【WEB】20210429 Real Sound interview
#中川大志#、10代から現在までを振り返る 主演作『#FUNNYBUNNY#』は「現時点での集大成」
映画『FUNNY BUNNY』が4月29日より全国の劇場で公開、auスマートパスプレミアムにて配信される。『ステップ』『虹色デイズ』『荒川アンダー ザ ブリッジ』などの飯塚健監督が手がけ、のちに監督自らの手によって小説化もされた、2012年上演の同名舞台を映画化した。
リアルサウンド映画部では、自称小説家の主人公・剣持聡を演じた主演の中川大志にインタビュー。これまで多くの作品でタッグを組んできた飯塚監督と出会った当時を振り返りながら、「これまでの集大成」と語る本作での挑戦と自信を明かしてくれた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画&コメント動画あり】
「映画は自分が死んだ後も一生残っていくもの」
ーー本作で中川さんが演じた剣持は、今までの中川さんのイメージにはないワイルドなキャラクターです。
中川大志(以下、中川):そうですね。かなりエネルギーを使うキャラクターでもあったので、終わった後は本当に抜け殻状態でした。とにかく、疲れる役でした(笑)。だけど、それだけ剣持を演じきったことに達成感がありますし、完成したものを観たときに飯塚監督の世界観が詰まった、すごくかっこいい映画だと純粋に感じられたことが何より嬉しいです。いろいろなメッセージが込められている作品ですが、純粋にエンタメとしても楽しめると思います。自信を持って「観てほしい」と言える映画です。
ーー役作りはどのように進めましたか?
中川:まず、原作に出会ったのが何年も前のことなんです。飯塚監督と初めて出会ってちょっとしたくらいの頃にふと渡されたんです。そのときは映画化の話は全くなかったし、まさか僕が剣持を演じるなんて思いもせずに読んでいました。読み進める中で、剣持にはこうあってほしいという自分の中での“剣持像”が勝手に出来上がっていたことが、演じる上でプレッシャーにはなりましたね。自分にない要素が多いキャラクターでもありますし。ただ、そういう部分を実際にいそうな人物として落とし込む必要がありました。日常生活のちょっとした所作も心がけて、時間をかけて作っていきました。
ーー見方を変えれば、悪役とも取れるキャラクターですよね。
中川:そうですね。一方で、人や物事に命をかけてぶつかっていける勇気と、そんな状況でも楽しめるユーモアもある。そういう剣持独自の思想やキャラクターに説得力を持たせられなかったら、この映画は成り立たないと思うんです。お客さんが剣持についてこれないと“ただの痛いやつ”になってしまう。そこは、自分の中でも大事にしていたことです。どうやったら剣持の言葉に重みを出せるのか考えたときに、やっぱり剣持が背負っている過去や痛みのようなものを自分も背負わないといけないと気づきました。自分が痛みを分かっているからこそ人の痛みに寄り添えるし、過酷な現実を見ているからこそ、手を差し伸べるだけが優しさじゃないということも分かっている。そんな剣持が背負っているものと同じぐらいの痛みが自分にはあるのかを考えて、自分の過去の実体験や記憶を堀り返して演じました。
ーーそれは辛い作業でもありますよね。
中川:辛いです。あまり思い出したくない(笑)。普段は考えたくないことにも向き合わないといけないですし。ただ、それを乗り越えられないとこの映画が完成しないと分かっていたので、やり切りましたね。映画は自分が死んだ後も一生残っていくものだから、そのことを考えたら、撮影の間だけでも一生懸命自分の痛みに向き合うことは、決しておかしなことではないと思いますし。「痛いのは一瞬だけだから」と思っていました。すごく難しいことにチャレンジしなきゃいけないという覚悟は、映画のお話をいただいた段階からしていましたね。
「今の自分ができるだけのことはやった」
ーー作品のテイストも、ほかの作品と少し異なっていて、どこか戯曲・ミュージカルのような印象も受けました。
中川:そういった感想をいただくことは多いんですよね。でも、僕らとしては、現場で演じていたときはそういう感覚はあまりなくて。監督ともそのことについて話していて気づいたことなのですが、図書館という最初の舞台設定が大きいかもしれないです。足音だったり、本のページをめくる音だったり、一つ一つがよく響く場所だから、お客さんが没入しやすいのかもしれない。
ーー確かに同じシチュエーションでの撮影がほとんどです。
中川:毎晩図書館に行っていましたから(笑)。宮城県にあるのですが、撮影でお借りした図書館が本当に素敵だったんですよ。実際の日中の営業が終わったあとに、スタッフさんたちが撮影の準備をして、朝まで撮影したら、僕らは昼に寝て、また夜から撮影するというルーティンでしたね。「早くここから脱出したい」と思ったこともあったんですが(笑)、その疲労感もある意味演技に反映されてリアリティが増したかもしれないです。順撮りで進行していたから、僕らも役に入り込みやすい環境でした。
ーー本作では、岡山天音さん演じる漆原聡とはバディのような関係です。
中川:漆原が天音くんでよかったと心から思っています。図書館での最後のシーンは、リハーサルを何回もしたりせずに、本番までエネルギーを温存して2人で演じました。あの場面は『FUNNY BUNNY』の象徴的なシーンだと思いますし、自分もすごく思い入れがあります。
ーー本作を観たあとにどんな気持ちで観客の方々に劇場を後にしてほしいですか?
中川:剣持は「世界を救うのは想像力なんだよ」と言っていますが、今の時代だからこそより重く響くメッセージに感じます。調べればなんでも出てきて、顔を見ずにやり取りする機会もいっぱいあると思うんですよ。そういうたくさんの情報が溢れかえっている中にいることで、全てを分かった気になってしまうのってやっぱり怖いことですよね。今、目の前にあるものを疑ったり、自分が発した言葉が他の人にとってどんな意味を持つのか、別の角度から見てみたりするのがすごく大事だと思いますし、この映画がそういうきっかけになれたら嬉しいですね。
ーー中川さんは、飯塚監督とはこれまでも『全員、片思い』や『虹色デイズ』など多くの作品でタッグを組んできました。飯塚監督と出会った当時から今までの道のりをどのように振り返りますか?
中川:飯塚さんと初めて出会ったのはドラマのオーディションのときで、自分は何十人何百人といる中の1人だったんです。第一印象は「めちゃくちゃ怖そう」なんですが(笑)、今では一番一緒にお仕事をしている監督です。これだけお仕事できるということはもちろん嬉しいことですが、回が重なるほどにプレッシャーにもなります。やっぱりその都度、自分の成長を見せたいですし。そんな中で、この『FUNNY BUNNY』は現時点での集大成だと思っています。今までの飯塚さんとの関係性がなかったらたぶんできなかったことだとも感じます。これだけ濃厚な作品なのですが、飯塚さんとは現場では役や演技に関しては、ほとんど話していないんですよ。それだけ同じ“剣持像”や作品のテーマを共有できているという感覚が自分にはありましたし、飯塚さんもそうだったのかもしれません。10代から20代になった今の自分ができるだけのことはやったという達成感が今はあります。だから、この先はこれを超えるものを生み出し続けないといけないということなので、僕ももっといろんな現場を経験して大きくなって、また監督と映画を作りたいですね。
https://t.cn/A6cEiJeE
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【応募方法】
リアルサウンド映画部の公式Twitterをフォロー&該当ツイートをRTいただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンド映画部の公式TwitterアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※複数のお申し込みが発覚した場合、ご応募は無効とさせていただく場合がございます。
※営利目的の転売は固くお断りいたします。発見した場合は然るべき対応をとらせていただきます。
<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
https://t.cn/AirGjLBh
<応募締切>
5月12日(水)
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「映画は自分が死んだ後も一生残っていくもの」
ーー本作で中川さんが演じた剣持は、今までの中川さんのイメージにはないワイルドなキャラクターです。
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ーー役作りはどのように進めましたか?
中川:まず、原作に出会ったのが何年も前のことなんです。飯塚監督と初めて出会ってちょっとしたくらいの頃にふと渡されたんです。そのときは映画化の話は全くなかったし、まさか僕が剣持を演じるなんて思いもせずに読んでいました。読み進める中で、剣持にはこうあってほしいという自分の中での“剣持像”が勝手に出来上がっていたことが、演じる上でプレッシャーにはなりましたね。自分にない要素が多いキャラクターでもありますし。ただ、そういう部分を実際にいそうな人物として落とし込む必要がありました。日常生活のちょっとした所作も心がけて、時間をかけて作っていきました。
ーー見方を変えれば、悪役とも取れるキャラクターですよね。
中川:そうですね。一方で、人や物事に命をかけてぶつかっていける勇気と、そんな状況でも楽しめるユーモアもある。そういう剣持独自の思想やキャラクターに説得力を持たせられなかったら、この映画は成り立たないと思うんです。お客さんが剣持についてこれないと“ただの痛いやつ”になってしまう。そこは、自分の中でも大事にしていたことです。どうやったら剣持の言葉に重みを出せるのか考えたときに、やっぱり剣持が背負っている過去や痛みのようなものを自分も背負わないといけないと気づきました。自分が痛みを分かっているからこそ人の痛みに寄り添えるし、過酷な現実を見ているからこそ、手を差し伸べるだけが優しさじゃないということも分かっている。そんな剣持が背負っているものと同じぐらいの痛みが自分にはあるのかを考えて、自分の過去の実体験や記憶を堀り返して演じました。
ーーそれは辛い作業でもありますよね。
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ーー作品のテイストも、ほかの作品と少し異なっていて、どこか戯曲・ミュージカルのような印象も受けました。
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B日程無しの人生 一人歩く道
見知らぬ街 見知らぬ人
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B日程無しで生きるなんて
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