阿座上洋平
@azakami_youhei
#ひな誕祭初日# #日向坂46#
お仕事からの駆けつけでしたが、"約束の地"で彼女たちのステージを見届けることが出来ました!☀️夢を叶えた人の笑顔は本当に素晴らしい!✨
おひさま皆さんで声を張り上げる事ができるその日まで楽しみにしています♪
明日行かれる方、楽しんでくださいね!
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【中村屋酒店の兄弟】
『中村屋酒店の兄弟』藤原季節さん、長尾卓磨さんインタビュー
―お2人は最初から俳優を目指していらっしゃったんですか?
藤原 僕は物心ついた時から俳優になりたいと思っていました。映画が好きだったんですよ。ジャッキー・チェンに憧れて、絶対俳優になるぞと決めていたので高校卒業後上京しました。
―じゃあ夢を叶えられたんですね。
藤原 まあまだ途中ではありますけれども。一応。
長尾 子どものころ、「先祖が上杉謙信だよ」と聞いて、戦国武将になりたかったんです。現代社会では無理だなと思って、馬に乗って刀振り回すにはこの中に入ればいいのかなって。それが中井貴一さん主演の「武田信玄」(1988年大河ドラマ)。仕事としては大学卒業してから広告代理店に入って、遠回りしました。
―俳優じゃなく”武将”が始まり!だからお城巡りがお好きなんですね。なりたかった武将役は?
長尾 『信虎』(2021/金子修介監督)で上杉景勝(長尾顕景)役をやらせていただきました。やってみたいのは、やはり上杉謙信(長尾景虎)役です。
nakamuraya1.jpg
―役をいただいたときと、演じ終わってから印象の違いはありましたか?
藤原 役をいただいたときは、兄弟との関係性で役を見ているというよりは「和馬」という役にフォーカスして見ていたんです。東京と実家を行き来して居場所を探している青年を演じるんだな、って。演じ終わったときに、長尾さんっていうお兄ちゃんと共演して「兄と一緒にいるときの自分」っていうのは、ある意味弟という役割だったり、仮面をかぶった弟という人間を演じようとしている青年でもあるなと思って。それが自分が働いている、東京でやってきたこととかが兄にバレたりして、そういう身ぐるみ剥がされていくというか正体がバレていくところの変化だったり、関係性においての青年にフォーカスを合わせて見れるようになった。それが演じる前と後では違いました。
長尾 僕も最初の印象では「何を勝手なこと言ってるんだ」と弟に対してあったんですけど、季節くんが、会った瞬間から可愛くて、どんどん可愛くなってきて、なんかずっと横顔を見ていたような感覚がありました。
監督が常々「優しく、もっともっと優しく接してください。怖いほど優しく。全て表面上は優しく」と言っていて。終わったときは、今、季節くんが言ってくれたみたいに、「兄という役割を自分で作っている」「兄としての役割を急に演じなくてはいけないと思いこんだ人間」なんじゃないかなと、同じようなことを考えました。
―優しい、いいお兄ちゃんでした。
藤原 その「優しい、いいお兄ちゃん」っていうのは、弟の前で見せるお兄ちゃんの顔で、本当のところは何もわからない。そういう裏側も見える映画になっていればいいなと思います。
―お兄ちゃんが一瞬怖く見えるところがありますね。お母さんの介護をずっと1人で背負ってきて、数年後に帰ってきた何もしなかった弟に対しての葛藤があると思いました。
藤原 そう見ていただけると嬉しいです。
―お母さんの言う「ありがとう」が他人に対しての「ありがとう」で、そこがお兄ちゃんには辛いだろうと思いました。お2人は、お若いので介護の経験はないでしょう?
長尾 祖父母はいますが、そこまでの介護はしていないです。
藤原 僕も未経験です。
―長尾さん、ご兄弟はいらっしゃいますか?
長尾 いません。ひとりっ子です。
―藤原さんは妹さんがいらっしゃるんですよね。
藤原 はい、そうです。姉もいます。
―女の子の間の男の子って特権階級みたいなものです(笑)。優遇されますよね。
長尾・藤原 (笑)そうですね。
藤原 たしかに、優遇という言い方はあれなんですけど、母からは可愛がってもらってたんじゃないかな、と思います。
―「しかたがないなぁ」と思いつつ弟は可愛い。お兄ちゃんは弟が生まれたとたん「お兄ちゃん」でいなくちゃいけなくて、それなのに…という辛さもあります。短い中にいろんなことが詰まっていて、監督さんがお若いのにこのお話、と驚きました。
藤原 僕もそう思いました。
長尾 うん。
―今振り返ってみて、印象に残っているシーンは?
藤原 最後に兄が弟に言う言葉ですね。封筒の。
あの台詞に白磯君が言いたかった兄弟の距離間というものが、全部詰まっているように思います。弟が東京で何をしてきたかということを知って、兄が問い詰めることもできた。でもそれを全部飲み込んで、あの台詞に全てを込めるっていうのがやりたかったことなんじゃないかな。
そのとき自分が演じていた和馬の表情も印象的だなと、自分自身思いました。
―まばたき多くなっていました。
藤原 (笑)
―お兄ちゃんはいかがでしょうか?
長尾 僕はその前夜の2人でタバコを吸うところ。弟がどういう時間を過ごして店の前に出てきたのか、言葉を用意していたのか、しなかったのかという2人の関係。兄ははじめ、次の日に行くことがわかっているのかいないのか。2人のあいだにたゆたう時間、とても印象的でしたね。
IMG_6917 (2).jpg
―この映画で耳に残ったのが、2人が呼ぶ「母ちゃん」なんです。いいな、と思いました。お2人差支えなかったら、お母さんを何と呼んでいらっしゃるか教えてください。
藤原 僕は「かあちゃん」って呼んでますね。
―映画と同じですね。長尾さんは?
長尾 ○○子。さん付けするか、しないか。
―名前を呼ぶんですか?
藤原 長尾さんらしいですね。
長尾 そうかな? 十代から両親は名前で呼んでいます。
―それは、ご両親に言われたわけじゃなくて、自分で?
長尾 はい、自分で。家に来る友達もみんなそう呼んでいました。
―母親という役割より○○子さんが前に出ているって、すごく個人的というか欧米っぽいです。
長尾 反抗期のころで、所詮他人だろうっていうのもあって。その方が人として敬意をもって接することができるだろう、と。お袋っていうのもなんかちょっと。
藤原 父親のことを「親父」って呼べないな、呼んでみたいな、とかありますけど。「所詮他人だろう」っていうのは言い方を変えれば、他人として認識している。「母」ってあてはめちゃうとどうしても甘えが出てきちゃいますが、一人の他人だと認識することで敬意を持てる側面もあると思います。
―個人として尊重しているって感じがしますね。クールだ!とっても(笑)。
藤原 原田芳雄さんも自分の息子に下の名前で呼ばせてたって。
長尾 そうなんだ。
―監督が俳優を選ぶように、俳優も作品を選びますね。そのときに決め手になるものはなんですか?
藤原 やっぱり最初に脚本。その次に過去の作品。スタッフ、で最後にキャストですね。
―自分のほかに誰が出るかということですね。自分の役柄についてこだわりはありますか?
藤原 それよりも、その役柄がその作品にどういった影響を及ぼしているかとか、作品のことをまずは考えて、小さい役でもそれに参加すべきだなと思ったら参加します。
―例えば快楽殺人犯の役とか、自分はちょっとと思うことは?
藤原 新しい感情とか、新しい自分に出逢えるチャンスがあるなら僕は飛び込みたい、と思っています。
―おお、チャレンジャーです! 長尾さんは?
長尾 監督含め、撮りたい方々が…なんとなくこういうと生意気かもしれないですけど、今の世の中に対してどう思っているかということが感じられると嬉しいですね。参加する身としては。自分が生きている環境、取り巻いている世界に対して、どういうものを持って表現したいかを、監督、脚本から感じ取れると参加させてもらえる意義を感じる気がします。
―監督さんにもよると思いますが、たとえば自分の役作りでたくさんディスカッションしたいほうですか? 任されたいほうですか?
長尾 どっちでも(笑)。
藤原 長尾さん結構、「向こうが望むなら僕はするし」という、なんかいい意味での受け入れというか、懐の深さがある人だなと現場で思いました。
―受け入れる間口広いんですね。かなり広いんですか?
長尾 それで季節くんをとまどわせてしまったかも(笑)。
藤原 最初とまどいました。
―広いと嬉しくないですか?ストライクゾーン広くて、どんなのも受け止めてくれる。
藤原 多少イラっとすることとか、これは言わなきゃっていうことも長尾さんは絶対言わない。全部受け止める。この人何考えてるんだろうと、最初思いましたね。
長尾(笑)
―映画の中村兄弟みたいですね。
藤原 そうですね。スタッフが映画を撮ったことのないチームだったので、最初はやり方がわからない中でしたが、3,4日経つと長尾さんや僕が望んでいた動き方に自然となっていきました。お芝居の中で起きたことを撮る。最初は「撮る」ことが目的なんですけど、僕たち2人の中で起きたことを撮ろうという流れに変わっていったんです。まずお芝居を見てから、何を撮るか考えよう、みんなでって。それは長尾さんが初日から黙っていたことで、自然発生的に起きていったことでしたね。
―呼び水。黙って。
長尾 そんなたいそうなもんじゃない(笑)。
―ご本人はそんなに意識しないでやっていたんでしょうか?
長尾 しないと言ったらウソになるかと思うんですけど。なんか見ないようにしようと思って(笑)、変な言い方だけど。
IMG_6919.jpg
―では最後にこの映画のテーマのひとつでもある「消えてほしくないもの」はなんですか?パッと思いついたことを。
藤原 パッと思いつくもの。手書きの手紙とか捨てられないです。新しくいろんなものが生まれていって、人の体温の残っている直筆の手紙は減っていくのかもしれないですけど、消えてほしくないなと思いますね。
―お母さんからの手紙はとってあるんですか?
藤原 ずーっと全部とってあります。捨てられないです。
―10年分?! お返事は出しています?
藤原 出してませんね。
―親って手紙すごく待っているんですよ。
藤原 そうですよね、書いてみます。やっぱりメールとかと違いますよね。
―違いますよー。お母さんを思って時間かけて書くんですから。
ハガキでいいですし、何と書いてあったって親は嬉しいものです。
藤原 はい、わかりました。
―長尾さんの消えてほしくないものは?
長尾 僕は「家族との思い出」ですかね。ぱっと思い浮かぶのは。どこかに行ったとか忘れてることって意外とたくさんあるなと思って。
―思い出は自分だけのものですものね。形のあるものでは何か?
長尾 その辺の再開発で、好きだった古くからの料理屋さんとかがなくなるのはとっても悲しい。
藤原 「家族との思い出」ってハッとしますね。全部消えていくものじゃないですか。
長尾 うんうん。
藤原 なんか切ないですね。それは。
―この映画で、お母さんが忘れていってしまうのにも繫がりますよね。和馬とお兄ちゃんにも。
藤原 それをわかったうえで「家族の思い出」って着想する長尾さんにぐっとくるものがあります。
長尾(笑)
―素敵なお答えをいただけました。ありがとうございました。
『中村屋酒店の兄弟』藤原季節さん、長尾卓磨さんインタビュー
―お2人は最初から俳優を目指していらっしゃったんですか?
藤原 僕は物心ついた時から俳優になりたいと思っていました。映画が好きだったんですよ。ジャッキー・チェンに憧れて、絶対俳優になるぞと決めていたので高校卒業後上京しました。
―じゃあ夢を叶えられたんですね。
藤原 まあまだ途中ではありますけれども。一応。
長尾 子どものころ、「先祖が上杉謙信だよ」と聞いて、戦国武将になりたかったんです。現代社会では無理だなと思って、馬に乗って刀振り回すにはこの中に入ればいいのかなって。それが中井貴一さん主演の「武田信玄」(1988年大河ドラマ)。仕事としては大学卒業してから広告代理店に入って、遠回りしました。
―俳優じゃなく”武将”が始まり!だからお城巡りがお好きなんですね。なりたかった武将役は?
長尾 『信虎』(2021/金子修介監督)で上杉景勝(長尾顕景)役をやらせていただきました。やってみたいのは、やはり上杉謙信(長尾景虎)役です。
nakamuraya1.jpg
―役をいただいたときと、演じ終わってから印象の違いはありましたか?
藤原 役をいただいたときは、兄弟との関係性で役を見ているというよりは「和馬」という役にフォーカスして見ていたんです。東京と実家を行き来して居場所を探している青年を演じるんだな、って。演じ終わったときに、長尾さんっていうお兄ちゃんと共演して「兄と一緒にいるときの自分」っていうのは、ある意味弟という役割だったり、仮面をかぶった弟という人間を演じようとしている青年でもあるなと思って。それが自分が働いている、東京でやってきたこととかが兄にバレたりして、そういう身ぐるみ剥がされていくというか正体がバレていくところの変化だったり、関係性においての青年にフォーカスを合わせて見れるようになった。それが演じる前と後では違いました。
長尾 僕も最初の印象では「何を勝手なこと言ってるんだ」と弟に対してあったんですけど、季節くんが、会った瞬間から可愛くて、どんどん可愛くなってきて、なんかずっと横顔を見ていたような感覚がありました。
監督が常々「優しく、もっともっと優しく接してください。怖いほど優しく。全て表面上は優しく」と言っていて。終わったときは、今、季節くんが言ってくれたみたいに、「兄という役割を自分で作っている」「兄としての役割を急に演じなくてはいけないと思いこんだ人間」なんじゃないかなと、同じようなことを考えました。
―優しい、いいお兄ちゃんでした。
藤原 その「優しい、いいお兄ちゃん」っていうのは、弟の前で見せるお兄ちゃんの顔で、本当のところは何もわからない。そういう裏側も見える映画になっていればいいなと思います。
―お兄ちゃんが一瞬怖く見えるところがありますね。お母さんの介護をずっと1人で背負ってきて、数年後に帰ってきた何もしなかった弟に対しての葛藤があると思いました。
藤原 そう見ていただけると嬉しいです。
―お母さんの言う「ありがとう」が他人に対しての「ありがとう」で、そこがお兄ちゃんには辛いだろうと思いました。お2人は、お若いので介護の経験はないでしょう?
長尾 祖父母はいますが、そこまでの介護はしていないです。
藤原 僕も未経験です。
―長尾さん、ご兄弟はいらっしゃいますか?
長尾 いません。ひとりっ子です。
―藤原さんは妹さんがいらっしゃるんですよね。
藤原 はい、そうです。姉もいます。
―女の子の間の男の子って特権階級みたいなものです(笑)。優遇されますよね。
長尾・藤原 (笑)そうですね。
藤原 たしかに、優遇という言い方はあれなんですけど、母からは可愛がってもらってたんじゃないかな、と思います。
―「しかたがないなぁ」と思いつつ弟は可愛い。お兄ちゃんは弟が生まれたとたん「お兄ちゃん」でいなくちゃいけなくて、それなのに…という辛さもあります。短い中にいろんなことが詰まっていて、監督さんがお若いのにこのお話、と驚きました。
藤原 僕もそう思いました。
長尾 うん。
―今振り返ってみて、印象に残っているシーンは?
藤原 最後に兄が弟に言う言葉ですね。封筒の。
あの台詞に白磯君が言いたかった兄弟の距離間というものが、全部詰まっているように思います。弟が東京で何をしてきたかということを知って、兄が問い詰めることもできた。でもそれを全部飲み込んで、あの台詞に全てを込めるっていうのがやりたかったことなんじゃないかな。
そのとき自分が演じていた和馬の表情も印象的だなと、自分自身思いました。
―まばたき多くなっていました。
藤原 (笑)
―お兄ちゃんはいかがでしょうか?
長尾 僕はその前夜の2人でタバコを吸うところ。弟がどういう時間を過ごして店の前に出てきたのか、言葉を用意していたのか、しなかったのかという2人の関係。兄ははじめ、次の日に行くことがわかっているのかいないのか。2人のあいだにたゆたう時間、とても印象的でしたね。
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―この映画で耳に残ったのが、2人が呼ぶ「母ちゃん」なんです。いいな、と思いました。お2人差支えなかったら、お母さんを何と呼んでいらっしゃるか教えてください。
藤原 僕は「かあちゃん」って呼んでますね。
―映画と同じですね。長尾さんは?
長尾 ○○子。さん付けするか、しないか。
―名前を呼ぶんですか?
藤原 長尾さんらしいですね。
長尾 そうかな? 十代から両親は名前で呼んでいます。
―それは、ご両親に言われたわけじゃなくて、自分で?
長尾 はい、自分で。家に来る友達もみんなそう呼んでいました。
―母親という役割より○○子さんが前に出ているって、すごく個人的というか欧米っぽいです。
長尾 反抗期のころで、所詮他人だろうっていうのもあって。その方が人として敬意をもって接することができるだろう、と。お袋っていうのもなんかちょっと。
藤原 父親のことを「親父」って呼べないな、呼んでみたいな、とかありますけど。「所詮他人だろう」っていうのは言い方を変えれば、他人として認識している。「母」ってあてはめちゃうとどうしても甘えが出てきちゃいますが、一人の他人だと認識することで敬意を持てる側面もあると思います。
―個人として尊重しているって感じがしますね。クールだ!とっても(笑)。
藤原 原田芳雄さんも自分の息子に下の名前で呼ばせてたって。
長尾 そうなんだ。
―監督が俳優を選ぶように、俳優も作品を選びますね。そのときに決め手になるものはなんですか?
藤原 やっぱり最初に脚本。その次に過去の作品。スタッフ、で最後にキャストですね。
―自分のほかに誰が出るかということですね。自分の役柄についてこだわりはありますか?
藤原 それよりも、その役柄がその作品にどういった影響を及ぼしているかとか、作品のことをまずは考えて、小さい役でもそれに参加すべきだなと思ったら参加します。
―例えば快楽殺人犯の役とか、自分はちょっとと思うことは?
藤原 新しい感情とか、新しい自分に出逢えるチャンスがあるなら僕は飛び込みたい、と思っています。
―おお、チャレンジャーです! 長尾さんは?
長尾 監督含め、撮りたい方々が…なんとなくこういうと生意気かもしれないですけど、今の世の中に対してどう思っているかということが感じられると嬉しいですね。参加する身としては。自分が生きている環境、取り巻いている世界に対して、どういうものを持って表現したいかを、監督、脚本から感じ取れると参加させてもらえる意義を感じる気がします。
―監督さんにもよると思いますが、たとえば自分の役作りでたくさんディスカッションしたいほうですか? 任されたいほうですか?
長尾 どっちでも(笑)。
藤原 長尾さん結構、「向こうが望むなら僕はするし」という、なんかいい意味での受け入れというか、懐の深さがある人だなと現場で思いました。
―受け入れる間口広いんですね。かなり広いんですか?
長尾 それで季節くんをとまどわせてしまったかも(笑)。
藤原 最初とまどいました。
―広いと嬉しくないですか?ストライクゾーン広くて、どんなのも受け止めてくれる。
藤原 多少イラっとすることとか、これは言わなきゃっていうことも長尾さんは絶対言わない。全部受け止める。この人何考えてるんだろうと、最初思いましたね。
長尾(笑)
―映画の中村兄弟みたいですね。
藤原 そうですね。スタッフが映画を撮ったことのないチームだったので、最初はやり方がわからない中でしたが、3,4日経つと長尾さんや僕が望んでいた動き方に自然となっていきました。お芝居の中で起きたことを撮る。最初は「撮る」ことが目的なんですけど、僕たち2人の中で起きたことを撮ろうという流れに変わっていったんです。まずお芝居を見てから、何を撮るか考えよう、みんなでって。それは長尾さんが初日から黙っていたことで、自然発生的に起きていったことでしたね。
―呼び水。黙って。
長尾 そんなたいそうなもんじゃない(笑)。
―ご本人はそんなに意識しないでやっていたんでしょうか?
長尾 しないと言ったらウソになるかと思うんですけど。なんか見ないようにしようと思って(笑)、変な言い方だけど。
IMG_6919.jpg
―では最後にこの映画のテーマのひとつでもある「消えてほしくないもの」はなんですか?パッと思いついたことを。
藤原 パッと思いつくもの。手書きの手紙とか捨てられないです。新しくいろんなものが生まれていって、人の体温の残っている直筆の手紙は減っていくのかもしれないですけど、消えてほしくないなと思いますね。
―お母さんからの手紙はとってあるんですか?
藤原 ずーっと全部とってあります。捨てられないです。
―10年分?! お返事は出しています?
藤原 出してませんね。
―親って手紙すごく待っているんですよ。
藤原 そうですよね、書いてみます。やっぱりメールとかと違いますよね。
―違いますよー。お母さんを思って時間かけて書くんですから。
ハガキでいいですし、何と書いてあったって親は嬉しいものです。
藤原 はい、わかりました。
―長尾さんの消えてほしくないものは?
長尾 僕は「家族との思い出」ですかね。ぱっと思い浮かぶのは。どこかに行ったとか忘れてることって意外とたくさんあるなと思って。
―思い出は自分だけのものですものね。形のあるものでは何か?
長尾 その辺の再開発で、好きだった古くからの料理屋さんとかがなくなるのはとっても悲しい。
藤原 「家族との思い出」ってハッとしますね。全部消えていくものじゃないですか。
長尾 うんうん。
藤原 なんか切ないですね。それは。
―この映画で、お母さんが忘れていってしまうのにも繫がりますよね。和馬とお兄ちゃんにも。
藤原 それをわかったうえで「家族の思い出」って着想する長尾さんにぐっとくるものがあります。
長尾(笑)
―素敵なお答えをいただけました。ありがとうございました。
バンドリ!』『五等分の花嫁』出演の注目声優・伊藤美来「かわいくて夢があって、憧れましたね。魔法少女になれるんじゃないかって」
2019年9月13日 取材・文/筒井優太 撮影/細居幸次郎
『BanG Dream!』シリーズやTVアニメ『五等分の花嫁』でブレイク中の大注目声優・伊藤美来(いとう・みく)。白く透き通った肌が眩しい、笑顔の似合う彼女が、9月14日(土)発売『週刊プレイボーイ39・40特大合併号』のグラビアに登場!
* * *
■幅広くいろんなことができる声優という職業
――山奥にあるおばあちゃんの家的な場所での撮影でした。
伊藤 ここまで自然豊かな場所に来ることはないので、すごく癒やされました。目まぐるしい都会でのお仕事から離れ、疲れとかがスッと消えていった感じです。お仕事なんですけどね(笑)。
――夏の思い出と言われたら、パッと何が思い浮かびます?
伊藤 小さい頃は毎年、夏になると家族で海や湖へキャンプに行ってました。お父さんと一緒にウインドサーフィンをやったり。
――同じクラスの好きな人とふたりで花火大会へ......みたいな甘酸っぱい夏の思い出は?
伊藤 まったくないです。もちろん、憧れはしましたよ。屋台の金魚すくいで私が全然すくえなくて落ち込んでたら、彼が2匹くらいスッスッとカッコよくすくって「ほら、やるよ」みたいな(笑)。
――過去に戻ってそういう青春時代をやり直したいと思う?
伊藤 うーん......そうでもないかな。今が充実してるっていうのもあるし、アニメやマンガにハマっていた中高生時代も十分楽しかったので。もし戻れるとしたら、キャンプに行ってたような小学生の頃に戻りたいです。時間を気にせず無邪気に遊び回って、本当に楽しいだろうなって。
――当時はどんなコでした?
伊藤 活発な女のコでしたね。好奇心旺盛でなんでもやってみたいし、休みの日は常にどこかへ遊びに行っていて。......いつからでしょう、変わってしまったのは。
――いつからでしょう(笑)。
伊藤 たぶん、中学で剣道部に入ってからです。袴(はかま)を着てみたいっていう理由だけで入ったらめちゃめちゃ厳しい部活で、休みの日は家で寝ていたいと思うようになって。それからどんどんインドアになっていったんだと思います。
――声優を志したきっかけはなんですか?
伊藤 昔からドラマやミュージカルを見ることが好きで、お芝居に携われたらいいなとはふわっと思っていて。でも、それを夢として明確に掲げることはなかったんですね。
その後、中学時代に新しくできたお友達がアニメ好きで、いろいろ教えてもらうなかで、初めて深夜アニメの存在や声優という職業を知りました。それで声優さんを調べてみたら、声のアテレコだけじゃなく、歌や舞台やラジオなど、幅広くいろんなことができるから魅力的だなと思ったんです。
――その頃にハマったアニメは?
伊藤 リアルタイムじゃないんですけど、『カードキャプターさくら』が大好きでした。かわいくて夢があって、憧れましたね。魔法少女になれるんじゃないかって。
――当時、憧れた声優さんは?
伊藤 今も変わらずですが、早見沙織さんです。声がいいし、何よりナチュラルなお芝居がすごくすてきだなって。
――伊藤さんも今日の撮影中、カメラマンに「声がいいね」と言われていたじゃないですか!
伊藤 なかなかそんなストレートに言われることはないので、うれしいです。いろんな作品に出演させていただくようになって、ファンの方からそう言われるようにはなったんですけどね。
――ここ最近出演されたなかで、印象に残っている作品は?
伊藤 『五等分の花嫁』です。原作のマンガは言わずもがな、ありがたいことにアニメもすごく人気で、2期の放送も決まりました。私はヒロインの五つ子のうち、三女の中野三玖(みく)を演じているんですが、名前が同じ"ミク"で親近感もあるし、このアニメがきっかけで私のことを知ってくれた人もたくさんいるので。
――将来の夢を教えてください。
伊藤 ずっと笑っていて、目尻にたくさん笑いジワができるようなおばあちゃんになること(笑)。今はこうして好きなお仕事をさせていただいているなかで幸せを感じていて、きっとその種類や形は変わるけど、いつまでも幸せでいられたらいいなって思います。
(スタイリング/森千鶴子 ヘアメイク/大久保沙菜)
●伊藤美来(いとう・みく)
10月12日生まれ 東京都出身 血液型=O型 ニックネーム=みっく
2019年9月13日 取材・文/筒井優太 撮影/細居幸次郎
『BanG Dream!』シリーズやTVアニメ『五等分の花嫁』でブレイク中の大注目声優・伊藤美来(いとう・みく)。白く透き通った肌が眩しい、笑顔の似合う彼女が、9月14日(土)発売『週刊プレイボーイ39・40特大合併号』のグラビアに登場!
* * *
■幅広くいろんなことができる声優という職業
――山奥にあるおばあちゃんの家的な場所での撮影でした。
伊藤 ここまで自然豊かな場所に来ることはないので、すごく癒やされました。目まぐるしい都会でのお仕事から離れ、疲れとかがスッと消えていった感じです。お仕事なんですけどね(笑)。
――夏の思い出と言われたら、パッと何が思い浮かびます?
伊藤 小さい頃は毎年、夏になると家族で海や湖へキャンプに行ってました。お父さんと一緒にウインドサーフィンをやったり。
――同じクラスの好きな人とふたりで花火大会へ......みたいな甘酸っぱい夏の思い出は?
伊藤 まったくないです。もちろん、憧れはしましたよ。屋台の金魚すくいで私が全然すくえなくて落ち込んでたら、彼が2匹くらいスッスッとカッコよくすくって「ほら、やるよ」みたいな(笑)。
――過去に戻ってそういう青春時代をやり直したいと思う?
伊藤 うーん......そうでもないかな。今が充実してるっていうのもあるし、アニメやマンガにハマっていた中高生時代も十分楽しかったので。もし戻れるとしたら、キャンプに行ってたような小学生の頃に戻りたいです。時間を気にせず無邪気に遊び回って、本当に楽しいだろうなって。
――当時はどんなコでした?
伊藤 活発な女のコでしたね。好奇心旺盛でなんでもやってみたいし、休みの日は常にどこかへ遊びに行っていて。......いつからでしょう、変わってしまったのは。
――いつからでしょう(笑)。
伊藤 たぶん、中学で剣道部に入ってからです。袴(はかま)を着てみたいっていう理由だけで入ったらめちゃめちゃ厳しい部活で、休みの日は家で寝ていたいと思うようになって。それからどんどんインドアになっていったんだと思います。
――声優を志したきっかけはなんですか?
伊藤 昔からドラマやミュージカルを見ることが好きで、お芝居に携われたらいいなとはふわっと思っていて。でも、それを夢として明確に掲げることはなかったんですね。
その後、中学時代に新しくできたお友達がアニメ好きで、いろいろ教えてもらうなかで、初めて深夜アニメの存在や声優という職業を知りました。それで声優さんを調べてみたら、声のアテレコだけじゃなく、歌や舞台やラジオなど、幅広くいろんなことができるから魅力的だなと思ったんです。
――その頃にハマったアニメは?
伊藤 リアルタイムじゃないんですけど、『カードキャプターさくら』が大好きでした。かわいくて夢があって、憧れましたね。魔法少女になれるんじゃないかって。
――当時、憧れた声優さんは?
伊藤 今も変わらずですが、早見沙織さんです。声がいいし、何よりナチュラルなお芝居がすごくすてきだなって。
――伊藤さんも今日の撮影中、カメラマンに「声がいいね」と言われていたじゃないですか!
伊藤 なかなかそんなストレートに言われることはないので、うれしいです。いろんな作品に出演させていただくようになって、ファンの方からそう言われるようにはなったんですけどね。
――ここ最近出演されたなかで、印象に残っている作品は?
伊藤 『五等分の花嫁』です。原作のマンガは言わずもがな、ありがたいことにアニメもすごく人気で、2期の放送も決まりました。私はヒロインの五つ子のうち、三女の中野三玖(みく)を演じているんですが、名前が同じ"ミク"で親近感もあるし、このアニメがきっかけで私のことを知ってくれた人もたくさんいるので。
――将来の夢を教えてください。
伊藤 ずっと笑っていて、目尻にたくさん笑いジワができるようなおばあちゃんになること(笑)。今はこうして好きなお仕事をさせていただいているなかで幸せを感じていて、きっとその種類や形は変わるけど、いつまでも幸せでいられたらいいなって思います。
(スタイリング/森千鶴子 ヘアメイク/大久保沙菜)
●伊藤美来(いとう・みく)
10月12日生まれ 東京都出身 血液型=O型 ニックネーム=みっく
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