采访DA PUMP 楽しむことを忘れずに、ベストを尽くす。
2018年にリリースした『U.S.A.』の大ヒットで、年末には『NHK紅白歌合戦』に16年ぶりに出場、再ブレイクを果たしたDA PUMP。8月7日にリリースしたシングル『P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~』は、『U.S.A.』をほうふつとさせるパーティーチューンだ。作詞は、『U.S.A.』と同じshungo.が手掛けており、その内容はDA PUMPがこれまでどんな気持ちで歩んできたのかを表現したものになっているという。
ISSAこの曲はアメリカ人のアーティストが作曲しているんですが、英語の仮歌が入ったものを聴いた時点で、これはまた楽しくてハッピーな楽曲になりそうだなという印象を持ちましたね。
U-YEAHシンセサイザーの音がリズミカルに響く、誰でもテンションが上がり、踊り出したくなるダンスソングに仕上がっています。きっと『U.S.A.』のように、みんなに受け入れてもらえるんじゃないかなと。
YORI前作のシングル『桜』で、一度ミディアムテンポの楽曲を挟んだことも大きいですね。僕らの音楽性の幅を見せられたし、きっとファンの方にとっては、今作のような楽曲への期待値が上がったところもあると思いますし。
DAICHIサウンドもそうですが、歌詞もすごくポジティブなものになっているんです。shungo.さんが、本当にいい歌詞を書いてくれたなって。
KIMI「エンジョイしなきゃもったいない/だって、人生は一回」という部分が僕は好きですね。この1年で感じたのは、生きているうちにマイナスなことよりもプラスなことが少しでも多いほうがやっぱりいいなってことなので。
KENZO僕は、「つまずいたって構わない、七転び八起きスタイル」という箇所が心に刺さりました。頑張っていればいつか必ず報われると信じてやってきた自分たちとリンクするんですよね。
ISSA僕たちは全国のショッピングモールを回るなど、地道にライブ活動を続けてきました。でもどんな状況でも、1日1日楽しむことを忘れずにベストを尽くしてきた。それを言葉にするのは気恥ずかしいんですけど、歌でなら素直に伝えられる。そういう意味で、今作は歌に思いを込めやすかったです。自分たちに言い聞かせながらも、聴いた人の背中を押せるような1曲になっていると思います。
海外の人気ダンスから着想
ダンスの振り付けは、『U.S.A.』で「いいねダンス」を生み出した、TOMOが担当。今作では海外のトレンドを取り入れながら、「バイーンダンス」「ゾンビウォーク」「レインボージャンプ」といった、見た人がまねをしたくなるキャッチーな振りが盛り込まれている。
TOMO「バイーンダンス」は振りをカチッと決めた後に、音に合わせてみんなで揺れるんです。これはアメリカの若者の間ではやっている「ウォーダンス」から着想したものになっています。
KENZOTOMOくんに提案された時は、メンバー全員この振りが海外で人気だと知っていたので、「この曲ならこの動きだよね」と、すぐにみんな納得した感じでしたね。
KIMIネーミングは、揺れる感じの擬音とメンバー全員大好きな志村けんさんの“アイーン”を掛け合わせて、「バイーンがよくない?」みたいな(笑)。ファンの人たちが話題にする時にも、「#(ハッシュタグ)」を付けやすいだろうなって。
TOMO「ゾンビウォーク」は、足をヘビのようにクネらせて進む「スネークウォーク」と呼ばれる昔からある動きなんです。それをアメリカの若者たちが今風にアレンジしてSNSにいっぱい上げていて。これは日本の若い子たちにもきっとウケるんじゃないかと思ったんです。
DAICHIそしたら、「この動きゾンビっぽくない?」とISSAくんが言い出して、「ゾンビウォークでよくない?」みたいに決まっていったよね。
TOMOあと「レインボージャンプ」は、ISSAくんが衣装カラーの虹をキーワードに入れたいということで、胸の前で虹を描きスーパーマンのように飛び跳ねるイメージで作っています。
U-YEAH正直なことを言うと、昔は自分たちのダンススキルやかっこいい部分を見せたいという思いが強かったんです。ただ、あえてそういう部分を削ぎ落とした『U.S.A.』が世間に受け入れられ、「こういう見せ方もあるんだ!」と気付かされました。
DAICHI僕は『U.S.A.』の音源をパソコンで初めて聴いた時に「ダサい!」と思ってしまい、速攻で閉じた記憶があるんです……(苦笑)。でも今作を聴いた時には、「さらにノリノリのパーティーソングになっている!」みたいな感じで、迷いは全くなくなりました。
YORIある意味『U.S.A.』のお陰で、変なボーダーラインが僕たちのなかでなくなったというか(笑)。今はいい意味で怖いものがなくなり、何でも受け入れられる状態になっています。
TOMOあと、コミカルで親しみやすい振りでも、海外のダンストレンドをいち早く伝えるものにしようという思いも強くなってきていますね。
音楽以外の活動も多彩に
何にでも挑戦していく姿勢は、音楽活動以外にも広がっている。今作は『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』の主題歌に抜てきされたことから、メンバー全員が俳優として出演。バラエティ番組に呼ばれる機会も増えている。
ISSA『仮面ライダー』には昔から思い入れが強いので、変身シーンを演じた時は、やっぱりテンションが上がりました(笑)。
KENZO全員で立ち回るシーンがあるんですが、導線や空間の埋め方が意外とスムーズにいったんです。普段のライブでのステージの使い方が生きた感じがしましたね。
U-YEAH監督にも「勘がいいね」と褒められましたし、抜群のチームワークが出たのかなと。
YORIあとテレビでは、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)で、KIMIのリアクションが好評で、今やドッキリスターとして人気者になっていますからね。
KIMIどんな形であれ(笑)、個人を知ってもらえるのはうれしいです。それがきっかけで、DA PUMPのファンになってもらえることもあると思うので。
6月には約16年半ぶりの日本武道館公演を開催、7月には大阪城ホール公演も行うなど、ステージはどんどん大きくなっており、夢も広がるばかりだ。
DAICHI日本武道館や大阪城ホールのライブには、小学生ぐらいの子どもたちもたくさん来てくれて、本当にありがたかったですね。
KENZOまさに「愛のある空間」でした。今後もより大きな場所でライブを開催して、今まで見たことのない景色をファンの方たちに見せたいと、一層強く思うようになりました。
TOMO今の僕たちって、曲やダンスを含めて、表面的にはファニーとかポップなイメージが強いと思うんです。だけど、2時間半歌って踊り続けるライブを見てもらえれば、そのパフォーマンスのすごさはきっと伝わるはず。それが今後も目指していくべき姿かなと思っています。
YORIあと、この7人では初となるオリジナルアルバムを出したいですね。いつかは7人の曲だけで構成するライブもできたら面白いんじゃないかなと。
ISSAファンクラブも4月に新しく発足したので、一緒にファンの方たちと遊べるような、距離の近いイベントも今後はやっていきたいですね。
U-YEAH僕らが直接ダンスを教えるようなこともいつかできたらいいなと思います。
『P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~』今年3月発売の『桜』から、5カ月でのリリースとなる2019年の第2弾シングル。「パーティー感」と「お祭り感」を表現したダンサブルなシンセサイザーに乗せて、人生を楽しむことの大切さを歌う。作曲を手掛けたのは、セレーナ・ゴメスといった海外のトップアーティストに楽曲を提供する、アメリカ人作曲家のドリュー・ライアン・スコット。また今作のミュージックビデオはニューヨークで撮影が行われ、絵コンテはメンバーのU-YEAHが担当した。(エイベックス/1000円・税別)
(ライター 中桐基善)
[日経エンタテインメント! 2019年9月号の記事を再構成]
2018年にリリースした『U.S.A.』の大ヒットで、年末には『NHK紅白歌合戦』に16年ぶりに出場、再ブレイクを果たしたDA PUMP。8月7日にリリースしたシングル『P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~』は、『U.S.A.』をほうふつとさせるパーティーチューンだ。作詞は、『U.S.A.』と同じshungo.が手掛けており、その内容はDA PUMPがこれまでどんな気持ちで歩んできたのかを表現したものになっているという。
ISSAこの曲はアメリカ人のアーティストが作曲しているんですが、英語の仮歌が入ったものを聴いた時点で、これはまた楽しくてハッピーな楽曲になりそうだなという印象を持ちましたね。
U-YEAHシンセサイザーの音がリズミカルに響く、誰でもテンションが上がり、踊り出したくなるダンスソングに仕上がっています。きっと『U.S.A.』のように、みんなに受け入れてもらえるんじゃないかなと。
YORI前作のシングル『桜』で、一度ミディアムテンポの楽曲を挟んだことも大きいですね。僕らの音楽性の幅を見せられたし、きっとファンの方にとっては、今作のような楽曲への期待値が上がったところもあると思いますし。
DAICHIサウンドもそうですが、歌詞もすごくポジティブなものになっているんです。shungo.さんが、本当にいい歌詞を書いてくれたなって。
KIMI「エンジョイしなきゃもったいない/だって、人生は一回」という部分が僕は好きですね。この1年で感じたのは、生きているうちにマイナスなことよりもプラスなことが少しでも多いほうがやっぱりいいなってことなので。
KENZO僕は、「つまずいたって構わない、七転び八起きスタイル」という箇所が心に刺さりました。頑張っていればいつか必ず報われると信じてやってきた自分たちとリンクするんですよね。
ISSA僕たちは全国のショッピングモールを回るなど、地道にライブ活動を続けてきました。でもどんな状況でも、1日1日楽しむことを忘れずにベストを尽くしてきた。それを言葉にするのは気恥ずかしいんですけど、歌でなら素直に伝えられる。そういう意味で、今作は歌に思いを込めやすかったです。自分たちに言い聞かせながらも、聴いた人の背中を押せるような1曲になっていると思います。
海外の人気ダンスから着想
ダンスの振り付けは、『U.S.A.』で「いいねダンス」を生み出した、TOMOが担当。今作では海外のトレンドを取り入れながら、「バイーンダンス」「ゾンビウォーク」「レインボージャンプ」といった、見た人がまねをしたくなるキャッチーな振りが盛り込まれている。
TOMO「バイーンダンス」は振りをカチッと決めた後に、音に合わせてみんなで揺れるんです。これはアメリカの若者の間ではやっている「ウォーダンス」から着想したものになっています。
KENZOTOMOくんに提案された時は、メンバー全員この振りが海外で人気だと知っていたので、「この曲ならこの動きだよね」と、すぐにみんな納得した感じでしたね。
KIMIネーミングは、揺れる感じの擬音とメンバー全員大好きな志村けんさんの“アイーン”を掛け合わせて、「バイーンがよくない?」みたいな(笑)。ファンの人たちが話題にする時にも、「#(ハッシュタグ)」を付けやすいだろうなって。
TOMO「ゾンビウォーク」は、足をヘビのようにクネらせて進む「スネークウォーク」と呼ばれる昔からある動きなんです。それをアメリカの若者たちが今風にアレンジしてSNSにいっぱい上げていて。これは日本の若い子たちにもきっとウケるんじゃないかと思ったんです。
DAICHIそしたら、「この動きゾンビっぽくない?」とISSAくんが言い出して、「ゾンビウォークでよくない?」みたいに決まっていったよね。
TOMOあと「レインボージャンプ」は、ISSAくんが衣装カラーの虹をキーワードに入れたいということで、胸の前で虹を描きスーパーマンのように飛び跳ねるイメージで作っています。
U-YEAH正直なことを言うと、昔は自分たちのダンススキルやかっこいい部分を見せたいという思いが強かったんです。ただ、あえてそういう部分を削ぎ落とした『U.S.A.』が世間に受け入れられ、「こういう見せ方もあるんだ!」と気付かされました。
DAICHI僕は『U.S.A.』の音源をパソコンで初めて聴いた時に「ダサい!」と思ってしまい、速攻で閉じた記憶があるんです……(苦笑)。でも今作を聴いた時には、「さらにノリノリのパーティーソングになっている!」みたいな感じで、迷いは全くなくなりました。
YORIある意味『U.S.A.』のお陰で、変なボーダーラインが僕たちのなかでなくなったというか(笑)。今はいい意味で怖いものがなくなり、何でも受け入れられる状態になっています。
TOMOあと、コミカルで親しみやすい振りでも、海外のダンストレンドをいち早く伝えるものにしようという思いも強くなってきていますね。
音楽以外の活動も多彩に
何にでも挑戦していく姿勢は、音楽活動以外にも広がっている。今作は『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』の主題歌に抜てきされたことから、メンバー全員が俳優として出演。バラエティ番組に呼ばれる機会も増えている。
ISSA『仮面ライダー』には昔から思い入れが強いので、変身シーンを演じた時は、やっぱりテンションが上がりました(笑)。
KENZO全員で立ち回るシーンがあるんですが、導線や空間の埋め方が意外とスムーズにいったんです。普段のライブでのステージの使い方が生きた感じがしましたね。
U-YEAH監督にも「勘がいいね」と褒められましたし、抜群のチームワークが出たのかなと。
YORIあとテレビでは、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)で、KIMIのリアクションが好評で、今やドッキリスターとして人気者になっていますからね。
KIMIどんな形であれ(笑)、個人を知ってもらえるのはうれしいです。それがきっかけで、DA PUMPのファンになってもらえることもあると思うので。
6月には約16年半ぶりの日本武道館公演を開催、7月には大阪城ホール公演も行うなど、ステージはどんどん大きくなっており、夢も広がるばかりだ。
DAICHI日本武道館や大阪城ホールのライブには、小学生ぐらいの子どもたちもたくさん来てくれて、本当にありがたかったですね。
KENZOまさに「愛のある空間」でした。今後もより大きな場所でライブを開催して、今まで見たことのない景色をファンの方たちに見せたいと、一層強く思うようになりました。
TOMO今の僕たちって、曲やダンスを含めて、表面的にはファニーとかポップなイメージが強いと思うんです。だけど、2時間半歌って踊り続けるライブを見てもらえれば、そのパフォーマンスのすごさはきっと伝わるはず。それが今後も目指していくべき姿かなと思っています。
YORIあと、この7人では初となるオリジナルアルバムを出したいですね。いつかは7人の曲だけで構成するライブもできたら面白いんじゃないかなと。
ISSAファンクラブも4月に新しく発足したので、一緒にファンの方たちと遊べるような、距離の近いイベントも今後はやっていきたいですね。
U-YEAH僕らが直接ダンスを教えるようなこともいつかできたらいいなと思います。
『P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~』今年3月発売の『桜』から、5カ月でのリリースとなる2019年の第2弾シングル。「パーティー感」と「お祭り感」を表現したダンサブルなシンセサイザーに乗せて、人生を楽しむことの大切さを歌う。作曲を手掛けたのは、セレーナ・ゴメスといった海外のトップアーティストに楽曲を提供する、アメリカ人作曲家のドリュー・ライアン・スコット。また今作のミュージックビデオはニューヨークで撮影が行われ、絵コンテはメンバーのU-YEAHが担当した。(エイベックス/1000円・税別)
(ライター 中桐基善)
[日経エンタテインメント! 2019年9月号の記事を再構成]
#村井良大[超话]# 舞台『ピカソとアインシュタイン ~星降る夜の奇跡~』 三浦翔平&村井良大 インタビュー https://t.cn/EGGHNrX
これが初共演の三浦翔平、村井良大がピカソとアインシュタインに!
映画俳優にして人気コメディアンのスティーヴ・マーティンが脚本を書き、’93年にアメリカで初演されて話題を集めた舞台『ピカソとアインシュタイン』。世紀の大天才2人が、パリで現存するバー“ラパン・アジール”でもしも出会っていたら……? そんな発想からスタートしたこの作品、日本では’97年と’00年にアメリカ版と同じ演出家、ランダル・アーニーの演出、岡本健一、川平慈英の出演で上演され、好評を博した。それから19年ぶりの上演となる今回、岡本、川平コンビとダブルキャストという形でこの作品に初挑戦することになったのが、三浦翔平と村井良大だ。しかもこの2バージョンの舞台が一筋縄でいかないところは、どちらのコンビも“ピカソ”と“アインシュタイン”として出演しない回には、“シュメンディマン”と“未来からの訪問者(実はアメリカを代表する歌手)”役で出るということ。こんな前代未聞の企画に挑むことになった三浦と村井だが、実は同い年、それも同じ6月生まれだということがこの場で発覚。そしてこれが初共演でもある二人は、この作品への出演の話を果たしてどう受け止めたのだろうか。
三浦「まず、この2役を4人で回すという新しい試みがすごく楽しそうだなというのが第一印象でした。でも、同時にセリフ量がハンパないということにもすぐ気づきましたけどね。僕はこういったスタイルのストレート・プレイは初挑戦なんですが、村井先輩は(笑)いっぱい経験されていらっしゃるみたいなので、いろいろ教えてもらいたいと思っています」
村井「先輩って、同い年じゃないですか!(笑) ストレート・プレイ、それもコメディとなると空気感の作り方が大切なので、最初はそこで苦労するんですよね。なにしろ今回は台本が意外と難解なので、空気をつかむまでに時間がかかりそうな気がしています。あと海外の演出家の方なので、日本語の感じと英語の原文の感じが、どうズレていくか、もしくはうまく一致するのか、その戦いがありそうだなと予想します」
――そして今回の舞台では、この誰もが知る天才たちをそれぞれ演じることになったわけだが。
村井「僕が台本を読んで思ったのは、意外とピカソだ、アインシュタインだということはそれほど強調していないので、そこがとてもいいなあと。もちろんお客さんは、ピカソとアインシュタインだと思って観るんでしょうけどね。またそこに、ピカソとアインシュタインがもし出会っていたらどうなっていたかというフィクションが、大嘘があるというのもすごく面白い。まあ、演劇って大抵のものが大嘘なんですけれども(笑)」
三浦「僕は、そもそも出会わないはずの二人が出会うところから始まる話というのが、あまりにもファンタジー過ぎてまだよく意味が分かっていないんです(笑)。でも僕が演じるピカソは、今自分にある知識の中ではものすごく歴史的でアートな人物。一方のアインシュタインはといえば、相対性理論を発見してベロ出してたおじいちゃんってイメージですが(笑)。でも絶対にそれだけではなく、いろいろ掘り下げていけば、なぜこの時期にこの絵を描いていたのかといった話も見えてくるだろうと思うので、そこは稽古が始まる前までには調べて、少しでも役に近づけていけたらと思っています」
村井「僕は、アインシュタインのことをとりあえず付け焼刃で調べてみたんですけど(笑)。アインシュタインといえば、三浦くんも言っていた、あのベロを出している写真が有名ですけど、ああいう表情は実はあの一枚だけなんですよね。基本、笑わない人だったらしいです。あの写真のせいで陽気な人だったみたいなイメージにとらわれやすいけど、実際はそうじゃないとか。そういうギャップも、今回の物語の面白さにつなげられるのかなあとも思っています。そういう意味でも、あまり固定概念に縛られずに、もちろん台本に書いてあることには沿いますが、ひとりの人間としてアインシュタインを描きたいですね」
――さらに岡本、川平コンビが主演の回には三浦が“未来からの訪問者”、村井が“シュメンディマン”を演じるということも、なかなかいい刺激になりそう。
三浦「いやあ、でも未来からの訪問者ってざっくりしすぎてませんか(笑)。未来によってもいろいろあるはずなのに、って。とにかく演出家の言うとおりに、言われたまんま、やるつもりですよ」
村井「シュメンディマンというのは、自分を天才だと思っている発明家ということなんですけど。だけど自分がアインシュタインを演じている時は川平さんがこの役をやるわけなので、稽古ではなるべく川平さんの芝居を見ないようにしないと、と思っています。だって、なんだか引きずられそうじゃないですか。ずるいんですよ、きっと川平さんのあの破壊力のまま出てくるから、どうにかして無視しないと!(笑)」
――この時が初対面とはいえ、常に自然体でお互い早くも馴染んだ空気感を醸し出していた二人。岡本、川平コンビとはまた全然違うムードと解釈で、ピカソとアインシュタインを演じてくれるはず。そこをじっくり見比べてみるのも、この舞台でしか味わえない貴重な面白い体験になりそうだ。
インタビュー・文/田中里津子
これが初共演の三浦翔平、村井良大がピカソとアインシュタインに!
映画俳優にして人気コメディアンのスティーヴ・マーティンが脚本を書き、’93年にアメリカで初演されて話題を集めた舞台『ピカソとアインシュタイン』。世紀の大天才2人が、パリで現存するバー“ラパン・アジール”でもしも出会っていたら……? そんな発想からスタートしたこの作品、日本では’97年と’00年にアメリカ版と同じ演出家、ランダル・アーニーの演出、岡本健一、川平慈英の出演で上演され、好評を博した。それから19年ぶりの上演となる今回、岡本、川平コンビとダブルキャストという形でこの作品に初挑戦することになったのが、三浦翔平と村井良大だ。しかもこの2バージョンの舞台が一筋縄でいかないところは、どちらのコンビも“ピカソ”と“アインシュタイン”として出演しない回には、“シュメンディマン”と“未来からの訪問者(実はアメリカを代表する歌手)”役で出るということ。こんな前代未聞の企画に挑むことになった三浦と村井だが、実は同い年、それも同じ6月生まれだということがこの場で発覚。そしてこれが初共演でもある二人は、この作品への出演の話を果たしてどう受け止めたのだろうか。
三浦「まず、この2役を4人で回すという新しい試みがすごく楽しそうだなというのが第一印象でした。でも、同時にセリフ量がハンパないということにもすぐ気づきましたけどね。僕はこういったスタイルのストレート・プレイは初挑戦なんですが、村井先輩は(笑)いっぱい経験されていらっしゃるみたいなので、いろいろ教えてもらいたいと思っています」
村井「先輩って、同い年じゃないですか!(笑) ストレート・プレイ、それもコメディとなると空気感の作り方が大切なので、最初はそこで苦労するんですよね。なにしろ今回は台本が意外と難解なので、空気をつかむまでに時間がかかりそうな気がしています。あと海外の演出家の方なので、日本語の感じと英語の原文の感じが、どうズレていくか、もしくはうまく一致するのか、その戦いがありそうだなと予想します」
――そして今回の舞台では、この誰もが知る天才たちをそれぞれ演じることになったわけだが。
村井「僕が台本を読んで思ったのは、意外とピカソだ、アインシュタインだということはそれほど強調していないので、そこがとてもいいなあと。もちろんお客さんは、ピカソとアインシュタインだと思って観るんでしょうけどね。またそこに、ピカソとアインシュタインがもし出会っていたらどうなっていたかというフィクションが、大嘘があるというのもすごく面白い。まあ、演劇って大抵のものが大嘘なんですけれども(笑)」
三浦「僕は、そもそも出会わないはずの二人が出会うところから始まる話というのが、あまりにもファンタジー過ぎてまだよく意味が分かっていないんです(笑)。でも僕が演じるピカソは、今自分にある知識の中ではものすごく歴史的でアートな人物。一方のアインシュタインはといえば、相対性理論を発見してベロ出してたおじいちゃんってイメージですが(笑)。でも絶対にそれだけではなく、いろいろ掘り下げていけば、なぜこの時期にこの絵を描いていたのかといった話も見えてくるだろうと思うので、そこは稽古が始まる前までには調べて、少しでも役に近づけていけたらと思っています」
村井「僕は、アインシュタインのことをとりあえず付け焼刃で調べてみたんですけど(笑)。アインシュタインといえば、三浦くんも言っていた、あのベロを出している写真が有名ですけど、ああいう表情は実はあの一枚だけなんですよね。基本、笑わない人だったらしいです。あの写真のせいで陽気な人だったみたいなイメージにとらわれやすいけど、実際はそうじゃないとか。そういうギャップも、今回の物語の面白さにつなげられるのかなあとも思っています。そういう意味でも、あまり固定概念に縛られずに、もちろん台本に書いてあることには沿いますが、ひとりの人間としてアインシュタインを描きたいですね」
――さらに岡本、川平コンビが主演の回には三浦が“未来からの訪問者”、村井が“シュメンディマン”を演じるということも、なかなかいい刺激になりそう。
三浦「いやあ、でも未来からの訪問者ってざっくりしすぎてませんか(笑)。未来によってもいろいろあるはずなのに、って。とにかく演出家の言うとおりに、言われたまんま、やるつもりですよ」
村井「シュメンディマンというのは、自分を天才だと思っている発明家ということなんですけど。だけど自分がアインシュタインを演じている時は川平さんがこの役をやるわけなので、稽古ではなるべく川平さんの芝居を見ないようにしないと、と思っています。だって、なんだか引きずられそうじゃないですか。ずるいんですよ、きっと川平さんのあの破壊力のまま出てくるから、どうにかして無視しないと!(笑)」
――この時が初対面とはいえ、常に自然体でお互い早くも馴染んだ空気感を醸し出していた二人。岡本、川平コンビとはまた全然違うムードと解釈で、ピカソとアインシュタインを演じてくれるはず。そこをじっくり見比べてみるのも、この舞台でしか味わえない貴重な面白い体験になりそうだ。
インタビュー・文/田中里津子
直到今天仍没有内藤作为演员退场的正式新闻,明天首播当天已经不可能有新闻了,重大发表之后估计就不可能先出新闻了,这样有两种可能增大了,一个是因为现在土门降板没有实锤,重大发表和土门是一件事的可能性提升了,第二就是土门是史上最大欺诈,重大发表是别的事,剧场版之类的,总之我不认同日本人脑洞的重大发表和土门是不同的事,感觉有两件大事的可能性很小,这个文章的作者对科搜研比较关注,写的挺犀利,优缺点一并表达,他推特也经常看到本剧的短评
「科捜研の女」正月スペシャル、内藤剛志は”死ぬ”か”異動”か?
1/2(水) 5:54配信
デイリー新潮
2018年最後の原稿は、書いていないが気になっていた人をまとめようと思っていた。「おげんさんといっしょ」で驚愕のポテンシャルを見せた声優・宮野真守とか、「テンゴちゃん」で初めて知った岡崎体育とか、大河「西郷どん」で忌々しさ爆発だったバカ殿・青木崇高とか、「NHKスペシャル未解決事件」で警察庁長官を狙撃した容疑者役を怪演したイッセー尾形とか、泳ぐ姿が驚くほど美しかった「ロバート秋山 360度カメラ水族館を泳ぐ」とか……って、全部NHKじゃん。なんかイヤだな。却下。
「越路吹雪物語」(テレ朝)でマネージャー岩谷時子を演じた木南晴夏、「恋のツキ」(テレ東)で揺れるアラサーを体現した徳永えり、「宮本から君へ」(テレ東)の池松壮亮もよかったなぁ。ブレイクしたと言えば、田中圭と中村倫也だが、もう何度も書いちゃったし……と思い返しているときに、気になる案件が急浮上した。
連載を始めて9年近くたつが、過去一度も書いていないドラマがある。いや、揶揄はしてきたが、きちんと取り上げたことはない。1999年から始まり、シーズン18に突入。19年間で既に200話を超えた「科捜研の女」(テレ朝)である。
もう沢口靖子というよりは榊マリコが独り歩き。それくらい認知されている。
「科捜研の女」正月スペシャル、内藤剛志は”死ぬ”か”異動”か?
「科捜研の女」正月スペシャル(テレ朝系、1月3日木曜21時~)(C)吉田潮
説明するまでもないが、京都府警の科学捜査研究所で働く、仕事中毒のバツイチ女・榊マリコ。科学の力で真実を暴くことに命を懸けている。労働基準法をガン無視し、男尊女卑で上意下達な組織の論理に聞く耳持たず。上司に媚びず、部下を甘やかさず、ついでに人の話も聞かず。科学捜査の知識は豊富で、勘も鋭いのだが、世間一般の常識や流行、人の感情にはとんと疎い。料理もしないし、趣味もナシ。興味があるのは仕事のみ。自分探しやリア充アピールに血眼の女子の焦りや、鬱屈した専業主婦の心の闇を理解できない。いや一応寄り添うけどね。
そんなマリコが心を許しているのが、捜査一課の刑事・土門薫(内藤剛志)である。初めは熱血すぎてマリコと衝突していたはずだが、いつしか互いに絶大な信頼をおくように。信頼は敬意、そして愛へ。今シーズンは、土門とマリコの恋心を白日の下にさらす伏線敷きまくりの演出だった。
しかしだな、現実として内藤は同じテレ朝のシリーズ「警視庁捜査一課長」の主役・大岩純一でもある。こっちも順当に人気シリーズとなり、東京でがっつり撮影せねばいかんのだよ。
今までにも「科捜研の女」内で「土門死す!?」的な特番があり、内藤の卒業を匂わせてきた。ま、死ぬ死ぬ詐欺みたいな話で、結局は連投してきたのだが。今シーズンの中でも、内藤が東京へ研修に行く姿が描かれた。そして正月特番で、内藤の命が再び脅かされるらしい。死ぬか、異動か、で、そろそろ一課長に専念するってことなのかな。
これが気になる案件である。内藤が卒業したら新メンバーが入るはず。今後、誰がどうマリコに絡むのか。どの俳優がいいか、妄想キャスティングに忙しい師走。
吉田潮(よしだ・うしお)
テレビ評論家、ライター、イラストレーター。1972年生まれの千葉県人。編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。2010年より「週刊新潮」にて「TV ふうーん録」の連載を開始(※連載中)。主要なテレビ番組はほぼすべて視聴している。
「週刊新潮」2019年1月3・10日号 掲載
「科捜研の女」正月スペシャル、内藤剛志は”死ぬ”か”異動”か?
1/2(水) 5:54配信
デイリー新潮
2018年最後の原稿は、書いていないが気になっていた人をまとめようと思っていた。「おげんさんといっしょ」で驚愕のポテンシャルを見せた声優・宮野真守とか、「テンゴちゃん」で初めて知った岡崎体育とか、大河「西郷どん」で忌々しさ爆発だったバカ殿・青木崇高とか、「NHKスペシャル未解決事件」で警察庁長官を狙撃した容疑者役を怪演したイッセー尾形とか、泳ぐ姿が驚くほど美しかった「ロバート秋山 360度カメラ水族館を泳ぐ」とか……って、全部NHKじゃん。なんかイヤだな。却下。
「越路吹雪物語」(テレ朝)でマネージャー岩谷時子を演じた木南晴夏、「恋のツキ」(テレ東)で揺れるアラサーを体現した徳永えり、「宮本から君へ」(テレ東)の池松壮亮もよかったなぁ。ブレイクしたと言えば、田中圭と中村倫也だが、もう何度も書いちゃったし……と思い返しているときに、気になる案件が急浮上した。
連載を始めて9年近くたつが、過去一度も書いていないドラマがある。いや、揶揄はしてきたが、きちんと取り上げたことはない。1999年から始まり、シーズン18に突入。19年間で既に200話を超えた「科捜研の女」(テレ朝)である。
もう沢口靖子というよりは榊マリコが独り歩き。それくらい認知されている。
「科捜研の女」正月スペシャル、内藤剛志は”死ぬ”か”異動”か?
「科捜研の女」正月スペシャル(テレ朝系、1月3日木曜21時~)(C)吉田潮
説明するまでもないが、京都府警の科学捜査研究所で働く、仕事中毒のバツイチ女・榊マリコ。科学の力で真実を暴くことに命を懸けている。労働基準法をガン無視し、男尊女卑で上意下達な組織の論理に聞く耳持たず。上司に媚びず、部下を甘やかさず、ついでに人の話も聞かず。科学捜査の知識は豊富で、勘も鋭いのだが、世間一般の常識や流行、人の感情にはとんと疎い。料理もしないし、趣味もナシ。興味があるのは仕事のみ。自分探しやリア充アピールに血眼の女子の焦りや、鬱屈した専業主婦の心の闇を理解できない。いや一応寄り添うけどね。
そんなマリコが心を許しているのが、捜査一課の刑事・土門薫(内藤剛志)である。初めは熱血すぎてマリコと衝突していたはずだが、いつしか互いに絶大な信頼をおくように。信頼は敬意、そして愛へ。今シーズンは、土門とマリコの恋心を白日の下にさらす伏線敷きまくりの演出だった。
しかしだな、現実として内藤は同じテレ朝のシリーズ「警視庁捜査一課長」の主役・大岩純一でもある。こっちも順当に人気シリーズとなり、東京でがっつり撮影せねばいかんのだよ。
今までにも「科捜研の女」内で「土門死す!?」的な特番があり、内藤の卒業を匂わせてきた。ま、死ぬ死ぬ詐欺みたいな話で、結局は連投してきたのだが。今シーズンの中でも、内藤が東京へ研修に行く姿が描かれた。そして正月特番で、内藤の命が再び脅かされるらしい。死ぬか、異動か、で、そろそろ一課長に専念するってことなのかな。
これが気になる案件である。内藤が卒業したら新メンバーが入るはず。今後、誰がどうマリコに絡むのか。どの俳優がいいか、妄想キャスティングに忙しい師走。
吉田潮(よしだ・うしお)
テレビ評論家、ライター、イラストレーター。1972年生まれの千葉県人。編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。2010年より「週刊新潮」にて「TV ふうーん録」の連載を開始(※連載中)。主要なテレビ番組はほぼすべて視聴している。
「週刊新潮」2019年1月3・10日号 掲載
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