【わたし達はおとな】

“自分”の範疇を超えていく――木竜麻生&藤原季節に訪れた、カメラの存在を完全に忘れた瞬間

――本作には、どのような経緯で参加することになったのでしょうか? 木竜さんは、加藤監督とは初タッグとなりました。

木竜:送られてきた脚本を読ませていただき、すぐにマネージャーさんと話したんです。「(脚本が)面白い。この作品はやろう」と。脚本は、最初から最後まで面白いと、純粋に感じましたし「2人(=優実と直哉)の事を見てみたい」と思いました。

――藤原さんは、加藤監督が演出した舞台「まゆをひそめて、僕を笑って」(2017)、「貴方なら生き残れるわ」(18)、「誰にも知られず死ぬ朝」(20)、「ぽに」(21)に出演されていますよね。

藤原:加藤さんとは付き合いが長いですね。「わたし達はおとな」に関しては、舞台の本番と重なっていて、元々出演することができなかったんです。「主人公は木竜さんに決まった」と加藤さんから報告を受けて「おめでとうございます。あとは相手役だけですね」と励ます立場だったんですが……参加するはずだった舞台が、コロナの影響で中止になったんです。それで加藤さんから声をかけていただき、すぐに脚本を読みました。

――どのように感じられましたか?

藤原:直哉を演じられるのは「僕しかいないな」と思いましたね(笑)。

一同:爆笑

藤原:脚本が本当に面白かった。「『面白い』。しかし、こんなことを言ってしまってもいいのだろうか」と感じる面白さがありましたね。二つ返事で出演が決まりました。

――では、クランクイン前に準備をしていたことはありますか?

藤原:加藤さんがリハーサルの機会を用意してくれて、何度も何度も繰り返していました。本作はラストに向かって、優実と積み上げていくものが必要になります。それには、役を演じる本人同士のコミュニケーションも大切です。なので、リハーサルの最中には、木竜さんと頻繁にコミュニケーションをとっていました。そういう時間は、加藤さんが用意してくれたんです。

木竜:今回の現場には、加藤監督と普段から仕事をしている方々が何人もいらっしゃったんです。リハーサルでは、共通言語を作る時間もとっていただけましたし、皆さんの作る“空気”に巻き込んでもらいながらセッションさせていただいた、という感じでした。

藤原:このリハーサルには、カメラも入っていたんです。まずは芝居の中で、僕たちが動きを作っていく。その後“カメラを何処に置けば、必要最低限のカットで、優実の表情の変化を撮れるのか”という点を、加藤さんたちが計算しながら探っていく。その一方で、僕らは芝居の精度を高める。スタッフと俳優のリハーサルが同時に行われているような感じだったんです。

――このリハーサルは、かなり重要な機会だったんですね。ちなみに、おふたりは初共演ですよね?

木竜:はい。でも、共通の友達がいるので、お互いの事を知ってはいたんです。

――“顔見知り”ではあったわけですね。では、今回の共演を通じて感じた「俳優・藤原季節」について教えていただけますか?

木竜:お芝居をすることに対して、何よりもまっすぐで強い。そんな印象を受けました。こんなにも芝居に対して夢中になれるのか……そんな風に感じてしまう方です。それは今回、実際に共演してみて強く思ったこと。「私も頑張らないと」「負けたくないな」という思いと、「でも、敵わないんだろうな」という考えが同時によぎってしまう俳優さんだと思っています。

――藤原さんは、いかがでしょうか?

藤原:木竜さんの出演作はほとんど見ています。ガラスのハートのように繊細なものを持ちながらも、それを突き抜ける“俳優としての強度”があるんです。同世代だと他に例がない。そうでなければ「菊とギロチン」のヒロインなんてできませんよ。

木竜:この事、いつも言ってくれるんですよ(笑)。

藤原:いやいや、誰にでもできる事じゃないから。“強度のある俳優”だということは、周知の事実だと思っています。

――では、加藤監督とのやりとりに話を転じましょう。木竜さんは、どのような対話を経て、優実の人物像を作り上げていきましたか?

木竜:リハーサルの最初から最後まで言われていたのは「今回は、どれだけ隠せるかが大切」ということです。心の中で思っている事、感情の動き、言いたい事、言えない事、言いたくはない事……これらをどれだけ隠せるのか。現場では、それらについて「出過ぎかな」「もう少しだけ出そう」と微調整を行ってもらったり、丁寧に強弱をつけていただいていました。もうひとつ言われていたのは「今回は暮らしを撮る。生活のある映画になる」ということ。この指針は、自分の中に持ち続けていたと思います。

――藤原さんは、前述の通り、加藤監督とは何度もご一緒されていますよね。加藤監督の魅力は、どのような点に表れていると思いますか?

藤原:“変化し続ける男”といえばいいんでしょうか……作品のカラーが、毎回異なる。そこがすごいですよね。でも、共通していることもあります。「善、悪」「好き、嫌い」「付き合う、付き合わない」「結婚する、結婚しない」という形では白黒がつけられない、“名前がつく前の曖昧な部分”を表現し続けているんだなと思っています。

――「映画の現場」だからこそ感じられた面白みはありましたか?

藤原:ワンカット・長回しを多用しているので、そういう意味では演劇に近いんです。演劇は“再現”をしないといけないので「感情をどこで出すか」という点は、稽古の時点で決まっていきます。「わたし達はおとな」のラストシーンは、ワンカット1発勝負をかけたところなんです。舞台上での“ライブ感”をそのまま生かした、たった1回のチャンス。俳優から何が出てくるのかは、誰もわからない。ここで感じた緊張感というのは、演劇の時よりも上だったかもしれません。どんなに良い芝居が撮れたとしても、例えば救急車の音が入ってしまったら、NGになってしまいますから。木竜さんの演技を見ているうちに「このワンカットで決まる。これは最後までいかないと、撮り直しがきかない」と感じたんです。だからこそ、ラストシーンは“目撃”してほしいんです。

――木竜さんの芝居を見て「ワンカットで決まる」と感じられた。それは、どのようなタイミングだったのでしょうか?

藤原:「わたし達はおとな」は、優実の物語なんです。優実が目的地まで運ばれるために、直哉と加藤さんという存在がいる。僕たちはラストシーンに勝負をかけていましたが、最後に戦うのは木竜さんひとり。最終的には、サポートできる部分が無くなっていくんです。カメラが回ってしまえば、任せるしかない。その時、木竜さんがしっかりと自分の足で立ち、優実になりきっている姿を見ました。それは木竜さんの範疇を超えているというか……。僕が演じている直哉も、僕の範疇から抜け出していく。次第に、優実と直哉の物語になる。木竜さんと僕はどこかに行ってしまった――そういう瞬間が、本番中にあったんです。

木竜:仰っていることが、とてもよくわかります。時間の感覚がない感じというか……。時間が止まっているわけでもなく、進んでいるわけでもないんです。

藤原:カメラの存在を、完全に忘れていますから。

木竜:そう、忘れていました! 映像を見返してみると、信じられない間(ま)ができていたり。でも、そんな間(ま)を作ろうという意識はなかったんです。初号試写を見た時に感じたのですが、自分の知らない声や顔がたくさんありました。(全編に)そういう自分がちらばっていて、少し変な感じだったんです。物語の後半になればなるほど、優実は直哉に思いの丈をぶつけていきます。藤原さんには、それを全部受け止めてもらいましたし、加藤組の皆さんの“芝居中の見守り方”も素晴らしかったんです。委ねることができた自分が、そこにいた――そう思えたのは、とても幸せな事でした。

藤原:芝居をする上では、全てが整っていた現場だったと思います。穏やかで、完璧でした。

――では、最後の質問とさせていただきます。「わたし達はおとな」というタイトルは“ヤングアダルトの時期”の象徴として付けられています。このタイトルは、改めて「おとな(=大人)」について考えるきっかけになりました。「おとなは『私はおとなだ』とは言わないのかもしれない」「『自分はおとなだ』と発言しなくなった頃から、本当の意味でおとなになるのではないか……?」等々。お二人にとって“おとなになる”とは、どういうことだと思いますか?

藤原:「おとな」と「こども」。自分の中には、その両方が存在しているんです。「おとな」の部分は、自分自身のことで悩まなくなったこと。僕はそんな「おとな」を嫌っていたんです。でも、そうやって嫌っていた存在に、きちんとなりつつある。それと同時に、自分はまだまだ「こども」なんだろうなと思うこともある。具体例を出すとなると、すぐには思いつきませんが……。役者という職業は、結局、現実逃避の延長線上にあると思っているんです。これしかできないという時点で、永遠に「こども」のままなのかもしれない。この感覚を失ってしまうと、ただのふざけた「おとな」になってしまうんです。映画に対する憧れ、純粋な気持ちを失うと、毎回毎回同じような芝居を繰り返し、それで満足するようになってしまう。それは全く“楽しくない”こと。表現というものには、きちんと向き合っていきたいんです。

木竜:わかりやすい点でいうと、頼る人の数が減ったのかなと思います。以前までは、幅広い関係性の中で甘えたり、頼ったりしていたと思うんです。でも、自分でしっかりと考えて、頼ってもいいと思える人を選択するようになりました。この変化が「おとな」になったのかなと思うんです。でも、誰かに頼ったり、甘えたりする自分を許容している部分は、まだまだ「こども」だなと思います。藤原さんが仰った「自分のことで悩まない」という点、私は「おとな」だなと感じました。私は、どうしても自分にベクトルが向きやすいタイプなので……。自分自身の「こども」の部分、そこもそうなのかなと思いました。

【わたし達はおとな】

木竜麻生×藤原季節×加藤拓也監督 インタビュー(1)

理解し合えないまま生きること、を考える。

突如として訪れる関係性の破綻。あれだけ親密な時間があったのに、修復しようと努めたのに、一体どこで間違えたのか…。私たちの多くが思っている、「話し合えばわかりあえる」という考えは誤解なのかもしれません。
大学でデザインの勉強をする大学生と演劇サークルに所属する大学生の恋愛模様が描かれる映画『わたし達はおとな』(2022年6月10日公開)。どこにでもいる恋人たちの日常風景の中にある、コミュニケーションのすれ違いや、言っていることとやっていることのズレ、見えない本音など、少しずつ積み重なっていく二人の齟齬を、俯瞰した視点から描き出します。
今回主人公の優美を演じた木竜麻生さんと、優美と恋人関係のようになっていく直哉を演じた藤原季節さん、本作がオリジナル脚本による監督デビュー作となった加藤拓也監督に、映画を観た残るザラッとした違和感を出発点にお話を伺いました。
木竜麻生×藤原季節×加藤拓也監督 インタビュー
私たちの「日常」を覗き見すると、見えてくるもの
映画で描かれるのは、かつての自分にも思い当たるような、一見すると「何気ない大学生の日常風景」です。しかし、観終わったあと、「おもしろかった」で済ましていいのか迷ってしまいました。

藤原その感想、めちゃくちゃわかります。体感としては、109分が一瞬で過ぎ去っちゃうくらいおもしろいんですが、おもしろいでは片付けられないというか。「この作品をおもしろいって言ってるやつ、大丈夫?」ってなりますよね(笑)。だけどやっぱり、おもしろいっていう感想になってしまうんですけど…。

覗き見するように人間を客観視してみると、行動とか言葉とか突っかかるし、納得できないところがこんなにあるんだなって。その不思議さなんですかね。「恋愛も人間もおもしろいな」と思いました。

木竜人がいて、生活があって、映画の中の出来事を見つめられる映画ですよね。私は、自分が出ているのに、他人を見ているような感覚になったんです。これまで、そんなことはほとんどなかったので、驚きました。

撮影中はどんなお話をされていたんですか? 繊細なやりとりが交わされるシーンが多かったので、監督と話し合うことも多かったのでしょうか。

藤原くだらない話ばかりしてました。

加藤ここで思い出せないくらい、どうでもいい話しかしてないです。

木竜個々に「ここは話しておきたい」という場面はあったと思うんですけど、3人揃って真面目に話す、ということはなかったですね。

藤原核心には触れられないですよね。核心に触れちゃうと、「これです」って決まっちゃうじゃないですか。かっこいいこと言っちゃったな(笑)。

加藤わかんないけど僕が「このシーンは、こう」って外側のことを言い切ってしまうと、僕の代わりを演じることになってしまうじゃないですか。僕の役割は、あくまで役者が考えたり行動したりするきっかけを演出すること。

ある花を咲かせたいと思っていたとして、どれだけ水をあげて、太陽に当てて、どんな肥料を与えるかっていうことはするけれど、結果花の咲き方みたいなものは俳優次第。

藤原そうですね。一緒に中華料理食べに行ったりしたけど、会話の内容は一つも覚えてない。

木竜私もまったく覚えてないです。

加藤僕が、頼んだメニューの3/4くらい残したんですよ。それを、季節が全部食べてくれて。

木竜そうそう、加藤さんが全然食べきれなくて。

藤原僕は、加藤さんが残したものを食べることがよくあります。加藤さんが脚本・演出を務める「劇団た組」の公演には何度か出させてもらっているので、ご飯に行くことも多いんですけど、よく残すんですよ。そういう話を延々してました。

加藤木竜さんは、撮影中にどんどん痩せていきましたね。

木竜意識的にというより無意識に、どんどん役に入り込んでしまったんですよね。

大学生の優美は直哉と半同棲状態になるものの、突然別れを告げられるなど関係性は不明瞭なまま。そんな中で予期せぬ妊娠がわかり、優美はどんどん体調を崩していきます。その過程で、痩せてしまったんですね。

木竜ふたりは「食べな!」と言ってくれてたんですけど、お弁当も2、3口とかしか食べられなくて。これまでの現場で、一番痩せてしまいました。

加藤似顔絵を台本に描たりしました。10日目くらいかな、砂時計みたいな女の子を描きました。

木竜ふたりはよく一緒に作品を作っているから、やり方もわかっているし、本番に入っていくスイッチングもほぼ同時なんですよ。

藤原さんは、加藤監督主宰「劇団た組」の舞台『まゆをひそめて、僕を笑って』(17)『貴方なら生き残れるわ』(18)『誰にも知られず死ぬ朝』(20)『ぽに』(21)に出演されていて、加藤監督も「僕の現場や作品におけるトーン&マナーみたいなことを十分理解してくれている」とコメントされていました。

木竜ふたりは控え室でたくさん盛り上がっていたのに、急に本番モードになる。それを1週間毎日やられると情緒がおかしくなりそうで、ほんとにやめてほしくて。初めて監督という存在に言いました、「バーカ!」って(笑)。

でも、そういうことを正直に言えるくらい信頼していました。藤原さんも知っていたので、ふたりを信頼して、身を委ねて現場に立てたのは大きかったと思います。

正常と異常は両極端ではない。
重なり合ったり、近くに存在したり。
映画では何度もふたりでコミュニケーションを図るシーンが描かれているのに、演じているふたりもボロボロになるぐらい、ふたりの関係性が破綻していきます。おふたりは「わかりあうこと」について、どう思われますか? 役を演じる中で、考えられたことはありますか。

藤原映画の中のふたりは、自分たちでは「理解し合っている」と思っているんですよ。第三者的に見ている僕たちからしたら「全然、わかりあえていないな」って思うけれど。だけど、優実と直哉にもわかりあえないことも愛しい、もしかしたらわかりあえていたかもしれない幸せな時間があった、というのが大事なことなんだと思います。

わかりあえない方ばかりに目が行きがちですけど、ふたりがわかりあえない互いを理解して、心を通わせていた時間もたしかにあったので。幸せな時間も忘れちゃいけないなって思います。

木竜そうですね。それはきっと、いろんな人間関係があるからで。優実にも恋人以外に、友人、家族といった人間関係が描かれて、それぞれ気持ちや立ち振る舞いが違う。だけど、時々別のグループに別の私を持ち込んでしまうから、理解できないことが生まれるのかもしれないですよね。

藤原つまり、「わかりあうこと」について考えるきっかけになるということ?

木竜「わかりあえないこと」についても考えられる。両方の側面があるかな。

藤原監督はどうですか?

木竜どうですか?

加藤いや、「わかりあう/わかりあえない」ということではなくて大前提、他人のことは絶対にわからないですよね。その「わからない」ということを、理解しているかどうかが大事なのではないかと思います。

藤原他人のことはわからなくて、当然?

加藤わからないでしょう。

木竜たしかにこの映画は、「“理解し合えないまま生きていること”は大前提としてある」を考えるきっかけになりますよね。

お互いに本音をずっと言わないから、理解し合えないのではないかと考えていました。

木竜優実はあけすけに本音を話すような子ではなかったと思います。話す相手がどんな人で、どんな状態か、他人を探る女の子だと思いました。ただ、どんな人も、今話したことが「ほんとの本音か」わからないと思うので、優実みたいな人はいっぱいいますよね。

藤原直哉も、本音はほぼ話さない。自分が悪者にならないように、計算し尽くした本音を相手にぶつけるんです。一度相手の意見に同意して、それから自分の意見を言う。

木竜肯定しているようで、してないんだよね。

藤原そうそう。「仮にそうだったとして、でも〜」って、自分の意見をうまく通そうとするんですよ。

監督の作品のベースには「伝えたいことと言っていることとやっていることは違う」という考えがあると拝見しました。今作のように日常生活を覗き見すると、日常にあるズレが浮かび上がり、こんなにも「異常」があることを感じました。

藤原僕も加藤さんの作品を観ていると、普通の延長に異常があるなっていうのは思います。この前まで上演されていた舞台『もはやしずか』でも、成人男性が包丁を振り回すシーンがあったんですけど、明日は我が身だと思わされるような場面で。

そこだけ切り取れば異常なんだけど、普通の延長に異常とされる行動があるんだと思いました。あと、普段から僕自身が「行動が異常」って言われます。

加藤水を飲んでいたら、急に吐き出したりするんですよ。

藤原みんなが笑うから、楽しくて(笑)。木竜さんは言われますか?

木竜私は「異常」と言われたことはないですけど、正常と異常が両極端に位置しているわけじゃなくて、実は重なり合ったりものすごく近くに存在していたりするんだなってことは思います。監督の舞台を観ても、そう思いました。

加藤僕は異常だとも、普通だとも思ってないです。普通だとか異常だとかカテゴライズはしてないし、そう思うことはあまりないです。

今回の映画は、恋愛で、しかも望まない妊娠をした女性とその恋人という何度も描かれてきたテーマでした。そうしたものを書くときに、加藤監督として決めていたことはありますか?

加藤ラブストーリーという主題は依頼としてあったので、そこから僕が思う「ラブストーリー」を書いた感じです。決めていたことを聞かれると難しいですね。

藤原何度も描かれてきたテーマですけど、描かれているものは極めて個人的な気がします。正常も異常も、人によって価値観や視点が全然違いますから。

その違いを真摯に見つめて、一人の人間を描いた結果、他人から見ると異常に見えるのかもしれない。人によっては、普通に見えるかもしれない。普通に見える女子大生のお腹には子どもが宿っていて、そこに正常や異常では片付けられない感情があるってことですよね。

智能手机快要被半导体行业抛弃了

文章来源于品玩 ,作者洪雨晗

智能手机市场仿佛在今年崩塌了。

据中国信通院在5月16日发布的国内手机行业分析报告显示,2022年3月,国内智能手机市场出货量为2150万部,同比下降幅度高达40.5%,这与数日前,中芯国际CEO赵海军在第一季度财报会上表示的全球智能手机今年将骤减2亿台的观点不谋而合,智能手机到底怎么了?

如果说2007年1月9日,第一部iPhone的发布让智能手机获得新生,开创了移动互联网新时代,那么可以确定的是,时隔十四年后,智能手机正缓缓步入中年,步履之间已有些疲态。

变化在2018年时已开始显现。根据市场调研机构Counterpoint数据,全球智能手机的出货量自2017年达到15.66亿台的高点后,出现了连续三年的下跌,到2020年,全球智能手机的出货量已低至13.31亿部,几乎与2014年的智能手机市场持平。

2011年-2020年全球智能手机出货量

有部分人士认为,手机出货量2018、2019两年的下跌原因在于4G已足够成熟而5G普及度不够,消费者没有足够的热情更换新机,2020年的继续下跌则是因为疫情方面的影响,2021年智能手机出货量回暖被视为一个积极的信号,市场研究机构IDC发布的报告数据显示,2021年全年全球智能手机市场出货量13.548亿台,同比增长5.7%。

然而,好景不长,今年第一季度智能手机行业的下行压力骤增,分析机构Canalys发布数据显示,2022年第一季度全球智能手机出货量3.112 亿台,同比下降11%。

此次不仅仅是智能手机出货量第一季度的季节性疲软,不少业内人士对全年出货量也持悲观态度。今年三月,天风国际知名证券分析师郭明錤在其社交媒体账户上表示,今年中国各大安卓手机厂商已削减约1.7亿部订单,占原2022年出货计划的20%。高通CEO Cristiano Amon在接受媒体采访时更是直接表示,智能手机的黄金时代已经结束了,我们将步入后智能手机时代。

01 、牵一发而动全身

智能手机出货量的下跌只是行业不景气下展现的冰山一角,整个智能手机上下游供应链企业已然面临着冲击。

先看占手机成本大头的处理器芯片企业。从为苹果、联发科代工的台积电今年第一季度财报来看,智能手机贡献的营收占比为40%,近年来首次被HPC(高性能个人电脑)业务超越,据统计,在过往几年,台积电智能手机订单贡献的营收占比在逐年下降,2021年为44%,2020年为48%,2019年为49%,过去不声不响的HPC业务却逐渐起势。据CINNO Research数据,2022年第一季中国智能手机系统单芯片(SoC)出货量为7439万套,较2021年同期下滑14.4%。

再看手机CIS芯片,CIS芯片是基于CMOS电路的传感器芯片,近年来随着智能手机中高端市场竞争的白热化,手机的影像功能成为了各厂商发力的重点区域,因而CIS芯片在智能手机的应用也逐渐广泛,据Counterpoint统计,2020年平均每部智能手机的CIS芯片数量在3.7以上,其中四颗及以上摄像头的手机占到市场的29%。

虽然CIS芯片在智能手机中扮演的角色愈加重要,但今年第一季度,国内最大的CIS芯片厂商韦尔股份却迎来了营收下跌。韦尔股份是全球仅次于三星、索尼的CIS芯片厂商,据公司2022Q1财报,公司营业期内营收为55.38亿元,同比下滑10.84%,环比下滑4.33,不难看出,公司营收下滑的原因就在于智能手机的需求疲软。

跌幅更加明显的是全球指纹识别芯片龙头汇顶科技,公司2022年Q1财报,公司营业收入为8.74亿元,同比下降达38.39%,这是汇顶科技五年来,首次第一季度业绩出现亏损。韦尔股份据的CIS芯片业务虽然在智能手机版块受挫,但红火的智能汽车与稳定安防领域对CIS芯片的需求依然很高,但指纹识别芯片应用领域较为单一,汇顶科技的客户基本都分布在智能手机行业,当终端行业波动明显时对其冲击更大。

波动从硬件传到了芯片设计IP领域。据世界半导体贸易协会(WSTS)的统计数据显示,2021年全球设计IP销售额为54.5亿美元,同比增长19.4%,虽然代表智能手机行业的ARM市场份额占据了大头,为40.4%,国际EDA巨头Synopsys与Cadence分列二三,但是相比ARM在2016年占据的48.1%市场份额,占比已然是下跌了不少。

可以说整个手机半导体产业链在此次冲击下都承受了不轻的压力,在全球缺芯,各晶圆厂扩产扩张的大背景下,全球芯片市场的增速也受到了一定的影响。据美国半导体工业协会(SIA)统计,2022Q1全球芯片市场规模同比增长23%,其中3月的增速从2月的32.4%降至23.0%,而中国市场则从2月的21.8%下降到了17.3%。

确切的说,手机半导体野蛮生长的时代已然过去。

02 、产业链企业谋求出路

疫情大环境、经济承压、手机价格贵了创新速度却慢了……要说到导致目前智能手机销量的原因,上述种种都有关系,终端厂商通过微创新、高端化战略、铺设线下渠道、开拓海外市场等各手段来挽回颓势,而对挪移空间更小的产业链上的半导体企业来说,更重要的是如何在“后智能手机时代”活下去。

事实上,不少产业链上的半导体企业早已开始布局非手机业务。玻璃盖板龙头蓝思科技和伯恩光学都在开拓,除玻璃面板、触摸屏幕、摄像头光学玻璃、手机金属外壳等智能手机产品外的非手机业务。

从果链中壮大的伯恩光学今年冲击港股IPO,其招股书显示,智能手机盖板解决方案是伯恩光学的主要收入来源,但由于智能手机市场已饱和,公司智能手机盖板销量逐年下滑,其表示公司正在积极提高自身科技实力,逐渐摆脱对手机盖板的依赖,紧随新兴行业的发展,加大新技术、新材料研发,积极探索金属、蓝宝石、陶瓷等新材料在汽车领域的应用,并在无人驾驶成像、光学雷达等精密仪器屏幕研发领域均有布局。

蓝思科技对非手机类产品和组装业务布局的更早,其自2015年就开始新能源汽车业务,为新能源汽车提供大尺寸新型汽车玻璃产品,今年四月,蓝思科技还将投入39亿元加码智能穿戴和触控功能面板项目,智能穿戴业务作为公司未来的业务增长重点。

两家公司业务转型的方向不约而同的瞄向了可穿戴设备与新能源汽车产业,可以看到手机半导体产业链上的企业转移方向为当下热门的消费电子产业。据IDC统计,2021年全球可穿戴设备(智能手表、智能腕带、无线耳机等)出货量已达到5.34亿台,较2020年的4.45亿台增长20%,新能源汽车产业的热度更无需赘述,其对各类电子元器件的需求也在大增,据Clean Technica数据,2021年全球新能源汽车销量达到近650万辆,相比2020年猛增108%。

VR/AR虽然很难替代智能手机作为下一代计算平台,但在元宇宙概念及消费级产品出现后在去年迎来了一波发展的红利期,不少手机半导体企业纷纷将VR/AR作为公司的第二、第三业务版块。如歌尔股份已与Meta、索尼等客户在VR/AR领域的多款产品上展开了合作;瑞声科技也在VR/AR领域拓展其声学元器件业务;欧菲光同样将其光学光电业务向VR/AR领域延伸。

随着2007到2017年,智能手机黄金十年的逝去,手机半导体产业虽然体量庞大,但在下一次技术革命来临前,其上升空间已然见顶,手机半导体产业在重新思考其发展方向时,曾经的老牌产业PC竟又悄然崛起,它会取代智能手机成为全球半导体产业发展的推进器吗?

03 、PC复苏,HPC生猛

PC曾在2008年实现了3亿台的销量峰值后,近十来年来的出货量一直呈现出缓慢下滑的趋势,原因很简单,智能手机的出现从PC那切走了移动通讯(QQ、聊天室)、娱乐等职能,PC的用途更多转向工作、生产领域,智能手机则扮演着消费终端的角色。

但让人惊异的是,又过去了十年,智能手机销量开始缓慢下滑,而PC市场的出货量在两年间有了两位数的增长。根据IDC发布的全球一季度个人计算设备跟踪报告,PC的全球出货量连续第七个季度超过8000万,这是过去十年间从没有过的现象。

IDC全球移动设备跟踪团队副总裁Ryan Reith表示,PC2022年第一季度的出货量为8050万台,这个数据“接近同期第一季度的创历史纪录水平”,IDC对未来的PC市场也抱有乐观态度,其预测PC市场在未来5年将实现3.3%的复合年增长率。

其实智能手机厂商也早早注意到了这一趋势,华为、小米、realme等厂商都已陆续推出旗下的笔记本电脑和平板电脑,毕竟在各厂商线上线下渠道完善、产业链摸清、品牌知名度较高以及疫情下在线办公、在线娱乐的发展,各厂商入局PC赛道是必然之举,而PC销量的复苏自然在情理之中。

PC市场的复苏也恰恰显示了数字化浪潮的重心开始向工业、农业等千行百业转移的大趋势。智能手机的便携性决定了其自身体积有限,有限的空间和屏幕大小让诸多硬件领域的创新发挥余地有限,因而其难以扮演工作台、数字化基础的角色,同时,千行百业的数字化是一个缓慢的过程,也需要移动互联网的发展作为先锋来普及其优势。在智能制造、工业物联网和智慧城市的逐步发展下,有更多的工业应用软件需要PC来柘城,PC在十年的蛰伏后终于重新崛起,在新一轮产业升级下开启又一次增长周期。

HPC(High Performance Computing)高性能计算机群,其主要解决海量数据的分析处理以及生物制药、基因测序、气候预测等科学问题,因而数据中心、电子政务、大中型网站、网络游戏、金融电信服务、校园网、大中型网站等等的应用都离不开HPC。

HPC作为计算机群的特征也决定了其对CPU、GPU需求量更大,要求更多高性能、高规格的芯片来为其服务。不管是对晶圆代工厂来说,还是对于英伟达、AMD、英特尔这样的消费级产品厂商来说,HPC都是极为重要的业务版块,从上文台积电的财报就可以看出,2022Q1HPC贡献的营收占比达到41%,创造了约68亿美元的收入,首次超越智能手机,成为台积电的重要营收来源。

英伟达将其数据中心业务作为未来的增长引擎,其数据中心业务曾在2021财年二季度反超游戏收入,成为英伟达的主要营收来源,七第四季度营收更是达到32.6亿美元,创下历史新高。在今年3月的GTC大会上,英伟达推出了首款面向 AI 基础设施和HPC的数据中心专属 CPU——NVIDIA Grace CPU,英伟达预计其应用于数据中心的HPC芯片的年增长率将高达200~250%左右。

研究就够对HPC的未来市场也较为看好。根据MarketsandMarkets的研究报告,其预计全球高性能计算HPC市场规模将从2020年的378亿美元,增长到2025年的494亿美元,这意味HPC市场期内的复合年增长率将达到5.5%。


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  • (三)止不住的贪污正常来说,朱元璋设置了那么多监察机构,又制定了如此严格的官员行为准则,明初官员应该很少贪污吧?朱元璋是农民出身,深知官员贪腐问题,当他成为皇帝
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