#陕西# 【陕西多地发布紧急通知】

【宝鸡市:划定封控区11个 管控区24个防范区8个】

3月8日,宝鸡市应对新冠肺炎疫情工作领导小组(指挥部)办公室对外发布宝鸡市新冠肺炎疫情风险管控区域。

封控区(11个):高新区高新佳园二期、火炬路华夏盛世佳园、陈仓园金九商务酒店、宝鸡市建设工程质量安全监督站、太白家园高层小区、火炬路陕开幼儿园、华夏盛世SOHO吾幼儿童教育、英达路飞燕舞蹈、高新区高新四路美墅、渭滨区峪泉北路城建新村、宝鸡市自来水有限责任公司。

管控区(24个):建国饭店、行政中路东北饺子馆、石鼓·太阳市、左岸新城西门隔壁高新佳园小区对面刀削面馆、高新三路口盲人按摩店、铁五处医院、英达路大浴堂、兰宝小区米皮店、卧龙寺社区卫生服务中心、盛世广场民族饭庄、恒源酒店后面的路边摊位、西府老街、东风路浦记川菜馆、太白佳园、火炬路华夏盛世佳园小区门口大肉泡烧肉面皮店、华润万家超市(火炬路店)、长青路鸿运水族店、御品轩面包店(创业路)、莱金澳皮具维护店(华夏盛世佳园)、市体育馆乒乓球馆、肯德基高新店、桥南“令氏家外家”、火炬路闽粤海鲜馆、陈仓园金九商务斜对面胡辣汤店。

防范区(8个):金台区卧龙寺街道、渭滨区马营镇街道、渭滨区桥南街道、金台区东风路街道、金台区十里铺街道、渭滨区石鼓镇、金台区中山西路街道、渭滨区经二路街道。

【延安市:疾控中心 关于西安市来延返延人员的风险提示】

鉴于当前疫情防控的严峻形势,根据省应对办《关于做好近期疫情防控工作的通知》、《关于做好风险地区来人管控工作的补充通知》要求,延安市应对新型冠状病毒肺炎疫情工作领导小组办公室提示广大市民:

一、3月1日以来,西安市曲江新区曲江池东路988号凯悦酒店、新城区长乐中路街道汉庭酒店(万寿路地铁站店)、碑林区文艺路街道文北二社区金色城市小区1号楼来延返延人员(赋红码)需执行集中隔离观察14天措施,期间开展4次(第1、3、7、13天)核酸检测(隔离时间从离开上述地区时间计算,费用自理)。

二、3月1日以来,西安市曲江新区曲江街道、新城区长乐中路街道、碑林区文艺路街道除上述地区以外的其他区域来延返延人员(赋黄码)需执行居家隔离观察14天措施,期间开展3次(第1、7、13天)核酸检测(隔离时间从离开上述地区时间计算)。

三、全市各火车站、客运站、机场等“两站一场”,高速路口和有关公路入口处,必须坚持“逢车必查、逢人必查”,对西安市来延返延人员严格查验通信大数据行程卡、健康码和48 小时内核酸检测阴性证明。社区要加强网格化摸排,特别是对3月1日以来有西安市旅居史的人员要落实7天健康监测,期间开展3次核酸检测(第1、4、7天)。

四、3月1日以来,有西安市旅居史的市民朋友要立即主动向所在社区、工作单位、居住的宾馆报备,积极配合落实集中隔离、居家隔离、健康监测和核酸检测等各项疫情防控措施,对拒不配合防疫管理,谎报瞒报个人旅行史、接触史、密接史的人员,造成疫情传播风险的将依法依规追究法律责任。

五、请广大市民朋友密切关注疫情发展动态,如非必要近期不要前往中高风险地区及疫情发生地区,如必须前往,应向现居住地社区(村组)或所在单位报备,途中做好个人防护,返回后配合落实相关防控措施。

【安康市:关于做好

近期疫情防控工作的紧急通知】

各县(区、市)疫情防控指挥部,市疫情防控指挥部各成员单位:

当前,国际国内疫情形势依然严峻复杂,全国有 26个省(市)出现了本土疫情,确诊病例数、聚集性疫情、中高风险区都在持续增加,特别是省内西安等地再次报告本土病例,且扩散和外溢的风险很大,安康市“外防输入”压力持续加大。为巩固来之不易的疫情防控成果,坚决守住不发生聚集性疫情的底线,根据省应对办有关文件精神,现就安康市做好近期疫情防控工作紧急通知如下:

一、重点人员排查管控必须从“快”

要多渠道、网络化盯紧重点风险人员,快速排查管控,管控措施要坚决跑在病毒的前面。对境外入境人员,必须做到提前掌握行程、点对点转运、全封闭管理。对中高风险地区人员、高风险岗位返乡人员、密接次密接和时空伴随人员、省市推送的各类大数据信息等,必须24小时内落地查人,快速分级分类管控到位。

“两站一场”、高速路口等交通卡点要坚决做到逢车必查、逢人必查,第一时间发现、分流、转运各类风险人员。各县(区、市)即要利用好大数据信息,更需要主动开展社区排查工作,督促指导各镇(办)、村(社区)和机关企事业单位,对近期有西安和外省旅居史人员进行全面排查,快速落实隔离管控、核酸检测等措施。

各镇(办)、村(社区)要对辖区内常住人口全面摸排,建立常住人员台账,特别是城镇租房户、老弱孕残等特殊群体要全面掌握,为应对突发疫情做好准备。

二、重点场所常态化防控必须从“严”

要坚决克服麻痹思想,进一步压实“属地、部门、单位和家庭个人”的四方责任,切实管住管好各类重点场所。属地、行业都要履行好监管职责,监督指导各级各类重点场所从严落实“测温、验码、戴口罩、一米距、常消毒”等常态化防控措施。

旅游景区、影院剧院、商场超市等人员密集场所,要严格落实限流、戴口罩、扫码测温等措施;发热门诊、定点医院规范落实院级、病区、班次三级院感防控管理制度;学校和培训机构要落实晨午检登记、缺课缺勤报告等措施;精神卫生机构、养老机构,羁押场所等重点场所实施封闭管理,提倡视频探视;对隔离场所,严格落实“三区两通道”和闭环管理要求。

三、人员聚集活动管控必须从“紧”

近期,各类人员聚集活动要收“紧”,常态化防控措施要落“细”。按照非必要不举办的原则,严控庙会、大型文艺演出、展销促销等活动,减少农村集市规模和频次。

提倡大型会议、培训、论坛等采取线上方式举行,举办50人以上的线下会议、培训、论坛等活动,应制定防控方案,按照“谁主办、谁负责”“谁审批、谁监管”原则,在举办活动5个工作日前向属地县(区、市)疫情防控指挥部报备申请,不邀请中高风险地区所在设区市人员参加线下活动。

提倡“喜事缓办、丧事简办、宴会不办”,确需举办的尽可能缩小活动规模,承办5桌以上宴会等聚集活动的餐饮单位须严格做好疫情防控工作,自行举办5桌以上宴会的个人,需向属地村(社区)报备。

四、重点人员核酸检测必须从“细”

要从严从细落实重点人员、环境核酸检测要求,切实提升“早发现”能力。各县(区、市)要进一步摸清人员底数,建立21类重点人员和场所“应检尽检”工作台账,对从事入境人员和货物管理的一线人员、定点医院医务人员等高风险人员,每2天开展1次核酸检测,落实闭环管理措施;其他21类重点人群每周开展2次核酸检测;重点人员核酸检测频次只能增加、不能降低。

根据省应对办要求,对近期发生疫情省份和西安市来安返安人员,由属地在其抵达后第1、4、7天各开展1次核酸检测,并做好日常健康监测。要把机场、隔离酒店、定点医院周边居民等重点人群纳入检测范围,倡导窗口服务等各类重点人员“愿检尽检”。对购买“一退两抗”药品人员做到检测全覆盖。要加大核酸样本采集人员、检测人员培训力度,严格规范采样和检测流程,保证样本质量和检测结果的准确性。

五、应急处置能力储备必须从“实”

要坚持“宁可备而不用、不可用而无备”,把困难想深、预案做细、准备做足、演练做实,按照2天内完成全员核酸检测、每个县区不少于100名流调队员、一个感染者备用100间隔离房间(或者不少于20间/万人口)、定点医院储备满负荷运转30天的医疗物资的基本要求,对流调队伍、隔离场所、全员检测、应急物资、指挥体系等5项应急储备能力再排查,迅速补齐短板弱项,将工作责任、标准要求落实到具体点位和人员,确保召之即来、来之能战。

要快速果断处置疫情,坚持“逢阳必报、逢阳即管、接报即查”,坚决杜绝迟报、瞒报事件,一旦发现初筛阳性立即上报、提级指挥、扁平化管理,按照“先管后筛”的原则,第一时间就地对涉疫人员、物品隔离管控,第一时间划定管控区域、开展核酸检测,第一时间调集最强力量,派出专家组指导防控、复核复检,充分利用黄金24小时处置时间,加快落实流调、转运、隔离、检测、封控、救治等措施,以最快速度、最小成本、最短时间控制疫情。

全市各级各部门要牢记“国之大者”,进一步提高政治站位,强化责任担当,清醒认识疫情防控形势的严峻性、复杂性和不确定性,坚决克服麻痹思想、厌战情绪、侥幸心理、松劲心态,统筹抓好疫情防控和经济社会发展各项工作。各级应急指挥体系要始终保持应急状态,24小时值班值守,主要领导靠前指挥。要下沉党员干部,落实领导干部“三级包保”、部门单位包联村(社区)、行业主管部门包抓重点场所的疫情防控包帮责任。纪检监察机关要加大执纪监督力度,联县督导组要迅速开展督导检查,确保各项防控措施“科学、精准、人文、有效”的落实到最后一公里,切实筑牢“外防输入”的坚固防线。

【中村屋酒店の兄弟】

たった1行のセリフに隠された感情 藤原季節が23歳新人監督から気付かされたこと

昨年、「くれなずめ」「明日の食卓」「空白」「のさりの島」など映画に出演、ドラマでも活躍する藤原季節(29)。本作の映画「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)は第30回東京学生映画祭でグランプリなどを受賞し、撮影から3年たっての劇場公開が決まった。監督からオファーを受けた当初、「出演をお断りした」と明かす。そのワケは?

映画「中村屋酒店の兄弟」、オファー当初は「出演をお断りした」
 昨年、「くれなずめ」「明日の食卓」「空白」「のさりの島」など映画に出演、ドラマでも活躍する藤原季節(29)。本作の映画「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)は第30回東京学生映画祭でグランプリなどを受賞し、撮影から3年たっての劇場公開が決まった。監督からオファーを受けた当初、「出演をお断りした」と明かす。そのワケは?(取材・文=平辻哲也)

 同作は昨今、なくなりつつある酒店を舞台に、親からの店を継いだ兄・弘文(長尾卓磨)と東京からワケあって帰ってきた弟・和馬(藤原)を描く45分の中編。兄弟の近くて遠い距離感を絶妙に描き、第13回田辺・弁慶映画祭TBSラジオ賞、第30回東京学生映画祭グランプリ、第11回下北沢映画祭観客賞などを受賞。この快挙に、W主演の長尾が劇場公開へと動き、3月4日、東京・シネクイントでのレイトショー先行公開、同18日からの全国17館での順次公開が決まった。

「長尾さんをはじめとしたみなさんの努力の積み重ねですね。今だからこそ、誰かの心に届くかもしれない。その可能性を感じてくれた人が積み重なって全国まで行けたんだと思います」

 しかし、3年前は劇場公開など思いもよらないことだった。監督は17歳から俳優活動し、独学で脚本を学んだという当時23歳の白磯大知。スタッフも映画未経験という自主映画だった。

「共通の知人を介してオファーを頂きました。最初は『この作品の面白さを理解することができません』とお断りしました。この脚本は、何も激しいことは起こらない。当時は何を撮りたいかつかめなかったんですよ。今思えば、安易な考えだったし、監督の白磯君に敬意をちゃんと払っていなかったんですよね。自分の未熟さですけども」

 その後、一度も会わずに断ったことが脳裏に引っかかり、改めて渋谷のカフェで監督との時間を作ってもらった。「そこで白磯君がどういうことを描きたいかっていうことを丁寧に教えてくれたんですが、人となりがとても魅力的だった。『兄弟の距離感を描きたい』という言葉を聞いて、その場でもう一度読み直しました。そうしたら、たった1行のセリフにたくさんの語られてない感情が隠れているんだと気づき、僕にとってチャレンジになるのでやらせてください、とお願いしたんです」。

北海道札幌市出身、19歳で上京「最初から俳優をやるつもりで東京に出てきた」
 劇中では、微妙なすれ違いの感情が描かれる。「トークイベントのゲストに来てくれた村上虹郎君が『褒めてばかりでもつまらないので、思ったことを言います。兄弟が楽しすぎる気がした』と言ってくれたんですね。その事をずっと考えました。それで分かったのは、楽しんでいるんじゃなくて、楽しんでいるふりをしているんだな、ということ。その裏にはきっと語られてない感情がたくさんあって、家族や兄弟としゃべっている時の自分も、何かを演じているんだなってことです。そんなことがちょっとずつ見えてきました」。

 妹と姉がいるそうで、和馬の気持ちには「自分にも思い当たる節がありますね。気恥ずかしさだったり、東京で好き勝手やっていることの後ろめたさ、それをカモフラージュするためにちょっと明るく話してみたり……」。

 自身は北海道札幌市出身。実家を飛び出したことも共通点。19歳の時に大学進学を機に上京したのだ。「最初から俳優をやるつもりで東京に出てきたんです。正確には大学には入学しているんですけど、3か月も通っていませんね……。なので、親には入学金の無駄遣いをさせてしまいました。泣いてましたね。だから、東京と実家で安息の地を探している和馬の気持ちは分かる部分もありました。実家に帰っても、どこかで何かを演じなきゃならない。自分の居場所を彼も探していたんだと思います」。

 2013年に本格的に俳優活動をスタートし、以降、映画、ドラマ、舞台でキャリアを積み上げてきた。20年に第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を、21年には、第13回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を授賞した。

 今は、居場所を見つけられたのではないか。「確かに、カメラの前での居場所はできたように思えます。でも、僕ら俳優は、現実に帰ってこなきゃいけないですから。現実の世の中で生活をして生きていかなきゃいけないわけで、その居場所は自分自身でもう1回見つけないといけないと思っています」。

「中村屋酒店の兄弟」はいろんな気付きを与えてくれた作品になった。特に教えてくれたのは兄役の長尾だ。「スタッフは映画が初めての人が多く、不慣れな部分もあったんですけども、長尾さんは最後まで一つも文句を言わなかったんです。だから、僕も何も言わないようにしたんです。そうしたら、3日目から、スタッフが“段取りファースト”から“お芝居ファースト”に変わっていった。それは、僕たちの意識が伝わったんだと思います。はっきり伝えるっていうのは、自分の気持ちを伝えたいだけで、コミュニケーションって、そういうことだけではないんだと思いました」。

 出演後は新たな関係性も生まれている。「長尾さんとは全然似ていないんですけど、映画を見ていると、兄弟に見えてくるから不思議ですね。日常生活でも、長男・長尾さん、次男・僕、三男・白磯君の三兄弟みたいな感じなんです。頻繁に連絡を取ったり、お酒を飲んだりするわけじゃないけど、久々に会うことができたら、みんなで近況報告を恥じらいながらする。そんな関係ができあがりました」。

コロナ禍となり自宅で映画鑑賞「インディーズ、メジャーに関わらず必要なもの」
 映画は自身の原点だ。「(コロナ禍で)自宅での時間が増えると、大作ばかり観ていました。大好きなアル・パチーノの出演作とかを見ていましたが、先日は、インディーズ映画を見て、衝撃を受けました。『フタリノセカイ』(公開中)というトランスジェンダーの男性とシスジェンダーの女性カップルの話で、2人には子供が作れない。そこである決断をするシーンがあるんですけども、幸せにはあらゆるカタチがあっていいんだという希望の描き方に感動しました。そんな体験をすると、インディーズ、メジャーに関わらず、映画体験は必要なものだと改めて実感しました」。

 藤原もそんな体験を与えられるような新しい映画との出会いを求めている。「新しい何かに出会うときって、自分を解体しないと出会えないんじゃないかな、と思っています。常に自分を疑ってみたり、自分は間違っているかもしれないと考え続けて、誰かが書いたセリフを言ってみた時に出会えるような気がします。そんな破壊と再生の旅を続けたいと思っています」。

「中村屋酒店の兄弟」は佳作というべき小作だが、藤原にとってはターニングポイントになったようだ。

【web MAGAZINE】QUI

#中村屋酒店の兄弟

藤原季節×白磯大知 – 伝えたい、届けたい

映画本編とラジオドラマという2本立てでの全国劇場公開が決定した『中村屋酒店の兄弟』。その新しい映画体験を通して、大切な人や場所との“距離感”について改めて考えさせてくれる佳作だ。主演の藤原季節、監督の白磯大知へのインタビュー。

この映画を必要としてくれる人がいることが嬉しい(藤原)

— 映画『中村屋酒店の兄弟』拝見させていただいて、いま映画館で上映することにすごく意味のある作品だと思いました。お二人としては初上映から3年たって全国で公開されることに対して、どのような思いがありますか? 白磯監督にとっては初監督作品でもありますが。

白磯大知(以下、白磯):ありがたい気持ちはもちろんあるんですけど、それ以上に驚いているというか。中村屋酒店さんのご夫婦をはじめいろんな方の協力があって撮れた作品なので、その感謝を全国公開っていうかたちで返せるのはすごく嬉しく思っています。

— 藤原さんは?

藤原季節(以下、藤原):中村屋酒屋はもう閉店してるんですけど、でもそこに確かにあったものとか、消えていってしまうものとか、大知君は目に見えない何かを撮りたかったんじゃないかと思っていて。それが撮影から3年を経ていま全国に届くっていうのは、この映画に可能性を感じて届けたいと思ってくれた人や、消えていくものに対して思うところがある人がいるってことなんですよね。この映画を必要としてくれる人がいるんだっていうことが嬉しいです。

— すごいことですよね。『中村屋酒店の兄弟』は、映画本編とその前日譚となるラジオドラマ、そしてドキュメンタリーという3本の作品に展開されています。今回はドキュメンタリーの上映はないそうですが、ドキュメンタリーは中村屋酒店が閉店することを映画の撮影中に知ってから撮ることを決めたそうですね。

白磯:そうです。中村屋酒店の閉店は季節君が教えてくれたんですけど、最初に奥さんから「映像で残せたら嬉しい」って言われたのはそういう意味だったのかと気づいて。閉店するまでの3ヵ月間で何回かお邪魔して撮らせていただきました。

— ラジオドラマの制作はどういった経緯で?

白磯:「田辺・弁慶映画祭」でTBSラジオ賞を受賞した時に、「この作品はラジオドラマにしたら面白いんじゃないか」というご提案をいただきました。せっかくだから映画をそのままラジオドラマにするのではなく、映画をより楽しめるような作品を作れたらいいなと。映画本編より過去の話にして、ラジオドラマを聴きながら想像した情景が本編を観ている時に回想として浮かんだらすごく面白いんじゃないかなと思って。
— 実際にすごくユニークな体験でした。ラジオドラマを聴いているときは画があまり浮かばなかったんですけど、映画を観ていると鮮明な思い出に感じられてくるのが不思議な感覚で。僕は自宅で視聴したのですが、映画館だと感じ方がだいぶ違いそうですね。

藤原:テアトル新宿で経験した時は感動的でした。暗闇の中でみんなが耳を澄まして声だけを聴くって初体験でしたから。

— ですよね。その体験だけでも映画館に行く価値があるなと思いました。

書かれていないことが山ほど書かれた本だと気づいた(藤原)

— 中村屋酒店は実在した酒屋なんですよね。脚本の制作段階から、中村屋酒店を舞台として想定されてたんですか?

白磯:そうではなく、タイトルももともと違うお店の名前だったんです。でも本当にいろんな酒屋さんにお願いに行ってもなかなかロケ地が決まらずで。もうどうしようって状態のある日、赤羽の酒屋さんからの帰り道…そこも断られてしまったんですが、携帯で調べたら近隣にもう1件酒屋さんがあって、そこの写真が理想的だったんです。定休日となっていたんですけど行ってみたらたまたま開いていて、ご主人とお話させていただいたんですが、やっぱり唐突なお願いだったので「いやいや…」と。そしたら奥さんも出てきて、「残せるんだったらなんでも協力します」と言ってくださって。「残せる」に込められた意味は、その時はまだ知らなかったですけど。

— 中村屋酒店に決まった時にはもう本はできあがっていたんですね。

白磯:ほぼできていました。でも中村屋酒店の雰囲気や染みついた匂いみたいなものが、役者や作品に十二分に影響したとは思います。

— 藤原さんとはもともとお知り合いだったんですか?

白磯:ほぼ知り合いじゃないといっていい。

藤原:面識はあるぐらいでした。

— なぜ藤原さんにオファーを?

白磯:キャスティングで入っていただいた方が共通の知人で提案していただきました。「いや、そもそもいける?」と思いながらも脚本を送って、まず季節くんに読んでもらえたことが僕は嬉しかったんですが、やっぱり「ちょっと何が面白いかわからない」という答えで。じゃあまた別の方を探さないと、と思っていたら「直接監督と会って話をしたい」と電話をいただいたんです。新宿だっけ?

藤原:いや、渋谷。

白磯:渋谷のカフェで会ってコーヒーを飲みながら、「もう1回読んでいい?」って目の前で本を読み始めて。

藤原:カフェの喫煙所でタバコを吸ってる時に、大知君がぽろっと「兄弟の距離感を描きたいんですよね」って言ったんですよ。それがピンって琴線を弾いて。もう1回だけ読ませてくださいって、その場で心が変わりました。

— 藤原さんの中に、兄弟の距離感に対する興味・関心がもともとあったんですか?

藤原:というよりは、脚本をしっかり読めてなかったかもしれないと思ったんですよね。3年前の自分の未熟さによるものなんですけど、書かれてあることをそのまま読むことしかできないとか、読もうとする努力をしていなかったというのがあって。新しい監督だし、年齢も僕より3つぐらい若いし、ちょっと大知君のことをなめてる気持ちもあった。だから兄弟の距離感を描きたいって言われた時に、ひょっとしたら一行のセリフに込められた裏の感情がたくさん眠ってるんじゃないかと読んでみたら、案の定書かれていないことが山ほど書かれた本だなっていうことに気づいて。それで、もうその場で「はぁ、すごいな」と。

— 白磯監督が兄弟の距離感を描きたいという思いに至ったのはなぜでしょう?
白磯:距離感が近くなればなるほど本当に伝えたいことってなかなか言えない。逆に隠したい気持ちは、本当に言ったかのように伝わっちゃう。兄弟とか両親とか、お互いの信頼関係があるから起こるちぐはぐさなんですよね。両親とかなんも言ってないのに急に「元気?」みたいな電話がかかってきたりするじゃないですか。そういうことが面白いし不思議だなと。自分は兄弟がいるし、男兄弟の話を書いてみようと思って脚本にしました。

自分自身を深掘りすることがコミュニケーションに繋がる(白磯)

— 男兄弟って距離感の難しさが顕著に表れると思うんですけど、男兄弟に限らず人と人の距離感ってこういう感じあるよなって映画を観ていてすごく共感できました。お二人が普段、人との関係性で意識していることや大事にしていることはありますか?
藤原:むしろ、それしか大事にしてないですね。

— 距離感を?

藤原:そう。自分が思ってることをそのまま相手に伝えると、コミュニケーションが成立しないので。相手にもらおうとするばかりじゃなくて、自分はこの人に何を与えられるんだろうって考える時間が積み重なると自然と距離感も考えるようになって、自分の思っていることをどう伝えればこの人に届くだろうっていうことを考えるようになる。それはもう日々、毎日、毎秒考えています。

— 疲れることはないですか? ずっと考え続けていたら。

藤原:でもそうじゃないと。果てしない問題です、それが。

— 白磯さんも人との距離感で気を使うところはありますか?
白磯:僕は自分の気持ちをストレートに言うことが苦手なんです。「好き」って思った時にパッと感情のまま言葉にして、自分の100%を全部ぶつけても相手には2%とか3%しか伝わらないこともあるなと思って。そこでどういう伝え方をしたら相手が聞いてくれるか、理解してもらえるのか。それにはまず自分がどう見られているか…別に体面を気にするっていうわけではなく、自分自身をどれぐらい深掘りできるかということが、結局他人とのコミュニケーションに繋がっていくのかなと。毎分毎秒考えているわけじゃないですけど、自分はどういう人間なんだろうと考えるのは大事だなと思っています。

— 面白いですね。人がどう見ているかじゃなくて自分が自分をどう見るかっていうことを深く考えるっていうのが。

白磯:まさにそうですね。

— では最後に、これから映画をご覧になる方へのメッセージをお願いします。
藤原:ラジオドラマは音で聴いて想像で楽しむもので、映画は視覚でも感じるもの。いろんな面から中村屋酒店っていう場所のことを45分間考え続ける時間っていうのは、言葉にするのは難しいけど意味があるし、価値があるものなんじゃないかなと僕は信じたいですね。

白磯:僕はこの映画を見終わった後に、自分の家族に連絡してみようかなとか、久々に思い出すようなきっかけになればいいなっていうのはすごく感じていて。それは家族なのか、兄弟なのか、友人なのか。その人と酒飲みたいなって思えるのが一番いいいなと。あとはやっぱり普通の酒屋さん、町の小さい酒屋さんにふらっとそこにお酒を買いに行ってもらえたら嬉しいかな。

藤原:買うものはコンビニと同じでも。

白磯:ちょっと覗いてみようかなっていうきっかけになればいいかなとは思います。

藤原:さっき大知君が100%伝えたいと思ったことが2%しか届かないみたいな話をしてたけど、この映画を観て0%よりは2%でも伝わってくれるといいよね。

白磯:それはそうだね。


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