#健康身体 健康地球 健康生活#
公開日:2019.05.01
最終更新日:2021.05.11
シニアが「新型栄養失調(低栄養)」を招くワケ
全7回に渡ってお送りする「100歳時代の健康課題」と題したコラム、第5回目です。日本人の平均寿命が伸びていく中で、多くの方に健康な⽇々を過ごしていただけるような情報をお届けしてまいります。
高齢者が低栄養を招く理由として、「生理的要因」と「外的要因」があると言われています。年齢とともに変化する身体(特に女性)や環境の変化を理解することで、意識的に「新型栄養失調(低栄養)」のリスクを下げる生活を心がけていきましょう。
生理的要因
女性の身体は、50代に入る頃から変化し、若いとき以上に栄養が必要となります。身体の変化の1つが、「消化酵素の分泌量低下」です[図No.5-1]。炭水化物・タンパク質・脂肪などを分解するさまざまな消化酵素の減少によって、栄養を十分に消化できず、吸収する力が下がります。またほかにも、50代になると女性ホルモンの分泌も激減します。カルシウムが骨から溶け出すのを防いだり、カルシウムの吸収を助けるといった女性ホルモンの働きが十分でなくなるのです。さらに、女性は男性に比べて筋肉が衰えやすく、タンパク質が身に付きにくくなっていきます。こうした生理的要因が重なるために、以前と同じようなものを、同じ分量だけ食べていても、栄養が不十分な状態になることがあります。また、年齢を重ねるごとに食が細くなっていく方もいます。
外的要因
若い頃以上に栄養を必要とするように身体が変化しているにもかかわらず、その実情に逆らうような食生活を送っているシニア女性が少なくないようです。まず問題なのが、年齢が高くなると食事が簡素になりがちなこと。「子供が巣立ったから、たくさんのおかずはいらない」とか「歳をとったら肉や油ものを避けて、あっさりした食事が身体に良い」と考える人が多くいます。しかし、その考えは、50代以降の健康には逆効果と言えそうです。
また、シニア世代にはダイエットもおすすめではありません。しかし、55歳~74歳の女性に対する調査で、半数を超える人が「ダイエットが必要」と思っていることが明らかになりました[図1-13]。自身の健康にとって良かれと思っておこなっていることが、要介護のリスクを招く低栄養につながりかねないのです。
出典:「食生活と栄養の百科事典」(中村丁次著,2005,丸善出版)
「いきいき News letter 平成25年10月24日」(ハルメク)
(https://t.cn/A6aNgGra)をもとに株式会社ユーグレナ作成
Facebookでシェアする
公開日:2019.05.01
最終更新日:2021.05.11
シニアが「新型栄養失調(低栄養)」を招くワケ
全7回に渡ってお送りする「100歳時代の健康課題」と題したコラム、第5回目です。日本人の平均寿命が伸びていく中で、多くの方に健康な⽇々を過ごしていただけるような情報をお届けしてまいります。
高齢者が低栄養を招く理由として、「生理的要因」と「外的要因」があると言われています。年齢とともに変化する身体(特に女性)や環境の変化を理解することで、意識的に「新型栄養失調(低栄養)」のリスクを下げる生活を心がけていきましょう。
生理的要因
女性の身体は、50代に入る頃から変化し、若いとき以上に栄養が必要となります。身体の変化の1つが、「消化酵素の分泌量低下」です[図No.5-1]。炭水化物・タンパク質・脂肪などを分解するさまざまな消化酵素の減少によって、栄養を十分に消化できず、吸収する力が下がります。またほかにも、50代になると女性ホルモンの分泌も激減します。カルシウムが骨から溶け出すのを防いだり、カルシウムの吸収を助けるといった女性ホルモンの働きが十分でなくなるのです。さらに、女性は男性に比べて筋肉が衰えやすく、タンパク質が身に付きにくくなっていきます。こうした生理的要因が重なるために、以前と同じようなものを、同じ分量だけ食べていても、栄養が不十分な状態になることがあります。また、年齢を重ねるごとに食が細くなっていく方もいます。
外的要因
若い頃以上に栄養を必要とするように身体が変化しているにもかかわらず、その実情に逆らうような食生活を送っているシニア女性が少なくないようです。まず問題なのが、年齢が高くなると食事が簡素になりがちなこと。「子供が巣立ったから、たくさんのおかずはいらない」とか「歳をとったら肉や油ものを避けて、あっさりした食事が身体に良い」と考える人が多くいます。しかし、その考えは、50代以降の健康には逆効果と言えそうです。
また、シニア世代にはダイエットもおすすめではありません。しかし、55歳~74歳の女性に対する調査で、半数を超える人が「ダイエットが必要」と思っていることが明らかになりました[図1-13]。自身の健康にとって良かれと思っておこなっていることが、要介護のリスクを招く低栄養につながりかねないのです。
出典:「食生活と栄養の百科事典」(中村丁次著,2005,丸善出版)
「いきいき News letter 平成25年10月24日」(ハルメク)
(https://t.cn/A6aNgGra)をもとに株式会社ユーグレナ作成
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#健康身体 健康地球 健康生活#
公開日:2019.03.01
最終更新日:2021.05.11
栄養不足が要介護の5大リスクをもたらす!
全7回に渡ってお送りする「100歳時代の健康課題」と題したコラム、第4回目です。日本人の平均寿命が伸びていく中で、多くの方に健康な⽇々を過ごしていただけるような情報をお届けしてまいります。
目次
認知機能症
心血管病
最も介護費用がかかっているのは低栄養傾向の高齢者
「新型栄養失調(低栄養)」で寿命も縮まる
「新型栄養失調(低栄養)」は、要介護の5大リスクに陥る確率を上げ、病気発症のリスクを高めます。高齢者を対象にした8年に及ぶ追跡調査によって、低栄養が、「認知機能症低下」や「心血管病」と関連していることがわかりました。
認知機能症
善玉コレステロールと呼ばれる HDLコレステロール値は、栄養状態の指標*の1つですが、HDLコレステロールが低い人は、高い人に比べて、認知機能が低下する場合が多く、そのリスクは1.81倍にも上りました[下図]。コレステロールは脂質の摂取と関係しているので、脂質不足によって認知機能の低下が促進される可能性が考えられます。
心血管病
脳卒中や心筋梗塞といった心血管病は、高齢者の死因の1つです。低栄養群は年を追うごとに累計生存率が下がり、心血管病による死亡のリスクは高栄養群と比較して2.5倍以上にもなりました[下図]。
最も介護費用がかかっているのは低栄養傾向の高齢者
体格指数(BMI)と介護給付費の一人当たりの月平均額の関係性の調査によると、介護給付費が最も高かったのは、男女ともに“痩せている人”でした[図1-10]。BMIは栄養状態の指標でもあるため、痩せている人は “新型栄養失調(低栄養)傾向”といえます。このとこからも、低栄養傾向は要介護の5大リスクを招く可能性があると考えられます。
「新型栄養失調(低栄養)」で寿命も縮まる
「新型栄養失調(低栄養)」の状態は、死亡率にどれだけ影響を及ぼすのでしょうか。栄養状態の指標ごとに比較した調査では、低栄養で死亡の危険度が1.5倍以上にも高まることが明らかになりました[図1-11]。そして、もともとの健康状態やその他の検査値の違いによる影響を除いた統合解析によって、それぞれの栄養状態の指標の値が低い人は、指標の値が高い人に比べて、死亡の危険度が非常に高くなっていることもわかりました。これらの調査で、低栄養は寿命も縮まる要因になることが示唆されたことになります。
*体格指数(BMI)、アルブミン値、ヘモグロビン値、コレステロール値
出典:「食生活に要注意 -高齢者の低栄養はキケンー」(東京都健康寿命医療センター)(https://t.cn/A6ao5ukn)
「死ぬまで介護いらずで人生を楽しむ食べ方」(新開省二著,2017,草思社)
「地域高齢者の栄養疫学研究とエビデンスに基づく健康支援」(東京都健康寿命医療センター研究所)( https://t.cn/A6ao5ukm
公開日:2019.03.01
最終更新日:2021.05.11
栄養不足が要介護の5大リスクをもたらす!
全7回に渡ってお送りする「100歳時代の健康課題」と題したコラム、第4回目です。日本人の平均寿命が伸びていく中で、多くの方に健康な⽇々を過ごしていただけるような情報をお届けしてまいります。
目次
認知機能症
心血管病
最も介護費用がかかっているのは低栄養傾向の高齢者
「新型栄養失調(低栄養)」で寿命も縮まる
「新型栄養失調(低栄養)」は、要介護の5大リスクに陥る確率を上げ、病気発症のリスクを高めます。高齢者を対象にした8年に及ぶ追跡調査によって、低栄養が、「認知機能症低下」や「心血管病」と関連していることがわかりました。
認知機能症
善玉コレステロールと呼ばれる HDLコレステロール値は、栄養状態の指標*の1つですが、HDLコレステロールが低い人は、高い人に比べて、認知機能が低下する場合が多く、そのリスクは1.81倍にも上りました[下図]。コレステロールは脂質の摂取と関係しているので、脂質不足によって認知機能の低下が促進される可能性が考えられます。
心血管病
脳卒中や心筋梗塞といった心血管病は、高齢者の死因の1つです。低栄養群は年を追うごとに累計生存率が下がり、心血管病による死亡のリスクは高栄養群と比較して2.5倍以上にもなりました[下図]。
最も介護費用がかかっているのは低栄養傾向の高齢者
体格指数(BMI)と介護給付費の一人当たりの月平均額の関係性の調査によると、介護給付費が最も高かったのは、男女ともに“痩せている人”でした[図1-10]。BMIは栄養状態の指標でもあるため、痩せている人は “新型栄養失調(低栄養)傾向”といえます。このとこからも、低栄養傾向は要介護の5大リスクを招く可能性があると考えられます。
「新型栄養失調(低栄養)」で寿命も縮まる
「新型栄養失調(低栄養)」の状態は、死亡率にどれだけ影響を及ぼすのでしょうか。栄養状態の指標ごとに比較した調査では、低栄養で死亡の危険度が1.5倍以上にも高まることが明らかになりました[図1-11]。そして、もともとの健康状態やその他の検査値の違いによる影響を除いた統合解析によって、それぞれの栄養状態の指標の値が低い人は、指標の値が高い人に比べて、死亡の危険度が非常に高くなっていることもわかりました。これらの調査で、低栄養は寿命も縮まる要因になることが示唆されたことになります。
*体格指数(BMI)、アルブミン値、ヘモグロビン値、コレステロール値
出典:「食生活に要注意 -高齢者の低栄養はキケンー」(東京都健康寿命医療センター)(https://t.cn/A6ao5ukn)
「死ぬまで介護いらずで人生を楽しむ食べ方」(新開省二著,2017,草思社)
「地域高齢者の栄養疫学研究とエビデンスに基づく健康支援」(東京都健康寿命医療センター研究所)( https://t.cn/A6ao5ukm
本展では、明治時代から昭和初期にかけて全国各地で大量生産された日常使いの器である「印版手」の受贈コレクションから選りすぐりの作品を展示。描かれたさまざまな図柄を楽しめる。
型紙や銅版転写などの技法で当時の風俗や流行を取り入れた図柄を陶磁器に転写する印版手のやきものは、その美しい青色、そしてデザインの多様性などから各地に多くの愛好家が存在する。同館では、平成29年(2017)度に、印版手コレクターとして知られる橋本忠之氏が体系的、網羅的に収集した印版手作品1,129点の寄贈を受けた。本展はそのお披露目の展示となり、ほとんどの作品が初公開となる。
あわせて令和3年(2021)度に大阪で陶業商が集中していた「瀬戸物町」(現・大阪市西区)の老舗陶器商・つぼ善商店から寄贈を受けた、大阪で明治末期から昭和戦中期にかけて発行された陶磁器業界紙『陶業時報』を特別公開する。
明治時代、文明開化とともに隆盛期を迎えた印版手。本展が、それらを通して映し出す人々の生活と文化、思想のあり方について改めて考える契機となるかもしれない。
さらに新たな試みとして、印版手に馴染みのない世代に向けて印版手を暮らしに取り入れる提案展示をスタイリスト・東ひがしゆうな氏の監修で行う。「印版手ってカワイイ♡」をテーマにしたスタイリングにも注目だ。
型紙や銅版転写などの技法で当時の風俗や流行を取り入れた図柄を陶磁器に転写する印版手のやきものは、その美しい青色、そしてデザインの多様性などから各地に多くの愛好家が存在する。同館では、平成29年(2017)度に、印版手コレクターとして知られる橋本忠之氏が体系的、網羅的に収集した印版手作品1,129点の寄贈を受けた。本展はそのお披露目の展示となり、ほとんどの作品が初公開となる。
あわせて令和3年(2021)度に大阪で陶業商が集中していた「瀬戸物町」(現・大阪市西区)の老舗陶器商・つぼ善商店から寄贈を受けた、大阪で明治末期から昭和戦中期にかけて発行された陶磁器業界紙『陶業時報』を特別公開する。
明治時代、文明開化とともに隆盛期を迎えた印版手。本展が、それらを通して映し出す人々の生活と文化、思想のあり方について改めて考える契機となるかもしれない。
さらに新たな試みとして、印版手に馴染みのない世代に向けて印版手を暮らしに取り入れる提案展示をスタイリスト・東ひがしゆうな氏の監修で行う。「印版手ってカワイイ♡」をテーマにしたスタイリングにも注目だ。
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