくらいの“息の合い方”だったなと(笑)。
甲斐:そうですね。だから、共演がしたくなりました!
――ミュージカル好きがハマる“沼”にも、ジャンル・作品・俳優などさまざまな種類がありますが、お二人はどんな“沼”にハマっていますか?お二人が思うミュージカルの魅力とは?
甲斐:“鳥肌が立つ瞬間”です!どの作品にも“鳥肌が立つ瞬間”というのがあって、それは絶対に逃したくないんです!歌、演出、芝居など作品によってその瞬間は様々なのですが、絶対に 1 回はあるし、あるべきだと思ってます。それが多いのが韓国のミュージカルで、僕が(韓国ミュージカルを)好きな理由なんですけど(笑)。日本のミュージカルは芝居が繊細に描かれていて、物語があって歌が合わさっていて“総合的な芸術”という感じ。一方、韓国は演出や照明などで力強く訴えてくる。そこが個人的に“鳥肌が立つ瞬間”なんです。ミュージカルのみならずエンターテインメントでは、そんな“鳥肌が立つ瞬間”を一番重視しています。
――なかなか海外ミュージカルを観に行けない状況ですが、今“どこでも観に行ける!”となったら、どの国でどの作品を観ますか?
甲斐:ウエストエンドとかブロードウェイに観に行きたいと思っていたらコロナ禍になってしまったので、そちらも行きたいのですが…、『今、観たいもの』ってなるとやっぱり大好きな韓国だなぁ。観たい作品がたくさんやってるんですよ! 3 日あれば 5 本は観られる(笑)。その中で 1 つ挙げるなら、やっぱり『ジキル&ハイド』。これは僕の中で外せないんです。僕が『ミュージカルをやろう!』って思ったきっかけの作品なので。5 月までロングラン公演をやっているから、なんとか行きたいんですけどねぇ。ただ、僕が本番をやっているので、そもそも行けないんですけど…(泣)。
――視聴者へメッセージをお願いします!
甲斐:この番組はミュージカルを愛する方々に向けた番組となっています。ミュージカルの入り口に立って『もっとミュージカルを好きになりたい、詳しくなりたい』という人にとっては、より愛を深められる内容になっていると思いますし、めちゃくちゃ詳しい人にとってもテレビではあまり触れられないようなところまで踏み込んでいるので、きっと楽しんでいただけると思います!
KinKi Kids、CDデビュー25周年。ニューシングル「高純度romance」で松本隆が描いた2人の姿
text by その他
https://t.cn/A66Iu3dB
3月16日にリリースされる、KinKi Kids、44枚目のシングル「高純度romance」は、25年前、彼らのデビュー曲「硝子の少年」を手掛けた、松本隆による作詩である。CDデビュー25周年を迎えるこのアニヴァーサリーの始まりに、彼を起用した意味は大きい。この楽曲の歌詩について、昨年、松本隆50年の軌跡を追った評伝「風街とデラシネ 作詞家・松本隆の50年」(KADOKAWA)を上梓した音楽評論家、田家秀樹による考察を軸に「高純度romance」を分析する。2人を傍で、つかず離れず、ずっと見続けてきた人だからこそわかることがある。これは愛に溢れた1曲だ。
(これは『音楽と人』4月号に掲載された記事です)
松本さんらしい歌詩だな、という印象を受けました。
過剰な言葉も使わないし、説明もしないんだけど、何を唄いたいのかがすごくよくわかる。
〈絆〉ですよね。そしてこんな美しい曲なのに、美化してないし、綺麗事にもしていない。すごくリアリティがある。
〈引きこもってた日もあったよね/悩んだり凹んだり〉
何かを肯定する時に、こういう否定的なことも呼び込みながら、絶妙なバランスで書く。これは、松本隆の技以外の何者でもないですよ。
はっぴいえんどの頃からずっとそうなんですけど、松本さんは1曲の中で、光と影のどちらも書くんです。どちらかではなく全体を。すごくフラットに物を見ながら、その中にあるいろんなデコボコから目を背けない。そしてそれを肯定的に描けるから、嘘っぽさが全然ない。どんな人にも影があって、美しいだけじゃないことをわかって書いている。この曲は、言ってみれば結成25周年のお祝いソングですよね。そんなおめでたい曲に普通、〈引きこもってた日もあったよね〉なんて引き合いに出さないでしょう? でもそれが、この歌のリアリティに繋がっています。
有名なエピソードですけど、松本さんがKinKi Kidsのデビュー曲を依頼された時、なかなかジャニーさんからOKが出なかったんです。ミリオンヒットを獲れる曲という至上命令が出ていて、「Kissからはじまるミステリー」と「ジェットコースター・ロマンス」を先に書き上げていたものの、デビュー曲としてはOKがもらえなかった。煮詰まった松本さんが、仕事場の居間でテレビをつけたら偶然KinKi Kidsが唄っていて、その姿を見た松本さんは「あ、硝子の少年だ」と思った、と。
硝子は脆くて崩れやすく、だからこそピュアで透明、そして美しい。今回のタイトルの〈高純度〉とは、そういうことでもありますよね。この関係がこのままで壊れないでほしい、という願いもあったと思います。そこに松本さん自身を重ねたところもあるでしょうね。
松本さんが分身だと言ってる人が3人いるんです。細野晴臣、大滝詠一、筒美京平。きっと、自分とその人たちの間にあった、他の人にはわからない独特な関係性を、光一くんと剛くんの関係に見たんだと思います。ずっと傍にいるけど交わらない。でも絶対に離れられない。そして誰よりもお互いを理解してる。
だから、この人にはこうであってほしい、という願いが歌詩にこもってるんですよね。松本さんがそんなスタンスで歌詩を描いた唄い手は、おそらくKinKi Kidsと松田聖子さんだけだと思います。松田さんには、等身大の彼女より、ちょっとだけ大人なテーマの歌詩をつねに与えてきたんですよ。彼女は飛び抜けた歌唱力でそれを唄い、それによって、歌手としても人間としても大人になっていった。
KinKi Kidsもそうだと思うんです。デビューがいきなり「硝子の少年」じゃないですか。18歳で、自分たちのあり方のようなものを提示されて以降、その後の松本さんの歌詩は、つねに彼らの生き方のようなものを提示してきている気がします。「ボクの背中には羽根がある」も「スワンソング」もそう。そんな長年のいろんな積み重ねのうえに「高純度romance」が生まれている。それを思うと、25年という時間を背景に、大人になった2人に対し、その次、みたいなものを指し示してるのかもしれません。〈家庭〉という言葉もかなり踏み込んでるように聴こえますけど、でもそれが、さっき話したようなどんな人でも思い当たるリアリティを曲に与えてくれるんです。
〈純度高めの日々育んだ〉という一節もそうですね。つまり自分たちがやっている活動があって、お互いがその純度を高め続けている。プライドもあるし、自負もあるから折れない。そう簡単には交わらない。そんな状態で続けてきた彼らのことを、松本さんはちゃんと見てるということですよね。
そしてラストにある〈真実の蝶結び〉という言葉。〈蝶結び〉って、すぐ解けてしまう脆さがあるじゃないですか。ギュッと固く結ぶのではなく、綺麗だけど、紐を引いたらすぐに解けてしまう〈蝶結び〉。純度が高いからそれができるということでもあるし、そこに到達したということでもある。でも壊れやすいものでもある。これは「硝子の少年」にあった儚さ、脆さの象徴ですよね。そういうものが25年を経てもちゃんと結ばれている。
やはり松本さんがKinKi Kidsにずっと見ているのは、壊れそうで陰りのある、でもとても儚くて、ピュアな青春なんですよ。それを最初、近藤真彦さんに見たと思うんですけど、彼はソロだから、1人の人物の視点でしか描けない。KinKi Kidsはそこに2人の関係性が加わるから、近藤さんよりも歌で表現する視点が深くなる。そこにあの時代のいろんな青春群像が散りばめられているのが「硝子の少年」ですけど、それから25年経って、大人になった時に、いろんなことを言わなくてももういろいろ経験してるから、以前よりも言葉数が少なくなって、整理されて唄われていますね。
松本さんは作詞家として、太田裕美や寺尾聰、南佳孝や松田聖子の作品で、歌謡界で一時代を築いた後、89年から94年まで、作詞家としての活動を休憩するんですが、最前線に復帰したのがKinKi Kidsでした。おそらく松本さんは、2人と出会い、「硝子の少年」がミリオンヒットを飛ばし、代表曲として唄い継がれてきたことで、彼が70年代からずっと描いてきた〈青春の永遠性〉みたいなものを確信できたんじゃないでしょうか。つまり古い新しいは関係なく、みんなが持っているものなんだ、と。
松本さんの歌詩には、時折〈ジェームス・ディーン〉がモチーフとして出てきます。青春のシンボルとでも言うべきもので、矢沢永吉さんの「サブウェイ特急」や原田真二さんの「てぃーんずぶるーす」にも出てきます。若々しく孤独感があり、陰りもある。ジェームス・ディーンのそんなイメージが、松本さんの中にある普遍的な青春でしょう。それがKinKi Kidsにも繋がっているんですけど、さっきお話したように、ジェームス・ディーンは1人だけど、その精神を、2人の関係性として描けるのがKinKi Kidsなんだと思います。
ジェームス・ディーンは若くして亡くなっています。つまり孤独感や陰りというのは、それを抱えたまま死ぬことでしか永遠にならない。人によっては、歳を重ねるごとに、そういうものが失われていく。むしろそのほうが多い。でもKinKi Kidsは、2人の関係が続いていく中で、孤独や陰りが失われることがない。その素晴らしさがある。松本さんが描いてきた〈青春の永遠性〉。その先にあるものを彼らは見せてくれている。あんな硝子のように脆く、儚い美しさを湛えてきた2人の25年。この記念すべきアニヴァーサリーに書いた「高純度romance」は、松本さんが描きたかった世界観の集大成に近い。そして松本さんが、KinKi Kidsの2人に言いたかったであろう一言が、この曲の中にありました。
〈ほんとに愛してるよ〉
これが2人に伝えたかったことですよ。松本さんは大切なタイミングで、歌詩にそういうことを盛り込みますね。松田さんとのコンビを解消したアルバム『Citron』の最後の曲「林檎酒の日々」では〈もうさよならね〉と書いてますけど、それと同じです。この〈ほんとに愛してるよ〉は、松本さんがKinKi Kidsの2人に伝えたかったメッセージだと思います。
よく松本さんは「人の心を引きつける詞は、5%の真実と95%の想像から出来ている」とおっしゃっているんですが、その5%の真実が、25周年というタイミングもあって、そういうところににじみ出た気がします。それと、〈そんな時背中をポンと叩く/君の手に救われたのさ〉という一節は、ジャニーさんの病室で光一さんと剛さんが交わした光景を、KinKi Kidsとして歌にしていると編集長の金光さんから聞いたんですが(註:「YOU... ~ThanKs 2 YOU~」のKinKi Kidsヴァージョン。『KinKi Kids Concert Tour2019-2020 ThanKs 2 YOU』で披露)、松本さんはその話を知らなかったかもしれないですね。というのは、マーケットリサーチみたいなことをする人じゃないんですよ。人から聞かされたのなら別ですけど、自分から最近のKinKi Kidsについて細かく調べたりはしてないと思います。だとしたらすごい話ですけど、松本隆という人とKinKi Kidsの関係を知れば、そんな偶然もありそうだなと、そんな気持ちになりますね。
談=田家秀樹
構成=金光裕史
text by その他
https://t.cn/A66Iu3dB
3月16日にリリースされる、KinKi Kids、44枚目のシングル「高純度romance」は、25年前、彼らのデビュー曲「硝子の少年」を手掛けた、松本隆による作詩である。CDデビュー25周年を迎えるこのアニヴァーサリーの始まりに、彼を起用した意味は大きい。この楽曲の歌詩について、昨年、松本隆50年の軌跡を追った評伝「風街とデラシネ 作詞家・松本隆の50年」(KADOKAWA)を上梓した音楽評論家、田家秀樹による考察を軸に「高純度romance」を分析する。2人を傍で、つかず離れず、ずっと見続けてきた人だからこそわかることがある。これは愛に溢れた1曲だ。
(これは『音楽と人』4月号に掲載された記事です)
松本さんらしい歌詩だな、という印象を受けました。
過剰な言葉も使わないし、説明もしないんだけど、何を唄いたいのかがすごくよくわかる。
〈絆〉ですよね。そしてこんな美しい曲なのに、美化してないし、綺麗事にもしていない。すごくリアリティがある。
〈引きこもってた日もあったよね/悩んだり凹んだり〉
何かを肯定する時に、こういう否定的なことも呼び込みながら、絶妙なバランスで書く。これは、松本隆の技以外の何者でもないですよ。
はっぴいえんどの頃からずっとそうなんですけど、松本さんは1曲の中で、光と影のどちらも書くんです。どちらかではなく全体を。すごくフラットに物を見ながら、その中にあるいろんなデコボコから目を背けない。そしてそれを肯定的に描けるから、嘘っぽさが全然ない。どんな人にも影があって、美しいだけじゃないことをわかって書いている。この曲は、言ってみれば結成25周年のお祝いソングですよね。そんなおめでたい曲に普通、〈引きこもってた日もあったよね〉なんて引き合いに出さないでしょう? でもそれが、この歌のリアリティに繋がっています。
有名なエピソードですけど、松本さんがKinKi Kidsのデビュー曲を依頼された時、なかなかジャニーさんからOKが出なかったんです。ミリオンヒットを獲れる曲という至上命令が出ていて、「Kissからはじまるミステリー」と「ジェットコースター・ロマンス」を先に書き上げていたものの、デビュー曲としてはOKがもらえなかった。煮詰まった松本さんが、仕事場の居間でテレビをつけたら偶然KinKi Kidsが唄っていて、その姿を見た松本さんは「あ、硝子の少年だ」と思った、と。
硝子は脆くて崩れやすく、だからこそピュアで透明、そして美しい。今回のタイトルの〈高純度〉とは、そういうことでもありますよね。この関係がこのままで壊れないでほしい、という願いもあったと思います。そこに松本さん自身を重ねたところもあるでしょうね。
松本さんが分身だと言ってる人が3人いるんです。細野晴臣、大滝詠一、筒美京平。きっと、自分とその人たちの間にあった、他の人にはわからない独特な関係性を、光一くんと剛くんの関係に見たんだと思います。ずっと傍にいるけど交わらない。でも絶対に離れられない。そして誰よりもお互いを理解してる。
だから、この人にはこうであってほしい、という願いが歌詩にこもってるんですよね。松本さんがそんなスタンスで歌詩を描いた唄い手は、おそらくKinKi Kidsと松田聖子さんだけだと思います。松田さんには、等身大の彼女より、ちょっとだけ大人なテーマの歌詩をつねに与えてきたんですよ。彼女は飛び抜けた歌唱力でそれを唄い、それによって、歌手としても人間としても大人になっていった。
KinKi Kidsもそうだと思うんです。デビューがいきなり「硝子の少年」じゃないですか。18歳で、自分たちのあり方のようなものを提示されて以降、その後の松本さんの歌詩は、つねに彼らの生き方のようなものを提示してきている気がします。「ボクの背中には羽根がある」も「スワンソング」もそう。そんな長年のいろんな積み重ねのうえに「高純度romance」が生まれている。それを思うと、25年という時間を背景に、大人になった2人に対し、その次、みたいなものを指し示してるのかもしれません。〈家庭〉という言葉もかなり踏み込んでるように聴こえますけど、でもそれが、さっき話したようなどんな人でも思い当たるリアリティを曲に与えてくれるんです。
〈純度高めの日々育んだ〉という一節もそうですね。つまり自分たちがやっている活動があって、お互いがその純度を高め続けている。プライドもあるし、自負もあるから折れない。そう簡単には交わらない。そんな状態で続けてきた彼らのことを、松本さんはちゃんと見てるということですよね。
そしてラストにある〈真実の蝶結び〉という言葉。〈蝶結び〉って、すぐ解けてしまう脆さがあるじゃないですか。ギュッと固く結ぶのではなく、綺麗だけど、紐を引いたらすぐに解けてしまう〈蝶結び〉。純度が高いからそれができるということでもあるし、そこに到達したということでもある。でも壊れやすいものでもある。これは「硝子の少年」にあった儚さ、脆さの象徴ですよね。そういうものが25年を経てもちゃんと結ばれている。
やはり松本さんがKinKi Kidsにずっと見ているのは、壊れそうで陰りのある、でもとても儚くて、ピュアな青春なんですよ。それを最初、近藤真彦さんに見たと思うんですけど、彼はソロだから、1人の人物の視点でしか描けない。KinKi Kidsはそこに2人の関係性が加わるから、近藤さんよりも歌で表現する視点が深くなる。そこにあの時代のいろんな青春群像が散りばめられているのが「硝子の少年」ですけど、それから25年経って、大人になった時に、いろんなことを言わなくてももういろいろ経験してるから、以前よりも言葉数が少なくなって、整理されて唄われていますね。
松本さんは作詞家として、太田裕美や寺尾聰、南佳孝や松田聖子の作品で、歌謡界で一時代を築いた後、89年から94年まで、作詞家としての活動を休憩するんですが、最前線に復帰したのがKinKi Kidsでした。おそらく松本さんは、2人と出会い、「硝子の少年」がミリオンヒットを飛ばし、代表曲として唄い継がれてきたことで、彼が70年代からずっと描いてきた〈青春の永遠性〉みたいなものを確信できたんじゃないでしょうか。つまり古い新しいは関係なく、みんなが持っているものなんだ、と。
松本さんの歌詩には、時折〈ジェームス・ディーン〉がモチーフとして出てきます。青春のシンボルとでも言うべきもので、矢沢永吉さんの「サブウェイ特急」や原田真二さんの「てぃーんずぶるーす」にも出てきます。若々しく孤独感があり、陰りもある。ジェームス・ディーンのそんなイメージが、松本さんの中にある普遍的な青春でしょう。それがKinKi Kidsにも繋がっているんですけど、さっきお話したように、ジェームス・ディーンは1人だけど、その精神を、2人の関係性として描けるのがKinKi Kidsなんだと思います。
ジェームス・ディーンは若くして亡くなっています。つまり孤独感や陰りというのは、それを抱えたまま死ぬことでしか永遠にならない。人によっては、歳を重ねるごとに、そういうものが失われていく。むしろそのほうが多い。でもKinKi Kidsは、2人の関係が続いていく中で、孤独や陰りが失われることがない。その素晴らしさがある。松本さんが描いてきた〈青春の永遠性〉。その先にあるものを彼らは見せてくれている。あんな硝子のように脆く、儚い美しさを湛えてきた2人の25年。この記念すべきアニヴァーサリーに書いた「高純度romance」は、松本さんが描きたかった世界観の集大成に近い。そして松本さんが、KinKi Kidsの2人に言いたかったであろう一言が、この曲の中にありました。
〈ほんとに愛してるよ〉
これが2人に伝えたかったことですよ。松本さんは大切なタイミングで、歌詩にそういうことを盛り込みますね。松田さんとのコンビを解消したアルバム『Citron』の最後の曲「林檎酒の日々」では〈もうさよならね〉と書いてますけど、それと同じです。この〈ほんとに愛してるよ〉は、松本さんがKinKi Kidsの2人に伝えたかったメッセージだと思います。
よく松本さんは「人の心を引きつける詞は、5%の真実と95%の想像から出来ている」とおっしゃっているんですが、その5%の真実が、25周年というタイミングもあって、そういうところににじみ出た気がします。それと、〈そんな時背中をポンと叩く/君の手に救われたのさ〉という一節は、ジャニーさんの病室で光一さんと剛さんが交わした光景を、KinKi Kidsとして歌にしていると編集長の金光さんから聞いたんですが(註:「YOU... ~ThanKs 2 YOU~」のKinKi Kidsヴァージョン。『KinKi Kids Concert Tour2019-2020 ThanKs 2 YOU』で披露)、松本さんはその話を知らなかったかもしれないですね。というのは、マーケットリサーチみたいなことをする人じゃないんですよ。人から聞かされたのなら別ですけど、自分から最近のKinKi Kidsについて細かく調べたりはしてないと思います。だとしたらすごい話ですけど、松本隆という人とKinKi Kidsの関係を知れば、そんな偶然もありそうだなと、そんな気持ちになりますね。
談=田家秀樹
構成=金光裕史
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