【cookpad plus 2024年 春号】
「君のためのワタルごはん」Vol.10
今回のメニューは春の食卓を彩る野菜たっぷりのパスタとサラダです
「冬に食べたいパスタ&サラダ」
❧たけのこのガパオパスタ
❧エスニック風スティックサラダ
❧新じゃがとアスパラの焼きクリームパスタ
❧オレンジドレッシングサラダ
❧アサリと桜エビの和風パスタ
❧レタスのホットサラダ
自购电子版
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【6份レシピ……超值……老男人可真的是……】
「君のためのワタルごはん」Vol.10
今回のメニューは春の食卓を彩る野菜たっぷりのパスタとサラダです
「冬に食べたいパスタ&サラダ」
❧たけのこのガパオパスタ
❧エスニック風スティックサラダ
❧新じゃがとアスパラの焼きクリームパスタ
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❧アサリと桜エビの和風パスタ
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【6份レシピ……超值……老男人可真的是……】
鸚鵡
――大震覚え書の一つ――
芥川龍之介
これは御覧の通り覚え書に過ぎない。覚え書を覚え書のまま発表するのは時間の余裕よゆうに乏しい為である。或は又その外にも気持の余裕に乏しい為である。しかし覚え書のまま発表することに多少は意味のない訣わけでもない。大正十二年九月十四日記。
本所ほんじよ横網町よこあみちやうに住める一中節いつちうぶしの師匠ししやう。名は鐘大夫かねだいふ。年は六十三歳。十七歳の孫娘と二人暮らしなり。
家は地震にも潰つぶれざりしかど、忽ち近隣に出火あり。孫娘と共に両国りやうごくに走る。携たづさへしものは鸚鵡あうむの籠かごのみ。鸚鵡の名は五郎ごらう。背は鼠色、腹は桃色。芸は錺屋かざりやの槌つちの音と「ナアル」(成程なるほどの略)といふ言葉とを真似まねるだけなり。
両国りやうごくより人形町にんぎやうちやうへ出いづる間あひだにいつか孫娘と離れ離れになる。心配なれども探してゐる暇ひまなし。往来わうらいの人波。荷物の山。カナリヤの籠を持ちし女を見る。待合まちあひの女将おかみかと思はるる服装。「こちとらに似たものもあると思ひました」といふ。その位の余裕はあるものと見ゆ。
鎧橋よろひばしに出づ。町の片側は火事なり。その側かはに面せるに顔、焼くるかと思ふほど熱かりし由。又何か落つると思へば、電線を被おほへる鉛管えんかんの火熱くわねつの為に熔とけ落つるなり。この辺へんより一層人に押され、度たびたび鸚鵡あうむの籠も潰つぶれずやと思ふ。鸚鵡は始終狂ひまはりて已やまず。
丸まるの内うちに出づれば日比谷ひびやの空に火事の煙の揚あがるを見る。警視庁、帝劇などの焼け居りしならん。やつと楠くすのきの銅像のほとりに至る。芝の上に坐りしかど、孫娘のことが気にかかりてならず。大声に孫娘の名を呼びつつ、避難民の間あひだを探しまはる。日暮にちぼ。遂に松のかげに横はる。隣りは店員数人をつれたる株屋。空は火事の煙の為、どちらを見てもまつ赤かなり。鸚鵡、突然「ナアル」といふ。
翌日も丸の内一帯より日比谷迄まで、孫娘を探しまはる。「人形町なり両国なりへ引つ返さうといふ気は出ませんでした」といふ。午ひるごろより饑渇きかつを覚ゆること切なり。やむを得ず日比谷の池の水を飲む。孫娘は遂に見つからず。夜は又丸の内の芝の上に横はる。鸚鵡の籠を枕べに置きつつ、人に盗ぬすまれはせぬかと思ふ。日比谷の池の家鴨あひるを食くらへる避難民を見たればなり。空にはなほ火事の明あかりを見る。
三日みつかは孫娘を断念し、新宿しんじゆくの甥をひを尋たづねんとす。桜田さくらだより半蔵門はんざうもんに出づるに、新宿も亦また焼けたりと聞き、谷中やなかの檀那寺だんなでらを手頼たよらばやと思ふ。饑渇きかつ愈いよいよ甚だし。「五郎を殺すのは厭いやですが、おちたら食はうと思ひました」といふ。九段上くだんうへへ出づる途中、役所の小使らしきものにやつと玄米げんまい一合余りを貰ひ、生なまのまま噛かみ砕くだきて食す。又つらつら考へれば、鸚鵡の籠を提さげたるまま、檀那寺だんなでらの世話にはなられぬやうなり。即ち鸚鵡に玄米の残りを食はせ、九段上の濠端ほりばたよりこれを放つ。薄暮はくぼ、谷中の檀那寺に至る。和尚をしやう、親切に幾日でもゐろといふ。
五日いつかの朝、僕の家に来きたる。未いまだ孫娘の行ゆく方へを知らずといふ。意気な平生のお師匠ししやうさんとは思はれぬほど憔悴せうすゐし居たり。
附記。新宿の甥の家は焼けざりし由。孫娘は其処そこに避難し居りし由。
――大震覚え書の一つ――
芥川龍之介
これは御覧の通り覚え書に過ぎない。覚え書を覚え書のまま発表するのは時間の余裕よゆうに乏しい為である。或は又その外にも気持の余裕に乏しい為である。しかし覚え書のまま発表することに多少は意味のない訣わけでもない。大正十二年九月十四日記。
本所ほんじよ横網町よこあみちやうに住める一中節いつちうぶしの師匠ししやう。名は鐘大夫かねだいふ。年は六十三歳。十七歳の孫娘と二人暮らしなり。
家は地震にも潰つぶれざりしかど、忽ち近隣に出火あり。孫娘と共に両国りやうごくに走る。携たづさへしものは鸚鵡あうむの籠かごのみ。鸚鵡の名は五郎ごらう。背は鼠色、腹は桃色。芸は錺屋かざりやの槌つちの音と「ナアル」(成程なるほどの略)といふ言葉とを真似まねるだけなり。
両国りやうごくより人形町にんぎやうちやうへ出いづる間あひだにいつか孫娘と離れ離れになる。心配なれども探してゐる暇ひまなし。往来わうらいの人波。荷物の山。カナリヤの籠を持ちし女を見る。待合まちあひの女将おかみかと思はるる服装。「こちとらに似たものもあると思ひました」といふ。その位の余裕はあるものと見ゆ。
鎧橋よろひばしに出づ。町の片側は火事なり。その側かはに面せるに顔、焼くるかと思ふほど熱かりし由。又何か落つると思へば、電線を被おほへる鉛管えんかんの火熱くわねつの為に熔とけ落つるなり。この辺へんより一層人に押され、度たびたび鸚鵡あうむの籠も潰つぶれずやと思ふ。鸚鵡は始終狂ひまはりて已やまず。
丸まるの内うちに出づれば日比谷ひびやの空に火事の煙の揚あがるを見る。警視庁、帝劇などの焼け居りしならん。やつと楠くすのきの銅像のほとりに至る。芝の上に坐りしかど、孫娘のことが気にかかりてならず。大声に孫娘の名を呼びつつ、避難民の間あひだを探しまはる。日暮にちぼ。遂に松のかげに横はる。隣りは店員数人をつれたる株屋。空は火事の煙の為、どちらを見てもまつ赤かなり。鸚鵡、突然「ナアル」といふ。
翌日も丸の内一帯より日比谷迄まで、孫娘を探しまはる。「人形町なり両国なりへ引つ返さうといふ気は出ませんでした」といふ。午ひるごろより饑渇きかつを覚ゆること切なり。やむを得ず日比谷の池の水を飲む。孫娘は遂に見つからず。夜は又丸の内の芝の上に横はる。鸚鵡の籠を枕べに置きつつ、人に盗ぬすまれはせぬかと思ふ。日比谷の池の家鴨あひるを食くらへる避難民を見たればなり。空にはなほ火事の明あかりを見る。
三日みつかは孫娘を断念し、新宿しんじゆくの甥をひを尋たづねんとす。桜田さくらだより半蔵門はんざうもんに出づるに、新宿も亦また焼けたりと聞き、谷中やなかの檀那寺だんなでらを手頼たよらばやと思ふ。饑渇きかつ愈いよいよ甚だし。「五郎を殺すのは厭いやですが、おちたら食はうと思ひました」といふ。九段上くだんうへへ出づる途中、役所の小使らしきものにやつと玄米げんまい一合余りを貰ひ、生なまのまま噛かみ砕くだきて食す。又つらつら考へれば、鸚鵡の籠を提さげたるまま、檀那寺だんなでらの世話にはなられぬやうなり。即ち鸚鵡に玄米の残りを食はせ、九段上の濠端ほりばたよりこれを放つ。薄暮はくぼ、谷中の檀那寺に至る。和尚をしやう、親切に幾日でもゐろといふ。
五日いつかの朝、僕の家に来きたる。未いまだ孫娘の行ゆく方へを知らずといふ。意気な平生のお師匠ししやうさんとは思はれぬほど憔悴せうすゐし居たり。
附記。新宿の甥の家は焼けざりし由。孫娘は其処そこに避難し居りし由。
ケルベロス
概要
ケルベロスは冥府の入り口を守護する番犬である。ヘーシオドスは『神統記』の中で、50の首を持ち、青銅の声で吠える恐るべき猛犬として描いているが、普通は「三つの頭を持つ犬」というのがケルベロスの一般像であり、文献によって多少の差異はあるが、主に3つ首で、竜の尾と蛇で構成されたたてがみを持つ巨大な犬や獅子の姿で描かれる。
またハーデースに対して忠実で、ヘーシオドスは死者の魂が冥界にやって来る場合にはそのまま冥界へ通すが、冥界から逃げ出そうとする亡者は捕らえて貪り食うと述べている。これが地獄の番犬といわれる由来である。
神話におけるエピソードは多くないが、ヘーラクレースがケルベロスを捕えて地上に連れ出した話は有名である。この際にケルベロスは太陽の光に驚いて吠え、飛び散った唾液から猛毒植物であるトリカブトが発生したという話も残っている。
普段は3つの頭が1つずつ交代で眠り、残る2つの頭で常に見張りをしているが、竪琴の名手オルペウスが死んだ恋人エウリュディケーを追って冥界を訪れたとき、ケルベロスはオルペウスの奏でる竪琴の美しい音色によって全ての頭が眠らされている。
また、甘い物が大好きで、蜂蜜と芥子(小麦とも)の粉を練って焼いた菓子を与えれば、それを食べている間に目の前を通過することが出来る。アイネイアースを連れたクーマイのシビュレーや、ペルセポネーに美を分けて貰いに行ったプシューケーはこの方法でケルベロスをやり過ごした。その後この菓子はカローンへの渡し賃にもなっている。ただし、プシューケーが冥界にやってきた際、カローンに渡したのはオボロス銅貨、ケルベロスに食べさせたのは堅パン、シビュレーが食べさせたのは睡眠薬入りの酒に浸したパン(ソップ)だともいわれる。そして、後にこのことから厄介な相手を懐柔する賄賂の意で「ケルベロスにパンを与える」という言葉が生まれた。
ダンテの『神曲』「地獄篇」では、貪食者の地獄において罪人を引き裂く姿が描かれた。
後世の解釈
ルネサンスの時代、プラトン主義の哲学者達は、ケルベロスを地獄における三位一体の象徴と解釈した。それによれば、3つの頭はそれぞれ、「保存」「再生」「霊化」を象徴し、死後に魂が辿る順序を示すという。
ヨーハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』は、悪魔ナベリウスの別名としてケルベロス (Cerberus) の名を挙げている。
ザカリー・グレイはケルベロスの三つの首を過去、現在、そして未来の象徴であると解釈して、ヘラクレスがこれに打ち勝ったことは、英雄的な行為は時間にすらも打ち勝つことを意味していると評した。
ホルヘ・ルイス・ボルヘスらによれば、ケルベロスのような「地獄の番犬」の存在はバラモン教や仏教の世界にも見られる。
刻耳柏洛斯(Cerberus),是古希腊神话中的地狱看门犬。为堤丰与厄喀德那所生。赫西俄德在《神谱》中说此犬有50个头,而后来的一些艺术作品则大多表现它有3个头,因此在汉语语境里,尤其是通俗文化中,常称其为地狱三头犬。其名在古希腊语中没有确定的意思,有一说为“斑点”,也有一说为“黑暗中的恶魔”。
赫拉克勒斯把这狗从冥界带到地上后,它在狂吠时从嘴里喷出毒液,毒液所落之处生出了乌头属植物(奥维德在《变形记》里描写,美狄亚用乌头的汁液制成毒剂)。
概要
ケルベロスは冥府の入り口を守護する番犬である。ヘーシオドスは『神統記』の中で、50の首を持ち、青銅の声で吠える恐るべき猛犬として描いているが、普通は「三つの頭を持つ犬」というのがケルベロスの一般像であり、文献によって多少の差異はあるが、主に3つ首で、竜の尾と蛇で構成されたたてがみを持つ巨大な犬や獅子の姿で描かれる。
またハーデースに対して忠実で、ヘーシオドスは死者の魂が冥界にやって来る場合にはそのまま冥界へ通すが、冥界から逃げ出そうとする亡者は捕らえて貪り食うと述べている。これが地獄の番犬といわれる由来である。
神話におけるエピソードは多くないが、ヘーラクレースがケルベロスを捕えて地上に連れ出した話は有名である。この際にケルベロスは太陽の光に驚いて吠え、飛び散った唾液から猛毒植物であるトリカブトが発生したという話も残っている。
普段は3つの頭が1つずつ交代で眠り、残る2つの頭で常に見張りをしているが、竪琴の名手オルペウスが死んだ恋人エウリュディケーを追って冥界を訪れたとき、ケルベロスはオルペウスの奏でる竪琴の美しい音色によって全ての頭が眠らされている。
また、甘い物が大好きで、蜂蜜と芥子(小麦とも)の粉を練って焼いた菓子を与えれば、それを食べている間に目の前を通過することが出来る。アイネイアースを連れたクーマイのシビュレーや、ペルセポネーに美を分けて貰いに行ったプシューケーはこの方法でケルベロスをやり過ごした。その後この菓子はカローンへの渡し賃にもなっている。ただし、プシューケーが冥界にやってきた際、カローンに渡したのはオボロス銅貨、ケルベロスに食べさせたのは堅パン、シビュレーが食べさせたのは睡眠薬入りの酒に浸したパン(ソップ)だともいわれる。そして、後にこのことから厄介な相手を懐柔する賄賂の意で「ケルベロスにパンを与える」という言葉が生まれた。
ダンテの『神曲』「地獄篇」では、貪食者の地獄において罪人を引き裂く姿が描かれた。
後世の解釈
ルネサンスの時代、プラトン主義の哲学者達は、ケルベロスを地獄における三位一体の象徴と解釈した。それによれば、3つの頭はそれぞれ、「保存」「再生」「霊化」を象徴し、死後に魂が辿る順序を示すという。
ヨーハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』は、悪魔ナベリウスの別名としてケルベロス (Cerberus) の名を挙げている。
ザカリー・グレイはケルベロスの三つの首を過去、現在、そして未来の象徴であると解釈して、ヘラクレスがこれに打ち勝ったことは、英雄的な行為は時間にすらも打ち勝つことを意味していると評した。
ホルヘ・ルイス・ボルヘスらによれば、ケルベロスのような「地獄の番犬」の存在はバラモン教や仏教の世界にも見られる。
刻耳柏洛斯(Cerberus),是古希腊神话中的地狱看门犬。为堤丰与厄喀德那所生。赫西俄德在《神谱》中说此犬有50个头,而后来的一些艺术作品则大多表现它有3个头,因此在汉语语境里,尤其是通俗文化中,常称其为地狱三头犬。其名在古希腊语中没有确定的意思,有一说为“斑点”,也有一说为“黑暗中的恶魔”。
赫拉克勒斯把这狗从冥界带到地上后,它在狂吠时从嘴里喷出毒液,毒液所落之处生出了乌头属植物(奥维德在《变形记》里描写,美狄亚用乌头的汁液制成毒剂)。
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