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桜島噴火 避難住民に気象台などが説明「3日間は状況見極める」
鹿児島市長が避難所視察「あす中に一時帰宅できるように」
京都大 井口正人教授「だんだんと収まっていく方向に」
2022年7月25日 23時07分

鹿児島市の下鶴市長は、２５日午後、桜島の避難所となっている高齢者福祉センター東桜島を視察しました。

そして、避難している住民に「夜間の突然の避難で大変な中ですが、警戒レベルが下がるまでの間、体調に気をつけて頑張っていただきたい。皆さんが快適に過ごせるよう努めていくので、何かあれば職員に声をかけてほしい」と述べました。

これに対し、住民からは「薬や必要な物資を取りに戻るため、短い時間でいいので一時帰宅ができるようにしてほしい」といった要望が出されました。

これについて、下鶴市長は視察後、記者団に対し「できればあす中に一時帰宅をできるようにしていきたい」と述べ、気象台や専門家とも協議したうえで、安全が確保できれば、２６日にも住民の一時帰宅を実現させる考えを示しました。

桜島で起きた爆発的な噴火を受けて、鹿児島地方気象台と鹿児島市などは25日夜、避難している住民を対象に火山活動の現状などについて、説明会を行いました。

この中で気象台の担当者は、レベル5への引き上げ後、おおむね3日間は火山活動の状況を見極める必要があると説明しました。

また、桜島の噴火活動に詳しい京都大学火山活動研究センターの井口正人教授は、桜島の活動が活発になってから67年間に、レベル5への引き上げに相当する噴火はおよそ20回起きていると指摘したうえで、今回の噴火は特別なことではないと説明しました。

井口教授は、いまの桜島の活動が活発になってから６７年間に、レベル５への引き上げに相当する噴火はおよそ２０回起きていると指摘したうえで、「地盤変動や地震動、あるいは空気振動といったいくつかの要素を見たときに、桜島でいえば、とりわけ小さいものでも大きいものでもない、普通の爆発だと認識している」と評価しました。

そのうえで、今後の見通しについて、「全体としての活動は６７年間の桜島の南岳の状態を見ても依然として低い状態だと評価している。若干収縮気味で動いていて、噴火もやや増えているので、今の感じであればだんだんと収まっていく方向にいっているとみている」と指摘しました。

一方で、井口教授は、「桜島は爆発的な力が強いことを再認識してほしい」と述べ、引き続き注意が必要だという認識を示しました。

これに対し、住民からは一時帰宅を希望する要望が相次ぎ、鹿児島市は安全が確保できれば、26日にも一時帰宅を認める方向で調整を進めています。

説明会に参加した古里町から避難している70代の男性は、「ペットの犬が病気なので、餌と水をあげて手当てをしたい。ペットに何かあったら後悔すると思うので、なるべく早く帰りたい」と話していました。