『CLOCK ZERO ~終焉の一秒~ Devote』
公式サイトにて、ショートストーリーを公開しました♪

ショートストーリー【傲慢な奇跡】

ただ、笑っていてほしいと願った。

それはきっと、この世に生きる人間が普遍的に抱く切望。

だが、そのささやかな願いが他者に悲哀を与えてしまう。

――それでも私は捨てられない。
いつか出逢ったことを悔いる日が来ようとも、この身に罰が下されようとも、かけがえのない仲間たちの笑顔が永遠に続くようにと、傲慢な奇跡を願ってしまうのだ。

◇  ◇  ◇

「っだー! 英! その技使うなっつったろ!」

「あはは、これ使うとトラくん簡単に吹っ飛んで楽しいんだもん」

「クッソ……キャラ変えてもっかいやるぞ、お前もう紅孩児使うなよ」

「えー! トラくん僕のことボコボコにする気でしょ!?」

――季節は、夏。
中学2年になった私――時田終夜は、小学校以来の友人たちと集まり、賑やかな声に包まれていた。
隣でゲームのコントローラーを握って盛り上がっているのは、寅之助と央だ。彼らはここ最近、【えすわいけー】という格闘ゲームの新作に夢中らしく、今日もこのゲームをやるという名目で寅之助の家に集合していた。
私が機械類に触ろうとすると寅之助に取り上げられてしまうため、大人しく央が差し入れてくれたクッキーを食べながら喧噪に耳を傾ける。

「わわっ、トラくん容赦ない! 待って待って、落ちちゃう~!!」

「次、オレにやらせてくださいよ央センパイ! リベンジしてやりますから!」

「なんだ1年坊主、喧嘩で勝てねえからってゲームで白黒つけようってか?」

「ふふーん、そんな余裕面してられんのも今のうちッスよ。アンタの弱点見つけちまったからな」

「おー、いい度胸だな。相手してやる」

ウキウキと楓がゲームに参戦する様を横目で眺め、つい口元が綻んでしまった。1ヵ月ほど前には学校の廊下で寅之助と乱闘を繰り広げたというのに、いつの間にかこの集まりに馴染んでいるのは楓の生来の人懐こさによるものだろう。まだ反抗心はあれど、寅之助に心を許し始めているのが伝わってきて微笑ましくなる。

(心配はしていなかったがな。この2人は仲睦まじくなると知っておった)

――そう、知っていた。それは予想や展望ではなく、確信だ。
あの壊れた世界の記憶を持つ私は、彼らの未来の姿を知っている。楓と寅之助に限って言えば、2人はあの世界で上司と部下で、間違っても楓は寅之助を挑発するようなことは言わなかった。部下として忠実に寅之助を慕っていた。同じようで違う存在なのだ。

(それでも、根本は変わらぬ)

出会い方や環境が違えば、心の距離も変わる。その事実を寂しく思う自分もいるが、喜びを感じることのほうが多い。

「――それで、鷹斗さん。こっちの予算報告書についてですけど」

「うん、やっぱり雑費に計上しちゃっていいと思うんだ」

「……許可降りるんですか?」

「学園長に直接交渉してみるよ。ちょっと怒られちゃうかもしれないけど」

「……わかりました。ぼくも一緒に行きます」

「え、俺の我侭だし悪いよ。円までお説教されちゃうかも――」

「その交渉とやらで無茶な条件をつけられては困りますから。あなたの思いつきを見張るためです」

「あはは、俺って信用ないなあ」

「信用していますよ、性格以外のところは」

「えっ、それって逆にひどくない?」

背後から聴こえる声に、私は何枚目かのクッキーをぼりぼりと咀嚼しながら、再びこそりと微笑んだ。
生徒会長である鷹斗と、彼を支える書記の円。小学生の時分にはそこまで親密ではなかった組み合わせだが、生徒会に関わるようになってから2人でいる時間は格段に増えたらしい。
頭脳明晰で自由な発想を生み出す鷹斗と、堅実で慎重な円の相性はとても良い。傍から見ていても互いの考えを尊重し、信頼し合っているのがわかる。

(……彼らを見ていると……私がここにいる意味があると思える)

他人が聞けば大げさだと思われてしまうだろう。だが、彼らが辿ったかもしれないひとつの未来を知っている身としては、私の行動が少なからずこの穏やかな現実を生み出しているのではないかと――自己満足でもそう思えることが、今の私にとっては救いなのだ。

「ぎゃー! ちょっ、タンマ! 西園寺センパイ、その技キツイって!」

「よっしゃ、コンボ決まった。あと一撃で死ぬだろ」

「へっ……タダじゃやられねえぞ……自爆アイテム隠してあんだよ!」

「はあ!? ちょっ、マジやめろ篠宮。ぶん殴るぞ」

「こらこら、場外乱闘はNGです!」

そんな私の心中をよそに、ゲーム大会は大盛り上がりを見せていた。

「……理一郎、気になるならゲームに混ざってくればいいじゃない」

「後でいい。あの騒ぎに巻き込まれたくない」

「そんなこと言って、さっきから攻略本熟読してるけど」

「裏ワザとか書いてあったら簡単に勝てるだろ」

「……相変わらず、負けず嫌いね」

「お前だって、負けたら勝つまでやろうとするくせに。子供の頃、オセロにハマって何時間もやったよな」

「ふふ、そんなこともあったわね。理一郎ったら手加減してくれないんだもの。それで夜更かししすぎて、お父様に怒られたのよ」

「……そういや、あのあと親父さんに『娘の仇を取ってやる』とか言われて対戦させられたな」

「本当? お父様も大人げないところあるわね」

「あの人はいつも大人げないだろ」

再び背後の声に集中すると、撫子と理一郎が幼馴染らしい会話を繰り広げていた。出会ったばかりの頃と変わらぬ、小気味の良いやりとりだ。

(理一郎も少しは素直になったようだが……変わらぬな)

変化は常に訪れている。変わることは必ずしも悪ではない。鷹斗や円の絆、寅之助と楓の出会い、それらは確かな変調であり、前に進むための足掛かりとも呼べるだろう。
だが、撫子と理一郎を見ていると無意識にも永遠を望んでしまうことがある。変わることなく、2人は唯一のものであって欲しいと。

「あーっ! 殿! クッキー全部食べちゃったの!?」

「む?」

――そのとき。唐突に頭上から声が降り注ぎ、私はつと顔を上げた。愕然とした顔の央が、私の膝上を指差して震えている。

「げっマジかよ、お前どんだけ食ってんだ」

「うえええ央センパイのクッキー! オレも食いたかったんですけど!?」

ぼんやりと彼らの顔を眺めて、ああと納得する。そういえば感傷に耽りながら無心になってクッキーを食べてしまっていた。私だけのものではないのだから、彼らが驚くのも無理はない。

「すまぬ。あまりに美味でな、手が勝手に動いておった」

ゆえに素直に謝辞を示し、事実を告げた。
わずかな沈黙に気付き室内をゆっくり見回せば、全員の視線が私に向けられていた。どことなく空気が凍ったような感覚は私でもわかる。幾分かの批難を覚悟しようとした次の瞬間、彼らはまるで示し合わせたように――笑った。

「ぷっ、あはは。終夜らしいなあ」

「殿さんの行動は予想していましたから、もちろんクッキーの予備は持ってきてあります」

「さすがだな、円。すっかりフォロー役っていうか……鷹斗に苦労させられてるから、最近しっかりしすぎてて心配になるぞ」

「っていうかさ、前にもこんなことなかった? ほら、あの特別授業で殿が全部ポップコーン食べちゃって」

「ああ、あったわね。たしか、一番最初の課題じゃなかったかしら」

「うわあ、懐かしいなあ」

「ったく、相変わらず自由すぎるだろ」

「はいはい! 円センパイ、オレもクッキー食いたいッス」

「……円センパイとは、ぼくのことですか」

「それ以外いないだろ」

「なんだか嬉しそうだね、円」

「そんなことは…………あります」

「あるのかよ。お前も素直になったじゃねえか」

「お兄ちゃんは弟の成長が嬉しいよ……」

気づけばクッキーのことなど話題の中心から外れ、彼らは好き勝手発言し、楽しそうに会話を繰り広げていた。
――私は、自身の行動言動が世間一般の常識と剥離していることを自覚している。あのような場面で私が思ったように発言すれば、場を乱し、落胆させ、奇異の目で見られることは少なくなかった。だが彼らは、こうして共に時間を過ごすようになってから一度も、そのような目で私を見たことがない。

(3年……たった、3年だ)

彼らと出会い、この世界で生きることを決意し、これまでの人生を捨て置くことを決めてからの月日。私がこの世に生を受けてから過ごした年月とは比較できないほど短い。
だというのに、どうしてこんなにも愛しさが溢れるのか、これまで生きたどんな時間よりも“今”を得難く感じるのだろうか。彼らに対する罪悪感、自身を蝕む後悔、先の見えぬ未来への恐怖ゆえか――否、どれも当てはまらぬ。論理ではないのだ。

「終夜? ……どうしたの?」

ふいに耳元に涼やかな声が届いた。
――あの日、私の手を握って『一緒に行きましょう』と、『終わるのが寂しいと思うのは、いけないことじゃない』と……そう、言ってくれた。その言葉だけで、私がどれだけ救われたか知りもしない、無垢な声色。

「クッキーのことなら誰も気にしてないわよ。……って、終夜もそういうこと気にするタイプじゃないわよね」

「うむ。期待をさせてすまぬが、そこは気にしておらぬ」

「はっきり言っちゃうのが終夜らしいわ……ん? でも他に気にかかることがあるの?」

「いや……ただ、」

苦笑した撫子が、その瞳にわずかな懸念を灯して私の顔を覗き込む。
目が眩むような思いがした。この身にそぐわぬ幸福を、未だ抱えきれない自分がいる。

「ただ……私は、幸せだと。そう思っただけだ」

「……? 楽しいってことよね?」

「ああ、言葉では言い尽くせないほどに。……撫子、ありがとう」

「どうして御礼? でもよかった。ふふ、私も楽しいわ」

彼女が鈴の鳴るような声で笑う。奇跡のような美しさだ。彼女の笑顔も、瞳に映る景色も、なにを犠牲にしようとこの愛しさを守りたいと、恐ろしいことを願うほどに。

(――守ろう。何があろうと、皆を哀しませぬ)

それは使命感でもなく、思い上がりでもない。

私自身の意思で叶えると決めた、私だけの願いだった。

END.

企業人事は学生のSNSをよく見てるネガティブな発信は当然チェックされる。
私個人としては、完全匿名で道徳に反しない程度の愚痴の発信だったら問題ないと思う。だって人間だし愚痴言いたいこともある。
問題なのは行きすぎた発言、匿名裏垢でも秒で特定されるような軽率な振る舞いをすること、いい歳してSNSの怖さも知らず活用方法すらよくわかってない軽率さ。
企業にとってはいつ炎上するかわからないネット爆弾を抱えるようなものだよね。
青森の議員や野球選手ファンの20代OLみたいにSNSの軽い気持ちの投稿で身を滅ぼす人いっぱいいるからね。気をつけて。 https://t.cn/RPX958i

关于《ドリーマーズ・ハイ》,野田洋次郎说:
我一直想把“梦想”一词加到歌名里。
但诉说梦想是需要勇气的,而且老实说我不喜欢把梦想说出来。围绕着梦想大人们撒过很多谎,而梦想也沾染了许多污垢,我讨厌梦想被弄得乱七八糟。我经常会想把“梦想”这个词放在一个合适的位置。以此为起点我开始创作歌词,而且感觉自己做到了。如今对于2013年的我们而言,“梦想”一词,没有一丝脏污和虚伪,终于能说出了我们所能说出的东西。这个对我来说就是“Dreamer's High”。“
Dreamer's High”就像是登山的过程中体验到的难受、艰辛逐渐变成了快乐,比较接近这种感觉。总觉得“梦想”一直处于污垢之中,然后被人肆意地追逐,而这次就像是我将它夺走,把它送到了适合的地方。这就是属于我的“Dreamer's High”。

タイトルに『ドリーム』って言葉を入れたくて。“夢”を話すのは勇気がいるし、正直嫌なんです。“夢”にまつわる、大人たちのたくさんのウソがあって、“夢”って言葉が色んな手垢にまみれて、ぐちゃぐちゃにされてるのが嫌で。ちゃんとしたところに“夢”って言葉を置きたいなって気持ちが常々あったんです。そういう入口から歌詞がスタートしたんですけど、それが出来た手ごたえがあったし、2013年の今のうちらの“夢”という言葉が、手垢とか無く、嘘偽りなく、“うちらが言えることはこれだ”ということが言えた気がしました。それが、俺にとっては『ドリーマーズ・ハイ』だったんです。“クライマーズ・ハイ”って、山を登っているツラさや大変さが心地よさに変わる事なんですが、それに近いです。“夢”って言葉が、汚物まみれの中に勝手に追いやられていた気がして…それを奪い取って、ちゃんとした場所に届けてあげるような感覚があって、それが俺の中での『ドリーマーズ・ハイ』だったんです」
#野田洋次郎[超话]#


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