10月9日(日)【柏市|拉面名店排行榜】
第位は柏市若柴にある「中華そば れもん」です。柏の葉キャンパス駅から徒歩数分の位置にあるラーメン店で、連日賑わいを見せる人気店。「中華そば 白河屋」から名前を変えてリニューアルしました。メインはすっきりとした鶏豚清湯醤油スープの「中華そば」で、中太ちぢれ麺のつるつるとした食感がマッチしています。
第位は柏市豊四季にある「めん吉」です。圧力鍋で国産のげんこつ(豚丸骨)をじっくり煮込んだ豚骨醬油スープのラーメンが看板メニュー。同じ価格で麺の並盛り(1玉)・中盛り(1.5玉)・大盛り(2玉)が選べるので、がっつり食べたい人にもおすすめ。味の濃さや麺の硬さも自分好みにカスタマイズしてオーダーすることができます。
#日语[超话]#
第位は柏市若柴にある「中華そば れもん」です。柏の葉キャンパス駅から徒歩数分の位置にあるラーメン店で、連日賑わいを見せる人気店。「中華そば 白河屋」から名前を変えてリニューアルしました。メインはすっきりとした鶏豚清湯醤油スープの「中華そば」で、中太ちぢれ麺のつるつるとした食感がマッチしています。
第位は柏市豊四季にある「めん吉」です。圧力鍋で国産のげんこつ(豚丸骨)をじっくり煮込んだ豚骨醬油スープのラーメンが看板メニュー。同じ価格で麺の並盛り(1玉)・中盛り(1.5玉)・大盛り(2玉)が選べるので、がっつり食べたい人にもおすすめ。味の濃さや麺の硬さも自分好みにカスタマイズしてオーダーすることができます。
#日语[超话]#
1897年4月14日, 日本俳人富田 木歩(とみた もっぽ)出生。
小さな旅
富田木歩
五月六日
今宵は向嶋の姉に招かれて泊りがてら遊びに行くのである。
おさえ切れぬ嬉しさにそゝられて、日毎見馴れている玻璃窓外の躑躅でさえ、此の記念すべき日の喜びを句に纒めよと暗示するかのように見える。
母は良さんを連れて来た、良さんと云うのは此の旅を果させて呉れる――私にとっては汽車汽船よりも大切な車夫である。
俥は曳き出された。足でつッぱることの出来ぬ身体は揺られるがまゝに動く。
私の俥は充分に外景を貪り得るように[#「貪り得るように」は底本では「貧り得るように」]、能うだけの徐行を続けているのだが、矢張り車夫として洗練されている良さんの足は後へ後へと行人を置きざりにして行くのである。
やがて見覚えのある交番の前を過ぎた。道は既に紅燈紘歌の巷に近づいたのである。煙草屋の角や駄菓子屋の軒などに、江戸家とか松葉とか云うような粋な軒燈が点いている。それは煙草屋や、駄菓子屋の屋号ではなくて、それらの家々の路地奥にある待合や芸妓家の門標であることに気のついた頃はそうした軒燈を幾つとなく見て過ぎた。
旨そうな油の香を四辺に漂わしながらジウジウと音をさせている天ぷら屋の店頭に立っている[#「立っている」は底本では「立つている」]半玉のすんなりした姿はこの上もなく明るいものに見られた。
この町のこうした情調に酔いつゝある間に俥は姉の家へ這入るべき路地口へついた。蝶のように袂をひらめかしながら飛んで来た小娘が「随分待ってたのよ」と云う、それは妹であった。
家に入ると、姉は私を待ちあぐんで、既に独酌の盃を重ねているのだった。私も早速盃を受けて何杯かを傾けた。
俳句などには何の理解も持たぬ姉ながら妹に命じて椽の障子を開けさせたり、窓を開かせたりして私を喜ばしてくれるのは身にしみて嬉しかった。
三坪ほどしかない庭の僅か許りの立木ではあるが、昨年来た時の親しみを再び味わしてくれるのに充分である。昨日植木屋を入れて植えさせたと云う薪のような松が五六本隅の方に押し並んで居るのも何となく心を惹く。手水桶を吊り下げてある軒端の八ツ手は去年来た時よりも伸び太って、そのつやつやしい葉表には美しい灯影が流れている。
五勺ほどの酒でいゝ気持になった。
墓地越しに町の灯見ゆる遠蛙
行く春の蚊にほろ醉ひのさめにけり
こうした句作境涯に心ゆくばかり浸り得さしてくれた姉に感謝せざるを得ない。恰も如石が来たので妹などゝ椽先に語り合った。
五月七日
鶉來鳴く障子のもとの目覚めかな
妹は学友に起されて登校した。胃を病んでいる姉は昨夜の酒が過ぎたので痛むと云う。私は一人で朝餉をすませて、陽の一杯に漲っている若葉蔭に陣取って新聞を読む。
杉の芽に蝶つきかねてめぐりけり
新聞に鳥影さす庭若葉かな
服薬して身を横たえている姉は句作に耽っている私の方を見乍ら時々思い出したように「沢山出来るかえ」と訊く。庭へ来て交るむ雀のあわたゞしさや手近い墓地に鳴き交わす雀共の賑わしさの中に藪鶯が美しい音尻を引いては鳴くのである。
この家の裏に淡島寒月さんの居宅があって其の家裏を領している太い椎と松とに鶉が籠っている、そして昼頃から曇って来た静かな空気の中にゴロッチョゴロッチョと濁った声を伝えている。
弘福寺と牛島神社と、も一つ何処かのと三カ所で、相前後して入相の大太鼓を打ち初めた。
姉は俄かにあたふたと働き出して座敷を掃いたり庭に水を打ったりしている。
汽車音の若葉に籠る夕べかな
夕餉の後妹に少女雑誌を読みきかせていると如石が来た。私の留守に届いた聲風、良太兩兄の手紙を持って来たのである。
妹は今宵七松園の縁日へ行く約束があるので、躑躅を買うべき銭を姉から貰い受けて如石と共に出かけた。そこへ仁王丸が来た。
間もなく如石と妹とが戻って来て皆で仁王丸の蜜豆をご馳走になった。
買って来た躑躅は如石が植えると云う、けれども土を堀る道具が何もないので妹の学校の手工用の箆で掘ることにした。仁王丸が電気を持ちかざす役目で――。二本の躑躅がそれそれ配置よく植えられると庭の面は急に化粧した小娘のように見られた。
躑躅植ゑて夜冷えする庭を忘れけり
やがて仁王丸と如石と打連れて帰って行った。
五月八日
今日は快晴である。そのためか鶉の声をきかない。姉の命によって唐紙を張る。親骨を皆まぜて仕舞ったので立て付けの終ったのは日没の太鼓が鳴り渡る頃であった。姉と妹とが銭湯へ出かけた留守の独り居が徒然なので節句にとゝのえたと云う雛人形を見せて貰うことにした。
箱を出る顏忘れめや雛二對 蕪村
の句を口ずさみながら塵にまみれた箱の蓋を開けて見ていると良さんが迎えに来た。
姉も妹も帰ったので別れを告げて俥上の人となった。晩春の墨田川を眺めるために俥は堤へ上った。その辺にまだ妹が彳んでいるものと思って四顧したけれども見えない。夜のお稽古にでも行ってしまったのであろう。何となくもの淋しさを覚える。対岸には夕焼の残映が漂っている。聲風兄の家は彼の辺かと首を伸ばして見やったけれど解らなかった。墨堤の桜は悉く葉になって一片の落花さえ止めない。俥は家路へ真っ直ぐに辿る。私はふと小松島附近の青蘆が見たくなったので「家につくまでに暮れるでしょうか」と訊くと良さんは「暮れませんよ」と云う、で、早速俥は引き返された。間もなく白鬚も後にして諸会社から吐き出された職工達の芋を洗うようにこみ合う中を縫うて進んだ。
蘆はたまたま家並の間に僅か許り見られるだけで物足りない。夕空には夜の色が静かに滲み出て頭上を掠め飛ぶ蝙蝠の影が淋しい。
川蘆の蕭々として暮れぬ蚊食鳥
蝙蝠の家脚くゞる蘆の風
行けども行けども思うような蘆が見られないので引き返そうかと思ったが断行もしかねていた。
蘆の中に犬鳴き入りぬ遠蛙
併し、展けた。遂に大蘆原が眼前に展けて来た。私の心は躍った。折しも輝き出した星の色は私の心の喜びの色か。
行く春や蘆間の水の油色
思い残すこともなく帰途についた。三圍神社の蓮池には周囲の家の灯影が浮いて蛙が鳴いている。其角堂では今頃何をしているだろうか。
青蘆に家の灯もるゝ宵の程
対岸の十二階の灯にも別れを告げて、薄暗い通りを辿って家へ帰った。
留守中に山形の木屑兄の句稿と出雲の柿葉兄の絵ハガキとが来ていた。
小さな旅
富田木歩
五月六日
今宵は向嶋の姉に招かれて泊りがてら遊びに行くのである。
おさえ切れぬ嬉しさにそゝられて、日毎見馴れている玻璃窓外の躑躅でさえ、此の記念すべき日の喜びを句に纒めよと暗示するかのように見える。
母は良さんを連れて来た、良さんと云うのは此の旅を果させて呉れる――私にとっては汽車汽船よりも大切な車夫である。
俥は曳き出された。足でつッぱることの出来ぬ身体は揺られるがまゝに動く。
私の俥は充分に外景を貪り得るように[#「貪り得るように」は底本では「貧り得るように」]、能うだけの徐行を続けているのだが、矢張り車夫として洗練されている良さんの足は後へ後へと行人を置きざりにして行くのである。
やがて見覚えのある交番の前を過ぎた。道は既に紅燈紘歌の巷に近づいたのである。煙草屋の角や駄菓子屋の軒などに、江戸家とか松葉とか云うような粋な軒燈が点いている。それは煙草屋や、駄菓子屋の屋号ではなくて、それらの家々の路地奥にある待合や芸妓家の門標であることに気のついた頃はそうした軒燈を幾つとなく見て過ぎた。
旨そうな油の香を四辺に漂わしながらジウジウと音をさせている天ぷら屋の店頭に立っている[#「立っている」は底本では「立つている」]半玉のすんなりした姿はこの上もなく明るいものに見られた。
この町のこうした情調に酔いつゝある間に俥は姉の家へ這入るべき路地口へついた。蝶のように袂をひらめかしながら飛んで来た小娘が「随分待ってたのよ」と云う、それは妹であった。
家に入ると、姉は私を待ちあぐんで、既に独酌の盃を重ねているのだった。私も早速盃を受けて何杯かを傾けた。
俳句などには何の理解も持たぬ姉ながら妹に命じて椽の障子を開けさせたり、窓を開かせたりして私を喜ばしてくれるのは身にしみて嬉しかった。
三坪ほどしかない庭の僅か許りの立木ではあるが、昨年来た時の親しみを再び味わしてくれるのに充分である。昨日植木屋を入れて植えさせたと云う薪のような松が五六本隅の方に押し並んで居るのも何となく心を惹く。手水桶を吊り下げてある軒端の八ツ手は去年来た時よりも伸び太って、そのつやつやしい葉表には美しい灯影が流れている。
五勺ほどの酒でいゝ気持になった。
墓地越しに町の灯見ゆる遠蛙
行く春の蚊にほろ醉ひのさめにけり
こうした句作境涯に心ゆくばかり浸り得さしてくれた姉に感謝せざるを得ない。恰も如石が来たので妹などゝ椽先に語り合った。
五月七日
鶉來鳴く障子のもとの目覚めかな
妹は学友に起されて登校した。胃を病んでいる姉は昨夜の酒が過ぎたので痛むと云う。私は一人で朝餉をすませて、陽の一杯に漲っている若葉蔭に陣取って新聞を読む。
杉の芽に蝶つきかねてめぐりけり
新聞に鳥影さす庭若葉かな
服薬して身を横たえている姉は句作に耽っている私の方を見乍ら時々思い出したように「沢山出来るかえ」と訊く。庭へ来て交るむ雀のあわたゞしさや手近い墓地に鳴き交わす雀共の賑わしさの中に藪鶯が美しい音尻を引いては鳴くのである。
この家の裏に淡島寒月さんの居宅があって其の家裏を領している太い椎と松とに鶉が籠っている、そして昼頃から曇って来た静かな空気の中にゴロッチョゴロッチョと濁った声を伝えている。
弘福寺と牛島神社と、も一つ何処かのと三カ所で、相前後して入相の大太鼓を打ち初めた。
姉は俄かにあたふたと働き出して座敷を掃いたり庭に水を打ったりしている。
汽車音の若葉に籠る夕べかな
夕餉の後妹に少女雑誌を読みきかせていると如石が来た。私の留守に届いた聲風、良太兩兄の手紙を持って来たのである。
妹は今宵七松園の縁日へ行く約束があるので、躑躅を買うべき銭を姉から貰い受けて如石と共に出かけた。そこへ仁王丸が来た。
間もなく如石と妹とが戻って来て皆で仁王丸の蜜豆をご馳走になった。
買って来た躑躅は如石が植えると云う、けれども土を堀る道具が何もないので妹の学校の手工用の箆で掘ることにした。仁王丸が電気を持ちかざす役目で――。二本の躑躅がそれそれ配置よく植えられると庭の面は急に化粧した小娘のように見られた。
躑躅植ゑて夜冷えする庭を忘れけり
やがて仁王丸と如石と打連れて帰って行った。
五月八日
今日は快晴である。そのためか鶉の声をきかない。姉の命によって唐紙を張る。親骨を皆まぜて仕舞ったので立て付けの終ったのは日没の太鼓が鳴り渡る頃であった。姉と妹とが銭湯へ出かけた留守の独り居が徒然なので節句にとゝのえたと云う雛人形を見せて貰うことにした。
箱を出る顏忘れめや雛二對 蕪村
の句を口ずさみながら塵にまみれた箱の蓋を開けて見ていると良さんが迎えに来た。
姉も妹も帰ったので別れを告げて俥上の人となった。晩春の墨田川を眺めるために俥は堤へ上った。その辺にまだ妹が彳んでいるものと思って四顧したけれども見えない。夜のお稽古にでも行ってしまったのであろう。何となくもの淋しさを覚える。対岸には夕焼の残映が漂っている。聲風兄の家は彼の辺かと首を伸ばして見やったけれど解らなかった。墨堤の桜は悉く葉になって一片の落花さえ止めない。俥は家路へ真っ直ぐに辿る。私はふと小松島附近の青蘆が見たくなったので「家につくまでに暮れるでしょうか」と訊くと良さんは「暮れませんよ」と云う、で、早速俥は引き返された。間もなく白鬚も後にして諸会社から吐き出された職工達の芋を洗うようにこみ合う中を縫うて進んだ。
蘆はたまたま家並の間に僅か許り見られるだけで物足りない。夕空には夜の色が静かに滲み出て頭上を掠め飛ぶ蝙蝠の影が淋しい。
川蘆の蕭々として暮れぬ蚊食鳥
蝙蝠の家脚くゞる蘆の風
行けども行けども思うような蘆が見られないので引き返そうかと思ったが断行もしかねていた。
蘆の中に犬鳴き入りぬ遠蛙
併し、展けた。遂に大蘆原が眼前に展けて来た。私の心は躍った。折しも輝き出した星の色は私の心の喜びの色か。
行く春や蘆間の水の油色
思い残すこともなく帰途についた。三圍神社の蓮池には周囲の家の灯影が浮いて蛙が鳴いている。其角堂では今頃何をしているだろうか。
青蘆に家の灯もるゝ宵の程
対岸の十二階の灯にも別れを告げて、薄暗い通りを辿って家へ帰った。
留守中に山形の木屑兄の句稿と出雲の柿葉兄の絵ハガキとが来ていた。
GRANRODEO、約1年半ぶりの有観客ワンマンライブ 『GRANRODEO limited SHOW 2021』 3月14日東京公演オフィシャルレポート公開
ttps://spice.eplus.jp/articles/284600
2021年2月末、西川貴教ら豪華ゲストアーティストを迎えた15周年アニバーサリー主催フェス“GRANRODEO 15th ANNIVERSARY FES ROUND GR 2020”を大成功のうちに終えたGRANRODEOが、約1年半ぶりとなる有観客ワンマンライブ 『GRANRODEO limited SHOW 2021』を、2021年3月13日(土)より2週にわたり、東京・Zepp DiverCity、大阪・Zepp Osaka Baysideにて各2days開催した。
GRANRODEO自身もカメオ出演を果たし、若手俳優出演による実写ショートムービー『ロストマインズ』と楽曲を融合した、3月10日(水)リリースの2ndミニアルバム『僕たちの群像』ナンバーを中心としつつも、新旧の人気曲を盛りこんだ濃縮度の高いセットリストで、ライブバンドとしての圧倒的な実力を改めて見せつけた。そんな“limited SHOW 2021”、3月14日(日)東京公演2日目の模様をお届けする。
前日の大雨から一転、春の訪れを感じさせる晴天に恵まれたZepp DiverCity。開演時間の17時を回ると、暗転した場内にギターのハーモニクスの音色が、学園ドラマの『ロストマインズ』の世界観に合わせて、懐かしい学校のチャイムを鳴らす。フォークロアを感じさせるBGMをバックに、メンバーがシルエットとなってステージに現れると、沸き上がる大きな拍手。スポットライトを浴びたe-ZUKAが軽快なアルペジオを奏で出すと同時に、強烈なライトが客席を照らす。
ステージ中央で両手を広げたKISHOWが躍動してスタートしたのは、最新ナンバーの「未来線を上って」だ。GRANRODEOとしては珍しい、白が基調の衣装も新鮮。爽やかなこの曲を主題歌に据え、放課後の学校での物語が描かれた『ロストマインズ』を想起させるオープニングに思わず頬が緩む。続く「妄想GRAVE」も『僕たちの群像』からの新曲。各種インタビューで、収録曲中、最もGRANRODEOらしいナンバーだと語られていたように、シンプルながらも骨太に“ロック”する。
最新ナンバーを2曲プレゼントしたところで、息もつかせぬ勢いで放たれたのは、ちょっと懐かしい楽曲達だった。太い骨に分厚い筋肉をまとった「DECADENCE」、そして沸き上がるマグマを一気に放出するかのような「ボルケーノ」。ステージ後方に掲げられたお馴染みのGRANRODEOの電飾とバンドの背後に立ち並ぶマーシャルアンプの壁。KISHOWが激しくアクションしながら、まさに絶好調!を感じさせる野太く伸びやかなボーカルとシャウトを響かせ、足を振り上げて体を揺らしながらe-ZUKAが歪んだギターを弾きまくる。
頭を振ってタムを回すSHiNのドラムと、軽やかに重みのあるフレーズをうねらせる瀧田イサムのベースが絡み、規格外の轟音をぶつけるステージ。そのすべてが、“ようやくGRANRODEOのワンマンが帰ってきた!”という喜びを感じさせ、オーディエンスが懸命に振りまくるペンライトの動きに拍車をかける。
「ハロー、Zepp DiverCity、燃えてますか?」というワンマンらしい挨拶を生で聴くのも久しぶり。e-ZUKAはオープニングの「未来線を上って」を「ヤバいすね、エモいっすね。ちょっと泣きそうになっちゃった」と振り返り、KISHOWが思い切り歓声を挙げられないオーディエンスに「心の中だけならどんなに叫んでもいいからね、やっちゃおうよ!」と力強く声を浴びせる。
「いつだって愛って素晴らしいよねって曲やります!」と告げて弾むリフから始まったのは、ゴージャスなサウンドも魅力の「FAB LOVE」だ。KISHOWがクルリとロングジャケットの裾を翻して飛び跳ねてe-ZUKAが軽やかにダックウォークを決め、“愛”のナンバーに続いては、若き “恋”を歌うポップな「変幻自在のマジカルスター」へ。色とりどりに輝くライトが、青春の眩しさを思い出させる。
MCでは、サポートメンバーの瀧田とSHiNがKISHOWやe-ZUKAと冗談を飛ばしながら、なごやかなトークで会場をゆるりとした雰囲気に包み込む。1年半振りの有観客ワンマンだからこその高揚感も手伝ってか、メンバーの仲の良さを感じる何気ない雑談も、いつも以上にテンポ良く賑やかだ。
「次はアルバムの中から新曲を」とKISHOWが告げ、再びステージはそれまでとは違うカラフルな色に包まれる。e-ZUKAがニコニコと微笑みながらハンドクラップし、弾むようなファンキーなベースリフとキーボードが小粋なサウンドを織りなして届けられたのは、KISHOWがまろやかなファルセットとワイルドな歌声を交互に響かせる「オレンジピール」だ。おなじみのハードなGRANRODEOとは一線を画す、e-ZUKAのクリーンなカッティングとリズミカルなリフが、フレッシュなラブソングをジャジーなサウンドで彩る。キュートなセリフも飛び出し、声色を自由自在に操るKISHOWの滑らかなボーカルとフェイクがじつに心憎い。ハートウォームな空気は、愛しき者を失った想いを描くドラマティックなバラード「その愛と死を」でまたも一変。胸を締め付けるようなKISHOWの切ない歌声が、白いライトとともに客席に降り注いだ。
歌い終えたKISHOWがステージを後にすると、始まったのは『僕たちの群像』唯一であり、GRANRODEOの新曲としては久々のインストゥルメンタルナンバー「18SDGs」。ボーカロイドナンバーを意識したという超アップテンポで軽快なフレーズに、お得意のフュージョンテイストを織り交ぜて飛び跳ね、走り回りながら熱演するe-ZUKA。瀧田の鋭いスラップベースとSHiNのテクニカルなドラムが、疾走感をあふれさせた。
ここで再び、タオルを振り回しながらKISHOWが合流。「Can Do」のイントロを聴いたオーディエンスが一斉にペンライトを黄色に変え、「心の中で叫んでちょーだい!!」というKISHOWのシャウトに応えるようにさらに大きく光を散らすと、e-ZUKAと瀧田が定位置から逆ポジションのステージ前方へと走り出す。力強い“キミがいればいつだって 何度だって立ち上がれんだ”の歌声と「だからやれるだろ!」の叫びが、リズムに乗って心になだれ込んでくる。KISHOWが高くジャンプを決めて続いた曲は、痛快なエンジン音と鋭いKISHOWのハイトーンシャウトから始まるドラスティックな「Scorn」。攻撃力抜群のボーカルと切り裂くシャウト、過激なモノローグを激しいサウンドでぶつける「Scorn」の熱量は、続く「HEAVEN」でも登りつめたままだ。バンドのアクションと演奏はますます激しさを増し、「ナミダバナ」でKISHOWは約20秒間にもおよぶハイキーなロングトーンを聴かせ、圧倒的なエネルギーでオーディエンスをねじ伏せた。
「“ROUND GR 2020”からいつもほどではないにせよ、お客様の前でパフォーマンスできる喜びは、昨日から噛みしめていて。こういう状況にもちょっとずつ慣れていって、こういうふうに楽しめばいいんだという感覚を、みんなで見つけられればいいなと思ってます。だって俺、超絶楽しいですよ、いま」(KISHOW)
「去年、横浜ベイホールで(〜たかが15年〜)無観客ライブをやり、これからどうなっちゃうんだろう?と思いましたけど、今日も着席で声を出せない以外は、ほとんどいつもと変わらない。僕らバンドは音を出してないと良くならない。僕らがこの15年、16年飽きずにやってこれたのは、演奏する場があったからなんです。できる限りの体制を作って皆さんが来てくれて、本当に嬉しいです。“ROUND GR 2020”でも全アーティストを観て思いました。やっぱりGRANRODEOは最高だなと。だからまだまだやりますよ!」(e-ZUKA)
このコロナ禍での想いを、時に冗談を挟みながら気取りない言葉で届けるのもGRANRODEO流。そしてKISHOWが「いささか月並みですが、皆さんに幸せが訪れますように」と言って本編ラストを飾ったのは「HAPPY LIFE」だった。この曲は、今からちょうど10年前に我々を襲った悲しい出来事の後、みんなが少しでもハッピーに前を向いていけるように、という想いを込めて作られたナンバーだ。MCでは何も語られはしなかったが、今こそ、この曲をみんなに届けたいという気持ちが、音楽と彼らの笑顔を通じて確かに伝わってきた。
いつもの「グラン」「ロデオ」コールの代わりに、オーディエンス同士が手拍子を掛け合って迎えたアンコール。前日の公演で発表された5月の東京・Zepp Hanedaでの2daysワンマンライブ「GRANRODEO LIVE 2021 “Rodeo Coaster”」の開催とファンクラブ会員限定のVR生配信実施に加えて、8月の「Animelo Summer Live 2021 -COLORS-」への参戦を報告。「また元気に会える日を楽しみにしています!」と明るく告げて、今回のライブで初めてバンドセットで披露されたラストナンバー「welcome to THE WORLD」を解き放つ。GRANRODEOの15周年を記念し、さらなる歩みをファンに約束した華やかなこの曲。 “welcome to this カオスな世界だけど まだ枯らすな 限りない旅は色を変えど永遠に続く”から、 “愛という最終兵器”を手に共に未来へ行こうと歌う愛にあふれたGRANRODEOからのメッセージは、この日、Zepp DiverCityに集った全ての人の心を癒しながら明るい希望を与えてくれた――。
ttps://spice.eplus.jp/articles/284600
2021年2月末、西川貴教ら豪華ゲストアーティストを迎えた15周年アニバーサリー主催フェス“GRANRODEO 15th ANNIVERSARY FES ROUND GR 2020”を大成功のうちに終えたGRANRODEOが、約1年半ぶりとなる有観客ワンマンライブ 『GRANRODEO limited SHOW 2021』を、2021年3月13日(土)より2週にわたり、東京・Zepp DiverCity、大阪・Zepp Osaka Baysideにて各2days開催した。
GRANRODEO自身もカメオ出演を果たし、若手俳優出演による実写ショートムービー『ロストマインズ』と楽曲を融合した、3月10日(水)リリースの2ndミニアルバム『僕たちの群像』ナンバーを中心としつつも、新旧の人気曲を盛りこんだ濃縮度の高いセットリストで、ライブバンドとしての圧倒的な実力を改めて見せつけた。そんな“limited SHOW 2021”、3月14日(日)東京公演2日目の模様をお届けする。
前日の大雨から一転、春の訪れを感じさせる晴天に恵まれたZepp DiverCity。開演時間の17時を回ると、暗転した場内にギターのハーモニクスの音色が、学園ドラマの『ロストマインズ』の世界観に合わせて、懐かしい学校のチャイムを鳴らす。フォークロアを感じさせるBGMをバックに、メンバーがシルエットとなってステージに現れると、沸き上がる大きな拍手。スポットライトを浴びたe-ZUKAが軽快なアルペジオを奏で出すと同時に、強烈なライトが客席を照らす。
ステージ中央で両手を広げたKISHOWが躍動してスタートしたのは、最新ナンバーの「未来線を上って」だ。GRANRODEOとしては珍しい、白が基調の衣装も新鮮。爽やかなこの曲を主題歌に据え、放課後の学校での物語が描かれた『ロストマインズ』を想起させるオープニングに思わず頬が緩む。続く「妄想GRAVE」も『僕たちの群像』からの新曲。各種インタビューで、収録曲中、最もGRANRODEOらしいナンバーだと語られていたように、シンプルながらも骨太に“ロック”する。
最新ナンバーを2曲プレゼントしたところで、息もつかせぬ勢いで放たれたのは、ちょっと懐かしい楽曲達だった。太い骨に分厚い筋肉をまとった「DECADENCE」、そして沸き上がるマグマを一気に放出するかのような「ボルケーノ」。ステージ後方に掲げられたお馴染みのGRANRODEOの電飾とバンドの背後に立ち並ぶマーシャルアンプの壁。KISHOWが激しくアクションしながら、まさに絶好調!を感じさせる野太く伸びやかなボーカルとシャウトを響かせ、足を振り上げて体を揺らしながらe-ZUKAが歪んだギターを弾きまくる。
頭を振ってタムを回すSHiNのドラムと、軽やかに重みのあるフレーズをうねらせる瀧田イサムのベースが絡み、規格外の轟音をぶつけるステージ。そのすべてが、“ようやくGRANRODEOのワンマンが帰ってきた!”という喜びを感じさせ、オーディエンスが懸命に振りまくるペンライトの動きに拍車をかける。
「ハロー、Zepp DiverCity、燃えてますか?」というワンマンらしい挨拶を生で聴くのも久しぶり。e-ZUKAはオープニングの「未来線を上って」を「ヤバいすね、エモいっすね。ちょっと泣きそうになっちゃった」と振り返り、KISHOWが思い切り歓声を挙げられないオーディエンスに「心の中だけならどんなに叫んでもいいからね、やっちゃおうよ!」と力強く声を浴びせる。
「いつだって愛って素晴らしいよねって曲やります!」と告げて弾むリフから始まったのは、ゴージャスなサウンドも魅力の「FAB LOVE」だ。KISHOWがクルリとロングジャケットの裾を翻して飛び跳ねてe-ZUKAが軽やかにダックウォークを決め、“愛”のナンバーに続いては、若き “恋”を歌うポップな「変幻自在のマジカルスター」へ。色とりどりに輝くライトが、青春の眩しさを思い出させる。
MCでは、サポートメンバーの瀧田とSHiNがKISHOWやe-ZUKAと冗談を飛ばしながら、なごやかなトークで会場をゆるりとした雰囲気に包み込む。1年半振りの有観客ワンマンだからこその高揚感も手伝ってか、メンバーの仲の良さを感じる何気ない雑談も、いつも以上にテンポ良く賑やかだ。
「次はアルバムの中から新曲を」とKISHOWが告げ、再びステージはそれまでとは違うカラフルな色に包まれる。e-ZUKAがニコニコと微笑みながらハンドクラップし、弾むようなファンキーなベースリフとキーボードが小粋なサウンドを織りなして届けられたのは、KISHOWがまろやかなファルセットとワイルドな歌声を交互に響かせる「オレンジピール」だ。おなじみのハードなGRANRODEOとは一線を画す、e-ZUKAのクリーンなカッティングとリズミカルなリフが、フレッシュなラブソングをジャジーなサウンドで彩る。キュートなセリフも飛び出し、声色を自由自在に操るKISHOWの滑らかなボーカルとフェイクがじつに心憎い。ハートウォームな空気は、愛しき者を失った想いを描くドラマティックなバラード「その愛と死を」でまたも一変。胸を締め付けるようなKISHOWの切ない歌声が、白いライトとともに客席に降り注いだ。
歌い終えたKISHOWがステージを後にすると、始まったのは『僕たちの群像』唯一であり、GRANRODEOの新曲としては久々のインストゥルメンタルナンバー「18SDGs」。ボーカロイドナンバーを意識したという超アップテンポで軽快なフレーズに、お得意のフュージョンテイストを織り交ぜて飛び跳ね、走り回りながら熱演するe-ZUKA。瀧田の鋭いスラップベースとSHiNのテクニカルなドラムが、疾走感をあふれさせた。
ここで再び、タオルを振り回しながらKISHOWが合流。「Can Do」のイントロを聴いたオーディエンスが一斉にペンライトを黄色に変え、「心の中で叫んでちょーだい!!」というKISHOWのシャウトに応えるようにさらに大きく光を散らすと、e-ZUKAと瀧田が定位置から逆ポジションのステージ前方へと走り出す。力強い“キミがいればいつだって 何度だって立ち上がれんだ”の歌声と「だからやれるだろ!」の叫びが、リズムに乗って心になだれ込んでくる。KISHOWが高くジャンプを決めて続いた曲は、痛快なエンジン音と鋭いKISHOWのハイトーンシャウトから始まるドラスティックな「Scorn」。攻撃力抜群のボーカルと切り裂くシャウト、過激なモノローグを激しいサウンドでぶつける「Scorn」の熱量は、続く「HEAVEN」でも登りつめたままだ。バンドのアクションと演奏はますます激しさを増し、「ナミダバナ」でKISHOWは約20秒間にもおよぶハイキーなロングトーンを聴かせ、圧倒的なエネルギーでオーディエンスをねじ伏せた。
「“ROUND GR 2020”からいつもほどではないにせよ、お客様の前でパフォーマンスできる喜びは、昨日から噛みしめていて。こういう状況にもちょっとずつ慣れていって、こういうふうに楽しめばいいんだという感覚を、みんなで見つけられればいいなと思ってます。だって俺、超絶楽しいですよ、いま」(KISHOW)
「去年、横浜ベイホールで(〜たかが15年〜)無観客ライブをやり、これからどうなっちゃうんだろう?と思いましたけど、今日も着席で声を出せない以外は、ほとんどいつもと変わらない。僕らバンドは音を出してないと良くならない。僕らがこの15年、16年飽きずにやってこれたのは、演奏する場があったからなんです。できる限りの体制を作って皆さんが来てくれて、本当に嬉しいです。“ROUND GR 2020”でも全アーティストを観て思いました。やっぱりGRANRODEOは最高だなと。だからまだまだやりますよ!」(e-ZUKA)
このコロナ禍での想いを、時に冗談を挟みながら気取りない言葉で届けるのもGRANRODEO流。そしてKISHOWが「いささか月並みですが、皆さんに幸せが訪れますように」と言って本編ラストを飾ったのは「HAPPY LIFE」だった。この曲は、今からちょうど10年前に我々を襲った悲しい出来事の後、みんなが少しでもハッピーに前を向いていけるように、という想いを込めて作られたナンバーだ。MCでは何も語られはしなかったが、今こそ、この曲をみんなに届けたいという気持ちが、音楽と彼らの笑顔を通じて確かに伝わってきた。
いつもの「グラン」「ロデオ」コールの代わりに、オーディエンス同士が手拍子を掛け合って迎えたアンコール。前日の公演で発表された5月の東京・Zepp Hanedaでの2daysワンマンライブ「GRANRODEO LIVE 2021 “Rodeo Coaster”」の開催とファンクラブ会員限定のVR生配信実施に加えて、8月の「Animelo Summer Live 2021 -COLORS-」への参戦を報告。「また元気に会える日を楽しみにしています!」と明るく告げて、今回のライブで初めてバンドセットで披露されたラストナンバー「welcome to THE WORLD」を解き放つ。GRANRODEOの15周年を記念し、さらなる歩みをファンに約束した華やかなこの曲。 “welcome to this カオスな世界だけど まだ枯らすな 限りない旅は色を変えど永遠に続く”から、 “愛という最終兵器”を手に共に未来へ行こうと歌う愛にあふれたGRANRODEOからのメッセージは、この日、Zepp DiverCityに集った全ての人の心を癒しながら明るい希望を与えてくれた――。
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