#健康身体 健康地球 健康生活#
トマトまるごとまるわかり!
もっと食べたくなるトマト トマトまるごとまるわかり!
私たちにとって、もっとも身近な野菜のひとつである、トマト。しかし、意外に知らないこともたくさんありそうです。今回は、トマトの種類や歴史などの基礎知識を学んでいきましょう。
監 修 | 千葉大学特任教授 中野明正
プロが教えます。トマトの最新トレンド
Profile
2002年、東京シティ青果(株)入社。事務職を経てせり人となり、関東近県のこだわり野菜の担当を約8年間務める。6年前からは営業推進部で企画開発などに携わる。
東京シティ青果(株)
公式サイトはこちら
外部リンク
ミニトマトが増加傾向
「近年のトマトのトレンドに関して一番大きなトピックと言えば、ミニトマトがトマトの主流になったことでしょうね」と語るのは、豊洲市場の青果卸売を担う東京シティ青果(株)の吉野智子さん。昔はトマトと言えば大玉トマトでしたが、1980年代にミニトマトが登場すると、切らずに食べられる手軽さや見た目のかわいらしさが受け、お弁当の彩りなどに使われて消費が伸びていきました。「それでも15年ぐらい前は、市場の取扱額は大玉7に対しミニ3といった割合だったのですが、そこから急激に伸びて、今は大玉4.5のミニ5.5。ついに大玉を逆転しました」
北海道の長万部町と東京理科大学が協力して栽培するブランドミニトマト「エンリッチミニトマト」。「高糖度ミニと呼ばれるタイプの、ミニのなかでも美味しいトマトです」(吉野さん)
人気が高いフルーツトマト
新しい品種が次々に登場しているトマト。「味だけでなく、割れにくさや育てやすさなど、さまざまな観点で改良されています。ただ甘いものが比較的喜ばれるので、基本的には糖度を上げる傾向がありますね」。そのため、栽培方法の工夫で果物並みに糖度を高めたフルーツトマトは人気が高いそうです。「また一時的にヒットしたことで記憶に新しいのは、黄色や緑などのトマト。5年ほど前にミニトマトのビュッフェが流行した時、赤色以外の彩りもほしいということで、カラフルなトマトの需要が高まりました」
茨城県筑西市のKEKグループ(協和施設園芸協同組合)が手がける「スーパーフルーツトマト」。「フルーツトマトは中玉トマトが多いが、これは大玉品種でフルーツトマトに挑戦したものです」(吉野さん)
品種よりも旬の産地を選ぼう
しかしおいしいトマトを食べたいなら、「品種よりも産地で選んだほうがよい」と吉野さんは語ります。「トマトに限らず、野菜は旬の時期の、鮮度のよいものに勝るものはありません。出始めから少し経ったころが一番おいしく、出荷時期の終わりごろになると味も落ちてきます。例外はありますが、基本的にトマトの産地は桜前線のように南から北へ移動していきます。時期に応じてその時、旬の産地のものを選ぶようにすれば、間違いないですよ」
愛知県豊橋市のブランドミニトマト「あまえぎみ」。写真のクレアオレンジを始め、グリーン、チョコなど7種類ある。「カラフルなトマトは彩り重視のものが多いのですが、ここのトマトはおいしさも両立しています」(吉野さん)
火を入れることでもっとおいしくなる
今後トマトの世界はどう変わっていくのでしょうか。「品種ではなく食べ方の話になりますが、トマトの加熱調理がもっと広まれば、もっとトマトを食べてもらえるようになると思います。世界的に見ると、トマトを生で食べるのはむしろ少数派。また火を入れたほうが断然おいしい。これは調理用トマトはもちろん、現在生食用として売られているトマトでも同じです。トマトはサラダだけじゃないということをアピールしていきたいですね」
いろいろあります。トマトの種類
トマトの分類法
私たちがトマトと聞いて思い浮かべるのは、ぽってり丸く、赤系の色をしたトマト。しかし世界中には細長いもの、深いひだを持つものなど、さまざまなトマトがあります。その数はなんと1万種類以上!日本で品種登録されているものだけでも300種類を超えますが、大きく分類すると、大きさ(重さ)と色でそれぞれ3タイプに分けることができます。ただしトマトの大きさは栽培方法によって変わるので、厳密な規格はなく、おおよその目安です。
大きさによる分類
大玉トマト
100グラム以上のもの。日本では桃色系の色が一般的で、代表的な品種として「桃太郎」「麗容」「りんか409」などがあります。
中玉(ミディ)トマト
30グラムから60グラム程度のもの。大玉トマトとミニトマトの中間の、食べきりサイズのトマトです。「フルティカ」「ルネッサンス」などが有名。
ミニトマト
10グラムから30グラム程度のもの。チェリートマトとも呼ばれます。「千果(ちか)」「アイコ」などが有名。また果実の大きさが直径1センチほどの超小粒の品種は、さらにマイクロトマトに分類されます。
色による分類
桃色(ピンク)系トマト:果皮が比較的薄く透明なため、桃色に見えるもの。甘味に富み、酸味やトマト臭が少なく、サラダなどの生食用に利用されるタイプ。
赤色系トマト:果皮が比較的厚く赤色なため、濃く鮮やかな赤色に見えるもの。酸味と甘味が強く、主に加工用としてジュースやケチャップ、缶詰用に使われることが多い。
その他:桃色系、赤色系以外の色のトマトです。黄色やオレンジの他、熟しても緑色のままのものも。また2色のまだら模様が入ったものもあります。
その他の分類
加工用トマト
生食用トマトに対し、ジュースやケチャップの他、ホールトマトなどの缶詰に使用される赤色系トマトのこと。果皮が固く、果肉が厚めで水分が少ないため貯蔵性に優れ、ヘタがきれいに取れる点も加工向きとされます。酸味が強いため生食には向きませんが、加熱することで甘味やうま味が引き立ちます。また生食用トマトよりリコピン(リコペン)を始めとする栄養を多く含んでいます。
加工用トマト/生食用トマト
フルーツトマト
品種に関わらず、与える水や肥料を抑えたり、塩分の多い土壌を活かすなどの工夫によって甘味を引き出したトマト。普通のトマトの糖度が3度から5度なのに対し、フルーツトマトの糖度は8度から9度以上と果物並みの高さがあります。群馬県のブリックスナイン、静岡県を中心としたアメーラ、高知県の徳谷トマトなど、ブランド化されているものも多いです。
おしり部分から放射状に延びる白い線は「スターマーク」といって、甘くおいしいトマトの目印。フルーツトマトはスターマークがくっきりと現れています。
近年再評価されつつある「ファーストトマト」
1980年代まで日本のトマトの主流だった桃色系大玉トマト。先が尖っていて、果皮が薄いのが特徴ですが、そのために傷みやすい面もあります。「桃太郎」など、丸くて日持ちがよく、育てやすい品種が登場すると、主役の座を奪われてしまいました。しかしほのかな酸味と甘味に根強い人気があり、近年はその味わいが見直されています。
子室数が多く、種のまわりのゼリー状部分が少ないため、果肉部分がしっかりしています。
トマトの主要産地Best5
トマトの栽培に適した温度は昼間が25度から30度、夜は10度から15度で、強い日光と大きな昼夜温度差を好みます。代表的な夏野菜で、露地栽培のみだった昔は夏しか収穫できませんでしたが、現在はハウス栽培の普及によって周年出荷が可能になっています。周年出荷されるトマトは、冬春トマト(12月から6月にかけて)と夏秋トマト(7月から11月にかけて)に大きく分けることができます。冬春トマトは熊本県、愛知県、栃木県、夏秋トマトは北海道や茨城県、福島県などを中心に生産されています。熊本県が生産量ナンバーワンの理由は、1年を通じて温暖で日射量が多く、かつ海沿いの平野部から阿蘇の高原まで地形が多彩で、1年を通じて安定的に出荷できるからだと考えられます。
トマトまるごとまるわかり!
もっと食べたくなるトマト トマトまるごとまるわかり!
私たちにとって、もっとも身近な野菜のひとつである、トマト。しかし、意外に知らないこともたくさんありそうです。今回は、トマトの種類や歴史などの基礎知識を学んでいきましょう。
監 修 | 千葉大学特任教授 中野明正
プロが教えます。トマトの最新トレンド
Profile
2002年、東京シティ青果(株)入社。事務職を経てせり人となり、関東近県のこだわり野菜の担当を約8年間務める。6年前からは営業推進部で企画開発などに携わる。
東京シティ青果(株)
公式サイトはこちら
外部リンク
ミニトマトが増加傾向
「近年のトマトのトレンドに関して一番大きなトピックと言えば、ミニトマトがトマトの主流になったことでしょうね」と語るのは、豊洲市場の青果卸売を担う東京シティ青果(株)の吉野智子さん。昔はトマトと言えば大玉トマトでしたが、1980年代にミニトマトが登場すると、切らずに食べられる手軽さや見た目のかわいらしさが受け、お弁当の彩りなどに使われて消費が伸びていきました。「それでも15年ぐらい前は、市場の取扱額は大玉7に対しミニ3といった割合だったのですが、そこから急激に伸びて、今は大玉4.5のミニ5.5。ついに大玉を逆転しました」
北海道の長万部町と東京理科大学が協力して栽培するブランドミニトマト「エンリッチミニトマト」。「高糖度ミニと呼ばれるタイプの、ミニのなかでも美味しいトマトです」(吉野さん)
人気が高いフルーツトマト
新しい品種が次々に登場しているトマト。「味だけでなく、割れにくさや育てやすさなど、さまざまな観点で改良されています。ただ甘いものが比較的喜ばれるので、基本的には糖度を上げる傾向がありますね」。そのため、栽培方法の工夫で果物並みに糖度を高めたフルーツトマトは人気が高いそうです。「また一時的にヒットしたことで記憶に新しいのは、黄色や緑などのトマト。5年ほど前にミニトマトのビュッフェが流行した時、赤色以外の彩りもほしいということで、カラフルなトマトの需要が高まりました」
茨城県筑西市のKEKグループ(協和施設園芸協同組合)が手がける「スーパーフルーツトマト」。「フルーツトマトは中玉トマトが多いが、これは大玉品種でフルーツトマトに挑戦したものです」(吉野さん)
品種よりも旬の産地を選ぼう
しかしおいしいトマトを食べたいなら、「品種よりも産地で選んだほうがよい」と吉野さんは語ります。「トマトに限らず、野菜は旬の時期の、鮮度のよいものに勝るものはありません。出始めから少し経ったころが一番おいしく、出荷時期の終わりごろになると味も落ちてきます。例外はありますが、基本的にトマトの産地は桜前線のように南から北へ移動していきます。時期に応じてその時、旬の産地のものを選ぶようにすれば、間違いないですよ」
愛知県豊橋市のブランドミニトマト「あまえぎみ」。写真のクレアオレンジを始め、グリーン、チョコなど7種類ある。「カラフルなトマトは彩り重視のものが多いのですが、ここのトマトはおいしさも両立しています」(吉野さん)
火を入れることでもっとおいしくなる
今後トマトの世界はどう変わっていくのでしょうか。「品種ではなく食べ方の話になりますが、トマトの加熱調理がもっと広まれば、もっとトマトを食べてもらえるようになると思います。世界的に見ると、トマトを生で食べるのはむしろ少数派。また火を入れたほうが断然おいしい。これは調理用トマトはもちろん、現在生食用として売られているトマトでも同じです。トマトはサラダだけじゃないということをアピールしていきたいですね」
いろいろあります。トマトの種類
トマトの分類法
私たちがトマトと聞いて思い浮かべるのは、ぽってり丸く、赤系の色をしたトマト。しかし世界中には細長いもの、深いひだを持つものなど、さまざまなトマトがあります。その数はなんと1万種類以上!日本で品種登録されているものだけでも300種類を超えますが、大きく分類すると、大きさ(重さ)と色でそれぞれ3タイプに分けることができます。ただしトマトの大きさは栽培方法によって変わるので、厳密な規格はなく、おおよその目安です。
大きさによる分類
大玉トマト
100グラム以上のもの。日本では桃色系の色が一般的で、代表的な品種として「桃太郎」「麗容」「りんか409」などがあります。
中玉(ミディ)トマト
30グラムから60グラム程度のもの。大玉トマトとミニトマトの中間の、食べきりサイズのトマトです。「フルティカ」「ルネッサンス」などが有名。
ミニトマト
10グラムから30グラム程度のもの。チェリートマトとも呼ばれます。「千果(ちか)」「アイコ」などが有名。また果実の大きさが直径1センチほどの超小粒の品種は、さらにマイクロトマトに分類されます。
色による分類
桃色(ピンク)系トマト:果皮が比較的薄く透明なため、桃色に見えるもの。甘味に富み、酸味やトマト臭が少なく、サラダなどの生食用に利用されるタイプ。
赤色系トマト:果皮が比較的厚く赤色なため、濃く鮮やかな赤色に見えるもの。酸味と甘味が強く、主に加工用としてジュースやケチャップ、缶詰用に使われることが多い。
その他:桃色系、赤色系以外の色のトマトです。黄色やオレンジの他、熟しても緑色のままのものも。また2色のまだら模様が入ったものもあります。
その他の分類
加工用トマト
生食用トマトに対し、ジュースやケチャップの他、ホールトマトなどの缶詰に使用される赤色系トマトのこと。果皮が固く、果肉が厚めで水分が少ないため貯蔵性に優れ、ヘタがきれいに取れる点も加工向きとされます。酸味が強いため生食には向きませんが、加熱することで甘味やうま味が引き立ちます。また生食用トマトよりリコピン(リコペン)を始めとする栄養を多く含んでいます。
加工用トマト/生食用トマト
フルーツトマト
品種に関わらず、与える水や肥料を抑えたり、塩分の多い土壌を活かすなどの工夫によって甘味を引き出したトマト。普通のトマトの糖度が3度から5度なのに対し、フルーツトマトの糖度は8度から9度以上と果物並みの高さがあります。群馬県のブリックスナイン、静岡県を中心としたアメーラ、高知県の徳谷トマトなど、ブランド化されているものも多いです。
おしり部分から放射状に延びる白い線は「スターマーク」といって、甘くおいしいトマトの目印。フルーツトマトはスターマークがくっきりと現れています。
近年再評価されつつある「ファーストトマト」
1980年代まで日本のトマトの主流だった桃色系大玉トマト。先が尖っていて、果皮が薄いのが特徴ですが、そのために傷みやすい面もあります。「桃太郎」など、丸くて日持ちがよく、育てやすい品種が登場すると、主役の座を奪われてしまいました。しかしほのかな酸味と甘味に根強い人気があり、近年はその味わいが見直されています。
子室数が多く、種のまわりのゼリー状部分が少ないため、果肉部分がしっかりしています。
トマトの主要産地Best5
トマトの栽培に適した温度は昼間が25度から30度、夜は10度から15度で、強い日光と大きな昼夜温度差を好みます。代表的な夏野菜で、露地栽培のみだった昔は夏しか収穫できませんでしたが、現在はハウス栽培の普及によって周年出荷が可能になっています。周年出荷されるトマトは、冬春トマト(12月から6月にかけて)と夏秋トマト(7月から11月にかけて)に大きく分けることができます。冬春トマトは熊本県、愛知県、栃木県、夏秋トマトは北海道や茨城県、福島県などを中心に生産されています。熊本県が生産量ナンバーワンの理由は、1年を通じて温暖で日射量が多く、かつ海沿いの平野部から阿蘇の高原まで地形が多彩で、1年を通じて安定的に出荷できるからだと考えられます。
#八木勇征[超话]#
牛郎店第一集剧照&关系图
#01 2023.4.18(火)午後11時00分 OA AIR
フツーの会社員から、“ホストクラブ”のオーナーに!?
亡き叔父の遺言で、突然ホストクラブの後継者に指名された本橋久美子(桜井ユキ)が選んだ道は…
広告代理店で営業として働く34歳の本橋久美子(桜井ユキ)は、もともとコピーライター志望だったが、気づけば接待と新人指導の毎日。夢も恋も叶わない人生を仕事に没頭して忘れようとしていた。そんなある日、女手ひとつで育ててくれた母を亡くして以来、唯一の家族として久美子を支え続けてくれた叔父・本郷晃司(杉本哲太)が他界。しかし、悲しみに打ちひしがれる間もなく、葬儀場に駆けつけた久美子の目には、棺の前で涙を流しながら、ハイテンションでシャンパンコールをするイケメンたちの姿が飛び込んでくる。
呆然とする久美子に声をかけたのは、叔父・晃司の部下だった直樹(三浦翔平)。そこで久美子は初めて、晃司の経営する店がホストクラブだったことを知る。そのうえ、直樹から渡された晃司の遺書には、店を久美子に相続させると書いてあったが、久美子は「女の子を騙して金とるホストなんて無理」と嫌悪感を露わにする。
直樹によると、店には“社長”の自分と“代表”のMasato(八木勇征・FANTASTICS)、“総支配人”の如月武蔵(兼近大樹・EXIT)と3人の幹部がいて、誰がオーナーになっても揉めることは必至だという。そこで、第三者で中立的な立場の久美子が必要だといい、さらに、10年の営業職で培った接待力、ハラスメント耐性、リーダーシップに高い事務処理能力、そのどれもがホストクラブのオーナー向きだと太鼓判を押す。
そうはいっても、これまで“常識の範囲”でフツーに生きてきた久美子にとって、夜の世界に飛び込むことは容易ではない。とはいえ、パッとしない会社員人生がこの先ずっと続くのか…などと悩んでいたある晩、久美子は歌舞伎町の路上でホストと女性客が言い争っている現場に出くわして…。
牛郎店第一集剧照&关系图
#01 2023.4.18(火)午後11時00分 OA AIR
フツーの会社員から、“ホストクラブ”のオーナーに!?
亡き叔父の遺言で、突然ホストクラブの後継者に指名された本橋久美子(桜井ユキ)が選んだ道は…
広告代理店で営業として働く34歳の本橋久美子(桜井ユキ)は、もともとコピーライター志望だったが、気づけば接待と新人指導の毎日。夢も恋も叶わない人生を仕事に没頭して忘れようとしていた。そんなある日、女手ひとつで育ててくれた母を亡くして以来、唯一の家族として久美子を支え続けてくれた叔父・本郷晃司(杉本哲太)が他界。しかし、悲しみに打ちひしがれる間もなく、葬儀場に駆けつけた久美子の目には、棺の前で涙を流しながら、ハイテンションでシャンパンコールをするイケメンたちの姿が飛び込んでくる。
呆然とする久美子に声をかけたのは、叔父・晃司の部下だった直樹(三浦翔平)。そこで久美子は初めて、晃司の経営する店がホストクラブだったことを知る。そのうえ、直樹から渡された晃司の遺書には、店を久美子に相続させると書いてあったが、久美子は「女の子を騙して金とるホストなんて無理」と嫌悪感を露わにする。
直樹によると、店には“社長”の自分と“代表”のMasato(八木勇征・FANTASTICS)、“総支配人”の如月武蔵(兼近大樹・EXIT)と3人の幹部がいて、誰がオーナーになっても揉めることは必至だという。そこで、第三者で中立的な立場の久美子が必要だといい、さらに、10年の営業職で培った接待力、ハラスメント耐性、リーダーシップに高い事務処理能力、そのどれもがホストクラブのオーナー向きだと太鼓判を押す。
そうはいっても、これまで“常識の範囲”でフツーに生きてきた久美子にとって、夜の世界に飛び込むことは容易ではない。とはいえ、パッとしない会社員人生がこの先ずっと続くのか…などと悩んでいたある晩、久美子は歌舞伎町の路上でホストと女性客が言い争っている現場に出くわして…。
#健康身体 健康地球 健康生活#
大学農系学部に潜入! 発掘!
大学の農系学部が研究・開発した製品と、その製品化までの道のりを紹介します。
第16回
未知の可能性を探究し続ける
大量生産を実現した香川大学の希少糖
画像:
香川県では江戸時代より、さとうきびの栽培や砂糖の製造が行われるようになり、綿、塩とともに「讃岐三白」として讃岐地方の特産物として知られるようになりました。讃岐の「和三盆糖」は、高級和菓子の原料として現在でもその伝統が継承されています。このように、同県は古くから砂糖とのかかわりが深く、香川大学農学部でも、糖の活発な研究が行われてきました。そのひとつが「希少糖」の研究。同大学の何森健名誉教授が希少糖の大量生産を可能とする酵素を発見したことをきっかけとして、さまざまな食品の開発にも利用されるようになり、同県の新しい特産品にもなりつつあります。
今回は、30年以上もの歴史があり、現在もさらに発展を続ける同大学の希少糖の研究と希少糖を使用した商品の開発について紹介します。
未知の希少糖研究のはじまり
希少糖とは、どんな種類の糖なのでしょうか?国際希少糖学会は、「希少糖とは自然界に微量もしくは全く存在しない単糖(糖質の最小単位)およびその誘導体」と定義しています。自然界では、糖の多くは、単糖が多数結合した「多糖」として存在しますが、これらを構成する単糖としてはブドウ糖(D-グルコース)が最も多く、これを含めた7種類の単糖が自然界に多く存在しています。このほかの約50種類の単糖は自然界での存在量が極めて少なく、「希少糖」と呼ばれています。“希少糖”と名付けたのは、希少糖研究の第一人者である何森名誉教授で、現在までに、50種類以上ある希少糖のすべてが香川大学で生産できるようになっています。
香川大学希少糖生産ステーション
同名誉教授が希少糖の研究をスタートしたのは、1980年台半ば。当時は、生物のエネルギー源として欠かすことができないブドウ糖(D-グルコース)や果糖(D-フルクトース)の研究は盛んに行われていましたが、希少糖は自然界に存在量が少ないうえ、エネルギー源としての役割やその他の機能性もないと考えられていたことから、注目されることはあまりありませんでした。そのため、世界でも希少糖に関する研究はほとんど見受けられなかったといいます。
しかし、「微量とはいえ、地球上に存在するのには何か理由があるのではないか?」。同名誉教授はこのような疑問を持ち、これまで誰も挑戦したことがない希少糖研究ははじまりました。
香川大学農学部キャンパス内にある希少糖モニュメント
しかし、希少糖はその名の通り、自然界に微量にしか存在しないため、研究材料となる希少糖を大量に手に入れることが非常に困難でした。そのため、同名誉教授は希少糖に変換する酵素を持つ微生物を探し求めました。
そして1991年、遂に果糖を希少糖の一種であるD-プシコース(D-アルロース)に変換する酵素を生産する微生物を、香川大学農学部のキャンパス内で採取した土壌から発見します。これを機に、希少糖(D-プシコース)を人工的に生産することが可能となり、大量生産への道を切り拓きました。
大量生産技術の確立へ
擬似移動層方式のクロマトグラフィー分離装置
当初、実験室レベル(グラムレベル)の希少糖生産は可能でしたが、すぐに大量生産が実現できたわけではありません。同名誉教授が発見した微生物を培養し、この微生物が産生する酵素を利用して果糖を希少糖に転換させます。その後、反応液から希少糖の分離を行うのですが、構造が極めて類似している果糖と希少糖を、大量の反応液から効率的に分離することが特に困難だったといいます。しかし、物質を分離するクロマトグラフィーという手法を効率的に行うことができる、産業用の疑似移動層方式のクロマトグラフィー分離装置を導入したことで、短時間で大量の反応液を処理することが可能となり、年間100キログラムレベルの希少糖の生産が実現したといいます。
そしてこれにより希少糖研究が大きく進展し、現在のようにさまざまな企業との食品開発をはじめとした、多分野の研究への応用につながりました。
D-プシコースはどんな希少糖?
画像:D-プシコースのイメージ
香川大学が大量生産技術を確立したD-プシコースは、砂糖の7割程度の甘さですっきりとした甘みを持ちますが、カロリーはほとんどありません。また、食後の血糖値の上昇抑制作用や脂肪の燃焼促進などによる抗肥満効果といった機能性も報告されています。
希少糖を利用した「レアシュガースウィート」
画像:「レアシュガースウィート」
希少糖を用いた食品のひとつに、香川大学発のベンチャー企業(株)レアスウィートが販売する「レアシュガースウィート」があります。
「レアシュガースウィート」は、ブドウ糖果糖液糖を原料に、D-プシコース、D-アロース、D-タガトース、D-ソルボースといった複数の希少糖を含有させたシロップです。甘みは砂糖の90パーセントであり、砂糖よりも摂取後の血糖値の上昇が緩やかになることがわかっています。
希少糖を世界へ誇れる財産に
「かがわ希少糖ホワイトバレー」プロジェクト
希少糖戦略会議の様子
香川県では、これまで香川大学と企業の産学連携による成果を活かし、研究開発から生産、販売に至るまで総合的に推進する「かがわ希少糖ホワイトバレー」プロジェクトを2013年に発足しました。
世界に通じる「香川の希少糖」ブランドを確立し、一大産業へ成長させることを目的としています。
例えばその活動のひとつに、地域の過疎化した山村で、希少糖を生産する「希少糖の木」(商標登録済)・ズイナの栽培に関する産学官連携の取り組みがあります。ズイナは、希少糖D-プシコースを多く含むことが確認されている世界でただひとつの植物です。2017年にはその活動が評価され、ふるさと名品オブ・ザ・イヤーで政策奨励賞を受賞しました。
ズイナクローンの栽培と着花
そういったプロジェクトのさまざまな取り組みが功を奏し、現在では香川県内における「希少糖」の認知度は90パーセントを超え、重要な成長戦略材料となっているそうです。
今後の活動について
画像:研究の様子
香川大学には、何森名誉教授が考案した約50種類の希少糖を生産する設計図となる「イズモリング」がありますが、D-プシコース以外の希少糖の展開はこれからはじまります。現在、そのための基礎研究に取り組んでいるのが、同名誉教授の研究室出身の吉原明秀准教授です。
さまざまな希少糖は全て異なる顔(機能や特性)を持っており、その用途は食品にとどまることなく、農薬資材・医薬資材・工学資材などへと広がりを見せています。この研究の拡大に対応するため、同大学は国際希少糖研究教育機構という新組織を設置、全学部の壁を越えて71名の教授陣が、“コンクリートから製薬まで”を掲げて、50研究課題以上の事業化に向けて取り組んでいます。
「このように学部を超えて、大学が研究に取り組む例は全国的に見てもとても稀なことです」と、農学部長の秋光和也教授は話します。 希少糖が秘める未知数の可能性が解き明かされるのは、まだまだこれからです。
\学生の声/
香川大学 農学部
酵素利用学研究室
高松 陽太 さん
希少糖に転換できる酵素や微生物を選抜し、その性質やそれらを用いた希少糖の生産について研究をしています。現在、自然界には存在しない希少七炭糖が生産できるようになり、この希少七炭糖や酵素に関して特に研究を進めています。
研究を通して実験の進め方や実験に関する論文や先行研究に関するデータを集めるなどの事前の準備の大切さを知りました。また、仮説を立てて実験を行い、得られたデータを分析・考察して、仮説を立証していくことを学びました。将来は企業の研究開発職につきたいと考えており、研究で学んだ姿勢や考え方を役立てていきたいです。
画像:
香川大学農学部
香川県木田郡三木町池戸2393
087-891-3008
https://t.cn/A6C3qV31
|今回 教えてくれたのは・・・|
プロフィール画像
香川大学 国際希少糖研究教育機構
副機構長 農学部長
秋光 和也 教授
Ph.D.(米国ミシガン州立大学)。専門は植物病理学および希少糖学。病原性糸状菌の生産する宿主特異的毒素レセプター研究で博士号取得。2005年頃から香川大学・何森 健(いずもり けん)名誉教授らと希少糖の植物・植物病原菌に対する作用を研究。生物系特定産業技術研究支援センターの新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業や、文部科学省エコシステム形成プログラムで当該希少糖研究を牽引。
プロフィール画像
香川大学 国際希少糖研究教育機構
機構長補佐
吉原 明秀 准教授
博士(農学)。専門は酵素利用学および微生物利用学。微生物やその酵素を用いた希少糖の生産で博士号取得。2003年から香川大学・何森 健名誉教授の研究室に所属し、希少糖の生産研究を行う。2009年に香川大学農学部に着任し、微生物由来の希少糖生産関連酵素の研究を行い、希少糖の生産を進めている。
大学農系学部に潜入! 発掘!
大学の農系学部が研究・開発した製品と、その製品化までの道のりを紹介します。
第16回
未知の可能性を探究し続ける
大量生産を実現した香川大学の希少糖
画像:
香川県では江戸時代より、さとうきびの栽培や砂糖の製造が行われるようになり、綿、塩とともに「讃岐三白」として讃岐地方の特産物として知られるようになりました。讃岐の「和三盆糖」は、高級和菓子の原料として現在でもその伝統が継承されています。このように、同県は古くから砂糖とのかかわりが深く、香川大学農学部でも、糖の活発な研究が行われてきました。そのひとつが「希少糖」の研究。同大学の何森健名誉教授が希少糖の大量生産を可能とする酵素を発見したことをきっかけとして、さまざまな食品の開発にも利用されるようになり、同県の新しい特産品にもなりつつあります。
今回は、30年以上もの歴史があり、現在もさらに発展を続ける同大学の希少糖の研究と希少糖を使用した商品の開発について紹介します。
未知の希少糖研究のはじまり
希少糖とは、どんな種類の糖なのでしょうか?国際希少糖学会は、「希少糖とは自然界に微量もしくは全く存在しない単糖(糖質の最小単位)およびその誘導体」と定義しています。自然界では、糖の多くは、単糖が多数結合した「多糖」として存在しますが、これらを構成する単糖としてはブドウ糖(D-グルコース)が最も多く、これを含めた7種類の単糖が自然界に多く存在しています。このほかの約50種類の単糖は自然界での存在量が極めて少なく、「希少糖」と呼ばれています。“希少糖”と名付けたのは、希少糖研究の第一人者である何森名誉教授で、現在までに、50種類以上ある希少糖のすべてが香川大学で生産できるようになっています。
香川大学希少糖生産ステーション
同名誉教授が希少糖の研究をスタートしたのは、1980年台半ば。当時は、生物のエネルギー源として欠かすことができないブドウ糖(D-グルコース)や果糖(D-フルクトース)の研究は盛んに行われていましたが、希少糖は自然界に存在量が少ないうえ、エネルギー源としての役割やその他の機能性もないと考えられていたことから、注目されることはあまりありませんでした。そのため、世界でも希少糖に関する研究はほとんど見受けられなかったといいます。
しかし、「微量とはいえ、地球上に存在するのには何か理由があるのではないか?」。同名誉教授はこのような疑問を持ち、これまで誰も挑戦したことがない希少糖研究ははじまりました。
香川大学農学部キャンパス内にある希少糖モニュメント
しかし、希少糖はその名の通り、自然界に微量にしか存在しないため、研究材料となる希少糖を大量に手に入れることが非常に困難でした。そのため、同名誉教授は希少糖に変換する酵素を持つ微生物を探し求めました。
そして1991年、遂に果糖を希少糖の一種であるD-プシコース(D-アルロース)に変換する酵素を生産する微生物を、香川大学農学部のキャンパス内で採取した土壌から発見します。これを機に、希少糖(D-プシコース)を人工的に生産することが可能となり、大量生産への道を切り拓きました。
大量生産技術の確立へ
擬似移動層方式のクロマトグラフィー分離装置
当初、実験室レベル(グラムレベル)の希少糖生産は可能でしたが、すぐに大量生産が実現できたわけではありません。同名誉教授が発見した微生物を培養し、この微生物が産生する酵素を利用して果糖を希少糖に転換させます。その後、反応液から希少糖の分離を行うのですが、構造が極めて類似している果糖と希少糖を、大量の反応液から効率的に分離することが特に困難だったといいます。しかし、物質を分離するクロマトグラフィーという手法を効率的に行うことができる、産業用の疑似移動層方式のクロマトグラフィー分離装置を導入したことで、短時間で大量の反応液を処理することが可能となり、年間100キログラムレベルの希少糖の生産が実現したといいます。
そしてこれにより希少糖研究が大きく進展し、現在のようにさまざまな企業との食品開発をはじめとした、多分野の研究への応用につながりました。
D-プシコースはどんな希少糖?
画像:D-プシコースのイメージ
香川大学が大量生産技術を確立したD-プシコースは、砂糖の7割程度の甘さですっきりとした甘みを持ちますが、カロリーはほとんどありません。また、食後の血糖値の上昇抑制作用や脂肪の燃焼促進などによる抗肥満効果といった機能性も報告されています。
希少糖を利用した「レアシュガースウィート」
画像:「レアシュガースウィート」
希少糖を用いた食品のひとつに、香川大学発のベンチャー企業(株)レアスウィートが販売する「レアシュガースウィート」があります。
「レアシュガースウィート」は、ブドウ糖果糖液糖を原料に、D-プシコース、D-アロース、D-タガトース、D-ソルボースといった複数の希少糖を含有させたシロップです。甘みは砂糖の90パーセントであり、砂糖よりも摂取後の血糖値の上昇が緩やかになることがわかっています。
希少糖を世界へ誇れる財産に
「かがわ希少糖ホワイトバレー」プロジェクト
希少糖戦略会議の様子
香川県では、これまで香川大学と企業の産学連携による成果を活かし、研究開発から生産、販売に至るまで総合的に推進する「かがわ希少糖ホワイトバレー」プロジェクトを2013年に発足しました。
世界に通じる「香川の希少糖」ブランドを確立し、一大産業へ成長させることを目的としています。
例えばその活動のひとつに、地域の過疎化した山村で、希少糖を生産する「希少糖の木」(商標登録済)・ズイナの栽培に関する産学官連携の取り組みがあります。ズイナは、希少糖D-プシコースを多く含むことが確認されている世界でただひとつの植物です。2017年にはその活動が評価され、ふるさと名品オブ・ザ・イヤーで政策奨励賞を受賞しました。
ズイナクローンの栽培と着花
そういったプロジェクトのさまざまな取り組みが功を奏し、現在では香川県内における「希少糖」の認知度は90パーセントを超え、重要な成長戦略材料となっているそうです。
今後の活動について
画像:研究の様子
香川大学には、何森名誉教授が考案した約50種類の希少糖を生産する設計図となる「イズモリング」がありますが、D-プシコース以外の希少糖の展開はこれからはじまります。現在、そのための基礎研究に取り組んでいるのが、同名誉教授の研究室出身の吉原明秀准教授です。
さまざまな希少糖は全て異なる顔(機能や特性)を持っており、その用途は食品にとどまることなく、農薬資材・医薬資材・工学資材などへと広がりを見せています。この研究の拡大に対応するため、同大学は国際希少糖研究教育機構という新組織を設置、全学部の壁を越えて71名の教授陣が、“コンクリートから製薬まで”を掲げて、50研究課題以上の事業化に向けて取り組んでいます。
「このように学部を超えて、大学が研究に取り組む例は全国的に見てもとても稀なことです」と、農学部長の秋光和也教授は話します。 希少糖が秘める未知数の可能性が解き明かされるのは、まだまだこれからです。
\学生の声/
香川大学 農学部
酵素利用学研究室
高松 陽太 さん
希少糖に転換できる酵素や微生物を選抜し、その性質やそれらを用いた希少糖の生産について研究をしています。現在、自然界には存在しない希少七炭糖が生産できるようになり、この希少七炭糖や酵素に関して特に研究を進めています。
研究を通して実験の進め方や実験に関する論文や先行研究に関するデータを集めるなどの事前の準備の大切さを知りました。また、仮説を立てて実験を行い、得られたデータを分析・考察して、仮説を立証していくことを学びました。将来は企業の研究開発職につきたいと考えており、研究で学んだ姿勢や考え方を役立てていきたいです。
画像:
香川大学農学部
香川県木田郡三木町池戸2393
087-891-3008
https://t.cn/A6C3qV31
|今回 教えてくれたのは・・・|
プロフィール画像
香川大学 国際希少糖研究教育機構
副機構長 農学部長
秋光 和也 教授
Ph.D.(米国ミシガン州立大学)。専門は植物病理学および希少糖学。病原性糸状菌の生産する宿主特異的毒素レセプター研究で博士号取得。2005年頃から香川大学・何森 健(いずもり けん)名誉教授らと希少糖の植物・植物病原菌に対する作用を研究。生物系特定産業技術研究支援センターの新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業や、文部科学省エコシステム形成プログラムで当該希少糖研究を牽引。
プロフィール画像
香川大学 国際希少糖研究教育機構
機構長補佐
吉原 明秀 准教授
博士(農学)。専門は酵素利用学および微生物利用学。微生物やその酵素を用いた希少糖の生産で博士号取得。2003年から香川大学・何森 健名誉教授の研究室に所属し、希少糖の生産研究を行う。2009年に香川大学農学部に着任し、微生物由来の希少糖生産関連酵素の研究を行い、希少糖の生産を進めている。
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