惹人心动的优美日语之“花语” 花香(はなが)
花の香り。
人を引き付ける美しさのこと。
花的香气。
指诱人的美丽。
花色衣
花色衣(はないろころも)
咲いている花を衣に見立てていう。またはその花の色の衣のこと。
指代盛开的花如同衣服。也指该花颜色的衣服。
徒花
徒花(あだばな)
咲いても実を結ばずに散る花。または咲いてすぐに散るはかない花をいう。
开过后不结果就凋零的花。也指盛开后很快凋谢的脆弱的花。
常花
常花(とこはな)
散らずにいつまでも咲いている花のこと
不凋谢,始终保持盛开的花。
花吹雪
花吹雪(はなふぶき)
花びらがまるで雪のように舞い散るさま。
指花瓣如同雪花般飘落。
風媒花
風媒花(ふうばいか)
風を媒介にして受粉する花のこと。一般的に花弁発達せず、美しくない。
指以风为媒介授粉的花。通常花瓣不发达,不好看。
花残月
花残月(はなのこりづき)
陰暦4月の異称。花残し月ともいう。
阴历4月的别称。也叫“花残し月”。
花氷
花氷(はなごおり)
中に花を入れて凍らせた氷柱。
把花放里面冻成冰柱。
花の宴
花の宴(はなのえん)
花を観賞しながら催す酒宴。特に、観桜の宴のこと。
边赏花边举办的酒宴。尤指赏樱的宴席。
花の父母
花の父母(はなのふぼ)
草木を潤し養うということから、雨や露のこと。
从滋润养育草木这点而用于指代雨露。
咲匂う
咲匂う(さきにおう)
色美しく咲く。美しく咲き乱れる。
指绚丽盛开、花开烂漫。
花車
花車(はなぐるま)
花で飾った車のこと。また、花を積んだ車。
指用花装饰的车子。或者堆积着花的车子。
花尽し
花尽し(はなづくし)
いろいろな花の模様のこと。また、いろいろな花の名前をあげていうこと。
指各种各样的花形纹样。也用于泛指各种各样花的名称。
花緞子
花緞子(かどんす)
花文様を織り出した緞子(どんす)のこと。緞子とは繻子組織を基本とした紋織物をいう。
指用花形纹样织出的缎子。缎子是以真丝织成的提花织物。
花浅葱
花浅葱(はなあさぎ)
ツユクサで染めた浅葱色をいう。わずかに緑を帯びた青色。
指用紫露草染成的浅葱色。略带绿的青色。
花狭間
花狭間(はなざま)
障子・欄間などの組子(くみこ)に花模様の透かし彫りを施したもの。
指拉门、格窗等细木条上浮雕出的花形纹样。
花紅葉
花紅葉(はなもみじ)
春の桜と秋の紅葉。春秋の美しい自然の眺めのこと。
春之樱与秋之红叶。指春秋季的自然美景。
花の雫
花の雫(はなのしずく)
花から滴り落ちる雫をいう。
指从花朵上滴落的水滴。
花篝
花篝(はなかがり)
夜桜を見るために焚く篝火。京都祇園のものが有名。
为了赏夜樱而燃起的篝火。京都祇园的花篝很出名。
花明かり
花明かり(はなあかり)
桜の花が咲き誇り、夜でもあたりがぼんやり明るく見えること。
以上内容来源于沪江日语
花の香り。
人を引き付ける美しさのこと。
花的香气。
指诱人的美丽。
花色衣
花色衣(はないろころも)
咲いている花を衣に見立てていう。またはその花の色の衣のこと。
指代盛开的花如同衣服。也指该花颜色的衣服。
徒花
徒花(あだばな)
咲いても実を結ばずに散る花。または咲いてすぐに散るはかない花をいう。
开过后不结果就凋零的花。也指盛开后很快凋谢的脆弱的花。
常花
常花(とこはな)
散らずにいつまでも咲いている花のこと
不凋谢,始终保持盛开的花。
花吹雪
花吹雪(はなふぶき)
花びらがまるで雪のように舞い散るさま。
指花瓣如同雪花般飘落。
風媒花
風媒花(ふうばいか)
風を媒介にして受粉する花のこと。一般的に花弁発達せず、美しくない。
指以风为媒介授粉的花。通常花瓣不发达,不好看。
花残月
花残月(はなのこりづき)
陰暦4月の異称。花残し月ともいう。
阴历4月的别称。也叫“花残し月”。
花氷
花氷(はなごおり)
中に花を入れて凍らせた氷柱。
把花放里面冻成冰柱。
花の宴
花の宴(はなのえん)
花を観賞しながら催す酒宴。特に、観桜の宴のこと。
边赏花边举办的酒宴。尤指赏樱的宴席。
花の父母
花の父母(はなのふぼ)
草木を潤し養うということから、雨や露のこと。
从滋润养育草木这点而用于指代雨露。
咲匂う
咲匂う(さきにおう)
色美しく咲く。美しく咲き乱れる。
指绚丽盛开、花开烂漫。
花車
花車(はなぐるま)
花で飾った車のこと。また、花を積んだ車。
指用花装饰的车子。或者堆积着花的车子。
花尽し
花尽し(はなづくし)
いろいろな花の模様のこと。また、いろいろな花の名前をあげていうこと。
指各种各样的花形纹样。也用于泛指各种各样花的名称。
花緞子
花緞子(かどんす)
花文様を織り出した緞子(どんす)のこと。緞子とは繻子組織を基本とした紋織物をいう。
指用花形纹样织出的缎子。缎子是以真丝织成的提花织物。
花浅葱
花浅葱(はなあさぎ)
ツユクサで染めた浅葱色をいう。わずかに緑を帯びた青色。
指用紫露草染成的浅葱色。略带绿的青色。
花狭間
花狭間(はなざま)
障子・欄間などの組子(くみこ)に花模様の透かし彫りを施したもの。
指拉门、格窗等细木条上浮雕出的花形纹样。
花紅葉
花紅葉(はなもみじ)
春の桜と秋の紅葉。春秋の美しい自然の眺めのこと。
春之樱与秋之红叶。指春秋季的自然美景。
花の雫
花の雫(はなのしずく)
花から滴り落ちる雫をいう。
指从花朵上滴落的水滴。
花篝
花篝(はなかがり)
夜桜を見るために焚く篝火。京都祇園のものが有名。
为了赏夜樱而燃起的篝火。京都祇园的花篝很出名。
花明かり
花明かり(はなあかり)
桜の花が咲き誇り、夜でもあたりがぼんやり明るく見えること。
以上内容来源于沪江日语
惹人心动的优美日语之“花语”|苏州翻译公司
花香(はなが)
花の香り。
人を引き付ける美しさのこと。
花的香气。
指诱人的美丽。
花色衣
花色衣(はないろころも)
咲いている花を衣に見立てていう。またはその花の色の衣のこと。
指代盛开的花如同衣服。也指该花颜色的衣服。
徒花
徒花(あだばな)
咲いても実を結ばずに散る花。または咲いてすぐに散るはかない花をいう。
开过后不结果就凋零的花。也指盛开后很快凋谢的脆弱的花。
常花
常花(とこはな)
散らずにいつまでも咲いている花のこと
不凋谢,始终保持盛开的花。
花吹雪
花吹雪(はなふぶき)
花びらがまるで雪のように舞い散るさま。
指花瓣如同雪花般飘落。
風媒花
風媒花(ふうばいか)
風を媒介にして受粉する花のこと。一般的に花弁発達せず、美しくない。
指以风为媒介授粉的花。通常花瓣不发达,不好看。
花残月
花残月(はなのこりづき)
陰暦4月の異称。花残し月ともいう。
阴历4月的别称。也叫“花残し月”。
花氷
花氷(はなごおり)
中に花を入れて凍らせた氷柱。
把花放里面冻成冰柱。
花の宴
花の宴(はなのえん)
花を観賞しながら催す酒宴。特に、観桜の宴のこと。
边赏花边举办的酒宴。尤指赏樱的宴席。
花の父母
花の父母(はなのふぼ)
草木を潤し養うということから、雨や露のこと。
从滋润养育草木这点而用于指代雨露。
咲匂う
咲匂う(さきにおう)
色美しく咲く。美しく咲き乱れる。
指绚丽盛开、花开烂漫。
花車
花車(はなぐるま)
花で飾った車のこと。また、花を積んだ車。
指用花装饰的车子。或者堆积着花的车子。
花尽し
花尽し(はなづくし)
いろいろな花の模様のこと。また、いろいろな花の名前をあげていうこと。
指各种各样的花形纹样。也用于泛指各种各样花的名称。
花緞子
花緞子(かどんす)
花文様を織り出した緞子(どんす)のこと。緞子とは繻子組織を基本とした紋織物をいう。
指用花形纹样织出的缎子。缎子是以真丝织成的提花织物。
花浅葱
花浅葱(はなあさぎ)
ツユクサで染めた浅葱色をいう。わずかに緑を帯びた青色。
指用紫露草染成的浅葱色。略带绿的青色。
花狭間
花狭間(はなざま)
障子・欄間などの組子(くみこ)に花模様の透かし彫りを施したもの。
指拉门、格窗等细木条上浮雕出的花形纹样。
花紅葉
花紅葉(はなもみじ)
春の桜と秋の紅葉。春秋の美しい自然の眺めのこと。
春之樱与秋之红叶。指春秋季的自然美景。
花の雫
花の雫(はなのしずく)
花から滴り落ちる雫をいう。
指从花朵上滴落的水滴。
花篝
花篝(はなかがり)
夜桜を見るために焚く篝火。京都祇園のものが有名。
为了赏夜樱而燃起的篝火。京都祇园的花篝很出名。
花明かり
花明かり(はなあかり)
桜の花が咲き誇り、夜でもあたりがぼんやり明るく見えること。
以上内容来源于沪江日语
花香(はなが)
花の香り。
人を引き付ける美しさのこと。
花的香气。
指诱人的美丽。
花色衣
花色衣(はないろころも)
咲いている花を衣に見立てていう。またはその花の色の衣のこと。
指代盛开的花如同衣服。也指该花颜色的衣服。
徒花
徒花(あだばな)
咲いても実を結ばずに散る花。または咲いてすぐに散るはかない花をいう。
开过后不结果就凋零的花。也指盛开后很快凋谢的脆弱的花。
常花
常花(とこはな)
散らずにいつまでも咲いている花のこと
不凋谢,始终保持盛开的花。
花吹雪
花吹雪(はなふぶき)
花びらがまるで雪のように舞い散るさま。
指花瓣如同雪花般飘落。
風媒花
風媒花(ふうばいか)
風を媒介にして受粉する花のこと。一般的に花弁発達せず、美しくない。
指以风为媒介授粉的花。通常花瓣不发达,不好看。
花残月
花残月(はなのこりづき)
陰暦4月の異称。花残し月ともいう。
阴历4月的别称。也叫“花残し月”。
花氷
花氷(はなごおり)
中に花を入れて凍らせた氷柱。
把花放里面冻成冰柱。
花の宴
花の宴(はなのえん)
花を観賞しながら催す酒宴。特に、観桜の宴のこと。
边赏花边举办的酒宴。尤指赏樱的宴席。
花の父母
花の父母(はなのふぼ)
草木を潤し養うということから、雨や露のこと。
从滋润养育草木这点而用于指代雨露。
咲匂う
咲匂う(さきにおう)
色美しく咲く。美しく咲き乱れる。
指绚丽盛开、花开烂漫。
花車
花車(はなぐるま)
花で飾った車のこと。また、花を積んだ車。
指用花装饰的车子。或者堆积着花的车子。
花尽し
花尽し(はなづくし)
いろいろな花の模様のこと。また、いろいろな花の名前をあげていうこと。
指各种各样的花形纹样。也用于泛指各种各样花的名称。
花緞子
花緞子(かどんす)
花文様を織り出した緞子(どんす)のこと。緞子とは繻子組織を基本とした紋織物をいう。
指用花形纹样织出的缎子。缎子是以真丝织成的提花织物。
花浅葱
花浅葱(はなあさぎ)
ツユクサで染めた浅葱色をいう。わずかに緑を帯びた青色。
指用紫露草染成的浅葱色。略带绿的青色。
花狭間
花狭間(はなざま)
障子・欄間などの組子(くみこ)に花模様の透かし彫りを施したもの。
指拉门、格窗等细木条上浮雕出的花形纹样。
花紅葉
花紅葉(はなもみじ)
春の桜と秋の紅葉。春秋の美しい自然の眺めのこと。
春之樱与秋之红叶。指春秋季的自然美景。
花の雫
花の雫(はなのしずく)
花から滴り落ちる雫をいう。
指从花朵上滴落的水滴。
花篝
花篝(はなかがり)
夜桜を見るために焚く篝火。京都祇園のものが有名。
为了赏夜樱而燃起的篝火。京都祇园的花篝很出名。
花明かり
花明かり(はなあかり)
桜の花が咲き誇り、夜でもあたりがぼんやり明るく見えること。
以上内容来源于沪江日语
三島由紀夫が海外で評価され、坊ちゃんが読みやすい理由とは 文豪から垣間見る日本文学の指南書「名著入門 日本近代文学50選」〈AERA〉
AERAで連載中の「この人この本」では、いま読んでおくべき一冊を取り上げ、そこに込めた思いや舞台裏を著者にインタビュー。
『名著入門 日本近代文学50選』は、平田オリザさんの意欲作。誕生から百数十年。まだまだ若い日本近代文学の歩みは、現代の我々につながる「言葉」の獲得の歴史だった──。黎明から先駆者たちの苦悩、戦争と向き合った文学者たちなど、50人の名著とともに、いまに至る日本を振り返り、思考するための最高の指南書。著者の平田さんに、同書にかける思いを聞いた。
* * *
樋口一葉に森鴎外、夏目漱石──名前は知っているけれど、ちゃんと読んだことないんだよね……。大丈夫、平田オリザさん(60)の『名著入門 日本近代文学50選』はそんな人にこそ、おもしろい。
執筆のきっかけは明治維新前後に生まれた作家たちを描く戯曲「日本文学盛衰史」(高橋源一郎原作)の創作だ。多くの近代文学を読み直し、いまの時代にこそ大事なものが見えてきたと平田さんは話す。
「私たちはいま同じ日本語で政治を語り、経済を論じ、ラブレターを書くことができます。自分の考えを自分の言葉で表すことは、民主主義の根幹です。でもそれが可能になったのは明治以降なのです」
明治政府は軍隊を統率するために“新しい国家の言葉”を必要とした。薩摩の将校の言葉を津軽の兵隊が聞き取れないと困るからだ。同時に自分の内面=気持ちを表すための「文学の言葉」が模索され、近代文学が生まれていく。「私たちがいま当たり前のように使っている日本語は、近代文士たちの努力によって作られました。しかも日本は戦争などで言葉を奪われた経験が一度もない。これはとても貴重なことです。そんな日本語に近代文学を通じて、改めて向き合ってもらえたらと」
50人の作家と代表作を時代背景とともにわかりやすい言葉で紹介した。森鴎外の『舞姫』は、ドイツに国費留学した青年が現地の踊り子と恋に落ちる物語だ。鴎外の実体験で踊り子は鴎外を追って横浜までやってきたという。「主人公は本当にひどい男で、現代女性からみれば許せないでしょう。残念ながら日本の近代文学はエリート男子の苦悩や、男性特有の露悪趣味から出発したのです。遅れること5年、樋口一葉が『たけくらべ』で思春期の自我の芽生えを描いた。彼女がもう少し長く生きていたら、近代文学におけるジェンダー視点はまた違ったものになったかもしれない」
『坊っちゃん』が読みやすいのは、漱石が落語好きだったから。三島由紀夫が海外で評価される理由──などなど「へえ!」の驚きも満載だ。
しかし近代の言葉が成就した瞬間、政府は言葉を恐れるようになる。戦前の文士たちの去就を現在の日本に照らすと、ぞくりとさせられる。
「堀辰雄や谷崎潤一郎、太宰治の作品のなかでも戦時中に書かれたものには『今書けることを書く』という意志と覚悟を感じます。いまこの時代にも一人一人ができる範囲で、言うべきことを言っていくことが大事だと思っています」
平田さんが近代文学に目覚めたのは16歳で自転車世界一周旅行に出たときだ。父が海外の旅先にさまざまな文学作品を送ってくれたという。
「最近の若者も決して読書量が少ないわけではないのですが、古典に触れる機会はなかなかない。この本が入門書になればいいなと思います。入り口は北杜夫の『楡家の人びと』がおすすめですね」
(フリーランス記者・中村千晶)
※AERA 2023年3月20日号
AERAで連載中の「この人この本」では、いま読んでおくべき一冊を取り上げ、そこに込めた思いや舞台裏を著者にインタビュー。
『名著入門 日本近代文学50選』は、平田オリザさんの意欲作。誕生から百数十年。まだまだ若い日本近代文学の歩みは、現代の我々につながる「言葉」の獲得の歴史だった──。黎明から先駆者たちの苦悩、戦争と向き合った文学者たちなど、50人の名著とともに、いまに至る日本を振り返り、思考するための最高の指南書。著者の平田さんに、同書にかける思いを聞いた。
* * *
樋口一葉に森鴎外、夏目漱石──名前は知っているけれど、ちゃんと読んだことないんだよね……。大丈夫、平田オリザさん(60)の『名著入門 日本近代文学50選』はそんな人にこそ、おもしろい。
執筆のきっかけは明治維新前後に生まれた作家たちを描く戯曲「日本文学盛衰史」(高橋源一郎原作)の創作だ。多くの近代文学を読み直し、いまの時代にこそ大事なものが見えてきたと平田さんは話す。
「私たちはいま同じ日本語で政治を語り、経済を論じ、ラブレターを書くことができます。自分の考えを自分の言葉で表すことは、民主主義の根幹です。でもそれが可能になったのは明治以降なのです」
明治政府は軍隊を統率するために“新しい国家の言葉”を必要とした。薩摩の将校の言葉を津軽の兵隊が聞き取れないと困るからだ。同時に自分の内面=気持ちを表すための「文学の言葉」が模索され、近代文学が生まれていく。「私たちがいま当たり前のように使っている日本語は、近代文士たちの努力によって作られました。しかも日本は戦争などで言葉を奪われた経験が一度もない。これはとても貴重なことです。そんな日本語に近代文学を通じて、改めて向き合ってもらえたらと」
50人の作家と代表作を時代背景とともにわかりやすい言葉で紹介した。森鴎外の『舞姫』は、ドイツに国費留学した青年が現地の踊り子と恋に落ちる物語だ。鴎外の実体験で踊り子は鴎外を追って横浜までやってきたという。「主人公は本当にひどい男で、現代女性からみれば許せないでしょう。残念ながら日本の近代文学はエリート男子の苦悩や、男性特有の露悪趣味から出発したのです。遅れること5年、樋口一葉が『たけくらべ』で思春期の自我の芽生えを描いた。彼女がもう少し長く生きていたら、近代文学におけるジェンダー視点はまた違ったものになったかもしれない」
『坊っちゃん』が読みやすいのは、漱石が落語好きだったから。三島由紀夫が海外で評価される理由──などなど「へえ!」の驚きも満載だ。
しかし近代の言葉が成就した瞬間、政府は言葉を恐れるようになる。戦前の文士たちの去就を現在の日本に照らすと、ぞくりとさせられる。
「堀辰雄や谷崎潤一郎、太宰治の作品のなかでも戦時中に書かれたものには『今書けることを書く』という意志と覚悟を感じます。いまこの時代にも一人一人ができる範囲で、言うべきことを言っていくことが大事だと思っています」
平田さんが近代文学に目覚めたのは16歳で自転車世界一周旅行に出たときだ。父が海外の旅先にさまざまな文学作品を送ってくれたという。
「最近の若者も決して読書量が少ないわけではないのですが、古典に触れる機会はなかなかない。この本が入門書になればいいなと思います。入り口は北杜夫の『楡家の人びと』がおすすめですね」
(フリーランス記者・中村千晶)
※AERA 2023年3月20日号
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