小野小町
おののこまち
平安前期の歌人。生没年・伝未詳。六歌仙、三十六歌仙の一人。小野氏の出であるが、父母も身分もつまびらかでない。小野氏系図や中世歌書には、良真(よしざね)(当澄(まさずみ)・常澄とも)の女(むすめ)とするが、いずれも後世の付会らしく、また近代以後、篁(たかむら)の女、篁の孫女、小野滝雄の女、藤原常嗣(つねつぐ)の女説なども現れたが根拠に乏しい。身分も『古今和歌集』目録の「出羽(いでは)国郡司女」などから采女(うねめ)説があり、「町」名から仁明(にんみょう)、文徳(もんとく)朝の更衣(こうい)説、また采女説が歴史的に成り立たないところから近年氏女(うじめ)説も現れ、中﨟(ちゅうろう)女房説もある。『古今集』目録に「母衣通姫(そとおりひめ)」とするのは、『古今集』仮名序に女歌(おんなうた)の系譜を述べた「小野小町は衣通姫の流れなり」の訛伝(かでん)。『小町集』は大別して2系統あるが、いずれも後代の撰(せん)で、『古今集』『後撰(ごせん)集』の小町歌を核に増益されたらしく、もっとも信頼できるのは『古今集』の18首である。それによれば、同族の小野貞樹や安倍清行(あべのきよゆき)、六歌仙の文屋康秀(ふんやのやすひで)らと交渉があり、文徳・清和(せいわ)・陽成(ようぜい)朝(850~884)あたりを活躍期とするようである。彼らとの贈答歌には、愛のうつろいを怨(うら)んだり、ことばじりをとらえて誠意の足りなさを責めたり、無抵抗になびいたりなど千変万化の媚態(びたい)がみられる一方、「題しらず」歌には、人生のむなしさや衰えを嘆き、現世でかなわぬ恋をはかない夢に賭(か)けるなど、純粋で情熱的な女人像がうかがわれ、これらの歌から生まれる印象が、色好みな女や遊女、零落した老女、貴人王族との悲恋など、さまざまな小町伝説を生む核となっていった。勅撰入集(にっしゅう)歌64首。『古今集』仮名序はその歌風を、「よき女のなやめる所あるに似たり」と評する。
[後藤祥子]
花の色はうつりにけりないたづらに我身(わがみ)よにふるながめせしまに
『片桐洋一著『小野小町追跡』(1975・笠間選書)』▽『山口博著『閨怨の詩人小野小町』(1979・三省堂)』▽『小林茂美著『小野小町攷』(1981・桜楓社)』
[参照項目] | 小町伝説
おののこまち
平安前期の歌人。生没年・伝未詳。六歌仙、三十六歌仙の一人。小野氏の出であるが、父母も身分もつまびらかでない。小野氏系図や中世歌書には、良真(よしざね)(当澄(まさずみ)・常澄とも)の女(むすめ)とするが、いずれも後世の付会らしく、また近代以後、篁(たかむら)の女、篁の孫女、小野滝雄の女、藤原常嗣(つねつぐ)の女説なども現れたが根拠に乏しい。身分も『古今和歌集』目録の「出羽(いでは)国郡司女」などから采女(うねめ)説があり、「町」名から仁明(にんみょう)、文徳(もんとく)朝の更衣(こうい)説、また采女説が歴史的に成り立たないところから近年氏女(うじめ)説も現れ、中﨟(ちゅうろう)女房説もある。『古今集』目録に「母衣通姫(そとおりひめ)」とするのは、『古今集』仮名序に女歌(おんなうた)の系譜を述べた「小野小町は衣通姫の流れなり」の訛伝(かでん)。『小町集』は大別して2系統あるが、いずれも後代の撰(せん)で、『古今集』『後撰(ごせん)集』の小町歌を核に増益されたらしく、もっとも信頼できるのは『古今集』の18首である。それによれば、同族の小野貞樹や安倍清行(あべのきよゆき)、六歌仙の文屋康秀(ふんやのやすひで)らと交渉があり、文徳・清和(せいわ)・陽成(ようぜい)朝(850~884)あたりを活躍期とするようである。彼らとの贈答歌には、愛のうつろいを怨(うら)んだり、ことばじりをとらえて誠意の足りなさを責めたり、無抵抗になびいたりなど千変万化の媚態(びたい)がみられる一方、「題しらず」歌には、人生のむなしさや衰えを嘆き、現世でかなわぬ恋をはかない夢に賭(か)けるなど、純粋で情熱的な女人像がうかがわれ、これらの歌から生まれる印象が、色好みな女や遊女、零落した老女、貴人王族との悲恋など、さまざまな小町伝説を生む核となっていった。勅撰入集(にっしゅう)歌64首。『古今集』仮名序はその歌風を、「よき女のなやめる所あるに似たり」と評する。
[後藤祥子]
花の色はうつりにけりないたづらに我身(わがみ)よにふるながめせしまに
『片桐洋一著『小野小町追跡』(1975・笠間選書)』▽『山口博著『閨怨の詩人小野小町』(1979・三省堂)』▽『小林茂美著『小野小町攷』(1981・桜楓社)』
[参照項目] | 小町伝説
『紅樓夢』に林黛玉、薛寶釵の二人の女主人公あるも、主人公、賈寶玉が心の想ひ人は、斷然、林黛玉なり。『紅樓夢』篇中に作中人物等の詠じたる詩數多引用すれど、林黛玉の詩の出色なるは、作者特別の意を用ゐて作詩せる故か。但し我想像を逞しうして、曹雪芹の少年時に、黛玉を彷彿せしむる早熟の少女の實存し、『紅樓夢』中なる賈寶玉と林黛玉の戀の達引きは、雪芹と若き日の早逝の想ひ人との實體驗を活寫せるに非ずやと疑ふ。さなりとせば作中の林黛玉が詩は、雪芹の記憶せる昔日の才彈けたる少女の詩なるやも知れず。我斯く想像するは、『紅樓夢』中の林黛玉が詩、明確なる個性と、病身にして纖細、多感、潔癖なる少女特有の感傷もて際立てる故なり。
晩秋の秋霖脈脈、陰晴不定なる黄昏、林黛玉の心に覺えずして發したる詩句に曰く。こは永井荷風の愛でたる詩なりき。
秋花慘淡秋草黄 秋花慘淡にして秋草黄なり
耿耿秋燈秋夜長 耿耿たる秋燈秋夜長し
已覺秋窗秋不盡 已に覺ゆ秋窗に秋盡きざるを
那堪風雨助凄凉 那いかで堪へむ風雨の凄凉を助くるを
助秋風雨來何速 秋を助くる風雨來たること何ぞ速き
驚破秋窗秋夢緑 秋窗に驚破す秋に緑を夢むを
… …
誰家秋院無風入 誰が家の秋の院にはに風の入る無く
何處秋窗無雨聲 何處いづくの秋の窗に雨の聲無き
… …
寒烟小院轉蕭條 寒烟の小院轉うたた蕭條
疏竹虚窗時滴瀝 疏竹虚窗に時に滴瀝
不知風雨幾時休 風雨の幾時休むを知らざるに
已教涙灑窗紗濕 已に涙窗紗に灑ぎて濕ら教む
『紅樓夢』中の最も有名なる一節は、林黛玉の散りし花を葬る場なり。散りし花の水面を流れ行き、人家に至りて汚物に塗るるは黛玉の得堪ふる所に非ざれば、地面に散り敷く花瓣を薄絹の袋に收納し、埋香塚と名附くる花の墓に葬るなり。花鋤もて花瓣を蒐めたる林黛玉の、嗚咽しつつ花を葬る歌に曰く。
花謝花飛花滿天 花謝ちり花飛びて花天に滿つ
紅消香斷有誰憐 紅消え香斷つも誰有りてか憐れまん
遊絲軟繋飄春 遊絲軟く繋りて春 に飄へり
落絮輕沾撲繍簾 落絮輕く沾ぬれて繍簾を撲うつ
閨中女兒惜春暮 閨中の女兒春の暮るるを惜しむ
愁緒滿懷無釋處 愁緒懷ふところに滿ちて釋とくる處無し
手把花鋤出繍簾 手に花鋤を把りて繍簾を出づ
忍踏落花來復去 落花を踏むを忍びて來たり復去る
… …
桃李明年能再發 桃李明年能く再び發ひらくも
明年閨中知有誰 明年閨中誰有るを知らむ
… …
一年三百六十日 一年三百六十日
風刀霜劔嚴相逼 風の刀霜の劔嚴しく相逼せまり
明媚鮮妍能幾時 明媚鮮妍能く幾時ぞ
一朝飄泊難尋覓 一朝飄泊すれば尋ね覓むるに難し
花開易見落難尋 花開けば見るに易く落つれば尋ね難し
階前悶殺葬花人 階前に悶殺す花を葬る人
獨把花鋤涙暗灑 獨り花鋤を把りて涙暗ひそかに灑そそぐ
灑上空枝見血痕 灑ぎ上ぐれば空枝に血痕を見る
杜鵑無語正黄昏 杜鵑語ことば無く正に黄昏
荷鋤歸去掩重門 鋤を荷つて歸り重く門を掩とざす
青燈照壁人初眠 青燈壁を照らして人初めて眠る
冷雨敲窗被不温 冷雨窗を敲きて被温まらず
… …
昨宵庭外悲歌發 昨宵庭外悲歌發す
知是花魂與鳥魂 知らむは是花魂なりや鳥魂なりや
花魂鳥魂總難留 花魂鳥魂總て留め難し
鳥自無言花自羞 鳥自ら言無く花自ら羞づ
願奴脇下生雙翼 願はくはわが脇下に雙翼生じ
隨花飛到天盡頭 花の飛ぶに隨ひて天盡くる頭ほとりに到らむ
天盡頭 何處有香丘 天盡くるほとり 何處にか香丘有らむ
… …
儂今葬花人笑癡 儂われ今花を葬る人癡こけと笑へ
他年葬儂知是誰 他年われを葬る是誰と知らんや
試看春殘花漸落 試みに看よ春殘すがれ花漸く落つ
便是紅顏老死時 便ち是紅顏老い死するの時
一朝春盡紅顏老 一朝春盡きて紅顏老ゆ
花落人亡兩不知 花落ち人亡じ兩ふたつながら知らず
▼「詩藻樓」表紙へ戻る ▼「文語の苑」表紙へ戻る
晩秋の秋霖脈脈、陰晴不定なる黄昏、林黛玉の心に覺えずして發したる詩句に曰く。こは永井荷風の愛でたる詩なりき。
秋花慘淡秋草黄 秋花慘淡にして秋草黄なり
耿耿秋燈秋夜長 耿耿たる秋燈秋夜長し
已覺秋窗秋不盡 已に覺ゆ秋窗に秋盡きざるを
那堪風雨助凄凉 那いかで堪へむ風雨の凄凉を助くるを
助秋風雨來何速 秋を助くる風雨來たること何ぞ速き
驚破秋窗秋夢緑 秋窗に驚破す秋に緑を夢むを
… …
誰家秋院無風入 誰が家の秋の院にはに風の入る無く
何處秋窗無雨聲 何處いづくの秋の窗に雨の聲無き
… …
寒烟小院轉蕭條 寒烟の小院轉うたた蕭條
疏竹虚窗時滴瀝 疏竹虚窗に時に滴瀝
不知風雨幾時休 風雨の幾時休むを知らざるに
已教涙灑窗紗濕 已に涙窗紗に灑ぎて濕ら教む
『紅樓夢』中の最も有名なる一節は、林黛玉の散りし花を葬る場なり。散りし花の水面を流れ行き、人家に至りて汚物に塗るるは黛玉の得堪ふる所に非ざれば、地面に散り敷く花瓣を薄絹の袋に收納し、埋香塚と名附くる花の墓に葬るなり。花鋤もて花瓣を蒐めたる林黛玉の、嗚咽しつつ花を葬る歌に曰く。
花謝花飛花滿天 花謝ちり花飛びて花天に滿つ
紅消香斷有誰憐 紅消え香斷つも誰有りてか憐れまん
遊絲軟繋飄春 遊絲軟く繋りて春 に飄へり
落絮輕沾撲繍簾 落絮輕く沾ぬれて繍簾を撲うつ
閨中女兒惜春暮 閨中の女兒春の暮るるを惜しむ
愁緒滿懷無釋處 愁緒懷ふところに滿ちて釋とくる處無し
手把花鋤出繍簾 手に花鋤を把りて繍簾を出づ
忍踏落花來復去 落花を踏むを忍びて來たり復去る
… …
桃李明年能再發 桃李明年能く再び發ひらくも
明年閨中知有誰 明年閨中誰有るを知らむ
… …
一年三百六十日 一年三百六十日
風刀霜劔嚴相逼 風の刀霜の劔嚴しく相逼せまり
明媚鮮妍能幾時 明媚鮮妍能く幾時ぞ
一朝飄泊難尋覓 一朝飄泊すれば尋ね覓むるに難し
花開易見落難尋 花開けば見るに易く落つれば尋ね難し
階前悶殺葬花人 階前に悶殺す花を葬る人
獨把花鋤涙暗灑 獨り花鋤を把りて涙暗ひそかに灑そそぐ
灑上空枝見血痕 灑ぎ上ぐれば空枝に血痕を見る
杜鵑無語正黄昏 杜鵑語ことば無く正に黄昏
荷鋤歸去掩重門 鋤を荷つて歸り重く門を掩とざす
青燈照壁人初眠 青燈壁を照らして人初めて眠る
冷雨敲窗被不温 冷雨窗を敲きて被温まらず
… …
昨宵庭外悲歌發 昨宵庭外悲歌發す
知是花魂與鳥魂 知らむは是花魂なりや鳥魂なりや
花魂鳥魂總難留 花魂鳥魂總て留め難し
鳥自無言花自羞 鳥自ら言無く花自ら羞づ
願奴脇下生雙翼 願はくはわが脇下に雙翼生じ
隨花飛到天盡頭 花の飛ぶに隨ひて天盡くる頭ほとりに到らむ
天盡頭 何處有香丘 天盡くるほとり 何處にか香丘有らむ
… …
儂今葬花人笑癡 儂われ今花を葬る人癡こけと笑へ
他年葬儂知是誰 他年われを葬る是誰と知らんや
試看春殘花漸落 試みに看よ春殘すがれ花漸く落つ
便是紅顏老死時 便ち是紅顏老い死するの時
一朝春盡紅顏老 一朝春盡きて紅顏老ゆ
花落人亡兩不知 花落ち人亡じ兩ふたつながら知らず
▼「詩藻樓」表紙へ戻る ▼「文語の苑」表紙へ戻る
なぜ死にそうになっているのに光に戻ってきて、AIをいじるというとんでもないことをしなければならないのでしょうか?お金が足りないので、AIの概念を使って株価を再び上昇させ、ネギの次の波をカットしようとしています!どうしたの、2020年の波ではまだ足りないの? AI?ビッグモデル?何か積み上げたことはありますか? 2億5000万の研究開発費は大型モデルの訓練に使われるのか?取り出して結果をみんなに見せて、人気のある人にはご褒美をあげましょう!ブロックチェーンは流行っていませんが、大きなAIモデルにはまた興味を持っています。あまり突飛なことは言わないでください。いつからAIに注目し始めたのでしょうか? AI大型モデルが効率化の鍵 あなたが営業マンなら、このAI革命の波はあなたの人生そのものではないでしょうか?以前はAIに抵抗していましたが、今はAIを使って自分を切り、その場で死にたいですか?財務報告書が作成できないから諦めるのでしょうか?それとも、虚偽の請求書があまりにも攻撃的で、絶望的になっているのでしょうか?それとも、黄金税の第 4 段階が到来し、関連取引や偽装契約は将来的にはそう簡単には逃れられなくなるのでしょうか?心配しないでください、もしあなたが偽物をでっち上げ続けたとしても、それを見てください、あなたはすべての仕組預金を破壊しました、そしてあなたには何も起こりませんよね? 「虚偽の請求書を作成してはいけないのは事実ですが、それがすべてを述べているわけではありません。普通の人は虚偽の請求書を作成できないはずです。」とも誰かが言いませんでしたか。あなたは普通の人ではありません。勇気を持って音楽を演奏し、踊り続けてください。 https://t.cn/A6c2IAb2https://t.cn/A6c2IAb2
✋热门推荐