ゼウス
概要
ゼウスはローマ神話ではユーピテル(ジュピター)にあたる。オリュムポスの神々の家族および人類の両方の守護神・支配神であり、神々と人間たちの父と考えられた。
ゼウスは天空神として、全宇宙や雲・雨・雪・雷などの気象を支配していた。キュクロープスの作った雷霆(ケラウノス)を主な武器とする。その威力はオリュンポス最強と謳われるほど強大なもので、この雷霆をゼウスが使えば世界を一撃で熔解させ、全宇宙を焼き尽くすことができる。テューポーンと戦う際には、万物を切り刻む魔法の刃であるアダマスの鎌も武器としていた。雷霆の一撃をも防ぎ、更に敵を石化させるアイギスの肩当て(胸当てや楯という説も)を主な防具とするが、この防具はよく娘のアテーナーに貸し出される。この他にも、「恐怖」という甲冑をギガントマキアーにおいて着用している。
「光輝」と呼ばれる天界の輝きを纏った鎧に山羊革の胸当てをつけ、聖獣は鷲、聖木はオーク。主要な神殿は、オークの木のささやきによって神託を下したエーペイロスの聖地ドードーナ、および4年ごとに彼の栄誉を祝福してオリンピック大祭が開かれたオリュンピアにあった。
系譜
ティーターン神族のクロノスとレアーの末の子(長男の説もある)で、ハーデースとポセイドーンの弟。正妻は姉であるヘーラーであるが、レートーや姉のデーメーテール等の女神をはじめ、多くの人間の女性とも交わり、子をもうけたといわれる。
オリュンポス十二神の中では、メーティスとの間にアテーナー、レートーとの間にアポローンとアルテミス、マイアとの間にヘルメース、ディオーネーとの間にアプロディーテー(ホメーロスより)、ヘーラーとの間にアレース、ヘーパイストス、またテーバイの王女セメレーとの間にディオニューソス、デーメーテール(一説にはステュクス)との間にペルセポネー(あるいはコレー)をもうけた。その他、記憶の女神ムネーモシュネーとの間に9人のムーサたち、海洋の女神エウリュノメーとの間に3人のカリスたち、月の女神セレーネーとの間にパンディーア、ヘルセー、ネメアが誕生した。
また様々な人間の女性との間に、たとえばダナエーとの間にペルセウスを、アルクメーネーとの間にヘーラクレースを、レーダーとの間にディオスクーロイを、アンティオペーとの間にゼートスとアムピーオーンを、エウローペーとの間にミーノースとラダマンテュスとサルペードーンを、カリストーとの間にアルカスを、イーオーとの間にエパポスを、といったように多数の子供たちをもうけたことになっている。これらゼウスの子とされる英雄を半神(ヘロス)といい、古代ギリシアでは下級の神として広く祀られた。これらの伝説は、古代ギリシアの各王家が、自らの祖先をゼウスとするために作り出された系譜とも考えられる。ゼウスが交わったとされる人間の女の中には、もとは地元の地母神であったと考えられるものもいる。女神や人間と交わるときのゼウスはしばしば変化したとされ、ダナエーのときには黄金の雨に、レーダーのときには白鳥に、アンティオペーのときにはサテュロスに、エウローペーのときには白い牡牛に、カリストーのときにはアルテミスに、イーオーのときには雲に変身したといわれる。
神話
正妻たち
ゼウスは最終的にはヘーラーと永遠に結ばれるが、それまでに何度か結婚と離婚を繰り返していた。
メーティス
ゼウスの最初の妻は智恵の女神メーティスであった。彼女はオーケアニデスであり、ティーターン神族の一柱であったが、ティーターノマキアーの際にはゼウスに味方していた。ガイアは「ゼウスとメーティスの間に生まれた男神は父を超える」という予言をした。これを恐れてゼウスは妊娠していたメーティスを呑み込み、子供が生まれないようにした。「どんなものにでも変身できるのなら、水に変身してみせよ」というゼウスの挑発に乗ったメーティスが水に変じたところでこれを飲み干したとも、ゼウスから逃れるために様々な動物に変身していたが、蠅に変身したところで呑み込まれたとも言われる。
あるとき、ゼウスは激しい頭痛に襲われた。そこで、ヘーパイストスに命じて頭を斧で叩き割り、直接原因を探ろうとした。すると、ゼウスの頭から武装し成人したアテーナーが飛び出してきた。その衝撃で世界は停止し、天体の運行も止まった。アテーナーがゼウスとメーティスとの子であり、女神であったために、ガイアの予言は効力を失った。こうしてゼウスは王位簒奪の大いなる運命から解放された。呑み込まれたメーティスはゼウスの智恵となり、ゼウスはメーティスの全知を手に入れた。また、メーティスはアテーナーと共に飛び出てきたという説もある。
テミス
メーティスの智恵を吸収したゼウスは、次にウーラノスとガイアの子である、掟の女神テミスと結婚した。テミスとの間に運命の三女神モイライ、季節の女神ホーラー、正義の女神アストライアーをもうけた。モイライは最初は夜の女神ニュクスの娘であったが、ゼウスは上記のように運命を超越し、モイライを自らの子として再誕生させた。結果として運命すらもゼウスに抗えなくなった。
ヘーラー
ゼウスはヘーラーに目を付け、テミスと結婚中であるにもかかわらず結婚の女神ヘーラーに言い寄った。ゼウスはカッコウに化けてヘーラーに近付き犯そうとしたが、ヘーラーはそれでも尚抵抗を止めなかった。ヘーラーは交わることの条件として結婚を提示した。ヘーラーに魅了されていたゼウスは仕方なくテミスと離婚すると、ヘーラーと結婚し、彼女との間にアレース、ヘーパイストス、ヘーベーなどをもうけた。ヘーラーはゼウスの不貞に対して常に目を光らせ、愛人たちやその子供たちに苛烈な罰を与えるようになった。
愛人たち
ゼウスは好色な神であり、しばしばヘーラーの目を盗んでは浮気を繰り返していた。これは、強力な神々や半神半人を生み出し、全宇宙や人間界の基盤を整えるためでもあった。また、古代ギリシアのみならず、地中海世界の王家が自らの祖先をゼウスとする家系を主張したため、ゼウスは浮気を繰り返す神話を多く持つようになった。ゼウスの愛人は数え切れないほどいるが、その中でも特に有名な愛人たちを以下に記述する。下記の他、ラミアー、アイギーナ、カリストー、エラレー、タレイア、アイトネーなど多くの愛人を持ったことで知られる。
イーオー
ゼウスはイーオーという美女と密通していた。これを見抜いたヘーラーはゼウスに詰め寄るが、ゼウスはイーオーを美しい雌牛に変え、雌牛を愛でていただけであるとした。ヘーラーは策を講じ、その雌牛をゼウスから貰うと、百眼の巨人アルゴスを見張りに付けた。この巨人は身体中に百の眼を持ち、眠る時も半分の50の眼は開いたままであったので、空間的にも時間的にも死角が存在しなかった。ゼウスはイーオー救出の任をヘルメースに命じ、ヘルメースは草笛でアルゴスの全ての眼を眠らせると、その首を剣で切り取った。
雌牛は解放されたが、ヘーラーが虻を送り込んだために雌牛は逃げ惑った。虻から逃げるように様々な地を放浪し、最終的にはエジプトに辿り着き、ここで雌牛は元の姿に戻った。ゼウスとの間にできていた子供であるエパポスをエジプトで出産した。イーオーはデーメーテールの像を立て、イーオーとデーメーテール像はエジプト人にイシスと呼ばれるようになった。
レーダー
アイトーリア王テスティオスの娘で、スパルタ王テュンダレオースの妻であったレーダーにもゼウスは恋した。ゼウスは白鳥に変じ、鷹に追われるふりをしてレーダーの腕に隠れた。レーダーは白鳥のことを想ってそれを拒まなかったが、そこで正体を現したゼウスと交わった。レーダーは二つの卵を産み、一つの卵からはヘレネーとクリュタイムネーストラーが、もう一つの卵からはカストールとポリュデウケース(二人合わせてディオスクーロイとも呼ばれた)が生まれた。ヘレネーとポリュデウケースはゼウスとの子であり、クリュタイムネーストラーとカストールがテュンダレオースとの子であった。ヘレネーは絶世の美女となり、トロイア戦争の原因となった。ポリュデウケースは不死身であった。ゼウスはヘレネーの誕生を記念し、宇宙にはくちょう座を創造した。
エウローペー
エウローペーは、テュロスのフェニキア王アゲーノールとテーレパッサの娘で、美しい姫であった。エウローペーに一目ぼれしたゼウスは誘惑するために、白い牡牛へと変身した。エウローペーは侍女と花を摘んでいる時にその牡牛を見付け、従順な様子に気を許して背にまたがった。その途端に牡牛はエウローペーを連れ去った。ゼウスはヨーロッパ中をエウローペーと共に駆け回ったため、その地域はエウローペーから名前を取って「ヨーロッパ」 (Europa) と呼ばれるようになった。最終的にクレタ島へ辿り着いたゼウスは本来の姿をあらわし、エウローペーはクレタ島で最初の妃となった。ゼウスとの息子には、ミーノースやラダマンテュス、サルペードーンがいる。その後、アステリオスが3人の息子たちの義理の父になった。ゼウスは彼女にタロースと必ず獲物をとらえる猟犬となくなる事のない投げ槍の、3つの贈り物を与えた。その後ゼウスは再び白い牡牛へと姿を変え、星空へと上がり、おうし座になった。
ガニュメーデース
ゼウスはガニュメーデースというトロイアの美少年を攫ったことでも知られている。しかし、これは愛人にするためではなく、神々の給仕係にするためであった。オリュンポスの神々に給仕するのは、もとは大神ゼウスとその正妻ヘーラーの娘、青春の女神であるヘーベーの役割であった。ゼウスの子、英雄ヘーラクレースが、死後に神々の列に加えられたとき、ヘーラクレースを憎んでいたヘーラーはようやくヘーラクレースと和解し、その娘ヘーベーが妻として彼に与えられた。このため神々の宴席に給仕するものがなくなった。ゼウスは人間たちの中でもとりわけ美しいガニュメーデースを選び、鷲の姿に変身して彼を攫い、オリュンポスの給仕とした。この仕事のためにガニュメーデースには永遠の若さと不死が与えられた。また代償としてその父に速い神馬(別伝ではヘーパイストスの作った黄金のブドウの木)が与えられた。
天上に輝くみずがめ座は、神々に神酒ネクタールを給仕するガニュメーデースの姿であり、わし座はゼウスが彼を攫うときに変身した鷲の姿である。
概要
ゼウスはローマ神話ではユーピテル(ジュピター)にあたる。オリュムポスの神々の家族および人類の両方の守護神・支配神であり、神々と人間たちの父と考えられた。
ゼウスは天空神として、全宇宙や雲・雨・雪・雷などの気象を支配していた。キュクロープスの作った雷霆(ケラウノス)を主な武器とする。その威力はオリュンポス最強と謳われるほど強大なもので、この雷霆をゼウスが使えば世界を一撃で熔解させ、全宇宙を焼き尽くすことができる。テューポーンと戦う際には、万物を切り刻む魔法の刃であるアダマスの鎌も武器としていた。雷霆の一撃をも防ぎ、更に敵を石化させるアイギスの肩当て(胸当てや楯という説も)を主な防具とするが、この防具はよく娘のアテーナーに貸し出される。この他にも、「恐怖」という甲冑をギガントマキアーにおいて着用している。
「光輝」と呼ばれる天界の輝きを纏った鎧に山羊革の胸当てをつけ、聖獣は鷲、聖木はオーク。主要な神殿は、オークの木のささやきによって神託を下したエーペイロスの聖地ドードーナ、および4年ごとに彼の栄誉を祝福してオリンピック大祭が開かれたオリュンピアにあった。
系譜
ティーターン神族のクロノスとレアーの末の子(長男の説もある)で、ハーデースとポセイドーンの弟。正妻は姉であるヘーラーであるが、レートーや姉のデーメーテール等の女神をはじめ、多くの人間の女性とも交わり、子をもうけたといわれる。
オリュンポス十二神の中では、メーティスとの間にアテーナー、レートーとの間にアポローンとアルテミス、マイアとの間にヘルメース、ディオーネーとの間にアプロディーテー(ホメーロスより)、ヘーラーとの間にアレース、ヘーパイストス、またテーバイの王女セメレーとの間にディオニューソス、デーメーテール(一説にはステュクス)との間にペルセポネー(あるいはコレー)をもうけた。その他、記憶の女神ムネーモシュネーとの間に9人のムーサたち、海洋の女神エウリュノメーとの間に3人のカリスたち、月の女神セレーネーとの間にパンディーア、ヘルセー、ネメアが誕生した。
また様々な人間の女性との間に、たとえばダナエーとの間にペルセウスを、アルクメーネーとの間にヘーラクレースを、レーダーとの間にディオスクーロイを、アンティオペーとの間にゼートスとアムピーオーンを、エウローペーとの間にミーノースとラダマンテュスとサルペードーンを、カリストーとの間にアルカスを、イーオーとの間にエパポスを、といったように多数の子供たちをもうけたことになっている。これらゼウスの子とされる英雄を半神(ヘロス)といい、古代ギリシアでは下級の神として広く祀られた。これらの伝説は、古代ギリシアの各王家が、自らの祖先をゼウスとするために作り出された系譜とも考えられる。ゼウスが交わったとされる人間の女の中には、もとは地元の地母神であったと考えられるものもいる。女神や人間と交わるときのゼウスはしばしば変化したとされ、ダナエーのときには黄金の雨に、レーダーのときには白鳥に、アンティオペーのときにはサテュロスに、エウローペーのときには白い牡牛に、カリストーのときにはアルテミスに、イーオーのときには雲に変身したといわれる。
神話
正妻たち
ゼウスは最終的にはヘーラーと永遠に結ばれるが、それまでに何度か結婚と離婚を繰り返していた。
メーティス
ゼウスの最初の妻は智恵の女神メーティスであった。彼女はオーケアニデスであり、ティーターン神族の一柱であったが、ティーターノマキアーの際にはゼウスに味方していた。ガイアは「ゼウスとメーティスの間に生まれた男神は父を超える」という予言をした。これを恐れてゼウスは妊娠していたメーティスを呑み込み、子供が生まれないようにした。「どんなものにでも変身できるのなら、水に変身してみせよ」というゼウスの挑発に乗ったメーティスが水に変じたところでこれを飲み干したとも、ゼウスから逃れるために様々な動物に変身していたが、蠅に変身したところで呑み込まれたとも言われる。
あるとき、ゼウスは激しい頭痛に襲われた。そこで、ヘーパイストスに命じて頭を斧で叩き割り、直接原因を探ろうとした。すると、ゼウスの頭から武装し成人したアテーナーが飛び出してきた。その衝撃で世界は停止し、天体の運行も止まった。アテーナーがゼウスとメーティスとの子であり、女神であったために、ガイアの予言は効力を失った。こうしてゼウスは王位簒奪の大いなる運命から解放された。呑み込まれたメーティスはゼウスの智恵となり、ゼウスはメーティスの全知を手に入れた。また、メーティスはアテーナーと共に飛び出てきたという説もある。
テミス
メーティスの智恵を吸収したゼウスは、次にウーラノスとガイアの子である、掟の女神テミスと結婚した。テミスとの間に運命の三女神モイライ、季節の女神ホーラー、正義の女神アストライアーをもうけた。モイライは最初は夜の女神ニュクスの娘であったが、ゼウスは上記のように運命を超越し、モイライを自らの子として再誕生させた。結果として運命すらもゼウスに抗えなくなった。
ヘーラー
ゼウスはヘーラーに目を付け、テミスと結婚中であるにもかかわらず結婚の女神ヘーラーに言い寄った。ゼウスはカッコウに化けてヘーラーに近付き犯そうとしたが、ヘーラーはそれでも尚抵抗を止めなかった。ヘーラーは交わることの条件として結婚を提示した。ヘーラーに魅了されていたゼウスは仕方なくテミスと離婚すると、ヘーラーと結婚し、彼女との間にアレース、ヘーパイストス、ヘーベーなどをもうけた。ヘーラーはゼウスの不貞に対して常に目を光らせ、愛人たちやその子供たちに苛烈な罰を与えるようになった。
愛人たち
ゼウスは好色な神であり、しばしばヘーラーの目を盗んでは浮気を繰り返していた。これは、強力な神々や半神半人を生み出し、全宇宙や人間界の基盤を整えるためでもあった。また、古代ギリシアのみならず、地中海世界の王家が自らの祖先をゼウスとする家系を主張したため、ゼウスは浮気を繰り返す神話を多く持つようになった。ゼウスの愛人は数え切れないほどいるが、その中でも特に有名な愛人たちを以下に記述する。下記の他、ラミアー、アイギーナ、カリストー、エラレー、タレイア、アイトネーなど多くの愛人を持ったことで知られる。
イーオー
ゼウスはイーオーという美女と密通していた。これを見抜いたヘーラーはゼウスに詰め寄るが、ゼウスはイーオーを美しい雌牛に変え、雌牛を愛でていただけであるとした。ヘーラーは策を講じ、その雌牛をゼウスから貰うと、百眼の巨人アルゴスを見張りに付けた。この巨人は身体中に百の眼を持ち、眠る時も半分の50の眼は開いたままであったので、空間的にも時間的にも死角が存在しなかった。ゼウスはイーオー救出の任をヘルメースに命じ、ヘルメースは草笛でアルゴスの全ての眼を眠らせると、その首を剣で切り取った。
雌牛は解放されたが、ヘーラーが虻を送り込んだために雌牛は逃げ惑った。虻から逃げるように様々な地を放浪し、最終的にはエジプトに辿り着き、ここで雌牛は元の姿に戻った。ゼウスとの間にできていた子供であるエパポスをエジプトで出産した。イーオーはデーメーテールの像を立て、イーオーとデーメーテール像はエジプト人にイシスと呼ばれるようになった。
レーダー
アイトーリア王テスティオスの娘で、スパルタ王テュンダレオースの妻であったレーダーにもゼウスは恋した。ゼウスは白鳥に変じ、鷹に追われるふりをしてレーダーの腕に隠れた。レーダーは白鳥のことを想ってそれを拒まなかったが、そこで正体を現したゼウスと交わった。レーダーは二つの卵を産み、一つの卵からはヘレネーとクリュタイムネーストラーが、もう一つの卵からはカストールとポリュデウケース(二人合わせてディオスクーロイとも呼ばれた)が生まれた。ヘレネーとポリュデウケースはゼウスとの子であり、クリュタイムネーストラーとカストールがテュンダレオースとの子であった。ヘレネーは絶世の美女となり、トロイア戦争の原因となった。ポリュデウケースは不死身であった。ゼウスはヘレネーの誕生を記念し、宇宙にはくちょう座を創造した。
エウローペー
エウローペーは、テュロスのフェニキア王アゲーノールとテーレパッサの娘で、美しい姫であった。エウローペーに一目ぼれしたゼウスは誘惑するために、白い牡牛へと変身した。エウローペーは侍女と花を摘んでいる時にその牡牛を見付け、従順な様子に気を許して背にまたがった。その途端に牡牛はエウローペーを連れ去った。ゼウスはヨーロッパ中をエウローペーと共に駆け回ったため、その地域はエウローペーから名前を取って「ヨーロッパ」 (Europa) と呼ばれるようになった。最終的にクレタ島へ辿り着いたゼウスは本来の姿をあらわし、エウローペーはクレタ島で最初の妃となった。ゼウスとの息子には、ミーノースやラダマンテュス、サルペードーンがいる。その後、アステリオスが3人の息子たちの義理の父になった。ゼウスは彼女にタロースと必ず獲物をとらえる猟犬となくなる事のない投げ槍の、3つの贈り物を与えた。その後ゼウスは再び白い牡牛へと姿を変え、星空へと上がり、おうし座になった。
ガニュメーデース
ゼウスはガニュメーデースというトロイアの美少年を攫ったことでも知られている。しかし、これは愛人にするためではなく、神々の給仕係にするためであった。オリュンポスの神々に給仕するのは、もとは大神ゼウスとその正妻ヘーラーの娘、青春の女神であるヘーベーの役割であった。ゼウスの子、英雄ヘーラクレースが、死後に神々の列に加えられたとき、ヘーラクレースを憎んでいたヘーラーはようやくヘーラクレースと和解し、その娘ヘーベーが妻として彼に与えられた。このため神々の宴席に給仕するものがなくなった。ゼウスは人間たちの中でもとりわけ美しいガニュメーデースを選び、鷲の姿に変身して彼を攫い、オリュンポスの給仕とした。この仕事のためにガニュメーデースには永遠の若さと不死が与えられた。また代償としてその父に速い神馬(別伝ではヘーパイストスの作った黄金のブドウの木)が与えられた。
天上に輝くみずがめ座は、神々に神酒ネクタールを給仕するガニュメーデースの姿であり、わし座はゼウスが彼を攫うときに変身した鷲の姿である。
#Mingyu金珉奎[超话]#
モデルプレス=2024/01/31】13人組グループ・SEVENTEEN(セブンティーン)のMINGYU(ミンギュ)が1月31日、表参道・Spiral Hallにて開催されたコスメブランド「INNISFREE」のPR発表会に出席。緊急来日を果たした。
【写真】胸元チラリ スタイル抜群のSEVENTEENミンギュ
◆SEVENTEEN・MINGYUが緊急来日
2月2日、韓国・ソンスに続き、世界で2店舗目となる同ブランドのグローバルフラッグシップストアが表参道にオープンすることを記念して、メンズアンバサダーを務めるMINGYUが来日。同ブランドのイメージカラーの1つであるホワイトの爽やかなニットを着こなし「リラックスしたカジュアルな出で立ちを想像してきました」と笑顔を浮かべた。
また、MINGYUは通訳を通じてのトークセッションにて、通訳が日本語で訳す度に「はい」「ありがとうございます」と答えるなど、可愛らしい一面も見せていた。最後に「CARATの皆さんMINGYUとINNISFREEを愛してくださってありがとうございます。僕たちはまた5月に日本にスタジアムツアーで訪れる予定なので楽しみにしていてください」とCARAT(SEVENTEENのファンの愛称)に向けてメッセージを送った。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
https://t.cn/A6jj8ms3
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「2024年ヒット予測」女優部門トップ10 生見愛瑠の勢い止まらず 堀田真由・福本莉子の新境地、齋藤飛鳥ら新鋭に期待
【モデルプレス=2024/01/01】毎年恒例、女性向けエンタメ&ライフスタイルニュースサイト「モデルプレス」による「モデルプレスヒット予測」。9年目を迎える今回も、月間12億インプレッションを誇る自社SNSをベースに読者アンケートを実施。そこにモデルプレス編集部の目利きによる審査などを加え、2024年に各メディアを席巻するであろう女優を10人、ランキング形式で選出した。
【モデルプレス=2024/01/01】毎年恒例、女性向けエンタメ&ライフスタイルニュースサイト「モデルプレス」による「モデルプレスヒット予測」。9年目を迎える今回も、月間12億インプレッションを誇る自社SNSをベースに読者アンケートを実施。そこにモデルプレス編集部の目利きによる審査などを加え、2024年に各メディアを席巻するであろう女優を10人、ランキング形式で選出した。
フジテレビ系「風間公親-教場0-」では殺人犯となってしまう母親役としてゲスト出演。初の月9にして難役を任されたが、感情をむき出しにする芝居は大きな話題を呼び、普段の姿とのギャップに衝撃を受ける声が続出した。そしてドラマの2番手、派遣社員・倉橋朱里役で出演した日本テレビ系「セクシー田中さん」。「若くて可愛い」ことしか自分の市場価値はないと割り切っている朱里が、ベリーダンサーの顔を持つ主人公に出会い希望を得ていく様は、1人の人間の成長物語として観ている人が思わず感情移入してしまうようなパワーがあった。
モデルとしての圧倒的華に、誰からも愛される人柄、そこに「こんな役も見てみたい」と思わせる柔軟な演技力を印象付けた2023年。2024年以降もさらなる抜擢が続いていくことだろう。
◆堀田真由「大奥」難役で新たなステージへ
続く2位は、ABCテレビ・テレビ朝日系「たとえあなたを忘れても」で地上波連続ドラマ初主演を果たし、壮絶で切なくも美しいラストを彩った堀田真由(25)。映画「ブラック校則」(2019年)、「ハニーレモンソーダ」(2021年)をはじめ、“一軍女子”や“高嶺の花”的存在の女性を演じることも多かった彼女だが、近年では作品に合わせてその華を削ぎ落とし、正反対の役柄もこなせることを証明した。
それが顕著に表れたのは、“男女逆転大奥”を描いたNHK総合ドラマ10「大奥」の「3代・徳川家光×万里小路有功 編」で挑戦した、女性でありながら3代目将軍・徳川家光として生きることを強いられるという難役でのこと。複雑な身の上から傍若無人な振る舞いでしか自分を守ることができない不安定さや脆さ、その奥底に秘めた少女のようなピュアさを繊細に表現し、多くの視聴者の感動を呼んだ。
着物が似合う上品で古風な顔立ちと純粋無垢な透明感は、これまでもNHK正月時代劇「幕末相棒伝」、NHK大河「鎌倉殿の13人」(ともに2022年)など時代劇に必要不可欠な存在として重宝されていたが、それは決してビジュアルだけでなく、彼女の持つ儚さと内に秘めた強さが、過酷な時代を生き抜いてきた女性を彷彿させるからではないだろうか。憑依型女優としても名高い堀田が2024年はどんな人間に染まっていくのか胸が高鳴る。
◆“脱・ヒロイン”福本莉子の新境地
第3位は、映画「今夜、世界からこの恋が消えても」(2022年)で「第46回日本アカデミー賞新人俳優賞」を受賞し、次世代を担うニュースターとして勢いをつける福本莉子(23)。長澤まさみ、上白石萌歌らを輩出した「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞し芸能界入りを果たすと、正統派美少女としてたちまちオファーが舞い込み、数々の恋愛作品のヒロインを務めてきた。
しかし2023年は、TBS系「トリリオンゲーム」でのドが付くほど超真面目な“代表取締役社長”役、フジテレビ系月9「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」での地方テレビ局の新人記者役と、ラブストーリー以外の作品で新境地を開拓した。過去には「芸能界では『私の代わりはいない』という状況の中でベストを尽くすという場面にたくさん遭遇してきました。辛くても仕事だから逃げられない状況を積み重ねていくと『あの状況を乗り越えられたから今回もきっとできるだろう』と自信に繋がっていきました」(2022年7月モデルプレスインタビューより)と話していたこともある福本。目の前にある役と実直に向き合う姿は、前述した新米キャラのようなイメージ像にぴったりと重なり、自然と応援したくなるような親近感を持たせた。殻を破り、新たな顔を見せた彼女のさらなる飛躍に視線が集まる。
◆吉川愛・原菜乃華・畑芽育、子役時代経て多彩な女優へ進化
4位には、可憐なルックスと卓越した演技力を武器に、出演が後を絶たない吉川愛(24)。TBS系「山田太郎ものがたり」(2007年)の五子役、フジテレビ系「メイちゃんの執事」(2009年)のみるく役、テレビ朝日系「ハガネの女」(2010~2011年)の真理衣役…と子役時代から数々の話題作に出演し、視聴者に鮮烈な印象を与えてきた彼女は、実力・キャリアともに同世代女優の中でも頭一つ抜け、確固たる地位を築いている。2022年はMBS「明日、私は誰かのカノジョ」、フジテレビ系「純愛ディソナンス」をはじめ“陰”の芝居が光っただけに、2023年のテレビ朝日系「やっぱそれ、よくないと思う。」、フジテレビ系月9「真夏のシンデレラ」で演じたような“イマドキ女子”役は彼女の新たな可能性を見出すきっかけとなった。作品を支えるバイプレイヤーとしての存在感が増す中で、2024年は主演としての活躍にも期待したい。
新海誠監督作品映画「すずめの戸締まり」(2022年)のヒロイン声優として一躍世間に名を知らしめた原菜乃華(19)が5位に。ドラマシリーズの集大成とも言える映画「ミステリと言う勿れ」はオーディションでヒロインを勝ち取り、意を決して臨んだ人生初のショートヘアで存在感を放った。またNHK大河「どうする家康」で演じた最愛の孫娘・千姫役も記憶に新しく、徳川と豊臣の懸け橋としての重責を担う姫として葛藤しながらも芯の強い女性を体現し、初大河とは思えぬ堂々とした演技で逞しい精神力を見せつけた。加えて、テレビ朝日系「泥濘の食卓」での狂気的な怪演も話題を集め、どの役においても多感な一面を繊細に表現する柔軟性とあどけない少女のような純真さが織り成す“愛され力”は次世代に新しい風を吹かすヒロイン像となるだろう。
6位は、1歳から子役活動を始め人気を獲得し続ける畑芽育(21)。日本テレビ「最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~」では地上波ドラマ初主演を掴み、遺伝性の病気を患う主人公の女子高生を熱演。余命1年という限られた人生を“ポジティブモンスター”として生きる女の子を丁寧に表現した。特に、ずっと言えずにいた本音や自身の命が消えることへの不安を12分間にわたり独白したシーンには、多くの人が息を呑んだのではないだろうか。
一方、映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」では豊かな表情変化が魅力的なコミカルな演技をものにし、解像度の高い表現力で物語への没入感を高めた。1月10日スタートのテレビ東京系「パティスリーMON」での主演も決定しており、2024年も全速力でスタートダッシュを切る彼女の勢いは止まらない。
◆元乃木坂46齋藤飛鳥・「ゼクシィ」CMガール茅島みずき…華やか経歴誇る新鋭続々
乃木坂46の絶対的エースとしてアイドル界を牽引してきた齋藤飛鳥(25)が7位に。2023年5月の卒業コンサートをもってグループの活動に終止符を打った中で、映画「サイド バイ サイド 隣にいる人」から始まり、10月期には同クール2作同時出演と、女優としての活躍の場を広げてきた。その内の一つ、フジテレビ系「いちばんすきな花」では、主人公の1人である潮ゆくえ(多部未華子)の妹役を務め、そのクールでツンデレなキャラクターは短い出演時間でありながらも視聴者の記憶に深く残った。また、MBS「マイホームヒーロー」でも、半グレの彼氏に危害を加えられる女の子という役どころで、主人公である父親にも反抗期中の“低体温女子”が齋藤本人ともどこか重なるように感じられた。今後女優業を本格化させる過程で、イメージを覆すようなギャップのあるキャラクターで幅を広げていくことにも期待したい。
8位は、結婚情報誌「ゼクシィ」の14代目CMガールとして新たな“国民的花嫁”の顔となった茅島みずき(19)。MBS「明日、私は誰かのカノジョ シーズン2」では、お金のためにソープで働く主人公の女子大生役として主演を飾ると、細やかな心情の機微をリアリティたっぷりに表現しきった。さらに次世代俳優が勢揃いした日本テレビ系「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」では、クラスのリーダー的存在の女子高校生を好演。身長170cmの抜群のスタイルとクールなビジュアルを最大限に活かし、その佇まいや視線一つでラスボス感を漂わせた。集団の中にいても周囲とは一線を引いた“孤独でミステリアスで、でも不思議と気になってしまう”異質なキャラクター像にぴったりとハマれる彼女は、同世代俳優の中でも稀有な存在だ。
2021年、女優発掘・育成プロジェクト「私が女優になる日_」オーディションで約9000人の応募の中から頂点に輝いた飯沼愛(20)は9位に。彼女が2023年で一気に知名度を拡大したきっかけとして、日本中が夢中になったであろうTBS系日曜劇場「VIVANT」での天才ハッカー役が挙げられる。同役ならではの余裕のある表情や声色、わずかな狂気溢れる芝居は、豪華キャストの中でも埋もれることなく異彩を放ち、ファン以外の層にもリーチ。これまで若年層向けの作品への出演が多かっただけに、より幅広い世代の目に止まり名を刻んだ。その一方で、TBS系「マイ・セカンド・アオハル」での優等生キャラは、前者とは打って変わり、時折見せる毒舌っぷりや豊かな表情で視聴者を楽しませた。立て続けに振り幅のある役柄を演じただけに、「こんな役もできるんだ」と観る度に新たな発見があり、2024年も多くの役柄をハマり役にしてステップアップしていく彼女の姿を見守りたい。
10位は、「non-no」専属モデルとしてティーンを中心に支持を集める出口夏希(22)。Netflix「舞妓さんちのまかないさん」では森七菜とともにW主演を務め、“100年にひとりの逸材”と期待される舞妓役を、漫画家・咲坂伊緒氏による大ヒット作であり青春ラブコメの金字塔「アオハライド」を実写化したWOWOW「アオハライド Season1」では、何事にも真っ直ぐでピュアな主人公の女子高生役を、さらに「いちばんすきな花」では、物語のキーとなった“美鳥ちゃん”こと志木美鳥の大学生時代を瑞々しく演じた。圧倒的な美少女感に溢れながらもどこか素朴で親しみやすい雰囲気は、まさに王道ヒロインを具現化したような出で立ちを感じさせ、メディア露出と比例して今後さらに世間に“見つかる”だろう。
【モデルプレス=2024/01/01】毎年恒例、女性向けエンタメ&ライフスタイルニュースサイト「モデルプレス」による「モデルプレスヒット予測」。9年目を迎える今回も、月間12億インプレッションを誇る自社SNSをベースに読者アンケートを実施。そこにモデルプレス編集部の目利きによる審査などを加え、2024年に各メディアを席巻するであろう女優を10人、ランキング形式で選出した。
【モデルプレス=2024/01/01】毎年恒例、女性向けエンタメ&ライフスタイルニュースサイト「モデルプレス」による「モデルプレスヒット予測」。9年目を迎える今回も、月間12億インプレッションを誇る自社SNSをベースに読者アンケートを実施。そこにモデルプレス編集部の目利きによる審査などを加え、2024年に各メディアを席巻するであろう女優を10人、ランキング形式で選出した。
フジテレビ系「風間公親-教場0-」では殺人犯となってしまう母親役としてゲスト出演。初の月9にして難役を任されたが、感情をむき出しにする芝居は大きな話題を呼び、普段の姿とのギャップに衝撃を受ける声が続出した。そしてドラマの2番手、派遣社員・倉橋朱里役で出演した日本テレビ系「セクシー田中さん」。「若くて可愛い」ことしか自分の市場価値はないと割り切っている朱里が、ベリーダンサーの顔を持つ主人公に出会い希望を得ていく様は、1人の人間の成長物語として観ている人が思わず感情移入してしまうようなパワーがあった。
モデルとしての圧倒的華に、誰からも愛される人柄、そこに「こんな役も見てみたい」と思わせる柔軟な演技力を印象付けた2023年。2024年以降もさらなる抜擢が続いていくことだろう。
◆堀田真由「大奥」難役で新たなステージへ
続く2位は、ABCテレビ・テレビ朝日系「たとえあなたを忘れても」で地上波連続ドラマ初主演を果たし、壮絶で切なくも美しいラストを彩った堀田真由(25)。映画「ブラック校則」(2019年)、「ハニーレモンソーダ」(2021年)をはじめ、“一軍女子”や“高嶺の花”的存在の女性を演じることも多かった彼女だが、近年では作品に合わせてその華を削ぎ落とし、正反対の役柄もこなせることを証明した。
それが顕著に表れたのは、“男女逆転大奥”を描いたNHK総合ドラマ10「大奥」の「3代・徳川家光×万里小路有功 編」で挑戦した、女性でありながら3代目将軍・徳川家光として生きることを強いられるという難役でのこと。複雑な身の上から傍若無人な振る舞いでしか自分を守ることができない不安定さや脆さ、その奥底に秘めた少女のようなピュアさを繊細に表現し、多くの視聴者の感動を呼んだ。
着物が似合う上品で古風な顔立ちと純粋無垢な透明感は、これまでもNHK正月時代劇「幕末相棒伝」、NHK大河「鎌倉殿の13人」(ともに2022年)など時代劇に必要不可欠な存在として重宝されていたが、それは決してビジュアルだけでなく、彼女の持つ儚さと内に秘めた強さが、過酷な時代を生き抜いてきた女性を彷彿させるからではないだろうか。憑依型女優としても名高い堀田が2024年はどんな人間に染まっていくのか胸が高鳴る。
◆“脱・ヒロイン”福本莉子の新境地
第3位は、映画「今夜、世界からこの恋が消えても」(2022年)で「第46回日本アカデミー賞新人俳優賞」を受賞し、次世代を担うニュースターとして勢いをつける福本莉子(23)。長澤まさみ、上白石萌歌らを輩出した「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞し芸能界入りを果たすと、正統派美少女としてたちまちオファーが舞い込み、数々の恋愛作品のヒロインを務めてきた。
しかし2023年は、TBS系「トリリオンゲーム」でのドが付くほど超真面目な“代表取締役社長”役、フジテレビ系月9「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」での地方テレビ局の新人記者役と、ラブストーリー以外の作品で新境地を開拓した。過去には「芸能界では『私の代わりはいない』という状況の中でベストを尽くすという場面にたくさん遭遇してきました。辛くても仕事だから逃げられない状況を積み重ねていくと『あの状況を乗り越えられたから今回もきっとできるだろう』と自信に繋がっていきました」(2022年7月モデルプレスインタビューより)と話していたこともある福本。目の前にある役と実直に向き合う姿は、前述した新米キャラのようなイメージ像にぴったりと重なり、自然と応援したくなるような親近感を持たせた。殻を破り、新たな顔を見せた彼女のさらなる飛躍に視線が集まる。
◆吉川愛・原菜乃華・畑芽育、子役時代経て多彩な女優へ進化
4位には、可憐なルックスと卓越した演技力を武器に、出演が後を絶たない吉川愛(24)。TBS系「山田太郎ものがたり」(2007年)の五子役、フジテレビ系「メイちゃんの執事」(2009年)のみるく役、テレビ朝日系「ハガネの女」(2010~2011年)の真理衣役…と子役時代から数々の話題作に出演し、視聴者に鮮烈な印象を与えてきた彼女は、実力・キャリアともに同世代女優の中でも頭一つ抜け、確固たる地位を築いている。2022年はMBS「明日、私は誰かのカノジョ」、フジテレビ系「純愛ディソナンス」をはじめ“陰”の芝居が光っただけに、2023年のテレビ朝日系「やっぱそれ、よくないと思う。」、フジテレビ系月9「真夏のシンデレラ」で演じたような“イマドキ女子”役は彼女の新たな可能性を見出すきっかけとなった。作品を支えるバイプレイヤーとしての存在感が増す中で、2024年は主演としての活躍にも期待したい。
新海誠監督作品映画「すずめの戸締まり」(2022年)のヒロイン声優として一躍世間に名を知らしめた原菜乃華(19)が5位に。ドラマシリーズの集大成とも言える映画「ミステリと言う勿れ」はオーディションでヒロインを勝ち取り、意を決して臨んだ人生初のショートヘアで存在感を放った。またNHK大河「どうする家康」で演じた最愛の孫娘・千姫役も記憶に新しく、徳川と豊臣の懸け橋としての重責を担う姫として葛藤しながらも芯の強い女性を体現し、初大河とは思えぬ堂々とした演技で逞しい精神力を見せつけた。加えて、テレビ朝日系「泥濘の食卓」での狂気的な怪演も話題を集め、どの役においても多感な一面を繊細に表現する柔軟性とあどけない少女のような純真さが織り成す“愛され力”は次世代に新しい風を吹かすヒロイン像となるだろう。
6位は、1歳から子役活動を始め人気を獲得し続ける畑芽育(21)。日本テレビ「最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~」では地上波ドラマ初主演を掴み、遺伝性の病気を患う主人公の女子高生を熱演。余命1年という限られた人生を“ポジティブモンスター”として生きる女の子を丁寧に表現した。特に、ずっと言えずにいた本音や自身の命が消えることへの不安を12分間にわたり独白したシーンには、多くの人が息を呑んだのではないだろうか。
一方、映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」では豊かな表情変化が魅力的なコミカルな演技をものにし、解像度の高い表現力で物語への没入感を高めた。1月10日スタートのテレビ東京系「パティスリーMON」での主演も決定しており、2024年も全速力でスタートダッシュを切る彼女の勢いは止まらない。
◆元乃木坂46齋藤飛鳥・「ゼクシィ」CMガール茅島みずき…華やか経歴誇る新鋭続々
乃木坂46の絶対的エースとしてアイドル界を牽引してきた齋藤飛鳥(25)が7位に。2023年5月の卒業コンサートをもってグループの活動に終止符を打った中で、映画「サイド バイ サイド 隣にいる人」から始まり、10月期には同クール2作同時出演と、女優としての活躍の場を広げてきた。その内の一つ、フジテレビ系「いちばんすきな花」では、主人公の1人である潮ゆくえ(多部未華子)の妹役を務め、そのクールでツンデレなキャラクターは短い出演時間でありながらも視聴者の記憶に深く残った。また、MBS「マイホームヒーロー」でも、半グレの彼氏に危害を加えられる女の子という役どころで、主人公である父親にも反抗期中の“低体温女子”が齋藤本人ともどこか重なるように感じられた。今後女優業を本格化させる過程で、イメージを覆すようなギャップのあるキャラクターで幅を広げていくことにも期待したい。
8位は、結婚情報誌「ゼクシィ」の14代目CMガールとして新たな“国民的花嫁”の顔となった茅島みずき(19)。MBS「明日、私は誰かのカノジョ シーズン2」では、お金のためにソープで働く主人公の女子大生役として主演を飾ると、細やかな心情の機微をリアリティたっぷりに表現しきった。さらに次世代俳優が勢揃いした日本テレビ系「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」では、クラスのリーダー的存在の女子高校生を好演。身長170cmの抜群のスタイルとクールなビジュアルを最大限に活かし、その佇まいや視線一つでラスボス感を漂わせた。集団の中にいても周囲とは一線を引いた“孤独でミステリアスで、でも不思議と気になってしまう”異質なキャラクター像にぴったりとハマれる彼女は、同世代俳優の中でも稀有な存在だ。
2021年、女優発掘・育成プロジェクト「私が女優になる日_」オーディションで約9000人の応募の中から頂点に輝いた飯沼愛(20)は9位に。彼女が2023年で一気に知名度を拡大したきっかけとして、日本中が夢中になったであろうTBS系日曜劇場「VIVANT」での天才ハッカー役が挙げられる。同役ならではの余裕のある表情や声色、わずかな狂気溢れる芝居は、豪華キャストの中でも埋もれることなく異彩を放ち、ファン以外の層にもリーチ。これまで若年層向けの作品への出演が多かっただけに、より幅広い世代の目に止まり名を刻んだ。その一方で、TBS系「マイ・セカンド・アオハル」での優等生キャラは、前者とは打って変わり、時折見せる毒舌っぷりや豊かな表情で視聴者を楽しませた。立て続けに振り幅のある役柄を演じただけに、「こんな役もできるんだ」と観る度に新たな発見があり、2024年も多くの役柄をハマり役にしてステップアップしていく彼女の姿を見守りたい。
10位は、「non-no」専属モデルとしてティーンを中心に支持を集める出口夏希(22)。Netflix「舞妓さんちのまかないさん」では森七菜とともにW主演を務め、“100年にひとりの逸材”と期待される舞妓役を、漫画家・咲坂伊緒氏による大ヒット作であり青春ラブコメの金字塔「アオハライド」を実写化したWOWOW「アオハライド Season1」では、何事にも真っ直ぐでピュアな主人公の女子高生役を、さらに「いちばんすきな花」では、物語のキーとなった“美鳥ちゃん”こと志木美鳥の大学生時代を瑞々しく演じた。圧倒的な美少女感に溢れながらもどこか素朴で親しみやすい雰囲気は、まさに王道ヒロインを具現化したような出で立ちを感じさせ、メディア露出と比例して今後さらに世間に“見つかる”だろう。
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