生田絵梨花が明かす、劇中歌に込めた“願いの力”と“N”の発音「1番のサビはまだ自分に言い聞かせているような感覚」
長きにわたりディズニー作品が描き続けてきた“願いの力”を真正面から描く、ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』(公開中)。どんな願いも叶う魔法の王国に暮らす少女、アーシャの日本版声優を務めたのは、ディズニー作品の声優が夢であったと話し 、劇中歌「ウィッシュ~この願い~」で伸びやかな歌声を響かせている生田絵梨花だ。
「映画公開後には、たくさんの人が作品の感想を伝えてくれました」
「ディズニーの声優は夢でしたし、特にこの作品に対してはやりたいという想いが強かったです」。そう話す生田は、アーシャ役をオーディションでつかんだ時には、「急に夢が現実になっても信じられなかった」と語り、ディズニー100周年記念作品での声優という大役への実感を得るのにタイムラグがあったこと明かす。
「声優が決まった後に、周りの皆さんに『おめでとう』と言っていただいてから、やっと実感が湧いてきて、どんどんと喜びがあふれ出てきました。誕生日以上に『おめでとう』と言っていただいた気がします(笑)。いままでの人生で一番反響がありました。その後、歌番組で楽曲を歌わせていただいた際には、『あれよかったね』『口ずさんじゃう』と言っていただけましたし、映画の公開後には作品の感想を伝えてくれる人がたくさんいらっしゃって。作品にまつわるすべての瞬間に反響があるのは、なかなかないことだなと思いました」。
生田が演じるアーシャは、国民すべての“願い”が、魔法を操る王様に支配されている真実を知ってしまったことから、みんなの願いを取り戻したいと星に願う少女だ。空から舞い降りてきた“願い星”のスターと共に王国に奇跡を巻き起こしていくのだが、そんなアーシャの魅力を聞いてみると、本作のクリス・バック監督とファウン・ヴィーラスンソーン監督が来日した日を振り返る。
「監督とお話した時に、『いままでのディズニー作品のキャラクターは自分のために星に願うことがあったけれど、アーシャは“人のため”に願える女の子』だということを聞いて、それがアーシャの強さなんだと感じました。アーシャ自身は信じる力が強いだけで、特別な能力を持っているわけだはない。だから、きっと誰もがアーシャになれるんじゃないかなと思います」と目を輝かせながら教えてくれた。
「オーディションに臨むうえでパワーになったのは、山寺さんの言葉です」
子ヤギのバレンティノを演じた山寺宏一とは、2022年に生田がゲスト声優として参加した『映画かいけつゾロリ ラララ♪スターたんじょう』で共演をしている。「キャストが決まる前から、今回の作品にも山寺さんはきっと参加されると思っていたんです」と話す生田は、山寺との再共演について笑顔で振り返る。
「『山寺さんにまたお会いしたい』という“願い”も込めて、このオーディションを頑張っていました。実際に再会できた時はとてもうれしかったです。1年前にご一緒した時には、山寺さんが取材で私のことをすごく褒めてくださって、それがいまも心に残っていました。プロフェッショナルな方々がいるなかで背中を押すために言ってくれたんだと思いますが、山寺さんのこの言葉は、オーディションに臨むうえでパワーになりました」と顔をほころばせた。
さらに作品に絡めて“いま、叶えたい願い”を聞いてみると、「私、本作のインタビューで答えてきた願いが叶っているんですよ。最近だと『ラーメンを食べに行きたい』と話したんですが、それもつい先日、無事に叶いました(笑)」と打ち明ける。
10月のお披露目イベントでも叶えたい願いを聞かれたという生田。「考えていなかった質問だったので、慌てて『ミョウガを食べられるようになりたい』って言っちゃったんです(笑)。そのことをたまたま見てくださっていたお店の方が、私は頼んでいないけれど、ミョウガを出してくれて。しかも、ほかの料理に混ぜたものだったので、食べることができたんです!ミョウガ単体ではまだダメなのですが、甘く見れば、願いは叶いました(笑)。『ミョウガ単体で食べられるようになりたい』ことが、今後叶えたい願いですね」。
「夢が叶った一年ですが、叶えて『はい、終わり』ということではない」
本作以外にも、ミュージカル、ドラマ、映画と多方面で活躍した2023年。生田は「忙しくさせてもらいました。山がありすぎて、山脈を登山していたような感覚です。山を越えてもまた山がある。そういった意味では、足腰が鍛えられたと思います」と振り返りつつ、「そのなかでもディズニー声優はやっぱり大きい出来事でした。夢が叶った一年ですね」としみじみ。
そして「夢は叶えられたんですが、叶えて『はい、終わり』ということじゃない」と続ける。「今度はその次に繋げられるように、自分がより感情を伝えられるような人間になるため、地道に頑張っていきたいです」と向上心を忘れない。そんな生田に、本作を二度、三度と楽しむための注目点を聞いてみると「たくさんありますが、意外と知られてないと思うのは、スターの表情や仕草がミッキーマウスをモチーフにしているということですかね。とってもチャーミングで、どこか親近感が湧くのはきっとそれが理由。意識して見ていただけたら、楽しんでもらえると思います」と微笑んだ。
「強い願いの力を歌う楽曲ですが、冒頭はまだアーシャにも迷いがあるんです」
作品内だけでなく、本作のイベントや音楽番組でもたびたび披露をしている劇中歌「ウィッシュ~この願い~」。特に「あきらめることはない」と歌う場面での、「ない」のフレーズが力強く、印象的だ。生田は「たしかによく言われます(笑)。けど、最初はそんなに『ない』を意識して強くしようと思っていたわけじゃないんです」と話し始めた。
「自然に心情が乗っていって、結果的に強くなっていったということなんですけど、言われているうちに、最近は『ない』の“N”の発音がより強く、溜め気味になっているところはあるかもしれません(笑)」と言いながらも、「一番大事にしているのは、楽曲の一連の流れです」と口にする。
生田は「強い願いの力を歌う楽曲ですが、冒頭はまだアーシャにも『信じた道は正しいのか』という迷いがあるんです。1番も2番もサビの歌詞は一緒なんですが、1番のサビはまだ自分に言い聞かせているような感覚」と、曲中で変化していくアーシャの心理を分析。
「大サビの一歩手前にある『一人じゃないから』というフレーズは、劇中でアーシャのお父さんの姿が目に一瞬映るシーンです。大切な人を思う気持ちが、『進んでいくんだ』という覚悟に変わっていく。そうやって1曲が一つのストーリーのようになっているので、毎回、歌う時には、ちゃんとその道筋を通っていけるように意識しています」と劇中の展開を歌声に反映させていることを教えてくれた。
長きにわたりディズニー作品が描き続けてきた“願いの力”を真正面から描く、ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』(公開中)。どんな願いも叶う魔法の王国に暮らす少女、アーシャの日本版声優を務めたのは、ディズニー作品の声優が夢であったと話し 、劇中歌「ウィッシュ~この願い~」で伸びやかな歌声を響かせている生田絵梨花だ。
「映画公開後には、たくさんの人が作品の感想を伝えてくれました」
「ディズニーの声優は夢でしたし、特にこの作品に対してはやりたいという想いが強かったです」。そう話す生田は、アーシャ役をオーディションでつかんだ時には、「急に夢が現実になっても信じられなかった」と語り、ディズニー100周年記念作品での声優という大役への実感を得るのにタイムラグがあったこと明かす。
「声優が決まった後に、周りの皆さんに『おめでとう』と言っていただいてから、やっと実感が湧いてきて、どんどんと喜びがあふれ出てきました。誕生日以上に『おめでとう』と言っていただいた気がします(笑)。いままでの人生で一番反響がありました。その後、歌番組で楽曲を歌わせていただいた際には、『あれよかったね』『口ずさんじゃう』と言っていただけましたし、映画の公開後には作品の感想を伝えてくれる人がたくさんいらっしゃって。作品にまつわるすべての瞬間に反響があるのは、なかなかないことだなと思いました」。
生田が演じるアーシャは、国民すべての“願い”が、魔法を操る王様に支配されている真実を知ってしまったことから、みんなの願いを取り戻したいと星に願う少女だ。空から舞い降りてきた“願い星”のスターと共に王国に奇跡を巻き起こしていくのだが、そんなアーシャの魅力を聞いてみると、本作のクリス・バック監督とファウン・ヴィーラスンソーン監督が来日した日を振り返る。
「監督とお話した時に、『いままでのディズニー作品のキャラクターは自分のために星に願うことがあったけれど、アーシャは“人のため”に願える女の子』だということを聞いて、それがアーシャの強さなんだと感じました。アーシャ自身は信じる力が強いだけで、特別な能力を持っているわけだはない。だから、きっと誰もがアーシャになれるんじゃないかなと思います」と目を輝かせながら教えてくれた。
「オーディションに臨むうえでパワーになったのは、山寺さんの言葉です」
子ヤギのバレンティノを演じた山寺宏一とは、2022年に生田がゲスト声優として参加した『映画かいけつゾロリ ラララ♪スターたんじょう』で共演をしている。「キャストが決まる前から、今回の作品にも山寺さんはきっと参加されると思っていたんです」と話す生田は、山寺との再共演について笑顔で振り返る。
「『山寺さんにまたお会いしたい』という“願い”も込めて、このオーディションを頑張っていました。実際に再会できた時はとてもうれしかったです。1年前にご一緒した時には、山寺さんが取材で私のことをすごく褒めてくださって、それがいまも心に残っていました。プロフェッショナルな方々がいるなかで背中を押すために言ってくれたんだと思いますが、山寺さんのこの言葉は、オーディションに臨むうえでパワーになりました」と顔をほころばせた。
さらに作品に絡めて“いま、叶えたい願い”を聞いてみると、「私、本作のインタビューで答えてきた願いが叶っているんですよ。最近だと『ラーメンを食べに行きたい』と話したんですが、それもつい先日、無事に叶いました(笑)」と打ち明ける。
10月のお披露目イベントでも叶えたい願いを聞かれたという生田。「考えていなかった質問だったので、慌てて『ミョウガを食べられるようになりたい』って言っちゃったんです(笑)。そのことをたまたま見てくださっていたお店の方が、私は頼んでいないけれど、ミョウガを出してくれて。しかも、ほかの料理に混ぜたものだったので、食べることができたんです!ミョウガ単体ではまだダメなのですが、甘く見れば、願いは叶いました(笑)。『ミョウガ単体で食べられるようになりたい』ことが、今後叶えたい願いですね」。
「夢が叶った一年ですが、叶えて『はい、終わり』ということではない」
本作以外にも、ミュージカル、ドラマ、映画と多方面で活躍した2023年。生田は「忙しくさせてもらいました。山がありすぎて、山脈を登山していたような感覚です。山を越えてもまた山がある。そういった意味では、足腰が鍛えられたと思います」と振り返りつつ、「そのなかでもディズニー声優はやっぱり大きい出来事でした。夢が叶った一年ですね」としみじみ。
そして「夢は叶えられたんですが、叶えて『はい、終わり』ということじゃない」と続ける。「今度はその次に繋げられるように、自分がより感情を伝えられるような人間になるため、地道に頑張っていきたいです」と向上心を忘れない。そんな生田に、本作を二度、三度と楽しむための注目点を聞いてみると「たくさんありますが、意外と知られてないと思うのは、スターの表情や仕草がミッキーマウスをモチーフにしているということですかね。とってもチャーミングで、どこか親近感が湧くのはきっとそれが理由。意識して見ていただけたら、楽しんでもらえると思います」と微笑んだ。
「強い願いの力を歌う楽曲ですが、冒頭はまだアーシャにも迷いがあるんです」
作品内だけでなく、本作のイベントや音楽番組でもたびたび披露をしている劇中歌「ウィッシュ~この願い~」。特に「あきらめることはない」と歌う場面での、「ない」のフレーズが力強く、印象的だ。生田は「たしかによく言われます(笑)。けど、最初はそんなに『ない』を意識して強くしようと思っていたわけじゃないんです」と話し始めた。
「自然に心情が乗っていって、結果的に強くなっていったということなんですけど、言われているうちに、最近は『ない』の“N”の発音がより強く、溜め気味になっているところはあるかもしれません(笑)」と言いながらも、「一番大事にしているのは、楽曲の一連の流れです」と口にする。
生田は「強い願いの力を歌う楽曲ですが、冒頭はまだアーシャにも『信じた道は正しいのか』という迷いがあるんです。1番も2番もサビの歌詞は一緒なんですが、1番のサビはまだ自分に言い聞かせているような感覚」と、曲中で変化していくアーシャの心理を分析。
「大サビの一歩手前にある『一人じゃないから』というフレーズは、劇中でアーシャのお父さんの姿が目に一瞬映るシーンです。大切な人を思う気持ちが、『進んでいくんだ』という覚悟に変わっていく。そうやって1曲が一つのストーリーのようになっているので、毎回、歌う時には、ちゃんとその道筋を通っていけるように意識しています」と劇中の展開を歌声に反映させていることを教えてくれた。
2018年4月10日、この日、歌手の李健は「三村工事公益活動」に従い、広西靖西で彼の山間部の第1課を受講した。彼は「故郷と世界」をテーマに、安徳中心小学校の子供たちと自分の成長と勉強の経験を分かち合った。彼は音楽を通じて、子供たちに世界が広く、故郷にも立脚しなければならないことを認識させたいと思っている。普通の授業とは異なり、この授業は特別に自然の中に設置され、芝生、川、山に囲まれている。 安徳中心小学校の校長は余暇を使って学校に山歌隊を作った。3年前、「安徳山歌がなくなってほしくない」という気持ちで、校長は学生を探して山歌隊に入り始めたが、山歌隊は本格的に稼働していなかった。唯一彼を誇りに思っているのは、山の歌を歌う良い苗を1、2人見つけたことだ。校長はすでに引退しており、子供たちを連れて木の下で山の歌を歌ったり、オルガンを吹いたりしていた時、安徳中心学校の現在より若い李校長は反対側に座って、「目標を見つけて、愛することを見つけることができれば、彼らは自発的に勉強する意欲があったり、勉強以外の道を見つけて努力したりする。今の世界は変化が速く、成績は実は最も重要ではない」と教育観を語った。 李健は授業で子供たちに「絵を描くのが好きな人はいますか。絵を描くのが好きな手を挙げますか」と聞いた。一匹、二匹、三匹……真っ白な小さな手が人ごみの中から飛び出してきた。手を挙げた人の中には山歌隊の子供がいたが、李健はとっくに彼女に気づいていた。彼女は恥ずかしくて昼も一言も言わない女の子だった。 「あなたがやっと話したのを見て、私はあなたがきっと自分の趣味を持っていると信じています」と女の子を励ました後、李健は席にいた大人たちに振り向いて言った。「彼らがいつか、もっと勇敢に自分を表現することを学んでほしい。私たち中国人は含蓄にこだわっているが、胸の内を率直に表現することを学ばなければならない。教養があり、自分の喜怒哀楽をはっきりと表現しなければならない。直接、勇敢で、人の目を見ている」
【独占インタビュー】羽生結弦さん「かなりこだわっています」 YouTube撮影、編集の舞台裏 前編①
プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(29)が24日までにスポーツ報知の独占インタビューに応じ、自身が展開するYouTube「HANYU YUZURU」作成の舞台裏を語った。プロ転向表明後の2022年8月に開設した人気チャンネルで、選曲、振付、滑走、撮影、編集と一人五役を担う。11月にメンバー限定で先行公開された2つの新作「Goliath(ゴリアテ)」と「アクアの旅路」を24日に一般公開。視聴者を魅了し続ける作品作りには深いこだわりがあった。2回に分けて届ける。(取材・構成=高木 恵)
―YouTube「HANYU YUZURU」はスケートの魅力を存分に伝える内容になっている。動画作成にあたり、最も大切にしていることは。
「最初にYouTubeのチャンネルを開設しようと思った原点が、自分のスケートを見ていただける場所と機会を少しでも増やしていきたいという気持ちからでした。ずっとその気持ちを大切に、スケートの動画作り、またはスケートのプログラムそのものを作っています」
―編集もすべて自分で行うと聞いた。作業にはかなりの時間と労力を費やすと思う。モチベーションや、やりがいは。
「やはりいろんなコメントだったり感想を頂けることです。どんどん自分へ課すものも大きくなっていくので、より一層大変になってしまっていますが、納得いくものができ上がった時の達成感と、皆さんに見ていただいた後の感想や解釈、細かい点の分析など、さまざまな言葉たちがあふれている状況を拝見させていただいていると、全てが報われた気持ちになっています」
―「Goliath」と「アクアの旅路」の選曲や振り付け、滑りに込めた思いは。
「『RE_PRAY』【注1】という僕の単独ツアーがあって、それのプロモーション用に何か動画を作ってほしい、という依頼が製作委員会の中であったので、それから選曲して作っていきました。基本的にYouTubeで公開する動画やプログラムは版権が関わってきてしまい、選曲が難しいので、もっぴーさうんど【注2】さんの版権フリー楽曲をお借りしてプログラムを作ろうと考えました。元々は一つの予定だったのですが、『RE_PRAY』の中で、ゲームらしさを打ち出していく前半、命の意味について考えて“祈り”につながっていく後半、二面ともに表現したいなと思いました。前半はゲーム曲らしさから『Goliath』を使用させていただきました。基本のイメージはRPGの世界で、洞窟を進みながら敵を倒したり、攻撃を回避したりしていくイメージで振りを作っていきました。後半は『RE_PRAY』のキーワードである“水”から『アクアの旅路』で“祈り”を表現したいと思い、作り上げていきました。“水”をまとったり、水面を跳ねたり。天に向けて“祈り”、“水”が進むべき道を照らしてくれるといったテーマで振りを作っていきました」
―他の映像では見られない氷上からのカメラアングルが見どころの一つでもあり、視聴者は引き込まれる。カメラ位置のこだわりは。そして何台使用している?
「今回の2つの動画は12台ずつ使っています。制作当初から変わらないアクションカメラを使っているのですが、ズームや追尾等は全部ひとつずつ編集で行っています。下からのアングルでしか味わえない臨場感や音にも注目していただきたいです」
―「Goliath」のテロップが、ゲームや演目の世界観を見事に演出している。マルチ映像についてもそう。そういった技術を新たに挿入するきっかけは「RE_PRAY」から得たものなのか。
「『RE_PRAY』のための動画として制作するつもりだったので、『Goliath』に関しては思いっきり世界観を作り上げようと考えていました。ただいろんなアイデアは出るのですが、実現するための知識や技術がなかったので、独学で調べて、とりあえずですが、頭の中のイメージをある程度の形にはできました。できたと思いたいです(笑い)」
プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(29)が24日までにスポーツ報知の独占インタビューに応じ、自身が展開するYouTube「HANYU YUZURU」作成の舞台裏を語った。プロ転向表明後の2022年8月に開設した人気チャンネルで、選曲、振付、滑走、撮影、編集と一人五役を担う。11月にメンバー限定で先行公開された2つの新作「Goliath(ゴリアテ)」と「アクアの旅路」を24日に一般公開。視聴者を魅了し続ける作品作りには深いこだわりがあった。2回に分けて届ける。(取材・構成=高木 恵)
―YouTube「HANYU YUZURU」はスケートの魅力を存分に伝える内容になっている。動画作成にあたり、最も大切にしていることは。
「最初にYouTubeのチャンネルを開設しようと思った原点が、自分のスケートを見ていただける場所と機会を少しでも増やしていきたいという気持ちからでした。ずっとその気持ちを大切に、スケートの動画作り、またはスケートのプログラムそのものを作っています」
―編集もすべて自分で行うと聞いた。作業にはかなりの時間と労力を費やすと思う。モチベーションや、やりがいは。
「やはりいろんなコメントだったり感想を頂けることです。どんどん自分へ課すものも大きくなっていくので、より一層大変になってしまっていますが、納得いくものができ上がった時の達成感と、皆さんに見ていただいた後の感想や解釈、細かい点の分析など、さまざまな言葉たちがあふれている状況を拝見させていただいていると、全てが報われた気持ちになっています」
―「Goliath」と「アクアの旅路」の選曲や振り付け、滑りに込めた思いは。
「『RE_PRAY』【注1】という僕の単独ツアーがあって、それのプロモーション用に何か動画を作ってほしい、という依頼が製作委員会の中であったので、それから選曲して作っていきました。基本的にYouTubeで公開する動画やプログラムは版権が関わってきてしまい、選曲が難しいので、もっぴーさうんど【注2】さんの版権フリー楽曲をお借りしてプログラムを作ろうと考えました。元々は一つの予定だったのですが、『RE_PRAY』の中で、ゲームらしさを打ち出していく前半、命の意味について考えて“祈り”につながっていく後半、二面ともに表現したいなと思いました。前半はゲーム曲らしさから『Goliath』を使用させていただきました。基本のイメージはRPGの世界で、洞窟を進みながら敵を倒したり、攻撃を回避したりしていくイメージで振りを作っていきました。後半は『RE_PRAY』のキーワードである“水”から『アクアの旅路』で“祈り”を表現したいと思い、作り上げていきました。“水”をまとったり、水面を跳ねたり。天に向けて“祈り”、“水”が進むべき道を照らしてくれるといったテーマで振りを作っていきました」
―他の映像では見られない氷上からのカメラアングルが見どころの一つでもあり、視聴者は引き込まれる。カメラ位置のこだわりは。そして何台使用している?
「今回の2つの動画は12台ずつ使っています。制作当初から変わらないアクションカメラを使っているのですが、ズームや追尾等は全部ひとつずつ編集で行っています。下からのアングルでしか味わえない臨場感や音にも注目していただきたいです」
―「Goliath」のテロップが、ゲームや演目の世界観を見事に演出している。マルチ映像についてもそう。そういった技術を新たに挿入するきっかけは「RE_PRAY」から得たものなのか。
「『RE_PRAY』のための動画として制作するつもりだったので、『Goliath』に関しては思いっきり世界観を作り上げようと考えていました。ただいろんなアイデアは出るのですが、実現するための知識や技術がなかったので、独学で調べて、とりあえずですが、頭の中のイメージをある程度の形にはできました。できたと思いたいです(笑い)」
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