【JRA賞授賞式】マイネルグロンは阪神スプリングJで始動
「2023年度JRA賞」の授賞式が29日、東京都内で行われた。表彰の席上、昨年の最優秀障害馬マイネルグロン(牡6歳、美浦・青木孝文厩舎)について、同馬を所有する(株)サラブレッドクラブ・ラフィアンの岡田紘和代表は「中山大障害は非常に強い勝ち方で自分でも驚きました。3月の阪神スプリングジャンプから春の大目標の中山グランドジャンプへ順調にいけばいいですね」と、中山グランドジャンプ(4月13日、中山、J・GⅠ、芝4250メートル)の前に阪神スプリングジャンプ(3月9日、阪神、J・GⅡ)で始動することを明らかにした。
マイネルグロンは昨年、4連勝で中山大障害を制し、有効投票数295票中279票を集めて最優秀障害馬に選出された。
「2023年度JRA賞」の授賞式が29日、東京都内で行われた。表彰の席上、昨年の最優秀障害馬マイネルグロン(牡6歳、美浦・青木孝文厩舎)について、同馬を所有する(株)サラブレッドクラブ・ラフィアンの岡田紘和代表は「中山大障害は非常に強い勝ち方で自分でも驚きました。3月の阪神スプリングジャンプから春の大目標の中山グランドジャンプへ順調にいけばいいですね」と、中山グランドジャンプ(4月13日、中山、J・GⅠ、芝4250メートル)の前に阪神スプリングジャンプ(3月9日、阪神、J・GⅡ)で始動することを明らかにした。
マイネルグロンは昨年、4連勝で中山大障害を制し、有効投票数295票中279票を集めて最優秀障害馬に選出された。
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ダウンタウンの松本人志(60)と中居正広(51)がMCの人気トーク番組『まつもtoなかい』(フジテレビ系)。松本が先に芸能活動を休止したことを受けて、中居は1月21日放送回の次回予告(28日放送)で「私ひとりになりました」とコメントしている。
松本は、昨年末の『週刊文春』(文藝春秋)で過去、高級ホテルで行なわれた飲み会で女性に大人の関係を強要したと報じられ、本人は疑惑を完全否定。裁判に注力するために1月8日から芸能活動を休止している。
「ですが、その後も松本さんに不利になるりそうな証言が『文春』に報じられたり、1月25日夜配信の『FRIDAYデジタル』では、同じくホテルでの飲み会で、仰向けに寝転ぶ松本さんに馬乗りになる女性の生々しい写真が掲載。
松本さんサイドは、22日に『週刊文春』の発行元である文藝春秋を東京地裁に提訴したことを発表しましたが、事態は沈静化するどころか、さらに拡大している感がありますよね……」(ワイドショー関係者)
松本がMCをしている番組――『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)や『水曜日のダウンタウン』(TBS系)、『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)などはいずれも緊急の対応に追われている。『ダウンタウンDX』は相方の浜田雅功(60)の単独MC状態で放送。飲み会が絡むスキャンダルのため、『酒のツマミ』にいたっては番組の存続を危ぶむ声も出ている。
そして『まつもtoなかい』は――。
民放キー局関係者は、
「『まつもtoなかい』は、中居さんにとって初単独MC回となる28日放送回のゲストが“救世主”になると聞こえてきているんです」
と話し、こう続けるのだ。
「1月28日放送の『まつもtoなかい』は嵐・二宮和也さん(40)と音楽プロデューサー、作家の秋元康さん(65)が出演しますが、実は、二宮さんが松本さんの“代替MC”をする方向で、最終調整に入っているというんです」
■ニノが再び出陣、番組は一時的に『にのみyaなかい』になる!?
二宮が松本の穴を埋めて、中居とともにMC――それが実現すれば、“『にのみyaなかい』”になるということか。
前出の民放キー局関係者が続ける。
「『まつもtoなかい』の1月28日放送回の収録で、中居さんが1人になって大変というところから話が展開し、“じゃあ二宮やれる?”“えっ、分かりました”、どうやらそんな会話があって、本当に二宮さんが“代替MC”をやる流れになっていると聞こえてきていますね」
本当に二宮が松本に代わって『まつもtoなかい』のMCとなれば、中居が自身のテレビ番組で二宮に助けられるのは、これで2度目だ。
「2022年11月に中居さんが体調不良で芸能活動を休止した際の、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)のことですよね。
二宮さんは同年12月2日放送回で、主演映画『ラーゲリより愛を込めて』の宣伝のためにゲストとして出演するはずが、体調不良の中居さんに代わって急遽MCを担当。『金スマ』の衣装を着て、MCを務めました。
ちなみに、中居さんの休養中の『金スマ』は総集編や単発特番、前番組の拡大SPでしのいでいて、中居さん以外のタレントがMCを務めたのはこの回だけ。そういう意味でも、特別感がありますよね」(前出のワイドショー関係者)二宮は、若手時代に中居から“電話は相手が切ったのを確認してから切る”というマナーを教えて貰ったことを現在も大切にしているなど、旧ジャニーズの先輩である中居を強く慕っていることで知られる。
そして二宮は、今年で放送10周年を迎える冠バラエティ番組『ニノさん』(日本テレビ系)を筆頭にMCの経験も豊富。また、お笑い芸人と俳優・アイドル、職種は違うが、国民的な存在である二宮なら松本の代わりを務めても“格落ち”感はないだろう。
1人MCになってしまった中居にとっては非常に心強い援軍になると思われるが、
「ただ、二宮さんが代替MCをやってくれることになっても、春以降もそれを続けるのは難しい、とも言われているそうです」(前出の民放キー局関係者)
その理由は――。
「実は、二宮さんは大河ドラマにキャスティングされているといいます。その撮影が春からスタートし、時間が全く見えなくなるため、それ以降は『まつもtoなかい』の出演は厳しいと。
そのため、撮影が始まる前まで、『まつもtoなかい』の代替MCは3月末までになるのではないかと言われていると。
中居さんは、二宮さんにとって尊敬する大先輩。自身が動けるギリギリまで松本さんの代わりを務め、番組と中居さんを救う――そうした展開がリアルになってきているようですよ」(前同)
『金スマ』で体調不良の中居の代わりを務め、救世主となった二宮。再び、『まつもtoなかい』でも、中居を救うことになるのか――。
ダウンタウンの松本人志(60)と中居正広(51)がMCの人気トーク番組『まつもtoなかい』(フジテレビ系)。松本が先に芸能活動を休止したことを受けて、中居は1月21日放送回の次回予告(28日放送)で「私ひとりになりました」とコメントしている。
松本は、昨年末の『週刊文春』(文藝春秋)で過去、高級ホテルで行なわれた飲み会で女性に大人の関係を強要したと報じられ、本人は疑惑を完全否定。裁判に注力するために1月8日から芸能活動を休止している。
「ですが、その後も松本さんに不利になるりそうな証言が『文春』に報じられたり、1月25日夜配信の『FRIDAYデジタル』では、同じくホテルでの飲み会で、仰向けに寝転ぶ松本さんに馬乗りになる女性の生々しい写真が掲載。
松本さんサイドは、22日に『週刊文春』の発行元である文藝春秋を東京地裁に提訴したことを発表しましたが、事態は沈静化するどころか、さらに拡大している感がありますよね……」(ワイドショー関係者)
松本がMCをしている番組――『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)や『水曜日のダウンタウン』(TBS系)、『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)などはいずれも緊急の対応に追われている。『ダウンタウンDX』は相方の浜田雅功(60)の単独MC状態で放送。飲み会が絡むスキャンダルのため、『酒のツマミ』にいたっては番組の存続を危ぶむ声も出ている。
そして『まつもtoなかい』は――。
民放キー局関係者は、
「『まつもtoなかい』は、中居さんにとって初単独MC回となる28日放送回のゲストが“救世主”になると聞こえてきているんです」
と話し、こう続けるのだ。
「1月28日放送の『まつもtoなかい』は嵐・二宮和也さん(40)と音楽プロデューサー、作家の秋元康さん(65)が出演しますが、実は、二宮さんが松本さんの“代替MC”をする方向で、最終調整に入っているというんです」
■ニノが再び出陣、番組は一時的に『にのみyaなかい』になる!?
二宮が松本の穴を埋めて、中居とともにMC――それが実現すれば、“『にのみyaなかい』”になるということか。
前出の民放キー局関係者が続ける。
「『まつもtoなかい』の1月28日放送回の収録で、中居さんが1人になって大変というところから話が展開し、“じゃあ二宮やれる?”“えっ、分かりました”、どうやらそんな会話があって、本当に二宮さんが“代替MC”をやる流れになっていると聞こえてきていますね」
本当に二宮が松本に代わって『まつもtoなかい』のMCとなれば、中居が自身のテレビ番組で二宮に助けられるのは、これで2度目だ。
「2022年11月に中居さんが体調不良で芸能活動を休止した際の、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)のことですよね。
二宮さんは同年12月2日放送回で、主演映画『ラーゲリより愛を込めて』の宣伝のためにゲストとして出演するはずが、体調不良の中居さんに代わって急遽MCを担当。『金スマ』の衣装を着て、MCを務めました。
ちなみに、中居さんの休養中の『金スマ』は総集編や単発特番、前番組の拡大SPでしのいでいて、中居さん以外のタレントがMCを務めたのはこの回だけ。そういう意味でも、特別感がありますよね」(前出のワイドショー関係者)二宮は、若手時代に中居から“電話は相手が切ったのを確認してから切る”というマナーを教えて貰ったことを現在も大切にしているなど、旧ジャニーズの先輩である中居を強く慕っていることで知られる。
そして二宮は、今年で放送10周年を迎える冠バラエティ番組『ニノさん』(日本テレビ系)を筆頭にMCの経験も豊富。また、お笑い芸人と俳優・アイドル、職種は違うが、国民的な存在である二宮なら松本の代わりを務めても“格落ち”感はないだろう。
1人MCになってしまった中居にとっては非常に心強い援軍になると思われるが、
「ただ、二宮さんが代替MCをやってくれることになっても、春以降もそれを続けるのは難しい、とも言われているそうです」(前出の民放キー局関係者)
その理由は――。
「実は、二宮さんは大河ドラマにキャスティングされているといいます。その撮影が春からスタートし、時間が全く見えなくなるため、それ以降は『まつもtoなかい』の出演は厳しいと。
そのため、撮影が始まる前まで、『まつもtoなかい』の代替MCは3月末までになるのではないかと言われていると。
中居さんは、二宮さんにとって尊敬する大先輩。自身が動けるギリギリまで松本さんの代わりを務め、番組と中居さんを救う――そうした展開がリアルになってきているようですよ」(前同)
『金スマ』で体調不良の中居の代わりを務め、救世主となった二宮。再び、『まつもtoなかい』でも、中居を救うことになるのか――。
看完大叔的爱第四集,横川良明 老师又激情写了观后感。也是写得深得我心:《大叔的爱》中的“爱”不仅是恋爱,还有更广阔、更多样、更大的爱。
机翻看看。
気づいたら武川さんがえらいことになっているので、そろそろ武川さんの幸せを願う会とか発足したい
横川良明
2024年1月27日 13:00
数多の不安を吹き飛ばし、2018年と変わらない面白さと温かさを届けてくれる『おっさんずラブ-リターンズ-』。ただ、強いて挙げるならば、ひとつだけ1期から欠けているものがありました。
それが、切なさ。
想いが届かない報われなさ。好きなのに、好きだから、別れを選ぶ苦しさ。1期ではライトなパッケージと相反し、誰かを好きになることで生まれる身のちぎれるような痛みを俳優たちが全身全霊で演じたことで、空前の熱狂を生んだ。
ただ、春田さんと牧が相思相愛になった以上、2期で切なさの部分が薄れるのは仕方のないこと。その分、カップルならではのイチャイチャでカツ丼5杯分くらいの満腹感をいただいているので十分幸せですという気持ちで、これまで見守っておりました。
が、ここに来て、ついにその「切なさ」を担うキャラクターが動き出してきた。他でもない菊様である。
今でこそ中森明菜くらい声の小さい和泉さんですが、かつてはバリバリの鬼教官。つーか、公安時代の井浦新は完全に和泉さんというより中堂さんだった。いつ「クソが…!」と悪態をつくかハラハラした。
事あるごとに血まみれで帰ってくるのも、失った恋人の仇を討つためだった。これまた完全に中堂さん。主題歌がスキマスイッチじゃなくて『Lemon』になっとる。
そして、そんな和泉さんを陰日向で支え続けていたのが、亡き恋人の同期であり、後釜として和泉さんのバディとなった菊様だった。和泉さんにとって菊様は弟のような存在。だけど、菊様は「弟なんかじゃねえよ」と眠っている和泉さんにそっとキスをする。
オッケーオッケー。わかりました。これはあれですね。「死に場所を探す男と、生きる場所を与えたい男の物語」ですね。もちろんめちゃくちゃ大好物です!!!!
単身テロ組織に乗り込みながらも毎回返り討ちに遭う和泉さん。あれはもちろん秋斗の死に対する報復もあるけれど、それ以上に和泉さんは秋斗のいない世界で生きる意味を失ってしまっているんじゃないだろうか。
自分がいながら、目の前で秋斗が死んでしまった。なんなら秋斗は自分を守るために盾となり銃弾を浴びた。悪夢は、罪悪感となって和泉さんを蝕み続けた。もしも復讐を遂げられるのならば、この命など惜しくない。だから、あんな無謀なことを繰り返し続けていた。
だけど、菊様は和泉さんに生きてほしいと願っている。手負いとなって帰ってくる和泉さんを、家に匿い、傷の手当てをする。そして、傷が癒えたらまた和泉さんは危険を顧みず敵地に潜り込む。もうやめろなんて言えない。なぜなら、そんな和泉さんを支えることだけが今の自分たちをつなぎ止める唯一の方法だからーー増え続ける傷の数は、ふたりの歴史。ハードボイルドすぎて、もはや金曜ナイトドラマ枠じゃない。高村薫先生か。
なんなら、今のところネタでしかないおかかしかないおむすびにも隠れた設定とかある気がしてきた。和泉さんがおいしいねと言ってくれたから、以来、おかかのおむすびばっかりつくるようになったみたいなサラダ記念日的エピソードがあったら、菊様にうっかり恋しちゃいそうです。
この菊様の「切なさ」が、ここからのリターンズのいい起爆剤となってくれそうだ。
「切なさ」と言えば、ある意味菊様以上に切ないのが、武川さんである。今、武川さんが背負っているのは、切なさと言っても中年の切なさ。それもあまりに痛々しすぎて、春田さんと牧じゃなくても、そっとテレビの電源を切るレベル。
そもそも1期の頃から『おっさんずラブ』はやたらキャラクター相関図内でカップリングが成立するドラマではあった。春田さんと牧、マロと蝶子さん、そして鉄平兄とマイマイ。主要キャラ9名のうち3組がカップル成立。『ママレード・ボーイ』くらい登場人物同士でくっついてる。
ドラマ自体が「人を愛するとはどういうことか」を主題に掲げていたので、カップルが多くなるのは当然と言えば当然だし、特にそれを難点だとも思わないけれど、一瞬だけ部長と武川さんの間でフラグが立っていたことも含め(そして、今のところその設定は2期ではなかったことになっている)、あらゆる関係性が恋愛に回収されていくのは、ちょっとどうなんだろうという気持ちもなくはなかった。
そこが続編ではどうなるんだろうと少し懸念していた分、3話で「春田と牧が幸せでさえいてくれたら、それでいいんだからさ」と泣きじゃくる部長を見て、なるほど、今回の部長は恋愛を超越した「博愛」の象徴として存在しているのだなと新しい風が吹くような気持ちになった。とてもいいテーマの拡張だと思った。
だからこそ、恋愛迷子の武川さんの扱いをどうするかが今作の成否を握っていると僕は思う。
現時点の武川さんは完全にピエロである。大前提として『おっさんずラブ』はコメディなので、笑いをまじえて描くこと自体は全然オッケー。ただ、武川さんが今ぶち当たっているのは「ミドルエイジクライシス」という普遍的かつ今日的な問題なので、これにどうオチをつけるかは制作陣の手腕が問われるところ。
これまでギャグ的に描いてきた武川さんの迷走を、どこかのタイミングでしっかりとヒューマンドラマに昇華できたら、僕は1期以上にリターンズのことを好きになるかもしれない。それが恋愛なのか、もっと違う愛なのかはわからないけど、ピエロに終わらない武川さんの人生に期待したい(注:次回予告の三点倒立はめちゃくちゃ笑いました)。
長くなるけど、あともう一つだけ。2期ならではの面白さとしてどんどん膨らんでいるのが、牧と部長の関係性である。当初は相変わらず犬猿の仲だったけど、徐々に軟化。今回は、踏み台から転んだ部長を牧がいたわる場面があった。そこで牧が感じたのが、部長の老い。あんなに大きく見えた部長が、少しずつ小さく、体も軽くなってる。そのことに、牧は言いようのない寂しさを覚える。
こういうところでグッとくるのが、『おっさんずラブ』の良さ。ライバルだったはずの牧と部長の間に芽生える奇妙な親近感。ふたりはあれですね、『ときめきトゥナイト』で言う蘭世と曜子。『姫ちゃんのリボン』の姫ちゃんと日比野ひかるです。
すでに春田さんにとっては部長は父親のような存在だと公言されているので、おそらく今後は牧にとっても部長がそれに等しい存在へと変わっていくのだろう。血のつながりも、戸籍も、拠り所としない家族の形を『おっさんずラブ』は描こうとしているのかもしれない。
そう考えると、武川さんにもきっと何かしらの幸せが訪れるはず。『おっさんずラブ』の「ラブ」とは、恋愛だけじゃない、もっと広く、もっと多様で、もっと大きな愛だ。
追伸、牧が父親のことを本人に対しては「お父さん」と呼ぶのに、本人がいないところでは「親父」になるの、日陰気質の文化系男子って感じがして最高でしたありがとうございます!!!!!!
追伸の追伸、春田さんと牧のスーツ姿のアクスタが出ました。マジで2期になってからオタクが望むものを全部くれるんですけど、幸せすぎて不幸の予兆としか思えない。絶対に終盤でオタクをどん底に叩き落とす展開があると覚悟しているので、今からメンタルトレーニングの本とか読んでおきます!!
机翻看看。
気づいたら武川さんがえらいことになっているので、そろそろ武川さんの幸せを願う会とか発足したい
横川良明
2024年1月27日 13:00
数多の不安を吹き飛ばし、2018年と変わらない面白さと温かさを届けてくれる『おっさんずラブ-リターンズ-』。ただ、強いて挙げるならば、ひとつだけ1期から欠けているものがありました。
それが、切なさ。
想いが届かない報われなさ。好きなのに、好きだから、別れを選ぶ苦しさ。1期ではライトなパッケージと相反し、誰かを好きになることで生まれる身のちぎれるような痛みを俳優たちが全身全霊で演じたことで、空前の熱狂を生んだ。
ただ、春田さんと牧が相思相愛になった以上、2期で切なさの部分が薄れるのは仕方のないこと。その分、カップルならではのイチャイチャでカツ丼5杯分くらいの満腹感をいただいているので十分幸せですという気持ちで、これまで見守っておりました。
が、ここに来て、ついにその「切なさ」を担うキャラクターが動き出してきた。他でもない菊様である。
今でこそ中森明菜くらい声の小さい和泉さんですが、かつてはバリバリの鬼教官。つーか、公安時代の井浦新は完全に和泉さんというより中堂さんだった。いつ「クソが…!」と悪態をつくかハラハラした。
事あるごとに血まみれで帰ってくるのも、失った恋人の仇を討つためだった。これまた完全に中堂さん。主題歌がスキマスイッチじゃなくて『Lemon』になっとる。
そして、そんな和泉さんを陰日向で支え続けていたのが、亡き恋人の同期であり、後釜として和泉さんのバディとなった菊様だった。和泉さんにとって菊様は弟のような存在。だけど、菊様は「弟なんかじゃねえよ」と眠っている和泉さんにそっとキスをする。
オッケーオッケー。わかりました。これはあれですね。「死に場所を探す男と、生きる場所を与えたい男の物語」ですね。もちろんめちゃくちゃ大好物です!!!!
単身テロ組織に乗り込みながらも毎回返り討ちに遭う和泉さん。あれはもちろん秋斗の死に対する報復もあるけれど、それ以上に和泉さんは秋斗のいない世界で生きる意味を失ってしまっているんじゃないだろうか。
自分がいながら、目の前で秋斗が死んでしまった。なんなら秋斗は自分を守るために盾となり銃弾を浴びた。悪夢は、罪悪感となって和泉さんを蝕み続けた。もしも復讐を遂げられるのならば、この命など惜しくない。だから、あんな無謀なことを繰り返し続けていた。
だけど、菊様は和泉さんに生きてほしいと願っている。手負いとなって帰ってくる和泉さんを、家に匿い、傷の手当てをする。そして、傷が癒えたらまた和泉さんは危険を顧みず敵地に潜り込む。もうやめろなんて言えない。なぜなら、そんな和泉さんを支えることだけが今の自分たちをつなぎ止める唯一の方法だからーー増え続ける傷の数は、ふたりの歴史。ハードボイルドすぎて、もはや金曜ナイトドラマ枠じゃない。高村薫先生か。
なんなら、今のところネタでしかないおかかしかないおむすびにも隠れた設定とかある気がしてきた。和泉さんがおいしいねと言ってくれたから、以来、おかかのおむすびばっかりつくるようになったみたいなサラダ記念日的エピソードがあったら、菊様にうっかり恋しちゃいそうです。
この菊様の「切なさ」が、ここからのリターンズのいい起爆剤となってくれそうだ。
「切なさ」と言えば、ある意味菊様以上に切ないのが、武川さんである。今、武川さんが背負っているのは、切なさと言っても中年の切なさ。それもあまりに痛々しすぎて、春田さんと牧じゃなくても、そっとテレビの電源を切るレベル。
そもそも1期の頃から『おっさんずラブ』はやたらキャラクター相関図内でカップリングが成立するドラマではあった。春田さんと牧、マロと蝶子さん、そして鉄平兄とマイマイ。主要キャラ9名のうち3組がカップル成立。『ママレード・ボーイ』くらい登場人物同士でくっついてる。
ドラマ自体が「人を愛するとはどういうことか」を主題に掲げていたので、カップルが多くなるのは当然と言えば当然だし、特にそれを難点だとも思わないけれど、一瞬だけ部長と武川さんの間でフラグが立っていたことも含め(そして、今のところその設定は2期ではなかったことになっている)、あらゆる関係性が恋愛に回収されていくのは、ちょっとどうなんだろうという気持ちもなくはなかった。
そこが続編ではどうなるんだろうと少し懸念していた分、3話で「春田と牧が幸せでさえいてくれたら、それでいいんだからさ」と泣きじゃくる部長を見て、なるほど、今回の部長は恋愛を超越した「博愛」の象徴として存在しているのだなと新しい風が吹くような気持ちになった。とてもいいテーマの拡張だと思った。
だからこそ、恋愛迷子の武川さんの扱いをどうするかが今作の成否を握っていると僕は思う。
現時点の武川さんは完全にピエロである。大前提として『おっさんずラブ』はコメディなので、笑いをまじえて描くこと自体は全然オッケー。ただ、武川さんが今ぶち当たっているのは「ミドルエイジクライシス」という普遍的かつ今日的な問題なので、これにどうオチをつけるかは制作陣の手腕が問われるところ。
これまでギャグ的に描いてきた武川さんの迷走を、どこかのタイミングでしっかりとヒューマンドラマに昇華できたら、僕は1期以上にリターンズのことを好きになるかもしれない。それが恋愛なのか、もっと違う愛なのかはわからないけど、ピエロに終わらない武川さんの人生に期待したい(注:次回予告の三点倒立はめちゃくちゃ笑いました)。
長くなるけど、あともう一つだけ。2期ならではの面白さとしてどんどん膨らんでいるのが、牧と部長の関係性である。当初は相変わらず犬猿の仲だったけど、徐々に軟化。今回は、踏み台から転んだ部長を牧がいたわる場面があった。そこで牧が感じたのが、部長の老い。あんなに大きく見えた部長が、少しずつ小さく、体も軽くなってる。そのことに、牧は言いようのない寂しさを覚える。
こういうところでグッとくるのが、『おっさんずラブ』の良さ。ライバルだったはずの牧と部長の間に芽生える奇妙な親近感。ふたりはあれですね、『ときめきトゥナイト』で言う蘭世と曜子。『姫ちゃんのリボン』の姫ちゃんと日比野ひかるです。
すでに春田さんにとっては部長は父親のような存在だと公言されているので、おそらく今後は牧にとっても部長がそれに等しい存在へと変わっていくのだろう。血のつながりも、戸籍も、拠り所としない家族の形を『おっさんずラブ』は描こうとしているのかもしれない。
そう考えると、武川さんにもきっと何かしらの幸せが訪れるはず。『おっさんずラブ』の「ラブ」とは、恋愛だけじゃない、もっと広く、もっと多様で、もっと大きな愛だ。
追伸、牧が父親のことを本人に対しては「お父さん」と呼ぶのに、本人がいないところでは「親父」になるの、日陰気質の文化系男子って感じがして最高でしたありがとうございます!!!!!!
追伸の追伸、春田さんと牧のスーツ姿のアクスタが出ました。マジで2期になってからオタクが望むものを全部くれるんですけど、幸せすぎて不幸の予兆としか思えない。絶対に終盤でオタクをどん底に叩き落とす展開があると覚悟しているので、今からメンタルトレーニングの本とか読んでおきます!!
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