#健康要有文化素養 & 健康要有哲學頭腦#
前立腺肥大症のケア
公開日:2016年7月25日 10時00分
更新日:2022年6月 1日 12時59分
前立腺肥大症のケアのポイント
前立腺肥大症は、病気の重症度によって変わってきます。例えば、まだ自覚症状が無く、経過観察で様子を見ている時期と、頻尿や尿漏れなどの症状により日常生活に支障をきたすようになった時期と、尿閉など手術や根治的な治療が必要となる時期とでは、日常生活上で気を付ける点などが変わってきます。
経過観察のみで良い時期
この時期は、少しずつ自覚症状が出できますので、前立腺肥大症の主な症状を把握しておくことが必要です。
排尿症状:おしっこを出す時の症状
おしっこが出にくい、トイレが間に合わない、おしっこの勢いが弱い、おしっこが出るまでに時間がかかるなど。
蓄尿症状:おしっこを溜めておく時の症状
頻繁にトイレに行きたくなる、尿がしたくなると我慢できなくなる、尿漏、夜に何回もトイレに行くなど。
排尿後症状:おしっこが出た後の症状
排尿してもすっきりしない(残尿感)、排尿が終わったと思っても、少し動くと尿漏れするなど。
人によって症状の現れ方には違いがありますので、全ての症状が当てはまるわけではありません。しかし、日常生活の上で少しでも「あれ?」と思うことがあったら、ノートに記録しておき、次回の受診の時にかかりつけ医に相談しましょう。図のような排尿日誌に記録をつけると自分の症状を伝えやすくなります。
図:排尿日誌の記入例。朝起きてから夜寝入るまでの昼間と寝床に入ってから朝起きるまでの夜間に、排尿した時間、尿意(なし・弱・中・強)、失禁、排尿量を記録する。記録することで自覚症状の変化が分かりやすくなる。
図:排尿日誌の記入例
排尿日誌(PDF:76.6KB)(新しいウインドウが開きます)
排尿の記録には、排尿時間や排尿量、水分の摂取量のほか、尿漏れ(失禁)の有無や排尿に対する切迫感(尿意の強さ)なども記録しておくと、自覚症状の変化が分かりやすくなりますし、医師にも伝えやすくなります。
内服などの治療が必要な時期
自覚症状が出始めて、日常生活に支障を来すようになったら、内服治療を行います。排尿の記録も引き続き記録しておくと、自覚症状の変化が分かりやすくなります。
前立腺肥大症の合併症に気を付ける
また、この時期には前立腺肥大症の合併症にも気を付ける必要があります。主な合併症は以下の通りです。
肉眼的血尿(見ただけでも分かる血尿)
前立腺が肥大して、尿道粘膜が充血すると、粘膜から出血して血尿が確認できるようになります。
尿路感染
膀胱内に尿が残る(残尿)時間が長くなると、尿路感染を起こす可能性があります。
尿閉
膀胱内に尿が溜まっていても、尿が出せずに苦しくなる状態です。前立腺肥大症が重度になるほど(前立腺が大きくなるほど)起こりやすく、アルコールや風邪薬の服用により尿閉を引き起こすこともあります。
膀胱結石
膀胱内に残尿がある状態が長くなると、結石ができることがあります。
腎機能障害
残尿量が多くなったり、排尿障害により膀胱壁が高度に肥厚(厚くなる)すると、腎臓から膀胱へ尿が流れなくなり、腎臓が腫れる状態(水腎症)になります。重症化すると、腎不全になる可能性もあります。
溢流性尿失禁(いつりゅうせい)
これは、常に多量の残尿がある場合、膀胱内の尿が尿道からあふれ出る状態で、常にちょろちょろと、尿が漏れている状態です。
前立腺肥大症は薬物治療だけでは根治が難しく、重症化すると手術が必要となりますが、これらの合併症の症状が強くなると、手術を勧められます。
手術や根治的な治療が必要な時期
前立腺肥大症の手術は、1週間程度の入院となることが一般的ですが、症状の強さや前立腺の大きさ、合併症やもともと持っている慢性疾患の状態によっては、もう少し長くなることもあります。
どの時期でも必要なケア
排尿の悩みは、他の人に相談しにくいことではありますが、前立腺肥大症は、高齢になるほど発症する可能性が高くなる病気です。50歳を過ぎれば、誰でも前立腺が肥大していてもおかしくはありません。命にかかわることは稀な病気ですので、普段から規則正しい生活を心がけ、バランスの良い食事やストレスを溜めない生活を送るようにしましょう。
前立腺肥大症のケア
公開日:2016年7月25日 10時00分
更新日:2022年6月 1日 12時59分
前立腺肥大症のケアのポイント
前立腺肥大症は、病気の重症度によって変わってきます。例えば、まだ自覚症状が無く、経過観察で様子を見ている時期と、頻尿や尿漏れなどの症状により日常生活に支障をきたすようになった時期と、尿閉など手術や根治的な治療が必要となる時期とでは、日常生活上で気を付ける点などが変わってきます。
経過観察のみで良い時期
この時期は、少しずつ自覚症状が出できますので、前立腺肥大症の主な症状を把握しておくことが必要です。
排尿症状:おしっこを出す時の症状
おしっこが出にくい、トイレが間に合わない、おしっこの勢いが弱い、おしっこが出るまでに時間がかかるなど。
蓄尿症状:おしっこを溜めておく時の症状
頻繁にトイレに行きたくなる、尿がしたくなると我慢できなくなる、尿漏、夜に何回もトイレに行くなど。
排尿後症状:おしっこが出た後の症状
排尿してもすっきりしない(残尿感)、排尿が終わったと思っても、少し動くと尿漏れするなど。
人によって症状の現れ方には違いがありますので、全ての症状が当てはまるわけではありません。しかし、日常生活の上で少しでも「あれ?」と思うことがあったら、ノートに記録しておき、次回の受診の時にかかりつけ医に相談しましょう。図のような排尿日誌に記録をつけると自分の症状を伝えやすくなります。
図:排尿日誌の記入例。朝起きてから夜寝入るまでの昼間と寝床に入ってから朝起きるまでの夜間に、排尿した時間、尿意(なし・弱・中・強)、失禁、排尿量を記録する。記録することで自覚症状の変化が分かりやすくなる。
図:排尿日誌の記入例
排尿日誌(PDF:76.6KB)(新しいウインドウが開きます)
排尿の記録には、排尿時間や排尿量、水分の摂取量のほか、尿漏れ(失禁)の有無や排尿に対する切迫感(尿意の強さ)なども記録しておくと、自覚症状の変化が分かりやすくなりますし、医師にも伝えやすくなります。
内服などの治療が必要な時期
自覚症状が出始めて、日常生活に支障を来すようになったら、内服治療を行います。排尿の記録も引き続き記録しておくと、自覚症状の変化が分かりやすくなります。
前立腺肥大症の合併症に気を付ける
また、この時期には前立腺肥大症の合併症にも気を付ける必要があります。主な合併症は以下の通りです。
肉眼的血尿(見ただけでも分かる血尿)
前立腺が肥大して、尿道粘膜が充血すると、粘膜から出血して血尿が確認できるようになります。
尿路感染
膀胱内に尿が残る(残尿)時間が長くなると、尿路感染を起こす可能性があります。
尿閉
膀胱内に尿が溜まっていても、尿が出せずに苦しくなる状態です。前立腺肥大症が重度になるほど(前立腺が大きくなるほど)起こりやすく、アルコールや風邪薬の服用により尿閉を引き起こすこともあります。
膀胱結石
膀胱内に残尿がある状態が長くなると、結石ができることがあります。
腎機能障害
残尿量が多くなったり、排尿障害により膀胱壁が高度に肥厚(厚くなる)すると、腎臓から膀胱へ尿が流れなくなり、腎臓が腫れる状態(水腎症)になります。重症化すると、腎不全になる可能性もあります。
溢流性尿失禁(いつりゅうせい)
これは、常に多量の残尿がある場合、膀胱内の尿が尿道からあふれ出る状態で、常にちょろちょろと、尿が漏れている状態です。
前立腺肥大症は薬物治療だけでは根治が難しく、重症化すると手術が必要となりますが、これらの合併症の症状が強くなると、手術を勧められます。
手術や根治的な治療が必要な時期
前立腺肥大症の手術は、1週間程度の入院となることが一般的ですが、症状の強さや前立腺の大きさ、合併症やもともと持っている慢性疾患の状態によっては、もう少し長くなることもあります。
どの時期でも必要なケア
排尿の悩みは、他の人に相談しにくいことではありますが、前立腺肥大症は、高齢になるほど発症する可能性が高くなる病気です。50歳を過ぎれば、誰でも前立腺が肥大していてもおかしくはありません。命にかかわることは稀な病気ですので、普段から規則正しい生活を心がけ、バランスの良い食事やストレスを溜めない生活を送るようにしましょう。
#健康要有文化素養 & 健康要有哲學頭腦#
前立腺肥大症の診断
公開日:2016年7月25日 12時00分
更新日:2023年8月 4日 11時50分
前立腺肥大症の診断について
前立腺肥大症であるかどうかは、いくつかの検査によって分かります。検査は基本的な検査と、必要に合わせて受ける個別の検査があります。
基本的な検査には、自覚症状の評価、直腸内指診、尿検査、尿流測定、残尿測定、前立腺超音波検査、血清PSA(前立腺特異抗原)測定などです。
必要に合わせて受ける個別の検査には、排尿日記、血清クレアチニンの測定、尿流動態検査、上部尿路超音波検査などがあります。
基本的な検査
自覚症状の評価
自分の病状を正確に伝えることは難しいことです。そこで前立腺肥大症の自覚症状は「国際前立腺症状スコア(IPSS)」1)を使って、評価されています。計算方法としては、以下の7つの質問項目に対し、6段階評価(全くない:0点、5回に1回の割合より少ない:1点、2回に1回の割合より少ない:2点、2回に1回の割合位:3点、2回に1回の割合より多い:4点、ほとんどいつも:5点)で答えます。評価の合計点が7点以下は軽症で、8~19点は中等程度、20点以上は重症と考えられています。合計点が軽度症や中等症でも頻繁に尿閉症状続く人は、重症という評価になります。
1ヶ月の間に、どのくらいの割合で次のような症状があったか
尿をしたあとにまだ尿が残っている感じがありましたか
尿をしてから2時間以内にもう一度しなくてはならないことがありましたか
尿をしている間に尿が何度も途切れることがありましたか
尿をがまんするのが難しいことがありましたか
尿の勢いが弱いことがありましたか
尿をし始めるためにお腹に力を入れることがありましたか
夜寝てから朝起きるまでに、ふつう何回尿をするためにおきましたか(6段階評価:0回が1点、1回が1点、2回が2点、3回が3点、4回が4点、5回以上が5点)
また、QOLスコアでは、今の病状がどれほど日常生活の質に影響を与えているかを客観的に評価する示す指標で,0点(とても満足)から6点(とてもいやだ)までの7段階で評価し,軽症(0~1点),中等症(2~4点),重症(5~6点)に分類することができます。
直腸内指診
前立腺の大きさや硬さ、痛みを調べる検査です。肛門から直接指を入れて前立腺を直診します。直診することで前立腺肥大症以外の病気を区別することができます。前立腺に炎症があるときは強い痛みを伴い、硬い腫瘤は前立腺がんの疑いになります。直腸内指診は、診察台で膝を抱えるような姿勢をして行われます。
尿検査
尿を検査用のコップに採取して調べる方法です。尿はさまざまな体調の変化を測るバロメーターです。患者さんに苦痛なく行うことが可能です。
尿流測定
尿の勢いや排尿量、排尿にかかる時間を測定する検査です。トイレ型の検査機器に排尿することで、尿に関するさまざまなデータを数値化してグラフ表示してくれます。排尿障害があるかどうかも調べることが可能です。
グラフ:健康な人と前立腺肥大症の人の尿流量検査結果の違いを示すグラフ。健康な人は排尿しはじめ10秒で排尿量が30ml/秒に達し、20秒で排尿し終えるのに対し、前立腺肥大症の人は排尿しはじめてから排尿し終えるまでもちょろちょろとしかでず、排尿に80秒程度の時間がかかることが分かる。
グラフ:健康な人と前立腺肥大症の人の尿流量検査結果の違い
残尿測定
おしっこをした後、膀胱にどれくらいの量のおしっこが残っているかが分かる検査です。測定の方法は、おしっこをした後、膀胱に超音波をあてることで検査をします。
前立腺超音波検査
皮膚の上から超音波をあてて前立腺の大きさを測定する検査です。直腸内指診よりも正確に前立腺の大きさを知ることができます。検査方法は、超音波の器械を患部にあてるか肛門からブローブ(細い超音波装置)を挿入する方法があります。
血清PSA(前立腺特異抗原)測定
血液検査によって、血液中のPSA濃度を測る検査です。前立腺肥大症や前立腺がんのスクリーニング検査として活用されています。
必要に合わせて受ける個別の検査
排尿日記
排尿した時間と量を記録するものです。1日の排尿の回数や1回の排尿量を知ることができます。また、昼と夜との差も比較することができ、頻尿の原因を探ることにも有効な方法です。
血清クレアチニンの測定
血液検査で血中のクレアチニンの測定をします。これは、前立腺が特に大きく肥大していたり、残尿量が多いときに行われる検査です。クレアチニンの数値が上昇すると腎機能障害の可能性があります。
尿流動態検査
膀胱に尿を蓄えているとき、尿意が正常か、過活動膀胱になっていないか、どれくらいの尿を貯めることが可能かということを調べることができます。排尿するとき、膀胱の収縮力や尿道の通過具合も分かります。検査方法は、尿道から膀胱にカテーテルを入れて、生理食塩水を注入しながら膀胱の内圧を測定して、膀胱の畜尿機能を検査する方法と、膀胱を生理食塩水でいっぱいにしたら、排尿して膀胱の収縮圧と尿流測定を同時に測り、膀胱の排尿機能を検査します。
上部尿路超音波検査
腹部超音波検査で腎臓を検査します。前立腺肥大症の合併症で腎臓が腫れていないか(水腎症)を確認します。
前立腺肥大症の診断
公開日:2016年7月25日 12時00分
更新日:2023年8月 4日 11時50分
前立腺肥大症の診断について
前立腺肥大症であるかどうかは、いくつかの検査によって分かります。検査は基本的な検査と、必要に合わせて受ける個別の検査があります。
基本的な検査には、自覚症状の評価、直腸内指診、尿検査、尿流測定、残尿測定、前立腺超音波検査、血清PSA(前立腺特異抗原)測定などです。
必要に合わせて受ける個別の検査には、排尿日記、血清クレアチニンの測定、尿流動態検査、上部尿路超音波検査などがあります。
基本的な検査
自覚症状の評価
自分の病状を正確に伝えることは難しいことです。そこで前立腺肥大症の自覚症状は「国際前立腺症状スコア(IPSS)」1)を使って、評価されています。計算方法としては、以下の7つの質問項目に対し、6段階評価(全くない:0点、5回に1回の割合より少ない:1点、2回に1回の割合より少ない:2点、2回に1回の割合位:3点、2回に1回の割合より多い:4点、ほとんどいつも:5点)で答えます。評価の合計点が7点以下は軽症で、8~19点は中等程度、20点以上は重症と考えられています。合計点が軽度症や中等症でも頻繁に尿閉症状続く人は、重症という評価になります。
1ヶ月の間に、どのくらいの割合で次のような症状があったか
尿をしたあとにまだ尿が残っている感じがありましたか
尿をしてから2時間以内にもう一度しなくてはならないことがありましたか
尿をしている間に尿が何度も途切れることがありましたか
尿をがまんするのが難しいことがありましたか
尿の勢いが弱いことがありましたか
尿をし始めるためにお腹に力を入れることがありましたか
夜寝てから朝起きるまでに、ふつう何回尿をするためにおきましたか(6段階評価:0回が1点、1回が1点、2回が2点、3回が3点、4回が4点、5回以上が5点)
また、QOLスコアでは、今の病状がどれほど日常生活の質に影響を与えているかを客観的に評価する示す指標で,0点(とても満足)から6点(とてもいやだ)までの7段階で評価し,軽症(0~1点),中等症(2~4点),重症(5~6点)に分類することができます。
直腸内指診
前立腺の大きさや硬さ、痛みを調べる検査です。肛門から直接指を入れて前立腺を直診します。直診することで前立腺肥大症以外の病気を区別することができます。前立腺に炎症があるときは強い痛みを伴い、硬い腫瘤は前立腺がんの疑いになります。直腸内指診は、診察台で膝を抱えるような姿勢をして行われます。
尿検査
尿を検査用のコップに採取して調べる方法です。尿はさまざまな体調の変化を測るバロメーターです。患者さんに苦痛なく行うことが可能です。
尿流測定
尿の勢いや排尿量、排尿にかかる時間を測定する検査です。トイレ型の検査機器に排尿することで、尿に関するさまざまなデータを数値化してグラフ表示してくれます。排尿障害があるかどうかも調べることが可能です。
グラフ:健康な人と前立腺肥大症の人の尿流量検査結果の違いを示すグラフ。健康な人は排尿しはじめ10秒で排尿量が30ml/秒に達し、20秒で排尿し終えるのに対し、前立腺肥大症の人は排尿しはじめてから排尿し終えるまでもちょろちょろとしかでず、排尿に80秒程度の時間がかかることが分かる。
グラフ:健康な人と前立腺肥大症の人の尿流量検査結果の違い
残尿測定
おしっこをした後、膀胱にどれくらいの量のおしっこが残っているかが分かる検査です。測定の方法は、おしっこをした後、膀胱に超音波をあてることで検査をします。
前立腺超音波検査
皮膚の上から超音波をあてて前立腺の大きさを測定する検査です。直腸内指診よりも正確に前立腺の大きさを知ることができます。検査方法は、超音波の器械を患部にあてるか肛門からブローブ(細い超音波装置)を挿入する方法があります。
血清PSA(前立腺特異抗原)測定
血液検査によって、血液中のPSA濃度を測る検査です。前立腺肥大症や前立腺がんのスクリーニング検査として活用されています。
必要に合わせて受ける個別の検査
排尿日記
排尿した時間と量を記録するものです。1日の排尿の回数や1回の排尿量を知ることができます。また、昼と夜との差も比較することができ、頻尿の原因を探ることにも有効な方法です。
血清クレアチニンの測定
血液検査で血中のクレアチニンの測定をします。これは、前立腺が特に大きく肥大していたり、残尿量が多いときに行われる検査です。クレアチニンの数値が上昇すると腎機能障害の可能性があります。
尿流動態検査
膀胱に尿を蓄えているとき、尿意が正常か、過活動膀胱になっていないか、どれくらいの尿を貯めることが可能かということを調べることができます。排尿するとき、膀胱の収縮力や尿道の通過具合も分かります。検査方法は、尿道から膀胱にカテーテルを入れて、生理食塩水を注入しながら膀胱の内圧を測定して、膀胱の畜尿機能を検査する方法と、膀胱を生理食塩水でいっぱいにしたら、排尿して膀胱の収縮圧と尿流測定を同時に測り、膀胱の排尿機能を検査します。
上部尿路超音波検査
腹部超音波検査で腎臓を検査します。前立腺肥大症の合併症で腎臓が腫れていないか(水腎症)を確認します。
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前立腺肥大症の症状
公開日:2016年7月25日 14時00分
更新日:2023年6月 8日 09時50分
前立腺肥大症の症状とは
前立腺肥大症の症状は、おしっこが出にくくなったり、頻繁にトイレに行きたくなる(頻尿)、排尿してもすっきりしない(残尿感)、尿をもらしてしまう、尿がしたくなると我慢できなくなる(尿意切迫感)、尿漏れなど、尿の排出障害です。頻尿には、昼間の頻尿と夜間頻尿があります。
これらの前立腺肥大症の症状は、大きく「排尿症状」「蓄尿症状」「排尿後症状」の3つに分けることができます。
排尿症状:おしっこを出すことに関係した症状
おしっこが出にくい
トイレが間に合わない
おしっこを出したくても出せない(尿閉)
おしっこの勢いが弱い
おしっこが出るまでに時間がかかる
蓄尿症状
頻繁にトイレに行きたくなる
尿がしたくなると我慢できなくなる
尿漏れ
夜に何回もトイレに行く
排尿後症状
排尿してもすっきりしない(残尿感)
排尿が終わったと思っても、少し動くと尿漏れする
前立腺肥大の患者さんの多くが、尿意切迫感と頻尿を合わせた症状「過活動膀胱」合併しています。過活動膀胱になると、膀胱に尿が蓄えられていないのに膀胱が過剰に反応して、「トイレに行きたい感覚」を生じます。その結果、頻繁にトイレに行くものの尿の量は少量、という状態になります。逆に、尿を出し切ることができず、次の排尿までにすぐに尿が溜まってしまうケースもあるようです。これは、前立腺が大きくなることで、尿道を圧迫し排尿を困難にさせているためです。肥大した前立腺が、膀胱を圧迫(刺激)していることもあります。
前立腺肥大症があっても初期で特に自覚症状がなければ、経過を観察していくことになります。定期的に診察を受けて、必要になれば治療を開始します日常生活に支障があると感じたら、症状を医師に詳しく話して、症状が楽になるような治療を始めましょう。
国際前立腺症状スコア(IPSS)
前立腺肥大症の症状の進行具合や病状の変化を比較するために、表の質問票「国際前立腺症状スコア(IPSS)」が利用されています。計算方法としては、7点以下が軽症で、8~19点が中等程度、20点以上が重症と考えられています。排尿で心配がある男性は、当てはまる箇所にチェックして合計を数えてみてください。
表:国際前立腺症状スコア(I-PSS)
まったくなし 5回に1回の割合未満 2回に1回の割合未満 2回に1回の割合 2回に1回の割合以上 ほとんど常に
1. 最近1ヶ月間、排尿後に尿がまだ残っている感じがありましたか。 0 1 2 3 4 5
2. 最近1ヶ月間、排尿後2時間以内にもう一度いかねばならないことがありましたか。 0 1 2 3 4 5
3. 最近1ヶ月間、排尿途中に尿が途切れることがありましたか。 0 1 2 3 4 5
4. 最近1ヶ月間、排尿を我慢するのがつらいことがありましたか。 0 1 2 3 4 5
5. 最近1ヶ月間、尿の勢いが弱いことがありましたか。 0 1 2 3 4 5
6. 最近1ヶ月間、排尿開始時にいきむ必要がありましたか。 0 1 2 3 4 5
7. 最近1ヶ月間、床に就いてから朝起きるまでに普通何回排尿に起きましたか。 0回
0 1回
1 2回
2 3回
3 4回
4 5回以上
5
1から7の合計点 点
合計点が
1~7点 軽症
8~20点 中等症
21~35点 重症
合計点が軽度症や中等症でも頻繁に尿閉症状が続く人は重症に分類されます。
前立腺肥大症以外の頻尿になる病気
前立腺肥大症以外にも頻尿になる病気はあります。感染症である前立腺炎や膀胱炎は、尿意が促進されるため頻繁にトイレに行きたくなります。中枢神経の疾患であるパーキンソン病や脳卒中は、前立腺肥大症と同じように過活動膀胱になるため頻尿になります。高血圧や腎機能障害、心不全は夜間の尿量が多くなるという特徴があるため、夜間頻尿の症状があります。病気ではありませんが、水分を過剰に摂りすぎる場合も頻尿になります。
いずれにしても、尿に関して日常生活に不自由さを感じた場合は、早めにかかりつけ医を受診しましょう。
前立腺肥大症の症状
公開日:2016年7月25日 14時00分
更新日:2023年6月 8日 09時50分
前立腺肥大症の症状とは
前立腺肥大症の症状は、おしっこが出にくくなったり、頻繁にトイレに行きたくなる(頻尿)、排尿してもすっきりしない(残尿感)、尿をもらしてしまう、尿がしたくなると我慢できなくなる(尿意切迫感)、尿漏れなど、尿の排出障害です。頻尿には、昼間の頻尿と夜間頻尿があります。
これらの前立腺肥大症の症状は、大きく「排尿症状」「蓄尿症状」「排尿後症状」の3つに分けることができます。
排尿症状:おしっこを出すことに関係した症状
おしっこが出にくい
トイレが間に合わない
おしっこを出したくても出せない(尿閉)
おしっこの勢いが弱い
おしっこが出るまでに時間がかかる
蓄尿症状
頻繁にトイレに行きたくなる
尿がしたくなると我慢できなくなる
尿漏れ
夜に何回もトイレに行く
排尿後症状
排尿してもすっきりしない(残尿感)
排尿が終わったと思っても、少し動くと尿漏れする
前立腺肥大の患者さんの多くが、尿意切迫感と頻尿を合わせた症状「過活動膀胱」合併しています。過活動膀胱になると、膀胱に尿が蓄えられていないのに膀胱が過剰に反応して、「トイレに行きたい感覚」を生じます。その結果、頻繁にトイレに行くものの尿の量は少量、という状態になります。逆に、尿を出し切ることができず、次の排尿までにすぐに尿が溜まってしまうケースもあるようです。これは、前立腺が大きくなることで、尿道を圧迫し排尿を困難にさせているためです。肥大した前立腺が、膀胱を圧迫(刺激)していることもあります。
前立腺肥大症があっても初期で特に自覚症状がなければ、経過を観察していくことになります。定期的に診察を受けて、必要になれば治療を開始します日常生活に支障があると感じたら、症状を医師に詳しく話して、症状が楽になるような治療を始めましょう。
国際前立腺症状スコア(IPSS)
前立腺肥大症の症状の進行具合や病状の変化を比較するために、表の質問票「国際前立腺症状スコア(IPSS)」が利用されています。計算方法としては、7点以下が軽症で、8~19点が中等程度、20点以上が重症と考えられています。排尿で心配がある男性は、当てはまる箇所にチェックして合計を数えてみてください。
表:国際前立腺症状スコア(I-PSS)
まったくなし 5回に1回の割合未満 2回に1回の割合未満 2回に1回の割合 2回に1回の割合以上 ほとんど常に
1. 最近1ヶ月間、排尿後に尿がまだ残っている感じがありましたか。 0 1 2 3 4 5
2. 最近1ヶ月間、排尿後2時間以内にもう一度いかねばならないことがありましたか。 0 1 2 3 4 5
3. 最近1ヶ月間、排尿途中に尿が途切れることがありましたか。 0 1 2 3 4 5
4. 最近1ヶ月間、排尿を我慢するのがつらいことがありましたか。 0 1 2 3 4 5
5. 最近1ヶ月間、尿の勢いが弱いことがありましたか。 0 1 2 3 4 5
6. 最近1ヶ月間、排尿開始時にいきむ必要がありましたか。 0 1 2 3 4 5
7. 最近1ヶ月間、床に就いてから朝起きるまでに普通何回排尿に起きましたか。 0回
0 1回
1 2回
2 3回
3 4回
4 5回以上
5
1から7の合計点 点
合計点が
1~7点 軽症
8~20点 中等症
21~35点 重症
合計点が軽度症や中等症でも頻繁に尿閉症状が続く人は重症に分類されます。
前立腺肥大症以外の頻尿になる病気
前立腺肥大症以外にも頻尿になる病気はあります。感染症である前立腺炎や膀胱炎は、尿意が促進されるため頻繁にトイレに行きたくなります。中枢神経の疾患であるパーキンソン病や脳卒中は、前立腺肥大症と同じように過活動膀胱になるため頻尿になります。高血圧や腎機能障害、心不全は夜間の尿量が多くなるという特徴があるため、夜間頻尿の症状があります。病気ではありませんが、水分を過剰に摂りすぎる場合も頻尿になります。
いずれにしても、尿に関して日常生活に不自由さを感じた場合は、早めにかかりつけ医を受診しましょう。
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