クレオパトラ7世（在位前51～前30）。エジプトのプトレマイオス朝最後の女王。クレオパトラという女性名は、古代マケドニアのアレクサンドロス大王の王家、ついでシリアのセレウコス王家にみいだされ、さらにプトレマイオス王家にも女王名としてしばしば用いられたが、もっとも有名なのは女王クレオパトラ7世である。
クレオパトラは、プトレマイオス12世アウレテスPtolemaios Ⅻ Aulētēs（在位前80～前51）の次女として生まれた。マケドニア・ギリシア系の才色兼備の婦人で、高い教養をもち、ギリシア語しか話さなかった王家の人々のなかで、エジプト語はもちろん、近隣諸国の言語を解し、外交使節とも通訳なしに応対したといわれる。17歳のとき、プトレマイオス家の慣例に従って9歳の弟プトレマイオス13世と結婚し、共同統治者となったが、まもなく2人は反目し、宮廷内も2派に分かれて争い、クレオパトラのほうが劣勢で、一時シリアに退いた。ところが、紀元前48年ポンペイウスを追ってエジプトにきたユリウス・カエサルに1人で会ってその支持を取り付けた。その結果生じたアレクサンドリア戦争で、カエサルは初め苦戦したが、ついにプトレマイオス13世を敗走、溺死(できし)させた。カエサルは、クレオパトラと5歳の末弟プトレマイオス14世をエジプトの共同統治者としたが、彼女は事実上カエサルの愛人となり、男児カエサリオンを生んだ。カエサルのローマ凱旋(がいせん)後、クレオパトラは幼王をも伴ってローマを公式訪問し、カエサルの邸宅に迎えられた。しかし前44年3月15日カエサルが暗殺されると、急いでエジプトに帰り、プトレマイオス14世を殺し、カエサリオンを共同統治者としてカエサル亡きあとの政治情勢を静観した。
その後、前42年オクタウィアヌスとともにカエサル暗殺者たちを撃滅したアントニウスは、翌年小アジアのタルソスでクレオパトラと会見、その美貌(びぼう)と才知のとりことなり、アレクサンドリアに同道し、交情を結んだ。前40年アントニウスはローマに帰り、オクタウィアヌスの姉オクタウィアと政略結婚し、クレオパトラとの関係は解消したかにみえた。しかし前37年、パルティア遠征のため東方にきたアントニウスは、クレオパトラとの愛情を復活するとともに、彼女から軍事的支援を得た。2人の間には男女の双生児が生まれた。前36年のパルティア遠征は惨敗に終わったが、クレオパトラはフェニキアまで救援に駆けつけた。前34年アントニウスはアルメニアで勝利を収めると、凱旋式を慣例に反してローマでなくアレクサンドリアで挙行した。クレオパトラはイシス女神の扮装(ふんそう)をし、藩属国諸王を従え、東方ヘレニズム世界の女王としてふるまった。この知らせはやがてローマに達し、前35～前34年にかけてオクタウィアヌスとアントニウスとの間に活発な宣伝と非難の文書合戦が開始され、それは政治問題から女性関係のスキャンダルの暴露にまで及んだ。
前33年、アントニウスはエフェソスに東方のローマ軍団と藩属国の軍隊を集結、クレオパトラも軍船と軍資金を提供した。前32年、アントニウスはついにオクタウィアに離縁状を送り、オクタウィアヌスは内乱の形式を避けるため、クレオパトラに対してのみ宣戦を布告した。前31年、アクティウムの海戦に双方は天下を賭(と)したが、戦いなかばにしてクレオパトラは艦隊を率いて逃走しアントニウスもこれを追ったので、戦いはあっけない結末に終わった。前30年、アレクサンドリアでアントニウスが自殺し、クレオパトラもローマの凱旋式に引き回されることを拒否して、毒蛇に身をかませて死んだと伝えられる。
カエサル、アントニウスと2人のローマの代表的将軍を魅惑したクレオパトラは、ローマ人から「ナイルの魔女」と悪罵(あくば)されたが、その最後の潔い死は評価された。「クレオパトラの鼻」で知られるパスカルの警句、プルタルコスに拠(よ)ったシェークスピアの『アントニーとクレオパトラ』やバーナード・ショーの『シーザーとクレオパトラ』とそれらの映画化など、このヘレニズムの最後の女王への関心は今日まで続いている。
『エーミル・ルートヴィッヒ著、高津久美子訳『クレオパトラ』（1973・筑摩書房）』▽『浅香正著『クレオパトラとその時代』（1974・創元新書）』▽『ブノワ・メシャン著、両角良彦訳『クレオパトラ――消え失せし夢』（1979・みすず書房）』
クレオパトラは、プトレマイオス12世アウレテスPtolemaios Ⅻ Aulētēs（在位前80～前51）の次女として生まれた。マケドニア・ギリシア系の才色兼備の婦人で、高い教養をもち、ギリシア語しか話さなかった王家の人々のなかで、エジプト語はもちろん、近隣諸国の言語を解し、外交使節とも通訳なしに応対したといわれる。17歳のとき、プトレマイオス家の慣例に従って9歳の弟プトレマイオス13世と結婚し、共同統治者となったが、まもなく2人は反目し、宮廷内も2派に分かれて争い、クレオパトラのほうが劣勢で、一時シリアに退いた。ところが、紀元前48年ポンペイウスを追ってエジプトにきたユリウス・カエサルに1人で会ってその支持を取り付けた。その結果生じたアレクサンドリア戦争で、カエサルは初め苦戦したが、ついにプトレマイオス13世を敗走、溺死(できし)させた。カエサルは、クレオパトラと5歳の末弟プトレマイオス14世をエジプトの共同統治者としたが、彼女は事実上カエサルの愛人となり、男児カエサリオンを生んだ。カエサルのローマ凱旋(がいせん)後、クレオパトラは幼王をも伴ってローマを公式訪問し、カエサルの邸宅に迎えられた。しかし前44年3月15日カエサルが暗殺されると、急いでエジプトに帰り、プトレマイオス14世を殺し、カエサリオンを共同統治者としてカエサル亡きあとの政治情勢を静観した。
その後、前42年オクタウィアヌスとともにカエサル暗殺者たちを撃滅したアントニウスは、翌年小アジアのタルソスでクレオパトラと会見、その美貌(びぼう)と才知のとりことなり、アレクサンドリアに同道し、交情を結んだ。前40年アントニウスはローマに帰り、オクタウィアヌスの姉オクタウィアと政略結婚し、クレオパトラとの関係は解消したかにみえた。しかし前37年、パルティア遠征のため東方にきたアントニウスは、クレオパトラとの愛情を復活するとともに、彼女から軍事的支援を得た。2人の間には男女の双生児が生まれた。前36年のパルティア遠征は惨敗に終わったが、クレオパトラはフェニキアまで救援に駆けつけた。前34年アントニウスはアルメニアで勝利を収めると、凱旋式を慣例に反してローマでなくアレクサンドリアで挙行した。クレオパトラはイシス女神の扮装(ふんそう)をし、藩属国諸王を従え、東方ヘレニズム世界の女王としてふるまった。この知らせはやがてローマに達し、前35～前34年にかけてオクタウィアヌスとアントニウスとの間に活発な宣伝と非難の文書合戦が開始され、それは政治問題から女性関係のスキャンダルの暴露にまで及んだ。
前33年、アントニウスはエフェソスに東方のローマ軍団と藩属国の軍隊を集結、クレオパトラも軍船と軍資金を提供した。前32年、アントニウスはついにオクタウィアに離縁状を送り、オクタウィアヌスは内乱の形式を避けるため、クレオパトラに対してのみ宣戦を布告した。前31年、アクティウムの海戦に双方は天下を賭(と)したが、戦いなかばにしてクレオパトラは艦隊を率いて逃走しアントニウスもこれを追ったので、戦いはあっけない結末に終わった。前30年、アレクサンドリアでアントニウスが自殺し、クレオパトラもローマの凱旋式に引き回されることを拒否して、毒蛇に身をかませて死んだと伝えられる。
カエサル、アントニウスと2人のローマの代表的将軍を魅惑したクレオパトラは、ローマ人から「ナイルの魔女」と悪罵(あくば)されたが、その最後の潔い死は評価された。「クレオパトラの鼻」で知られるパスカルの警句、プルタルコスに拠(よ)ったシェークスピアの『アントニーとクレオパトラ』やバーナード・ショーの『シーザーとクレオパトラ』とそれらの映画化など、このヘレニズムの最後の女王への関心は今日まで続いている。
『エーミル・ルートヴィッヒ著、高津久美子訳『クレオパトラ』（1973・筑摩書房）』▽『浅香正著『クレオパトラとその時代』（1974・創元新書）』▽『ブノワ・メシャン著、両角良彦訳『クレオパトラ――消え失せし夢』（1979・みすず書房）』
#奥特曼##奥特曼 音乐##泽塔奥特曼##特利迦奥特曼##德凯奥特曼##布莱泽奥特曼##雷古洛思奥特曼#
2023年8月30日，圆谷终于肯发布“遗失的”奥特曼原声带了，这次是泽塔、特利迦、德凯、布莱泽、雷古洛思5个原声带的数字专辑。
圆谷官方发售情报链接：https://t.cn/A6O2RUCv
泽塔奥特曼 原声带 收录曲目
01．ウルトラマンＺ (UZ-M01)
02．ウルトラマンＺ α (UZ-M02)
03．ウルトラマンＺ β (UZ-M03)
04．ウルトラマンＺ γ (UZ-M04)
05．ウルトラマンＺ デルタライズクロー (UZ-M05)
06．ジード強化 (UZ-M06)
07．戦闘曲-優勢① (UZ-M07)
08．戦闘曲-優勢② (UZ-M08)
09．戦闘曲-優勢③ (UZ-M09)
10．戦闘曲-決意 (UZ-M10)
11．戦闘曲-悲しみ (UZ-M11)
12．戦闘曲-勝利 (UZ-M12)
13．戦闘曲-劣勢① (UZ-M13)
14．戦闘曲-劣勢② (UZ-M14)
15．戦闘曲-敗北・絶望 (UZ-M15)
16．怪獣-出現 (UZ-M16)
17．怪獣-破壊 (UZ-M17)
18．怪獣-猛威 (UZ-M18)
19．宇宙人-狡猾 (UZ-M19)
20．宇宙人-恐怖a (UZ-M20a)
21．宇宙人-恐怖b (UZ-M20b)
22．セレブロのテーマ (UZ-M21)
23．怪獣-① (UZ-M22)
24．怪獣-② (UZ-M23)
25．ストレイジのテーマ (UZ-M24)
26．ストレイジのテーマー戦闘 (UZ-M25)
27．ストレイジのテーマー発進・出撃 (UZ-M26)
28．ストレイジのテーマーピンチ (UZ-M27)
29．セブンガーマーチ (UZ-M28)
30．キングジョーSC (UZ-M29)
31．ナツカワ ハルキ (UZ-M30)
32．オオタ ユカ (UZ-M31)
33．ヘビクラ ショウタ (UZ-M32)
34．イナバ コジロー (UZ-M33)
35．ヨウコのテーマー喜び (UZ-M34)
36．ヨウコのテーマー悲しみ (UZ-M35)
37．ヨウコのテーマーピアノソロ (UZ-M36)
38．ジャグラスジャグラー2020 (UZ-M37)
39．日常・心情 (UZ-M38)
40．日常・心情-楽しい (UZ-M39)
41．日常・心情-優しい (UZ-M40)
42．日常・心情-悲しい① (UZ-M41)
43．日常・心情-悲しい② (UZ-M42)
44．日常・心情-感動 (UZ-M43)
45．日常・心情-平和 (UZ-M44)
46．日常・心情-ストレイジの決意 (UZ-M45)
47．日常・心情-格闘・アクション (UZ-M46)
48．日常・心情-ピンチ・焦り (UZ-M47)
49．サスペンス-不穏 (UZ-M48)
50．サスペンス-事件の始まり (UZ-M49)
51．サスペンス-謎解き (UZ-M50)
52．デストルドスのテーマ (UZ-M51)
53．滅幌様 (UZ-M52)
54．ご唱和ください 我の名を！ (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
55．Connect the Truth (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
56．Promise for the future (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
特利迦奥特曼 原声带 收录曲目
01．トリガー マルチタイプ (UT-M1)
02．トリガー パワータイプ (UT-M2)
03．トリガー スカイタイプ (UT-M3)
04．トリガー グリッター (UT-M4)
05．トリガー バトルα (UT-M5)
06．トリガー バトルβ (UT-M6)
07．Trigger ver. VICTORY (UT-M7)
08．トリガー バトルγ (UT-M8)
09．Trigger ver. LOSING (UT-M9)
10．トリガー バトルδ (UT-M10)
11．トリガー 決意 (UT-M11)
12．トリガー 悲しみ (UT-M12)
13．トリガー 勝利 (UT-M13)
14．怪獣 出現 (UT-M14)
15．怪獣 破壊 (UT-M15)
16．怪獣 猛威 (UT-M16)
17．闇の巨人 (UT-M17)
18．カルミラα (UT-M18)
19．カルミラβ (UT-M19)
20．ダーゴン (UT-M20)
21．ヒュドラム (UT-M21)
22．ユナα (UT-M22)
23．ケンゴ (UT-M23)
24．ユナβ (UT-M24)
25．ユザレ (UT-M25)
26．アキト (UT-M26)
27．イグニスα (UT-M27)
28．イグニスβ (UT-M28)
29．GUTS-SELECT-出動 (UT-M29)
30．GUTS-SELECT-戦闘 (UT-M30)
31．GUTS-SELECT-勝利 (UT-M31)
32．GUTS-SELECT-ピンチ (UT-M32)
33．GUTS-SELECT-事件解決 (UT-M33)
34．マルゥル (UT-M34)
35．THE日常 (UT-M35)
36．楽しい時間 (UT-M36)
37．コミカルα (UT-M37)
38．コミカルβ (UT-M38)
39．Trigger ver. TENDERNESS (UT-M39)
40．寂寥 (UT-M40)
41．Trigger ver. SORROW (UT-M41)
42．心を動かすもの (UT-M42)
43．朝日は登る (UT-M43)
44．ケンゴの決意 (UT-M44)
45．スマイル (UT-M45)
46．君と一緒に (UT-M46)
47．ファイティング (UT-M47)
48．忍び寄る闇 (UT-M48)
49．サスペンスα 恐怖 (UT-M49)
50．サスペンスβ 不穏 (UT-M50)
51．サスペンスγ 事件 (UT-M51)
52．サスペンスδ 謎 (UT-M52)
53．超古代 (UT-M53)
54．エタニティコア (UT-M54)
55．トリガー トゥルース (UT-M55)
56．Trigger (第1クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
57．Trigger (第2クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
58．なないろのたね (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
59．明日見る者たち (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
德凯奥特曼 原声带 收录曲目
01．フラッシュタイプ (UDe_M-1)
02．ストロングタイプ (UDe_M-2)
03．ミラクルタイプ (UDe_M-3)
04．ダイナミックタイプ (UDe_M-4)
05．戦闘-戦いの始まり・互角 (UDe_M-5)
06．戦闘-拮抗 (UDe_M-6)
07．戦闘-優勢① (UDe_M-7)
08．戦闘-優勢② (UDe_M-8)
09．戦闘-優勢③ (UDe_M-9)
10．戦闘-劣勢① (UDe_M-10)
11．戦闘-劣勢② (UDe_M-11)
12．戦闘-敗北・絶望 (UDe_M-12)
13．心情-決意 (UDe_M-13)
14．心情-悲しみ (UDe_M-14)
15．心情-勝利 (UDe_M-15)
16．変身だ！ (UDe_M-16)
17．怪獣-出現 (UDe_M-17)
18．怪獣-破壊 (UDe_M-18)
19．怪獣-猛威 (UDe_M-19)
20．GUTS-SELECT-出動 (UDe_M-20)
21．GUTS-SELECT-戦闘 (UDe_M-21)
22．GUTS-SELECT-事件解決・エピローグ (UDe_M-22)
23．スフィア出現 (UDe_M-23)
24．スフィア猛威 (UDe_M-24)
25．カナタ① (UDe_M-25)
26．カナタ② (UDe_M-26)
27．カナタ③ (UDe_M-27)
28．アガムス (UDe_M-28)
29．日常・心情 (UDe_M-29)
30．日常・心情-楽しい (UDe_M-30)
31．日常・心情-コミカル① (UDe_M-31)
32．日常・心情-コミカル② (UDe_M-32)
33．日常・心情-優しい (UDe_M-33)
34．日常・心情-悲しい① (UDe_M-34)
35．日常・心情-悲しい② (UDe_M-35)
36．日常・心情-感動 (UDe_M-36)
37．日常・心情-平和・一件落着① (UDe_M-37a)
38．日常・心情-平和・一件落着② (UDe_M-37b)
39．日常・心情-決意 (UDe_M-38)
40．日常・心情-成長・青春 (UDe_M-39)
41．日常・心情-格闘・アクション (UDe_M-40)
42．日常・心情-ピンチ・焦り (UDe_M-41)
43．サスペンス-恐怖 (UDe_M-42)
44．サスペンス-不穏 (UDe_M-43)
45．サスペンス-ホラー (UDe_M-44)
46．サスペンス-事件の始まり (UDe_M-45)
47．サスペンス-謎解き・推理 (UDe_M-46)
48．マザースフィア (UDe_M-47)
49．Wake up Decker! (第1クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
50．Wake up Decker! (第2クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
51．カナタトオク (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
52．ヒカリカナタ (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
布莱泽奥特曼 原声带 收录曲目
01．ブレーザーのテーマ (UB_M-1)
02．戦闘-始まり・互角 (UB_M-5)
03．戦闘-拮抗 (UB_M-6)
04．戦闘-優勢① (UB_M-7)
05．戦闘-優勢② (UB_M-8)
06．戦闘-優勢③ (UB_M-9)
07．戦闘-劣勢① (UB_M-10)
08．戦闘-劣勢② (UB_M-11)
09．戦闘-敗北・絶望 (UB_M-12)
10．決意 (UB_M-13)
11．僕らのスペクトラ_ピアノ (UB_M-14)
12．僕らのスペクトラ_ギター (UB_M-15)
13．怪獣-出現 (UB_M-16)
14．怪獣-破壊 (UB_M-17)
15．怪獣-猛威 (UB_M-18)
16．怪獣-悲しみ (UB_M-19)
17．宇宙怪獣-出現 (UB_M-20)
18．宇宙怪獣-猛威 (UB_M-21)
19．SKaRD-出動 (UB_M-22)
20．SKaRD-戦闘 (UB_M-23)
21．SKaRD-ワンダバ (UB_M-24)
22．アースガロン-発進 (UB_M-25)
23．アースガロン-激闘 (UB_M-26)
24．防衛隊のテーマ (UB_M-27)
25．ゲント-戦い (UB_M-28)
26．ゲント-家族 (UB_M-29)
27．エミ-戦闘 (UB_M-30)
28．エミ-悲しみ (UB_M-31)
29．テルアキ-作戦会議 (UB_M-32)
30．ヤスノブ-解説 (UB_M-33)
31．アンリ-心情曲 (UB_M-34)
32．レツ-軍人 (UB_M-35)
33．日常・心情-THE日常 (UB_M-36)
34．日常・心情-たのしい (UB_M-37)
35．日常・心情-コミカル (UB_M-38)
36．日常・心情-優しい (UB_M-39)
37．日常・心情-悲しい① (UB_M-40)
38．日常・心情-悲しい② (UB_M-41)
39．日常・心情-感動 (UB_M-42)
40．日常・心情-勝利 (UB_M-43)
41．日常・心情-平和・一件落着 (UB_M-44)
42．日常・心情-決意 (UB_M-45)
43．日常・心情-格闘・アクション (UB_M-46)
44．日常・心情-ピンチ・焦り (UB_M-47)
45．サスペンス-恐怖 (UB_M-48)
46．サスペンス-不穏 (UB_M-49)
47．サスペンス-たくらみ (UB_M-50)
48．サスペンス-事件の始まり (UB_M-51)
49．サスペンス-謎解き・推理 (UB_M-52)
50．僕らのスペクトラ (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
51．BLACK STAR (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
雷古洛思奥特曼 原声带 收录曲目
01．レグロスのテーマ (UR_M-1)
02．レグロスのテーマ-感動a (UR_M-2)
03．レグロスのテーマ-感動b (UR_M-3)
04．レグロスの戦闘曲 (UR_M-4)
05．コスモ幻獣拳のテーマ (UR_M-5)
06．幻獣闘士のテーマ (UR_M-6)
07．幻獣闘士のテーマ-voiceless (UR_M-7)
08．フォロスのテーマ-fast (UR_M-8)
09．フォロスのテーマ-slow (UR_M-9)
10．トゥバーンのテーマ (UR_M-10)
11．友情 (UR_M-11)
12．コミカル1 (UR_M-12)
13．コミカル2 (UR_M-13)
14．劣勢 (UR_M-14)
15．襲撃 (UR_M-15)
16．襲撃-jazzy ver. (UR_M-16)
17．悲しみ (UR_M-17)
18．ミステリー (UR_M-18)
19．サスペンス (UR_M-19)
20．fist of hope -Short size- ※アルバムダウンロードにのみ収録
21．Rain forecast (REGULOS ver.) -Short size- ※アルバムダウンロードにのみ収録
2023年8月30日，圆谷终于肯发布“遗失的”奥特曼原声带了，这次是泽塔、特利迦、德凯、布莱泽、雷古洛思5个原声带的数字专辑。
圆谷官方发售情报链接：https://t.cn/A6O2RUCv
泽塔奥特曼 原声带 收录曲目
01．ウルトラマンＺ (UZ-M01)
02．ウルトラマンＺ α (UZ-M02)
03．ウルトラマンＺ β (UZ-M03)
04．ウルトラマンＺ γ (UZ-M04)
05．ウルトラマンＺ デルタライズクロー (UZ-M05)
06．ジード強化 (UZ-M06)
07．戦闘曲-優勢① (UZ-M07)
08．戦闘曲-優勢② (UZ-M08)
09．戦闘曲-優勢③ (UZ-M09)
10．戦闘曲-決意 (UZ-M10)
11．戦闘曲-悲しみ (UZ-M11)
12．戦闘曲-勝利 (UZ-M12)
13．戦闘曲-劣勢① (UZ-M13)
14．戦闘曲-劣勢② (UZ-M14)
15．戦闘曲-敗北・絶望 (UZ-M15)
16．怪獣-出現 (UZ-M16)
17．怪獣-破壊 (UZ-M17)
18．怪獣-猛威 (UZ-M18)
19．宇宙人-狡猾 (UZ-M19)
20．宇宙人-恐怖a (UZ-M20a)
21．宇宙人-恐怖b (UZ-M20b)
22．セレブロのテーマ (UZ-M21)
23．怪獣-① (UZ-M22)
24．怪獣-② (UZ-M23)
25．ストレイジのテーマ (UZ-M24)
26．ストレイジのテーマー戦闘 (UZ-M25)
27．ストレイジのテーマー発進・出撃 (UZ-M26)
28．ストレイジのテーマーピンチ (UZ-M27)
29．セブンガーマーチ (UZ-M28)
30．キングジョーSC (UZ-M29)
31．ナツカワ ハルキ (UZ-M30)
32．オオタ ユカ (UZ-M31)
33．ヘビクラ ショウタ (UZ-M32)
34．イナバ コジロー (UZ-M33)
35．ヨウコのテーマー喜び (UZ-M34)
36．ヨウコのテーマー悲しみ (UZ-M35)
37．ヨウコのテーマーピアノソロ (UZ-M36)
38．ジャグラスジャグラー2020 (UZ-M37)
39．日常・心情 (UZ-M38)
40．日常・心情-楽しい (UZ-M39)
41．日常・心情-優しい (UZ-M40)
42．日常・心情-悲しい① (UZ-M41)
43．日常・心情-悲しい② (UZ-M42)
44．日常・心情-感動 (UZ-M43)
45．日常・心情-平和 (UZ-M44)
46．日常・心情-ストレイジの決意 (UZ-M45)
47．日常・心情-格闘・アクション (UZ-M46)
48．日常・心情-ピンチ・焦り (UZ-M47)
49．サスペンス-不穏 (UZ-M48)
50．サスペンス-事件の始まり (UZ-M49)
51．サスペンス-謎解き (UZ-M50)
52．デストルドスのテーマ (UZ-M51)
53．滅幌様 (UZ-M52)
54．ご唱和ください 我の名を！ (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
55．Connect the Truth (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
56．Promise for the future (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
特利迦奥特曼 原声带 收录曲目
01．トリガー マルチタイプ (UT-M1)
02．トリガー パワータイプ (UT-M2)
03．トリガー スカイタイプ (UT-M3)
04．トリガー グリッター (UT-M4)
05．トリガー バトルα (UT-M5)
06．トリガー バトルβ (UT-M6)
07．Trigger ver. VICTORY (UT-M7)
08．トリガー バトルγ (UT-M8)
09．Trigger ver. LOSING (UT-M9)
10．トリガー バトルδ (UT-M10)
11．トリガー 決意 (UT-M11)
12．トリガー 悲しみ (UT-M12)
13．トリガー 勝利 (UT-M13)
14．怪獣 出現 (UT-M14)
15．怪獣 破壊 (UT-M15)
16．怪獣 猛威 (UT-M16)
17．闇の巨人 (UT-M17)
18．カルミラα (UT-M18)
19．カルミラβ (UT-M19)
20．ダーゴン (UT-M20)
21．ヒュドラム (UT-M21)
22．ユナα (UT-M22)
23．ケンゴ (UT-M23)
24．ユナβ (UT-M24)
25．ユザレ (UT-M25)
26．アキト (UT-M26)
27．イグニスα (UT-M27)
28．イグニスβ (UT-M28)
29．GUTS-SELECT-出動 (UT-M29)
30．GUTS-SELECT-戦闘 (UT-M30)
31．GUTS-SELECT-勝利 (UT-M31)
32．GUTS-SELECT-ピンチ (UT-M32)
33．GUTS-SELECT-事件解決 (UT-M33)
34．マルゥル (UT-M34)
35．THE日常 (UT-M35)
36．楽しい時間 (UT-M36)
37．コミカルα (UT-M37)
38．コミカルβ (UT-M38)
39．Trigger ver. TENDERNESS (UT-M39)
40．寂寥 (UT-M40)
41．Trigger ver. SORROW (UT-M41)
42．心を動かすもの (UT-M42)
43．朝日は登る (UT-M43)
44．ケンゴの決意 (UT-M44)
45．スマイル (UT-M45)
46．君と一緒に (UT-M46)
47．ファイティング (UT-M47)
48．忍び寄る闇 (UT-M48)
49．サスペンスα 恐怖 (UT-M49)
50．サスペンスβ 不穏 (UT-M50)
51．サスペンスγ 事件 (UT-M51)
52．サスペンスδ 謎 (UT-M52)
53．超古代 (UT-M53)
54．エタニティコア (UT-M54)
55．トリガー トゥルース (UT-M55)
56．Trigger (第1クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
57．Trigger (第2クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
58．なないろのたね (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
59．明日見る者たち (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
德凯奥特曼 原声带 收录曲目
01．フラッシュタイプ (UDe_M-1)
02．ストロングタイプ (UDe_M-2)
03．ミラクルタイプ (UDe_M-3)
04．ダイナミックタイプ (UDe_M-4)
05．戦闘-戦いの始まり・互角 (UDe_M-5)
06．戦闘-拮抗 (UDe_M-6)
07．戦闘-優勢① (UDe_M-7)
08．戦闘-優勢② (UDe_M-8)
09．戦闘-優勢③ (UDe_M-9)
10．戦闘-劣勢① (UDe_M-10)
11．戦闘-劣勢② (UDe_M-11)
12．戦闘-敗北・絶望 (UDe_M-12)
13．心情-決意 (UDe_M-13)
14．心情-悲しみ (UDe_M-14)
15．心情-勝利 (UDe_M-15)
16．変身だ！ (UDe_M-16)
17．怪獣-出現 (UDe_M-17)
18．怪獣-破壊 (UDe_M-18)
19．怪獣-猛威 (UDe_M-19)
20．GUTS-SELECT-出動 (UDe_M-20)
21．GUTS-SELECT-戦闘 (UDe_M-21)
22．GUTS-SELECT-事件解決・エピローグ (UDe_M-22)
23．スフィア出現 (UDe_M-23)
24．スフィア猛威 (UDe_M-24)
25．カナタ① (UDe_M-25)
26．カナタ② (UDe_M-26)
27．カナタ③ (UDe_M-27)
28．アガムス (UDe_M-28)
29．日常・心情 (UDe_M-29)
30．日常・心情-楽しい (UDe_M-30)
31．日常・心情-コミカル① (UDe_M-31)
32．日常・心情-コミカル② (UDe_M-32)
33．日常・心情-優しい (UDe_M-33)
34．日常・心情-悲しい① (UDe_M-34)
35．日常・心情-悲しい② (UDe_M-35)
36．日常・心情-感動 (UDe_M-36)
37．日常・心情-平和・一件落着① (UDe_M-37a)
38．日常・心情-平和・一件落着② (UDe_M-37b)
39．日常・心情-決意 (UDe_M-38)
40．日常・心情-成長・青春 (UDe_M-39)
41．日常・心情-格闘・アクション (UDe_M-40)
42．日常・心情-ピンチ・焦り (UDe_M-41)
43．サスペンス-恐怖 (UDe_M-42)
44．サスペンス-不穏 (UDe_M-43)
45．サスペンス-ホラー (UDe_M-44)
46．サスペンス-事件の始まり (UDe_M-45)
47．サスペンス-謎解き・推理 (UDe_M-46)
48．マザースフィア (UDe_M-47)
49．Wake up Decker! (第1クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
50．Wake up Decker! (第2クールTV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
51．カナタトオク (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
52．ヒカリカナタ (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
布莱泽奥特曼 原声带 收录曲目
01．ブレーザーのテーマ (UB_M-1)
02．戦闘-始まり・互角 (UB_M-5)
03．戦闘-拮抗 (UB_M-6)
04．戦闘-優勢① (UB_M-7)
05．戦闘-優勢② (UB_M-8)
06．戦闘-優勢③ (UB_M-9)
07．戦闘-劣勢① (UB_M-10)
08．戦闘-劣勢② (UB_M-11)
09．戦闘-敗北・絶望 (UB_M-12)
10．決意 (UB_M-13)
11．僕らのスペクトラ_ピアノ (UB_M-14)
12．僕らのスペクトラ_ギター (UB_M-15)
13．怪獣-出現 (UB_M-16)
14．怪獣-破壊 (UB_M-17)
15．怪獣-猛威 (UB_M-18)
16．怪獣-悲しみ (UB_M-19)
17．宇宙怪獣-出現 (UB_M-20)
18．宇宙怪獣-猛威 (UB_M-21)
19．SKaRD-出動 (UB_M-22)
20．SKaRD-戦闘 (UB_M-23)
21．SKaRD-ワンダバ (UB_M-24)
22．アースガロン-発進 (UB_M-25)
23．アースガロン-激闘 (UB_M-26)
24．防衛隊のテーマ (UB_M-27)
25．ゲント-戦い (UB_M-28)
26．ゲント-家族 (UB_M-29)
27．エミ-戦闘 (UB_M-30)
28．エミ-悲しみ (UB_M-31)
29．テルアキ-作戦会議 (UB_M-32)
30．ヤスノブ-解説 (UB_M-33)
31．アンリ-心情曲 (UB_M-34)
32．レツ-軍人 (UB_M-35)
33．日常・心情-THE日常 (UB_M-36)
34．日常・心情-たのしい (UB_M-37)
35．日常・心情-コミカル (UB_M-38)
36．日常・心情-優しい (UB_M-39)
37．日常・心情-悲しい① (UB_M-40)
38．日常・心情-悲しい② (UB_M-41)
39．日常・心情-感動 (UB_M-42)
40．日常・心情-勝利 (UB_M-43)
41．日常・心情-平和・一件落着 (UB_M-44)
42．日常・心情-決意 (UB_M-45)
43．日常・心情-格闘・アクション (UB_M-46)
44．日常・心情-ピンチ・焦り (UB_M-47)
45．サスペンス-恐怖 (UB_M-48)
46．サスペンス-不穏 (UB_M-49)
47．サスペンス-たくらみ (UB_M-50)
48．サスペンス-事件の始まり (UB_M-51)
49．サスペンス-謎解き・推理 (UB_M-52)
50．僕らのスペクトラ (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
51．BLACK STAR (TV size) ※アルバムダウンロードにのみ収録
雷古洛思奥特曼 原声带 收录曲目
01．レグロスのテーマ (UR_M-1)
02．レグロスのテーマ-感動a (UR_M-2)
03．レグロスのテーマ-感動b (UR_M-3)
04．レグロスの戦闘曲 (UR_M-4)
05．コスモ幻獣拳のテーマ (UR_M-5)
06．幻獣闘士のテーマ (UR_M-6)
07．幻獣闘士のテーマ-voiceless (UR_M-7)
08．フォロスのテーマ-fast (UR_M-8)
09．フォロスのテーマ-slow (UR_M-9)
10．トゥバーンのテーマ (UR_M-10)
11．友情 (UR_M-11)
12．コミカル1 (UR_M-12)
13．コミカル2 (UR_M-13)
14．劣勢 (UR_M-14)
15．襲撃 (UR_M-15)
16．襲撃-jazzy ver. (UR_M-16)
17．悲しみ (UR_M-17)
18．ミステリー (UR_M-18)
19．サスペンス (UR_M-19)
20．fist of hope -Short size- ※アルバムダウンロードにのみ収録
21．Rain forecast (REGULOS ver.) -Short size- ※アルバムダウンロードにのみ収録
北条の「圧倒的な大軍」が家康に戦意喪失の驚き 旧武田領巡り、上杉・北条・徳川で三つ巴の争い
NHK大河ドラマ「どうする家康」の放送で注目を集める「徳川家康」。長きにわたる戦乱の世に終止符を打って江戸幕府を開いた家康が、いかにして「天下人」までのぼりつめたのか。また、どのようにして盤石な政治体制を築いたのか。家康を取り巻く重要人物たちとの関係性をひもときながら「人間・徳川家康」に迫る連載『なぜ天下人になれた？ 「人間・徳川家康」の実像』(毎週日曜日配信)の第33回は、北条軍と徳川軍の戦いを解説する。
著者フォローをすると、連載の新しい記事が公開されたときにお知らせメールが届きます。
■旧武田領を巡って三つ巴の戦いに
「本能寺の変」で織田信長が明智光秀に討たれると、徳川家康は窮地に追い込まれながらも、伊賀越えを成功させて、無事に三河へと帰還。「信長の仇を討つべし」と方々に書状を出したが、言葉と裏腹にその腰は重かった。
羽柴秀吉がいち早く光秀を討ち、信長の後継者として台頭しようとするなかで、家康は旧武田領である甲斐、信濃、上野にいち早く目を向けている(前回記事「『秀吉が信長の仇討つ』家康が悔しがらないワケ」参照)。
なにしろ旧武田領は織田家の領土になってから、まだ日が浅い。そのため、信長亡き今、真っ先に近隣大名による争奪戦の餌食になると、家康は踏んでいたのだろう。
案の定、旧武田領に手を伸ばしてきたのが、越後の上杉景勝と、相模の北条氏直である。家康と合わせて、三つ巴の争いが繰り広げられ、「天正壬午の乱」と呼ばれる騒乱が始まることとなった。
動乱の引き金の1つとなったのが、甲斐で起きた旧武田家家臣や土豪、地侍による一揆である。
甲斐国のうち河内領についてはもともと穴山梅雪の領土だったが、梅雪は落ち武者狩りで、命を落としている。空白地帯を作らぬように、家康は武田旧臣で徳川方についた岡部正綱をすぐに派遣していた。
問題は、それ以外の甲斐国の領地である。『三河物語』によると、家康は一揆を鎮圧すべく、本多忠政を派遣。統治していた織田家の家臣、河尻秀隆を助けようとした。
ところが、河尻はこの援軍を「自分たちを討とうとしているのではないか」と警戒。忠政にご馳走をふるまい、油断させながら、寝ているところを長刀で突き殺してしまう。
状況的には、織田家の家臣が、もはや誰も信じられなくなっていたとしても無理はない。一説によると、一揆を理由に家康は河尻を甲斐から引き離そうとしていた、ともいわれている。結局、河尻は一揆勢に殺されてしまう。
事態を受けて、家康は大須賀康高(大須賀五郎左衛門尉)や岡部正綱ら武田旧臣の者たちを派遣。甲斐の一揆を鎮圧させようと働きかけている。
しかし、2人が送り込まれてからも、しばらく一揆にてこずらされることになる。そんななか、援軍として大久保忠世(大久保七郎右衛門)が「婆口(うばぐち)」、現在の甲府市右左口に到着すると、大須賀はずいぶんと心強かったらしい。『三河物語』には、大須賀のセリフとして、こう書かれている。
「なに、大久保七郎右衛門がもう着いたか。もう大船に乗ったようなものだ」
だが、『三河物語』の作者は、大久保忠世の弟にあたる大久保彦左衛門(忠教)であり、兄の活躍を強調する描写が多い。実際はそれほどすんなりといったわけではなかった。
天正10(1582)年7月3日には、家康自身が浜松から出陣。8000の軍勢を率いて、9日に甲斐へと入っている。
甲斐と同じく、信長の死によって領主のいない空白地帯となったのが、信濃と上野である。ともに「本能寺の変」を契機に、状況は一変している。
信長から信濃国を与えられていた森長可は領地を捨てて、美濃へと敗走。滝川一益にいたっては、対北条氏の最前線として上野国を任されていたため、すぐさま脅威に晒されることとなった。一益は、攻め込んできた北条軍を迎え撃とうとするが、敗走を重ねて完全に駆逐されてしまっている。
そんな東国の混乱ぶりについては、光秀を討った羽柴秀吉も気になっていた。だが、自身は織田家の家督相続問題に追われており、それどころではない。7月7日付の家康に宛てた書状で、次のような趣旨のことを述べている。
「信濃・甲斐・上野を敵方に渡さないでほしい」
家康はその書状を受けて2日後に甲斐へと入ったことになる。そして、甲斐・信濃一帯で割拠する国衆たちを味方につけるべく、徳川・北条・上杉が動き出すことになる。
しかし、上杉景勝は南下して信濃川中島を押さえるものの、家中に内乱が生じたことで、それ以上は進めなくなった。
一方、甲斐を押さえた家康はといえば、信濃の諏訪氏を味方につけるべく、重臣の酒井忠次が調略に動いている。だが、忠次は高島城の諏訪頼忠を説得できず、調略に失敗。足止めを食らうこととなった。
■北条の大軍を8000で迎え撃つ
そんななか、上野国へと進出して勢いに乗る北条氏直は、碓氷(うすい)峠を越えて、信濃国へと侵攻している。川中島で対峙する上杉軍と停戦したのち、甲斐を狙うべく、さらに南下。若神子(わかみこ)城へと入っていく。
対する家康は8000の軍勢で新府城に本陣をしき、両者はにらみ合うかたちとなる。家康は北条軍と全面対決することとなった。
このときに、北条の軍勢は2万とも、4万ともいわれている。兵力としては圧倒的に劣勢のなかで、家康は堅い守りで、北条の攻撃をしのいでいる。
戦況を打開すべく氏直の父である氏政が 、弟の氏忠に1万の兵を与えている。そして新府にいる家康の背後をつくことで、南北から挟み撃ちにしようとした。
ところが、徳川勢の抵抗がないため、北条の兵たちは油断して、あちこちで略奪を始めてしまう。
そうして分散するところをねらって、徳川勢の鳥居元忠ら2000の軍勢が出現。北条軍を追い詰めている(『三河物語』)。
「急な敵の出現におどろく北条軍をそこここに追いつめて殺すと、全軍総敗退となり、 御坂を目指して逃げて行く。左衛門助殿もかろうじて命は助かり、 御坂を目指して逃げ落ちて行った」
鳥居元忠は、家康が今川氏の人質だった頃からの側近の1人である。
このときに名立たる者を300人あまり討ち取ると、その首を新府城に送った。そして若神子城にいる北条方にもよく見えるように首を晒して、相手の戦意を喪失させている。
思えば、このときは調略に失敗した酒井忠次だったが、かつて武田勝頼を相手に繰り広げた長篠の戦いにおいては、奇襲攻撃に見事に成功。重臣らしい活躍を見せている。
そして今回、北条氏直を相手どった黒駒合戦では、忠次と同じくベテラン家臣である、鳥居元忠が勝利に貢献することとなった。
こうして日替わりで家臣団からヒーローが出るのが、徳川軍の強みである。家臣たちが生き生きと活躍できる雰囲気づくりに、家康は日頃から心を砕いていたのだろう。
■41歳で5カ国を治める大名となる
結局、そのまま徳川方も北条方も、決め手を欠いたまま、約80日あまりの膠着状態が続く。
和睦を申し出たのは、北条氏直のほうだ。北条に味方していた真田昌幸が寝返って、徳川方につき、ゲリラ戦を展開したことに、ずいぶんと苦しめられたらしい。
和睦の結果、北条は上野を、家康は甲斐と信濃を領有することが認められた。また、家康の次女である督姫は、北条氏直のもとへ正室として嫁がせることになる。徳川と北条の間には婚姻・同盟関係が結ばれることとなった。
こうして家康は、甲斐・信濃・駿河・遠江・三河の5カ国を治める大名となった。41歳のときのことである。それから8年後、このとき手に入れた国をすべて手放し、関東へと国替えとなるとは、さすがの家康も予想しなかったであろう。
NHK大河ドラマ「どうする家康」の放送で注目を集める「徳川家康」。長きにわたる戦乱の世に終止符を打って江戸幕府を開いた家康が、いかにして「天下人」までのぼりつめたのか。また、どのようにして盤石な政治体制を築いたのか。家康を取り巻く重要人物たちとの関係性をひもときながら「人間・徳川家康」に迫る連載『なぜ天下人になれた？ 「人間・徳川家康」の実像』(毎週日曜日配信)の第33回は、北条軍と徳川軍の戦いを解説する。
著者フォローをすると、連載の新しい記事が公開されたときにお知らせメールが届きます。
■旧武田領を巡って三つ巴の戦いに
「本能寺の変」で織田信長が明智光秀に討たれると、徳川家康は窮地に追い込まれながらも、伊賀越えを成功させて、無事に三河へと帰還。「信長の仇を討つべし」と方々に書状を出したが、言葉と裏腹にその腰は重かった。
羽柴秀吉がいち早く光秀を討ち、信長の後継者として台頭しようとするなかで、家康は旧武田領である甲斐、信濃、上野にいち早く目を向けている(前回記事「『秀吉が信長の仇討つ』家康が悔しがらないワケ」参照)。
なにしろ旧武田領は織田家の領土になってから、まだ日が浅い。そのため、信長亡き今、真っ先に近隣大名による争奪戦の餌食になると、家康は踏んでいたのだろう。
案の定、旧武田領に手を伸ばしてきたのが、越後の上杉景勝と、相模の北条氏直である。家康と合わせて、三つ巴の争いが繰り広げられ、「天正壬午の乱」と呼ばれる騒乱が始まることとなった。
動乱の引き金の1つとなったのが、甲斐で起きた旧武田家家臣や土豪、地侍による一揆である。
甲斐国のうち河内領についてはもともと穴山梅雪の領土だったが、梅雪は落ち武者狩りで、命を落としている。空白地帯を作らぬように、家康は武田旧臣で徳川方についた岡部正綱をすぐに派遣していた。
問題は、それ以外の甲斐国の領地である。『三河物語』によると、家康は一揆を鎮圧すべく、本多忠政を派遣。統治していた織田家の家臣、河尻秀隆を助けようとした。
ところが、河尻はこの援軍を「自分たちを討とうとしているのではないか」と警戒。忠政にご馳走をふるまい、油断させながら、寝ているところを長刀で突き殺してしまう。
状況的には、織田家の家臣が、もはや誰も信じられなくなっていたとしても無理はない。一説によると、一揆を理由に家康は河尻を甲斐から引き離そうとしていた、ともいわれている。結局、河尻は一揆勢に殺されてしまう。
事態を受けて、家康は大須賀康高(大須賀五郎左衛門尉)や岡部正綱ら武田旧臣の者たちを派遣。甲斐の一揆を鎮圧させようと働きかけている。
しかし、2人が送り込まれてからも、しばらく一揆にてこずらされることになる。そんななか、援軍として大久保忠世(大久保七郎右衛門)が「婆口(うばぐち)」、現在の甲府市右左口に到着すると、大須賀はずいぶんと心強かったらしい。『三河物語』には、大須賀のセリフとして、こう書かれている。
「なに、大久保七郎右衛門がもう着いたか。もう大船に乗ったようなものだ」
だが、『三河物語』の作者は、大久保忠世の弟にあたる大久保彦左衛門(忠教)であり、兄の活躍を強調する描写が多い。実際はそれほどすんなりといったわけではなかった。
天正10(1582)年7月3日には、家康自身が浜松から出陣。8000の軍勢を率いて、9日に甲斐へと入っている。
甲斐と同じく、信長の死によって領主のいない空白地帯となったのが、信濃と上野である。ともに「本能寺の変」を契機に、状況は一変している。
信長から信濃国を与えられていた森長可は領地を捨てて、美濃へと敗走。滝川一益にいたっては、対北条氏の最前線として上野国を任されていたため、すぐさま脅威に晒されることとなった。一益は、攻め込んできた北条軍を迎え撃とうとするが、敗走を重ねて完全に駆逐されてしまっている。
そんな東国の混乱ぶりについては、光秀を討った羽柴秀吉も気になっていた。だが、自身は織田家の家督相続問題に追われており、それどころではない。7月7日付の家康に宛てた書状で、次のような趣旨のことを述べている。
「信濃・甲斐・上野を敵方に渡さないでほしい」
家康はその書状を受けて2日後に甲斐へと入ったことになる。そして、甲斐・信濃一帯で割拠する国衆たちを味方につけるべく、徳川・北条・上杉が動き出すことになる。
しかし、上杉景勝は南下して信濃川中島を押さえるものの、家中に内乱が生じたことで、それ以上は進めなくなった。
一方、甲斐を押さえた家康はといえば、信濃の諏訪氏を味方につけるべく、重臣の酒井忠次が調略に動いている。だが、忠次は高島城の諏訪頼忠を説得できず、調略に失敗。足止めを食らうこととなった。
■北条の大軍を8000で迎え撃つ
そんななか、上野国へと進出して勢いに乗る北条氏直は、碓氷(うすい)峠を越えて、信濃国へと侵攻している。川中島で対峙する上杉軍と停戦したのち、甲斐を狙うべく、さらに南下。若神子(わかみこ)城へと入っていく。
対する家康は8000の軍勢で新府城に本陣をしき、両者はにらみ合うかたちとなる。家康は北条軍と全面対決することとなった。
このときに、北条の軍勢は2万とも、4万ともいわれている。兵力としては圧倒的に劣勢のなかで、家康は堅い守りで、北条の攻撃をしのいでいる。
戦況を打開すべく氏直の父である氏政が 、弟の氏忠に1万の兵を与えている。そして新府にいる家康の背後をつくことで、南北から挟み撃ちにしようとした。
ところが、徳川勢の抵抗がないため、北条の兵たちは油断して、あちこちで略奪を始めてしまう。
そうして分散するところをねらって、徳川勢の鳥居元忠ら2000の軍勢が出現。北条軍を追い詰めている(『三河物語』)。
「急な敵の出現におどろく北条軍をそこここに追いつめて殺すと、全軍総敗退となり、 御坂を目指して逃げて行く。左衛門助殿もかろうじて命は助かり、 御坂を目指して逃げ落ちて行った」
鳥居元忠は、家康が今川氏の人質だった頃からの側近の1人である。
このときに名立たる者を300人あまり討ち取ると、その首を新府城に送った。そして若神子城にいる北条方にもよく見えるように首を晒して、相手の戦意を喪失させている。
思えば、このときは調略に失敗した酒井忠次だったが、かつて武田勝頼を相手に繰り広げた長篠の戦いにおいては、奇襲攻撃に見事に成功。重臣らしい活躍を見せている。
そして今回、北条氏直を相手どった黒駒合戦では、忠次と同じくベテラン家臣である、鳥居元忠が勝利に貢献することとなった。
こうして日替わりで家臣団からヒーローが出るのが、徳川軍の強みである。家臣たちが生き生きと活躍できる雰囲気づくりに、家康は日頃から心を砕いていたのだろう。
■41歳で5カ国を治める大名となる
結局、そのまま徳川方も北条方も、決め手を欠いたまま、約80日あまりの膠着状態が続く。
和睦を申し出たのは、北条氏直のほうだ。北条に味方していた真田昌幸が寝返って、徳川方につき、ゲリラ戦を展開したことに、ずいぶんと苦しめられたらしい。
和睦の結果、北条は上野を、家康は甲斐と信濃を領有することが認められた。また、家康の次女である督姫は、北条氏直のもとへ正室として嫁がせることになる。徳川と北条の間には婚姻・同盟関係が結ばれることとなった。
こうして家康は、甲斐・信濃・駿河・遠江・三河の5カ国を治める大名となった。41歳のときのことである。それから8年後、このとき手に入れた国をすべて手放し、関東へと国替えとなるとは、さすがの家康も予想しなかったであろう。
✋热门推荐