木村拓哉、歴史と共に大きくなる信長像を「できるだけ生身の人間にしたかった」https://t.cn/A69TAZxd
東映創立70周年記念作品として、日本映画界最高峰のキャスト、スタッフが集結して製作された映画『レジェンド&バタフライ』(1月27日公開)で、主演として誰もが知る日本史上の“レジェンド”織田信長を演じた木村拓哉。撮影現場には「いいものを作りたい」という制作陣の欲求が溢れていたと笑顔を浮かべる木村に、信長役への思いや本作を映画館で観る醍醐味、綾瀬はるかとの3度目の共演について、さらに本作で改めて感じた織田信長という人物の魅力を語ってもらった。
「これまでの信長にはない人間味を強く感じました」
木村が織田信長を演じるのは、時代劇初出演となった1998年放送のテレビドラマ「織田信長 天下を取ったバカ」以来、約25年ぶり。今作では、うつけと呼ばれていた16歳の頃から“本能寺の変”に至るまでの信長の激動の生涯を、圧倒的な存在感で表現している。「濃姫と出会ったことにより、自分のなかにはなかった引き出しを授けられた気がしています。彼女と出会っていなくても、信長は自国を守りすごく幸せな人生を送ったとは思うんです。濃姫は見た目も美しく、結婚相手として申し分ない相手だけど、政略結婚だったので、好きとか愛しているという感情なんて最初はまったくありません。それが『お前の父親が危ないなら俺は助けに行くぞ!』というメンタルに変わっていく。そうさせたのは彼女との出会いであり、彼女の存在そのもの。しかも本作では、信長の弱さみたいな部分も描かれていて、これまでの信長にはない人間味を強く感じました」と新しい信長像に触れた。
うつけと呼ばれていた16歳の頃から“本能寺の変”に至るまでの信長を演じた木村拓哉
信長の魅力について、本作でも描かれている比叡山焼き討ちのシーンを引き合いに出しつつ「“皆殺し”という言葉を生み出してしまった信長ですが、その命を下した後に『悪いのはお前たちではなく命令した自分だ』と家臣に伝えます。どこか自虐に近い覚悟のようなものを感じました。本当は天下もなにも取っていないのに、なぜここまで魅力的なのかは正直僕も分かりません。でも、掘れば掘るほどおもしろいし、ものすごく素敵。言い伝えにも幅がありすぎるから、今後も描こうという人が現れれば(いろいろな角度から)描ける人物だと思います」とを分析した。
信長が実はうつけを“演じていた”という説については「本当のところは、正直わからないですよね」と話し、「もし、うつけを演じていたとしたら、そこまで自分をプロデュースしている人が当時いたのだろうか…と思うけれど、あえて丈の短い袴をはき、腰に縄を締めるファッションなんて、普通はしないはず。ノーマルな頭ではあのアイデアは浮かばないから、『傾(かぶ)く』という要素もどこかしらにあった気もするし、本当に演じていたのだとしたら、相当なデザイナーでありプロデュース力を持っていると思います(笑)」と微笑んだ。
本作にかけられた総製作費は20億円。出会った当初はまるで水と油のような関係だった信長と濃姫が、同じ時間を共有し、困難を乗り越えるなかで絆を築き上げ、「天下統一」という夢に向かい奔走していく様子、そして夫婦愛のもどかしさと切なさを圧倒的な映像美で描き出す。圧巻のスケールを堪能できる本作の撮影現場はまるで「楽園のような場所」だったと微笑む。「太秦の東映撮影所のゲートを潜った瞬間から、作品に関わるすべての人から“撮影現場が大好きで、いいものを作りたい”というシンプルな欲求を感じました。普段自分がホームとして身を置く“江戸”とは違う独特の空気が京都の太秦に漂っている気がしました。あの場所にいる映画人は、監督のカットがかかりOKを出す前から、各々のセクションで、各々の目線でのOKを出すんです。それぞれの部署のスタッフさんからアイコンタクトや、見えるか見えない位置からのサムズアップをいただいた時が『ここは楽園だ』と感じる瞬間でした。鼻の中が真っ黒になるほど埃まみれになりながらのスタジオ撮影でしたが、あの瞬間に沸き起こる感情はなににも代え難いものでした」と満面の笑みを浮かべる。
濃姫役を演じた綾瀬については「ものすごいパフォーマンスができる人」とキッパリ。「“そこにいること”がすごく大切だと思わせてくれる存在です。だからこそ、喪失感をとんでもなく感じさせてくれるのだと思います。スタッフさんからもすごく愛されていました。なぜ愛されているのか。それは演技でみんなを納得させられるから。例えば『こんな動きは絶対できないだろう』と思ったシーンでも、全然動けちゃうんです。普段は『みんなが言ってること、わかってるのかな?』って疑っちゃうリアクションなのに(笑)、いざ本番でセッションすると『あ、ちゃんと伝わってた』と実感させられる。現場のスタッフさんから愛されるのは、彼女が“できる人”だからだと思います」。
「できるだけ生身の人間にしたいという思いがありました」
古沢良太の脚本については「世界観は読んですぐに理解できたし、すごくおもしろかった」と振り返る木村。役作りにおいては古沢が描く信長像を取り入れたうえで、一旦切り崩したと明かす。「脚本のなかで練り上げられた信長をそのまま演じるのではなく、撮影現場で練り上げる信長にしたいという自分の欲求がありました。撮影現場で地図的な役割を果たす脚本のなかでの信長は、やっぱりどこか存在がでかく感じて。信長という偉人は、歴史と共に皮一枚ずつでかくなっている存在だけど、僕自身はできるだけ生身の人間にしたいという思いがありました」と、信長像の作り方を解説した。
古沢ならではと言える描写の本能寺の変については「これまで観たこともない展開でやっていてワクワクしました。観てくださった方が『こんな感じで描くんだ』と思っているところに『え?』という感じで続く展開は、まるで夢から覚めるような感覚を突きつけられる気がしています。それがどう受け止められるのか。プラスになるかマイナスになるのかはわかりません。見たことのない形なので」と率直な感想を教えてくれた。
映画館の大きなスクリーンで観たくなる、大友啓史監督ならではのダイナミックな映像について「一枚の絵画に例えていうと、隅から隅まで全部着色しているような描き方です」と語った木村。「映画を観る方たちが、そこまで気づいてくださるのか…と思うくらい、とにかく細かな演出が施されています。例えば、大気の色。照明の色をより美しくするために、大気に色をつけています。そういうこだわりは、スタッフさん全体にもしっかり伝わっています。(台本で)1ページもないシーンなのに、出演者が喉を痛めないスモークを開発しようというスタッフさんがいるし、セットのなかに撒いたスモークが均一化した瞬間にカメラマンが走り出しますとか、スタジオ中のレールを集めて200mまでワンカットで撮れますと準備する部署もある。そういう本気とこだわりが集まった現場だから、監督も喜びながら撮影できるのだと実感しました」とこだわりの詰まった現場の様子を丁寧に教えてくれた。
「映画館に観客を戻したい」という大友監督の思いが詰まった本作。主演として最強のプロジェクトに関わった木村が本作を通じて伝えたいことについて、あくまで「観る人に委ねる」と前置きしながらも「言える時、伝えられる時に気持ちを伝えることの大切さ」だという。「信長と濃姫という歴史上の人物を拝借したうえで、今回はラブストーリーを描いています。政略結婚だった彼らから、恋愛結婚の多い現代の我々が学べることは、非常に少ないとは思います。こじつけになっちゃうかもしれないけれど、結婚して一緒になるということはその人の背景も一緒になるということ。自分が結婚する相手を産んでくれた両親だったり、その兄弟だったり。相手の背景とも一緒になるというのが、2人から学べることの一つかなと思っています」と現代に生きる我々が信長&濃姫の関係から学べることについての持論を語った。
取材・文/タナカシノブ
東映創立70周年記念作品として、日本映画界最高峰のキャスト、スタッフが集結して製作された映画『レジェンド&バタフライ』(1月27日公開)で、主演として誰もが知る日本史上の“レジェンド”織田信長を演じた木村拓哉。撮影現場には「いいものを作りたい」という制作陣の欲求が溢れていたと笑顔を浮かべる木村に、信長役への思いや本作を映画館で観る醍醐味、綾瀬はるかとの3度目の共演について、さらに本作で改めて感じた織田信長という人物の魅力を語ってもらった。
「これまでの信長にはない人間味を強く感じました」
木村が織田信長を演じるのは、時代劇初出演となった1998年放送のテレビドラマ「織田信長 天下を取ったバカ」以来、約25年ぶり。今作では、うつけと呼ばれていた16歳の頃から“本能寺の変”に至るまでの信長の激動の生涯を、圧倒的な存在感で表現している。「濃姫と出会ったことにより、自分のなかにはなかった引き出しを授けられた気がしています。彼女と出会っていなくても、信長は自国を守りすごく幸せな人生を送ったとは思うんです。濃姫は見た目も美しく、結婚相手として申し分ない相手だけど、政略結婚だったので、好きとか愛しているという感情なんて最初はまったくありません。それが『お前の父親が危ないなら俺は助けに行くぞ!』というメンタルに変わっていく。そうさせたのは彼女との出会いであり、彼女の存在そのもの。しかも本作では、信長の弱さみたいな部分も描かれていて、これまでの信長にはない人間味を強く感じました」と新しい信長像に触れた。
うつけと呼ばれていた16歳の頃から“本能寺の変”に至るまでの信長を演じた木村拓哉
信長の魅力について、本作でも描かれている比叡山焼き討ちのシーンを引き合いに出しつつ「“皆殺し”という言葉を生み出してしまった信長ですが、その命を下した後に『悪いのはお前たちではなく命令した自分だ』と家臣に伝えます。どこか自虐に近い覚悟のようなものを感じました。本当は天下もなにも取っていないのに、なぜここまで魅力的なのかは正直僕も分かりません。でも、掘れば掘るほどおもしろいし、ものすごく素敵。言い伝えにも幅がありすぎるから、今後も描こうという人が現れれば(いろいろな角度から)描ける人物だと思います」とを分析した。
信長が実はうつけを“演じていた”という説については「本当のところは、正直わからないですよね」と話し、「もし、うつけを演じていたとしたら、そこまで自分をプロデュースしている人が当時いたのだろうか…と思うけれど、あえて丈の短い袴をはき、腰に縄を締めるファッションなんて、普通はしないはず。ノーマルな頭ではあのアイデアは浮かばないから、『傾(かぶ)く』という要素もどこかしらにあった気もするし、本当に演じていたのだとしたら、相当なデザイナーでありプロデュース力を持っていると思います(笑)」と微笑んだ。
本作にかけられた総製作費は20億円。出会った当初はまるで水と油のような関係だった信長と濃姫が、同じ時間を共有し、困難を乗り越えるなかで絆を築き上げ、「天下統一」という夢に向かい奔走していく様子、そして夫婦愛のもどかしさと切なさを圧倒的な映像美で描き出す。圧巻のスケールを堪能できる本作の撮影現場はまるで「楽園のような場所」だったと微笑む。「太秦の東映撮影所のゲートを潜った瞬間から、作品に関わるすべての人から“撮影現場が大好きで、いいものを作りたい”というシンプルな欲求を感じました。普段自分がホームとして身を置く“江戸”とは違う独特の空気が京都の太秦に漂っている気がしました。あの場所にいる映画人は、監督のカットがかかりOKを出す前から、各々のセクションで、各々の目線でのOKを出すんです。それぞれの部署のスタッフさんからアイコンタクトや、見えるか見えない位置からのサムズアップをいただいた時が『ここは楽園だ』と感じる瞬間でした。鼻の中が真っ黒になるほど埃まみれになりながらのスタジオ撮影でしたが、あの瞬間に沸き起こる感情はなににも代え難いものでした」と満面の笑みを浮かべる。
濃姫役を演じた綾瀬については「ものすごいパフォーマンスができる人」とキッパリ。「“そこにいること”がすごく大切だと思わせてくれる存在です。だからこそ、喪失感をとんでもなく感じさせてくれるのだと思います。スタッフさんからもすごく愛されていました。なぜ愛されているのか。それは演技でみんなを納得させられるから。例えば『こんな動きは絶対できないだろう』と思ったシーンでも、全然動けちゃうんです。普段は『みんなが言ってること、わかってるのかな?』って疑っちゃうリアクションなのに(笑)、いざ本番でセッションすると『あ、ちゃんと伝わってた』と実感させられる。現場のスタッフさんから愛されるのは、彼女が“できる人”だからだと思います」。
「できるだけ生身の人間にしたいという思いがありました」
古沢良太の脚本については「世界観は読んですぐに理解できたし、すごくおもしろかった」と振り返る木村。役作りにおいては古沢が描く信長像を取り入れたうえで、一旦切り崩したと明かす。「脚本のなかで練り上げられた信長をそのまま演じるのではなく、撮影現場で練り上げる信長にしたいという自分の欲求がありました。撮影現場で地図的な役割を果たす脚本のなかでの信長は、やっぱりどこか存在がでかく感じて。信長という偉人は、歴史と共に皮一枚ずつでかくなっている存在だけど、僕自身はできるだけ生身の人間にしたいという思いがありました」と、信長像の作り方を解説した。
古沢ならではと言える描写の本能寺の変については「これまで観たこともない展開でやっていてワクワクしました。観てくださった方が『こんな感じで描くんだ』と思っているところに『え?』という感じで続く展開は、まるで夢から覚めるような感覚を突きつけられる気がしています。それがどう受け止められるのか。プラスになるかマイナスになるのかはわかりません。見たことのない形なので」と率直な感想を教えてくれた。
映画館の大きなスクリーンで観たくなる、大友啓史監督ならではのダイナミックな映像について「一枚の絵画に例えていうと、隅から隅まで全部着色しているような描き方です」と語った木村。「映画を観る方たちが、そこまで気づいてくださるのか…と思うくらい、とにかく細かな演出が施されています。例えば、大気の色。照明の色をより美しくするために、大気に色をつけています。そういうこだわりは、スタッフさん全体にもしっかり伝わっています。(台本で)1ページもないシーンなのに、出演者が喉を痛めないスモークを開発しようというスタッフさんがいるし、セットのなかに撒いたスモークが均一化した瞬間にカメラマンが走り出しますとか、スタジオ中のレールを集めて200mまでワンカットで撮れますと準備する部署もある。そういう本気とこだわりが集まった現場だから、監督も喜びながら撮影できるのだと実感しました」とこだわりの詰まった現場の様子を丁寧に教えてくれた。
「映画館に観客を戻したい」という大友監督の思いが詰まった本作。主演として最強のプロジェクトに関わった木村が本作を通じて伝えたいことについて、あくまで「観る人に委ねる」と前置きしながらも「言える時、伝えられる時に気持ちを伝えることの大切さ」だという。「信長と濃姫という歴史上の人物を拝借したうえで、今回はラブストーリーを描いています。政略結婚だった彼らから、恋愛結婚の多い現代の我々が学べることは、非常に少ないとは思います。こじつけになっちゃうかもしれないけれど、結婚して一緒になるということはその人の背景も一緒になるということ。自分が結婚する相手を産んでくれた両親だったり、その兄弟だったり。相手の背景とも一緒になるというのが、2人から学べることの一つかなと思っています」と現代に生きる我々が信長&濃姫の関係から学べることについての持論を語った。
取材・文/タナカシノブ
木村拓哉&綾瀬はるか、12年ぶりの共演は意識せず “信長”と“濃姫”からにじみ出る信頼関係【インタビュー】
俳優の木村拓哉が主演する映画『レジェンド&バタフライ』が、27日に公開を迎える。今作で言わずと知れた戦国時代の“レジェンド”織田信長を演じた木村は、その妻・濃姫を演じた綾瀬はるかと日曜劇場『南極大陸』(2011)以来、約12年ぶりの共演。だが、撮影中はその年月を意識することはなかったという。2人だからこそ演じられた今作ならではの“信長”と“濃姫”への思い、役者としての互いへの信頼をインタビューで掘り下げた。
東映創立70周年記念を冠し、総製作費20億円の壮大なスケールで、誰もが知る日本史上の“レジェンド”織田信長と、謎に包まれたその正室・濃姫(別名“帰蝶”)の知られざる物語を描く今作。脚本は古沢良太氏、監督には大友啓史氏が担当。それぞれに弱い部分を秘めながら惹かれ合い、激動の時代を生きた2人のラブストーリーであり、人間としての成長や葛藤も克明に描かれている。
織田信長の16歳から晩年まで――木村拓哉はどう向き合ったのか
――まず完成作を観て感想はいかがでしたか。
木村今回の作品に携わってくれたキャスト、スタッフに対する感謝しかないです。
綾瀬胸がいっぱいでした。その日一日中、次の夕方くらいまで(笑)。いろいろな人の熱量がボワッと入った気がして。すごいものを観たな、という気持ちになりました。
――信長は若い頃はカッコつけで、決断力や行動力に欠けていたり、濃姫も父のDNAを受け継いで信長暗殺の指令を受けているところはよく描かれているものの、それ以上に野性的で武芸にも秀でている。古沢良太さんが描いている信長・濃姫像は今までの作品とは違う印象があります。
木村まず彼女を迎え入れる段階での彼は16、7歳なのでそれを49歳がやること自体が、いいのだろうか、とは正直思いましたが、そこに関しては現場に立たせていただいたその瞬間に思いはまったくなくなりました。実は、最終的な映画の尺が3時間半になりかねない撮影をしていて。各々のところでは、相当いろいろなことを撮影現場でトライしました。今までのイメージとは違うという感想はあると思いますが、あくまでも自分たちが向き合う今回の信長と濃姫は脚本に書かれているもの。それが今回の正解。『なんでこんなことをするんだろう』というのは一切なかったです。
――今作だからこその信長として16歳から49歳まで向き合った?
木村僕らが共有している台本は今回の作品の設計図。出演者以外にもスタッフ全員がその設計図をもとに作業している。今作の信長は優柔不断で腕っぷしも弱くて…でも、そうでないと彼女(濃姫)がいる意味がない。彼女がいてくれる意味として今回の設計図はこうなっているとすごく理解しやすかった。
綾瀬たしかに、これまでの濃姫はアクションとかもやらないですもんね。最初に監督が一応、濃姫はなんでもできる、どのジャンルでも訓練されている人だ、とおっしゃられて。聡明で男勝り、信長の首をかき切ろうとしてお嫁にいっている、武道ができることも違和感なく、むしろかっこいいな、と台本を読んでいました。
――綾瀬さんは乗馬も敦盛の舞も弓も事前に準備したのでしょうか。
綾瀬クランクインしてからです。アクションは途中で一緒に作ったりしながらやっていきました。
信長は「素直で愛おしい人」、濃姫は「ただ美しいのではない」互いが語る魅力
――お互いが演じた信長、濃姫に対してどのような印象を抱きましたか。
木村当時は、恋愛をして相手をすべて理解した上で結婚することはできないじゃないですか。そういう彼女のストレスすら、かわいく見えるし、美しく見える。半歩、もしくは一歩離れた状態で作品として観るとあれほど切なく悲しく辛い、ラブストーリーはないし、導入として非常に刺々しいですが、最後はとんでもなくあったかくてやわらかい。2人の人生が終わりを迎えても、彼が愛したという敦盛の一節では“滅せぬものはあるべきか”。つまり、この世にあるもので滅せないものはない、とは言っているけど自分たちの間にあった、気持ち、本人(濃姫)に直接言ってないのは非常に馬鹿なんですが…「好いておった」という信長の単純な気持ちは、そこだけ未来永劫残り続けると思いましたね。
綾瀬初夜のシーンを最初に撮ったとき、監督が信長のことを「かわいい」と言っていて、その意味がわからなかったのですが、完成作では、濃姫が別の方向を見ている間に信長がすごく濃姫のことを見ていて。それを知ったときに確かにすごくかわいいな、と思いました(笑)。かわいらしい人だなと。最後も濃姫のために向かおうとしたり、言葉では言わないけど不器用なところも含め、素直で愛おしい人だなと思いました。
――『南極大陸』以来12年ぶりの共演で久々に一緒に撮影した印象は。
木村ありがたいことにみなさんが触れてくださいますが、実際には「何年ぶり」という感覚は必要なく、実質、12年ぶりの共同作業かもしれないけどその間、彼女の作品はみなさんと同じタイミングで僕も観ているし、今回は自分がこの役どころで、彼女がこの役どころで、2人が夫婦で。その設定があるだけで十分。その肉付けとして才に長けた濃姫であり、彼女がいてくれるから成立する若き日の信長だった。
――木村さんが綾瀬さんにさすがだなと思う点はありましたか。
木村それはもうわかりやすく彼女が濃姫を演じてくれなければ、あのアクションは存在していない。彼女だから武芸に長けた濃姫ができるし、綾瀬さんが演じるからこそ「鷹など必要ない、弓で十分じゃ」という濃姫が成立する。ただ美しいのではない。いろんなことが可能になるのだと思います。
――綾瀬さん自身は『久しぶり感』みたいな心情はありましたか。
綾瀬意外になかったかも。私も久しぶりだな、とかはまったく感じていなかった。
――綾瀬さんが木村さんをさすがだな、と思った部分はありますか。
綾瀬現場でも「じゃあ、もっとこうした方がいいじゃん」と言ってくださって。私が着流しを着ていて、それを踏んじゃったり動けなくなっちゃう大変さがあったのですが、木村さんの声がけで流れを変えてもらったり。そういう意味でも「先輩!」といった感じですね。
絶妙な会話テンポやアクションシーンも見どころに 言葉よりも“感じること”で生まれるコンビネーション
――京都の町に出た信長と濃姫が盗みに遭うシーンでは、アクションのコンビネーションは抜群でした。撮影はいかがでしたか。
木村あれは汗かいたよね。
綾瀬激しかったから。私は、カツラがズレていって、3回くらい着物も着直したりしました。結構ボロボロでした。いろんな人に囲まれて引っ張られるから。
木村スタジオとは別に、あの場面の稽古をさせてもらった場所があるのですが、私ごとですが、小さい頃剣道をやっていた人間からすると聖地と言っても過言ではない場所だった。そういった場所に入らせてもらえるのも、そのシーンの動きをみんなで「こうじゃないか」と構築したことも、すごくうれしかった。2人が、あの過酷な状況を経験したからこそ(その後のラブシーンでは)動物的にお互いを求めあえた。導火線として必要なシーンでしたね。稽古はヤバかった、息がよく続いたよね。俺はギリだった(笑)。
綾瀬私も100メートルダッシュ3本をやったくらいの、大変さでしたよ。ふるふるしちゃった。一連は結構ハードでしたね。続けてやったら最後の方はヘロンヘロン(笑)。稽古から衣装を着てやせてもらったんですが、ビリビリにもなりました。
――お2人がだんだん距離を縮めていく芝居では相談や、自分のなかで考えられたことはありますか。
木村なにか考えた?
綾瀬桶狭間の戦いの前に2人が策を練るシーンでは、木村さんが思ったより早く返してくるので、テンポ感がものすごく大事だなと思いましたね。
木村ダメだった(笑)?
綾瀬思った以上に早く返ってくるから飲み込まれそうで…すぐにセリフを言わなきゃって(笑)。テンポが命なのところはあったので、間合いが思ったよりも瞬発力を必要とするので急いで返さなきゃ、と。
木村そんなに(笑)?自然だったよ。クランクインの後は、いきなり終盤に飛んで、2人が別々な場所で共通の夢を見るシーンを撮影して。順番に撮るわけではないので、設計図をもとに各パーツを用意する上で、自分たちだけでなく監督をはじめとする現場と作り方が間違ってないか、すべての部署が意識しながら撮影していました。その中で、おのずと相手を感じていれば、2人の近づき方や距離感はわかってくるもの。濃姫は信長を、そして信長も濃姫を全身で感じていた。例えば、濃姫が自分で自分の命を絶とうとするシーンでも、彼女の気持ちをすべて感じていれば、次の瞬間に起こることは、もう(彼女の)筋肉の動きで理解できるんです。そういう感覚で、撮影のときはおのおのが動いていたから、特にこういうことをしていた、というのはないかもしれないですね。
綾瀬言葉で話すよりもという感覚は確かにありました。(濃姫の)行動を受け止めてくれる必死さにグッときたりもありました。
https://t.cn/A69WQX4s
俳優の木村拓哉が主演する映画『レジェンド&バタフライ』が、27日に公開を迎える。今作で言わずと知れた戦国時代の“レジェンド”織田信長を演じた木村は、その妻・濃姫を演じた綾瀬はるかと日曜劇場『南極大陸』(2011)以来、約12年ぶりの共演。だが、撮影中はその年月を意識することはなかったという。2人だからこそ演じられた今作ならではの“信長”と“濃姫”への思い、役者としての互いへの信頼をインタビューで掘り下げた。
東映創立70周年記念を冠し、総製作費20億円の壮大なスケールで、誰もが知る日本史上の“レジェンド”織田信長と、謎に包まれたその正室・濃姫(別名“帰蝶”)の知られざる物語を描く今作。脚本は古沢良太氏、監督には大友啓史氏が担当。それぞれに弱い部分を秘めながら惹かれ合い、激動の時代を生きた2人のラブストーリーであり、人間としての成長や葛藤も克明に描かれている。
織田信長の16歳から晩年まで――木村拓哉はどう向き合ったのか
――まず完成作を観て感想はいかがでしたか。
木村今回の作品に携わってくれたキャスト、スタッフに対する感謝しかないです。
綾瀬胸がいっぱいでした。その日一日中、次の夕方くらいまで(笑)。いろいろな人の熱量がボワッと入った気がして。すごいものを観たな、という気持ちになりました。
――信長は若い頃はカッコつけで、決断力や行動力に欠けていたり、濃姫も父のDNAを受け継いで信長暗殺の指令を受けているところはよく描かれているものの、それ以上に野性的で武芸にも秀でている。古沢良太さんが描いている信長・濃姫像は今までの作品とは違う印象があります。
木村まず彼女を迎え入れる段階での彼は16、7歳なのでそれを49歳がやること自体が、いいのだろうか、とは正直思いましたが、そこに関しては現場に立たせていただいたその瞬間に思いはまったくなくなりました。実は、最終的な映画の尺が3時間半になりかねない撮影をしていて。各々のところでは、相当いろいろなことを撮影現場でトライしました。今までのイメージとは違うという感想はあると思いますが、あくまでも自分たちが向き合う今回の信長と濃姫は脚本に書かれているもの。それが今回の正解。『なんでこんなことをするんだろう』というのは一切なかったです。
――今作だからこその信長として16歳から49歳まで向き合った?
木村僕らが共有している台本は今回の作品の設計図。出演者以外にもスタッフ全員がその設計図をもとに作業している。今作の信長は優柔不断で腕っぷしも弱くて…でも、そうでないと彼女(濃姫)がいる意味がない。彼女がいてくれる意味として今回の設計図はこうなっているとすごく理解しやすかった。
綾瀬たしかに、これまでの濃姫はアクションとかもやらないですもんね。最初に監督が一応、濃姫はなんでもできる、どのジャンルでも訓練されている人だ、とおっしゃられて。聡明で男勝り、信長の首をかき切ろうとしてお嫁にいっている、武道ができることも違和感なく、むしろかっこいいな、と台本を読んでいました。
――綾瀬さんは乗馬も敦盛の舞も弓も事前に準備したのでしょうか。
綾瀬クランクインしてからです。アクションは途中で一緒に作ったりしながらやっていきました。
信長は「素直で愛おしい人」、濃姫は「ただ美しいのではない」互いが語る魅力
――お互いが演じた信長、濃姫に対してどのような印象を抱きましたか。
木村当時は、恋愛をして相手をすべて理解した上で結婚することはできないじゃないですか。そういう彼女のストレスすら、かわいく見えるし、美しく見える。半歩、もしくは一歩離れた状態で作品として観るとあれほど切なく悲しく辛い、ラブストーリーはないし、導入として非常に刺々しいですが、最後はとんでもなくあったかくてやわらかい。2人の人生が終わりを迎えても、彼が愛したという敦盛の一節では“滅せぬものはあるべきか”。つまり、この世にあるもので滅せないものはない、とは言っているけど自分たちの間にあった、気持ち、本人(濃姫)に直接言ってないのは非常に馬鹿なんですが…「好いておった」という信長の単純な気持ちは、そこだけ未来永劫残り続けると思いましたね。
綾瀬初夜のシーンを最初に撮ったとき、監督が信長のことを「かわいい」と言っていて、その意味がわからなかったのですが、完成作では、濃姫が別の方向を見ている間に信長がすごく濃姫のことを見ていて。それを知ったときに確かにすごくかわいいな、と思いました(笑)。かわいらしい人だなと。最後も濃姫のために向かおうとしたり、言葉では言わないけど不器用なところも含め、素直で愛おしい人だなと思いました。
――『南極大陸』以来12年ぶりの共演で久々に一緒に撮影した印象は。
木村ありがたいことにみなさんが触れてくださいますが、実際には「何年ぶり」という感覚は必要なく、実質、12年ぶりの共同作業かもしれないけどその間、彼女の作品はみなさんと同じタイミングで僕も観ているし、今回は自分がこの役どころで、彼女がこの役どころで、2人が夫婦で。その設定があるだけで十分。その肉付けとして才に長けた濃姫であり、彼女がいてくれるから成立する若き日の信長だった。
――木村さんが綾瀬さんにさすがだなと思う点はありましたか。
木村それはもうわかりやすく彼女が濃姫を演じてくれなければ、あのアクションは存在していない。彼女だから武芸に長けた濃姫ができるし、綾瀬さんが演じるからこそ「鷹など必要ない、弓で十分じゃ」という濃姫が成立する。ただ美しいのではない。いろんなことが可能になるのだと思います。
――綾瀬さん自身は『久しぶり感』みたいな心情はありましたか。
綾瀬意外になかったかも。私も久しぶりだな、とかはまったく感じていなかった。
――綾瀬さんが木村さんをさすがだな、と思った部分はありますか。
綾瀬現場でも「じゃあ、もっとこうした方がいいじゃん」と言ってくださって。私が着流しを着ていて、それを踏んじゃったり動けなくなっちゃう大変さがあったのですが、木村さんの声がけで流れを変えてもらったり。そういう意味でも「先輩!」といった感じですね。
絶妙な会話テンポやアクションシーンも見どころに 言葉よりも“感じること”で生まれるコンビネーション
――京都の町に出た信長と濃姫が盗みに遭うシーンでは、アクションのコンビネーションは抜群でした。撮影はいかがでしたか。
木村あれは汗かいたよね。
綾瀬激しかったから。私は、カツラがズレていって、3回くらい着物も着直したりしました。結構ボロボロでした。いろんな人に囲まれて引っ張られるから。
木村スタジオとは別に、あの場面の稽古をさせてもらった場所があるのですが、私ごとですが、小さい頃剣道をやっていた人間からすると聖地と言っても過言ではない場所だった。そういった場所に入らせてもらえるのも、そのシーンの動きをみんなで「こうじゃないか」と構築したことも、すごくうれしかった。2人が、あの過酷な状況を経験したからこそ(その後のラブシーンでは)動物的にお互いを求めあえた。導火線として必要なシーンでしたね。稽古はヤバかった、息がよく続いたよね。俺はギリだった(笑)。
綾瀬私も100メートルダッシュ3本をやったくらいの、大変さでしたよ。ふるふるしちゃった。一連は結構ハードでしたね。続けてやったら最後の方はヘロンヘロン(笑)。稽古から衣装を着てやせてもらったんですが、ビリビリにもなりました。
――お2人がだんだん距離を縮めていく芝居では相談や、自分のなかで考えられたことはありますか。
木村なにか考えた?
綾瀬桶狭間の戦いの前に2人が策を練るシーンでは、木村さんが思ったより早く返してくるので、テンポ感がものすごく大事だなと思いましたね。
木村ダメだった(笑)?
綾瀬思った以上に早く返ってくるから飲み込まれそうで…すぐにセリフを言わなきゃって(笑)。テンポが命なのところはあったので、間合いが思ったよりも瞬発力を必要とするので急いで返さなきゃ、と。
木村そんなに(笑)?自然だったよ。クランクインの後は、いきなり終盤に飛んで、2人が別々な場所で共通の夢を見るシーンを撮影して。順番に撮るわけではないので、設計図をもとに各パーツを用意する上で、自分たちだけでなく監督をはじめとする現場と作り方が間違ってないか、すべての部署が意識しながら撮影していました。その中で、おのずと相手を感じていれば、2人の近づき方や距離感はわかってくるもの。濃姫は信長を、そして信長も濃姫を全身で感じていた。例えば、濃姫が自分で自分の命を絶とうとするシーンでも、彼女の気持ちをすべて感じていれば、次の瞬間に起こることは、もう(彼女の)筋肉の動きで理解できるんです。そういう感覚で、撮影のときはおのおのが動いていたから、特にこういうことをしていた、というのはないかもしれないですね。
綾瀬言葉で話すよりもという感覚は確かにありました。(濃姫の)行動を受け止めてくれる必死さにグッときたりもありました。
https://t.cn/A69WQX4s
#健康身体 健康地球 健康生活#
ニュースリリース
2022.11.01
微細藻類ユーグレナの継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して
感冒症状(かぜ様症状)の発生および諸症状の重症化を抑制することをヒト臨床試験によって確認しました
株式会社ユーグレナ
株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充)は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下「ユーグレナ」)の継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して、感冒症状(かぜ様症状)の発生および諸症状の重症化を抑制することを、ヒト臨床試験によって確認しました。なお、今回の研究成果は、「第27回日本フードファクター学会学術集会」(2022年10月22~23日開催)で発表しました。
■研究の目的
免疫の働きのひとつとして、生体内に侵入してきた病原体やウイルスなどを排除し、体内を正常に保つことがあげられます。しかし、免疫は、疲労、ストレス、加齢などによって低下するため、免疫を維持し、調整することが重要となります。例えば、免疫が低下すると、体内に侵入する病原体やウイルスなどを排除することができず、風邪やインフルエンザなどの感冒症状(かぜ様症状)の発生リスクや重症化リスクが高まります。近年では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、免疫に対する意識が高まっています。
当社はこれまでの研究を通じて、ユーグレナの継続摂取により、主に、ユーグレナに含まれるパラミロン※1を関与成分のひとつとして、免疫バランスを保ち、インフルエンザウイルス感染症状を緩和する可能性※2,3など、免疫が関わる諸症状の緩和について報告してきました。さらに、その作用メカニズムのひとつとして、パラミロンが腸管内の抗原提示細胞の一種である樹状細胞に直接作用する可能性※4、パラミロン高含有ユーグレナが、樹状細胞などからの抗原提示で活性化されるT細胞やB細胞を活性化する可能性※5を確認してきました。また、独自のゲノム編集技術により作出した「パラミロンを蓄積しないユーグレナ」を活用した実験では、T細胞やB細胞の活性化がみられなかったことから、ユーグレナの免疫調整機能の主成分がパラミロンであることを確認※5しています。
本研究では、これまで確認されてきたユーグレナおよびパラミロンの免疫への関与を、健常な日本人成人男女を対象として、ユーグレナの継続的な摂取が感冒症状(かぜ様症状)に及ぼす影響について検討しました。
※1 微細藻類ユーグレナ特有の成分で、きのこなどに含まれるβ-グルカンと呼ばれる細胞内貯蔵物質として生成される多糖類であり、食物繊維の一種
※2 2015年2月9日付のリリース https://t.cn/A6KQPumE
※3 2017年11月1日付のリリース https://t.cn/A6KQPum8
※4 2020年3月30日付のリリース https://t.cn/A6axYRUZ
※5 2022年3月23日付のリリース https://t.cn/A6KQPumR
■研究の内容と結果
ユーグレナの継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して、感冒症状(かぜ様症状)の発生を抑制することが示唆されました
21歳から82歳までの健常な日本人成人男女213名を、ユーグレナ含有食品摂取群もしくはプラセボ食品摂取群の2群に分け、ランダム化プラセボ対照二重盲検※6並行群間比較試験にて、2022年1月より、1日1,000 mgを8週間、毎朝継続摂取した際の感冒症状(かぜ様症状)に及ぼす影響を確認しました。
その結果、プラセボ食品摂取群と比較して、ユーグレナ含有食品摂取群では、8週間中に感冒症状(かぜ様症状)があらわれた日の累積日数※7が有意に少なくなりました(図1)。また、感冒症状(かぜ様症状)の中でも特に鼻閉、のどの痛み、疲労などの個別の症状における摂取5週目から摂取8週目の4週間中の重症度※8においても、ユーグレナ含有食品摂取群の方がプラセボ食品摂取群よりも有意に低くなりました(図2)。
※6 試験を行う評価者(医師・スタッフ)と被験者の双方が、それぞれのグループがどの試験食を食べているのかわからない状態にして行う試験。より信頼性が高い結果が得られるとされている
※7 累積日数の平均値。全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、疲労、くしゃみ、鼻汁、鼻閉、のどの痛み、せき、関節痛、筋肉痛について、1. 「全くない」、2. 「ほとんどない」、3. 「少しだけある」、4. 「多少はある」、5. 「ひどい」の5段階で回答し、3~5のいずれかを回答した場合を「症状あり」とした。さらに、「症状あり」がいずれか1つ以上あった場合を感冒症状ありとし、累積日数を確認した
※8 全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、疲労、くしゃみ、鼻汁、鼻閉、のどの痛み、せき、関節痛、筋肉痛、それぞれの項目について、1. 「全くない」、2. 「ほとんどない」、3. 「少しだけある」、4. 「多少はある」、5. 「ひどい」の5段階で回答し、重症度を確認した
図1:ユーグレナの継続摂取による感冒症状(かぜ様症状)の累積日数への影響
※Welchのt検定,*p<0.05
図2:ユーグレナの継続摂取による感冒症状(かぜ様症状)諸症状の重症度への影響
※Welchのt検定,*p<0.05
以上のことから、ユーグレナの継続摂取が免疫の維持や調整を介して、感冒症状(かぜ様症状)の発生を抑える可能性が示されました。
当社では、からだが本来もつ「つくる・はたらく・まもる」のサイクルを支えるユーグレナの可能性のさらなる解明と、ユーグレナおよびその含有成分の健康食品、医療分野等での利活用や食材としての付加価値向上を目指し、研究開発を行っていきます。
<ユーグレナ(和名:ミドリムシ)について>
ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っており、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など59種類の栄養素をバランスよく含んでいます。なお、ユーグレナ特有の成分でβ-グルカンの一種であるパラミロンは、近年機能性についての研究が進み、食品や化粧品などのヘルスケア分野などでの活用が期待されています。
<株式会社ユーグレナについて>
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供を行っています。また、2014年よりバングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を継続的に実施。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開。https://t.cn/RhdnZg9
―報道関係者お問い合わせ先―
株式会社ユーグレナ
コーポレートコミュニケーション課
ニュースリリース
2022.11.01
微細藻類ユーグレナの継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して
感冒症状(かぜ様症状)の発生および諸症状の重症化を抑制することをヒト臨床試験によって確認しました
株式会社ユーグレナ
株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充)は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下「ユーグレナ」)の継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して、感冒症状(かぜ様症状)の発生および諸症状の重症化を抑制することを、ヒト臨床試験によって確認しました。なお、今回の研究成果は、「第27回日本フードファクター学会学術集会」(2022年10月22~23日開催)で発表しました。
■研究の目的
免疫の働きのひとつとして、生体内に侵入してきた病原体やウイルスなどを排除し、体内を正常に保つことがあげられます。しかし、免疫は、疲労、ストレス、加齢などによって低下するため、免疫を維持し、調整することが重要となります。例えば、免疫が低下すると、体内に侵入する病原体やウイルスなどを排除することができず、風邪やインフルエンザなどの感冒症状(かぜ様症状)の発生リスクや重症化リスクが高まります。近年では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、免疫に対する意識が高まっています。
当社はこれまでの研究を通じて、ユーグレナの継続摂取により、主に、ユーグレナに含まれるパラミロン※1を関与成分のひとつとして、免疫バランスを保ち、インフルエンザウイルス感染症状を緩和する可能性※2,3など、免疫が関わる諸症状の緩和について報告してきました。さらに、その作用メカニズムのひとつとして、パラミロンが腸管内の抗原提示細胞の一種である樹状細胞に直接作用する可能性※4、パラミロン高含有ユーグレナが、樹状細胞などからの抗原提示で活性化されるT細胞やB細胞を活性化する可能性※5を確認してきました。また、独自のゲノム編集技術により作出した「パラミロンを蓄積しないユーグレナ」を活用した実験では、T細胞やB細胞の活性化がみられなかったことから、ユーグレナの免疫調整機能の主成分がパラミロンであることを確認※5しています。
本研究では、これまで確認されてきたユーグレナおよびパラミロンの免疫への関与を、健常な日本人成人男女を対象として、ユーグレナの継続的な摂取が感冒症状(かぜ様症状)に及ぼす影響について検討しました。
※1 微細藻類ユーグレナ特有の成分で、きのこなどに含まれるβ-グルカンと呼ばれる細胞内貯蔵物質として生成される多糖類であり、食物繊維の一種
※2 2015年2月9日付のリリース https://t.cn/A6KQPumE
※3 2017年11月1日付のリリース https://t.cn/A6KQPum8
※4 2020年3月30日付のリリース https://t.cn/A6axYRUZ
※5 2022年3月23日付のリリース https://t.cn/A6KQPumR
■研究の内容と結果
ユーグレナの継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して、感冒症状(かぜ様症状)の発生を抑制することが示唆されました
21歳から82歳までの健常な日本人成人男女213名を、ユーグレナ含有食品摂取群もしくはプラセボ食品摂取群の2群に分け、ランダム化プラセボ対照二重盲検※6並行群間比較試験にて、2022年1月より、1日1,000 mgを8週間、毎朝継続摂取した際の感冒症状(かぜ様症状)に及ぼす影響を確認しました。
その結果、プラセボ食品摂取群と比較して、ユーグレナ含有食品摂取群では、8週間中に感冒症状(かぜ様症状)があらわれた日の累積日数※7が有意に少なくなりました(図1)。また、感冒症状(かぜ様症状)の中でも特に鼻閉、のどの痛み、疲労などの個別の症状における摂取5週目から摂取8週目の4週間中の重症度※8においても、ユーグレナ含有食品摂取群の方がプラセボ食品摂取群よりも有意に低くなりました(図2)。
※6 試験を行う評価者(医師・スタッフ)と被験者の双方が、それぞれのグループがどの試験食を食べているのかわからない状態にして行う試験。より信頼性が高い結果が得られるとされている
※7 累積日数の平均値。全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、疲労、くしゃみ、鼻汁、鼻閉、のどの痛み、せき、関節痛、筋肉痛について、1. 「全くない」、2. 「ほとんどない」、3. 「少しだけある」、4. 「多少はある」、5. 「ひどい」の5段階で回答し、3~5のいずれかを回答した場合を「症状あり」とした。さらに、「症状あり」がいずれか1つ以上あった場合を感冒症状ありとし、累積日数を確認した
※8 全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、疲労、くしゃみ、鼻汁、鼻閉、のどの痛み、せき、関節痛、筋肉痛、それぞれの項目について、1. 「全くない」、2. 「ほとんどない」、3. 「少しだけある」、4. 「多少はある」、5. 「ひどい」の5段階で回答し、重症度を確認した
図1:ユーグレナの継続摂取による感冒症状(かぜ様症状)の累積日数への影響
※Welchのt検定,*p<0.05
図2:ユーグレナの継続摂取による感冒症状(かぜ様症状)諸症状の重症度への影響
※Welchのt検定,*p<0.05
以上のことから、ユーグレナの継続摂取が免疫の維持や調整を介して、感冒症状(かぜ様症状)の発生を抑える可能性が示されました。
当社では、からだが本来もつ「つくる・はたらく・まもる」のサイクルを支えるユーグレナの可能性のさらなる解明と、ユーグレナおよびその含有成分の健康食品、医療分野等での利活用や食材としての付加価値向上を目指し、研究開発を行っていきます。
<ユーグレナ(和名:ミドリムシ)について>
ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っており、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など59種類の栄養素をバランスよく含んでいます。なお、ユーグレナ特有の成分でβ-グルカンの一種であるパラミロンは、近年機能性についての研究が進み、食品や化粧品などのヘルスケア分野などでの活用が期待されています。
<株式会社ユーグレナについて>
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供を行っています。また、2014年よりバングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を継続的に実施。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開。https://t.cn/RhdnZg9
―報道関係者お問い合わせ先―
株式会社ユーグレナ
コーポレートコミュニケーション課
✋热门推荐